恐怖

恐怖

3本目は

恐怖」です。

評価:(15/100点) – あれ? 高橋さん、どうしたの??


【あらすじ】

太田みゆきは、自殺した父親の命日に、インターネットで知り合った男女4人とともに練炭自殺をする。彼女は死の間際に夢を見る、、、。それは脳外科医の母親が人体実験を行うというおぞましいものだった、、、。

【三幕構成】

第1幕 -> みゆきの自殺
 ※第1ターニングポイント -> かおりが上京してくる。
第2幕 -> みゆきの捜索と母の研究。
 ※第2ターニングポイント -> かおりがみゆきを発見する。
第3幕 -> 結末。


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【感想】

3本目はJホラーのパイオニアにして偉大なる脚本家・高橋洋監督の「恐怖」です。
眠くなってきたのでいきなり結論を書きますが、本作はまったく怖くありません。それはもうパラノーマル・アクティビティ並に怖くありません。その理由は非常に簡単でして、要はこれは脳に電極を埋め込まれた女性がこの世ならざる者になってしまう話だからです。つまり日常と関係無いw
題材としてはいわゆるディメンジョン・スリップ(位相ズレ)ものです。例えば有名な話ですが、カタツムリは3次元立体を理解出来ません。ガラスの表と裏にそれぞれカタツムリを貼り付けて同一線上で向かい合わせると、カタツムリは正面衝突すると思ってお互いに避けます。これはカタツムリが2次元平面のみ認知して生きているためで、3次元を理解出来ないからです。本作は『通常の人間には理解出来ない第5次元という軸がこの世にはあってそれが「死者の国」なんだ』という設定の元で、脳に電気刺激を与えられるとそちらが見えるということになっています。
それ自体はとってもワクワクする良い設定だと思います。しかし、、、、
肝心の描写がまったくよろしくありません。幽体離脱を表現するのがCGで人が出てくるだけとか、目がカラコンで青くなるだけとか、、、失笑w
しかも中盤で斉藤陽一郎さんが幻覚でお化けをみるシーンで寄りによってCGで半透明になった男が歩いてくるというコントみたいな描写があります。さらには地獄が漏れ出すシーンで黄色い煙がプレステ1ってレベルのCGで表現されます。もうね、、、、これでどう怖くなれっていうんでしょう?
本作は、本気で怖く作ろうって気が無いように見えます。なにせ最後は夢オチです。正確には夢ではなく「みゆきの主観」オチなんですが、それにしても酷いです。さんざん下らない映像を見せられた上に結局それかよ、、、、っていうゲンナリする気分ですw。
一応フォローしておきますと、間違いなく高橋洋さんはJホラーのトップ・クリエイターです。重要人物の一人であり、脚本家として傑作も書いています。だからこそ、ちょっとこのクオリティはまずいです。

【まとめ】

俳優さんはどなたも素晴らしかったと思います。ですが、あまりにも演出と話が悪すぎます。Jホラーで怖くないって時点で商品価値としては限りなくゼロです。実は「鉄板に面白いだろう」ってくらい期待していた作品だけに、この落差はかなりキツイです。とっても残念です。

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プレデターズ

プレデターズ

2本目は

プレデターズ」を観てみました。

評価:(20/100点) – プレデターの意味が無いジャングル・サバイバルもの。


【あらすじ】

ロイスは突如見知らぬ惑星に落とされた同じ状況の7人の男女と合流する。ジャングルを彷徨いあるく彼らだったが、突如動物たちに襲われそして一人が死亡してしまう。そうこうしているとエイリアンとおぼしき異星人のキャンプを発見する。イサベルはこのエイリアンがかつて南米のジャングルに出現したプレデターではないかと推測する、、、。


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【感想】

今日の2本目はプレデターズです。有名シリーズということなのか、観客は物凄く入っていまして、家族連れの方もかなり目立ちました。あんまり小学生には見せない方が良いと思うんですが、まぁその辺はご両親の考えなんでなんとも、、、。
あんまり書くことも無い作品なんですが、どうしても「プレデター」映画としては微妙な感じです。まずですね、これは構造上仕方が無いんですが、話が異様にこぢんまりしています。なにせジャングルで当てもなく彷徨うだけなんです。たとえば同様のシチュエーションということでは昨年「サバイバルフィールド」という映画がありました。「サバイバルフィールド」では明確にゲームのルールと目的が最初に提示されていました。もちろんその目的があとからすり替わっていくわけですが、しかしそれが物語の推進力になっているのは疑いようがありません。ところが、本作ではそもそもからして目的がありません。突然見知らぬジャングルに落とされた8人は、「生き残る事」以外の目的がなく彷徨い歩いて行きます。これでは観客は置いていかれてしまい感情移入できません。ストーリーが完全に止まっています。
結局物語に推進力が生まれるのは、終盤も終盤、プレデターズが宇宙船を持っていると知ってからです。そこまでの1時間くらいはただただ逃げる彼らを見ているだけです。さらに、今回の「スーパープレデター」は従来のプレデターとまったく同じ攻撃パターンのためまったく新鮮さがありません。ものすっごいデジャブに襲われます。
なんか、、、、どこを褒めたら良いかちょっと思い浮かびません(苦笑)
ですが、強いて挙げるとすれば、クライマックスで旧プレデターの男気・任侠が炸裂するシーンです。ここだけは唯一本作でグッと来ました。また、一応小ネタとして「敵の敵は味方」という「エイリアンvsプレデター」にあったセリフが入っていたりはしますが、でもだからどうしたってレベルで、なんかスルーしてしまいます。

【まとめ】

プレデターシリーズとしてみても相当微妙な作品です。せっかく途中でローレンス・フィッシュバーンがプレデター・スーツで光学迷彩を動かして登場するのに、ロイス達はそれを使いません。せっかくなんだから人間達が光学迷彩をつけてプレデターを逆に追い詰めるぐらいのシチュエーションは欲しかったです。
モンスター映画としてもアクション映画としても微妙なので、本当に”誰得”な感じでした。非常にオススメしづらい作品ですが、AVP2を見ているような生粋のプレデター好きなら見ておいて損はないとおもいます。
にしても、、、、プレデター本筋としては20年ぶりの新作なのにこのクオリティはちょっと、、、無いと思います。
完全に余談ですが、1カ所誤訳で気になるところがありました。ロイスが「走ったら死ぬぞ。戦うしかない。」と言うシーンがあるんですが、この「run」って「走る」じゃなくて「逃げる」でしょ? 要は「逃げたってどうせ逃げ切れない。だったら戦ってプレデターを殺すしかない。」って事だと思います。

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必死剣 鳥刺し

必死剣 鳥刺し

本日は3本です。1本目は

「必死剣 鳥刺し」を見てきました。

評価:(30/100点) – 殺陣は良かったけど、尺が長すぎる。


【あらすじ】

海坂藩は藩主の妾・連子によって荒れ果てていた。堪りかねた兼見三左ェ門は能楽の席で連子を刺殺する。打ち首も覚悟しての行動だったが、兼見には減俸と1年の謹慎処分のみが下された。謹慎処分の明けた兼見は領内を旅して過ごすが、2年の後、彼は中老・津田によって再び藩に召し抱えられる。別家の謀反の噂を耳にした津田は、兼見の剣の腕で別家に対抗しようとしたのだ。こうして兼見は否応なく権力闘争に巻き込まれていく、、、。

【三幕構成】

第1幕 -> 連子暗殺。
 ※第1ターニングポイント -> 兼見に処分が下される。
第2幕 -> 兼見の閉門と回想。
 ※第2ターニングポイント -> 藩に召し抱えられる。
第3幕 -> 別家殿の謀反。


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【感想】

本日の1本目は藤沢周平原作「必死剣 鳥刺し」です。自身の作品の映画化を嫌がっていた藤沢周平ですが、亡くなったのを良いことにバシバシ映画化されていましてちょっと複雑な心境です。「花のあと」と同様、やはり中年の方を中心にかなり観客は入っていました。

概要

話はいたってシンプルです。本作は秘剣シリーズの一編ですので、他のシリーズ作品と同様のストーリーです。すなわち、「普段は小役人だけれども実は剣の達人という男が、周囲にまきこまれて否応なく秘剣を使うハメになる」という話です。本作では、海坂藩の藩主が悪女にそそのかされて悪政を行っている状況下で、悪女を切った男が「政治を立て直そうとする藩主の従兄弟」と「権力を欲する中老」の権力闘争に巻き込まれていきます。

アレな所

話を観た方なら絶対に違和感を感じると思いますが、本作で謀反人として扱われている別家・帯屋は明らかに民衆のヒーローです。ですから、兼見三左ェ門は正義のために妾を切ったにもかかわらず、最後は仕事として悪人の味方をしてヒーローを切ってしまうわけです。兼見の価値観がブレブレです。
また、短編なりの話を2時間に伸ばした結果、中盤というか二幕目に推進力がありません。本作では一番盛り上がる妾の暗殺を冒頭にもってきて、後から回想で事情を描きます。ところがこの事情というのがまったくもって予告編を見て分かることそのものなんです。妻が死んで失う物がなくなった男が、藩のために悪女を暗殺しただけです。それ以上が描かれません。ですから、謹慎中の回想も謹慎後に「なぜ殺したのか」と方々で聴かれるシーンも、すべて無意味です。この一時間くらいは完全にストーリーが止まってしまって全てが蛇足です。そしてここで展開される、三左エ門と里尾との関係も、右京太夫と帯屋隼人正との関係も、上っ面のみでかなり適当です。両者とも、「もうこうなったらこうするしかない」っていう臨界点みたいなものが全く見えないので、雰囲気だけなんとなくな感じで流れていきます。池脇千鶴の存在感は相当なものですが、全然キャラクタ-に魅力を感じませんでした。

【まとめ】

結局、短編小説なら短編なりのボリュームで映像化するべきだったと思います。下手に尺を伸ばしたために蛇足感がかなり強く、非常に退屈な印象を持ちました。とはいえラストの帯屋との一騎打ちから続く殺陣は最高でした。本作唯一の見せ場です。結局、この秘剣シリーズは一種の出オチものなんです。「秘剣~」という技名はタイトルで分かっていて、それがどんなワザで、どんなシチュエーションでだすかが肝です。なので必然的に秘剣を出すまでの流れは全て前振りになってしまいます。要はシチュエーション作りです。本作ではあまりにそこが長すぎるために、肝心の殺陣までにだいぶテンションが落ちてしまってあまり楽しく見られません。
本作が気になった方は、原作の短編小説を読んで映画の存在は忘れましょうw それが最も幸福です。

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2010年上半期極私的ワースト10 !

さて、一日持ち越しまして、こちらがむしろ当ブログの本命かとも思われますw
2010年上半期極私的ワースト10です。


ワースト 第10位

seaside
邦題 シーサイドモーテル
原題 –
監督 守屋健太郎
出演 生田斗真/麻生久美子/山田孝之/玉山鉄二/成海璃子

ワースト 第9位

df
邦題 ダーリンは外国人
原題 –
監督 宇恵和昭
出演 井上真央/ジョナサン・シェア

ワースト 第8位

paranormal-activity
邦題 パラノーマル・アクティビティ
原題 Paranormal Activity
監督 オーレン・ペリ
出演 ケイティー・フェザーストン/ミカ・スロート

ワースト 第7位

2010w12
邦題 ランデブー!
原題 –
監督 尾崎将也
出演 宇野実彩子/川野直輝

ワースト 第6位

flowers
邦題 FLOWERS -フラワーズ-
原題 –
監督 小泉徳宏
出演 蒼井優/鈴木京香/竹内結子/田中麗奈/仲間由紀恵/広末涼子

ワースト 第5位

2010w17
邦題 瞬 またたき
原題 –
監督 磯村一路
出演 北川景子/岡田将生/大塚寧々

ワースト 第4位

darekagawatashinikisswoshita
邦題 誰かが私にキスをした
原題 –
監督 ハンス・カノーザ
出演 堀北真希/松山ケンイチ/手越祐也/アントン・イェルチン

ワースト 第3位

2010w20
邦題 交渉人 THE MOVIE タイムリミット 高度10000mの頭脳戦
原題 –
監督 松田秀知
出演 米倉涼子/筧利夫/笹野高史/塚地武雅/高知東生

ワースト 第2位

yajima

邦題 矢島美容室 THE MOVIE ~夢をつかまネバダ~
原題 –
監督 中島信也
出演 とんねるず/DJ OZMA/黒木メイサ

キング・オブ・糞 第1位

itao-itsuji-no-datsugoku-o

邦題 板尾創路の脱獄王
原題 –
監督 板尾創路
出演 板尾創路/國村隼

圧倒的なまでの邦画の強さw
洋画で唯一選びました「パラノーマル・アクティビティ」はある意味ではアメリカ人が日本の心霊ホラーに(表面だけなぞって)挑戦した作品です。そして漫画原作やらテレビドラマの映画化やらが並ぶ中で圧倒的な存在感を見せましたのが映画オリジナルかつ芸人監督作の「板尾創路の脱獄王」です。

漫画原作あり、テレビ映画あり、芸能事務所映画あり、独立系配給会社(シネカノン)作品あり、そしてオリジナルあり。まさに邦画逆黄金期を彷彿とするような、ロイヤルストレートフラッシュ!!!って感じの鉄壁の布陣ですw
面白い邦画ほど低予算だったりするのが、現在の広告代理店・制作委員会主導の邦画界を如実に表しています。
これが下半期にどう改善されるのか? はたまた「踊る3~」やら「SPACE BATTLESHIP YAMATO」やらのテレビ屋大作が上位独占するのか? 目が離せないような離しておきたいような、複雑な気分でいっぱいですw

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2010年上半期極私的ベスト10 !

て早くも2010年も半分を過ぎたわけですが、大事なイベントを忘れておりました。


そう、映画ブログの醍醐味2010年上半期極私的ベスト&ワースト10です!
なんだかんだで今年の上半期(1月1日~6月30日)は合計122本の映画を見ました。邦画、ハリウッド、ドイツにフランス、メジャーからどインディーまで色々見てきました中でのトップ10です!!!

まずはベスト映画の方からいってみましょう

第10位

breathless
邦題 息もできない
原題 똥파리
監督 ヤン・イクチュン
出演 ヤン・イクチュン

第9位

district9
邦題 第9地区
原題 District9
監督 ニール・ブロムカンプ
出演 シャルト・コプリー

第8位

aneducation
邦題 17歳の肖像
原題 AN EDUCATION
監督 ロネ・シェルフィグ
出演 キャリー・マリガン/ピーター・サースガード

第7位

upintheair
邦題 マイレージ、マイライフ
原題 UP IN THE AIR
監督 ジェイソン・ライトマン
出演 ジョージ・クルーニー/ヴェラ・ファーミガ/アナ・ケンドリック

第6位

nordwand
邦題 アイガー北壁
原題 NORD WAND
監督 フィリップ・シュテルツェル
出演 ベンノ・フユルマン/ヨハンナ・ヴォカレク/フロリアン・ルーカス

第5位

sankaku
邦題 さんかく
原題 –
監督 吉田恵輔
出演 高岡蒼甫/田畑智子/小野恵令奈

第4位

2010y10
邦題 半分の月がのぼる空
原題 –
監督 深川栄洋
出演 池松壮亮/忽那汐里/大泉洋

第3位

frozenriver
邦題 フローズン・リバー
原題 Frozen River
監督 コートニー・ハント
出演 メリッサ・レオ/ミスティ・アパーム/マーク・ブーン・ジュニア

第2位

coraline
邦題 コララインとボタンの魔女
原題 Coraline
監督 ヘンリー・セリック
出演 ダコタ・ファニング/キース・デイヴィッド/ロバート・ベイリー・Jr/テリー・ハッチャー

第1位

2010y11
邦題 川の底からこんにちは
原題 –
監督 石井裕也
出演 満島ひかり/遠藤雅/相原綺羅/志賀廣太郎/岩松了

ということで、邦画3本、洋画6本、韓国1本でした。
1位~5位までは本当に迷いました。気分では「さんかく」がトップでも良いんですが、なんとなく最近の映画過ぎて面白さが残ってるだけな気もしまして5位にしました。もしかしたら通年では上位を越えるかも知れません。
「コラライン~」と「川の底からこんにちは」はどっちが1位でもおかしくないです。それぐらいどちらも素晴らしい映画でした。

皆さんもDVDが出ましたら上記作品群を是非見てみて下さい。こういう良い映画を見つけるために、倍のつまらない映画を見てるんですからw
明日はそのつまらない映画、ワーストゾーンを発表したいと思います。ちなみにワーストゾーンは邦画9本で洋画1本ですw

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踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!

踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!

遂にやって参りました。

踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!」です。

評価:(0/100点) – 「死んじゃえば良かったのに。(by 恩田すみれ)」 「同感です!!!!」


【あらすじ】

新社屋への移転を間近に控えた湾岸署。引越対策本部長に任命された青島係長であったが、引っ越しの最中に拳銃三丁が何者かに盗まれてしまう。そして盗難された拳銃による連続殺人事件が発生する。パニックに陥る湾岸署であったが、第2の殺人の被害者宅に爆弾があったことから状況は一転。そこにはかつて青島が捕まえた日向真奈美の影があった、、、。

【三幕構成】

第1幕 -> 湾岸署の引っ越し
 ※第1ターニングポイント -> 拳銃が盗まれる。
第2幕 -> 連続殺人事件
 ※第2ターニングポイント -> 犯人宅にて日向の手紙が発見される
第3幕 -> 結末


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【感想】

さぁ、やって参りました。今年一番の注目作にして最恐映画二本を世に送り出したモンスターシリーズ、「踊る大捜査線」最新作です。ちょっと見ようか見まいか迷っていたんですが、意を決してチャレンジしてみました。観客はすごい入り方でして、7~8割は埋まっていたかと思います。「アリス~」と同じくらいの混み方でしたので、間違いなく週末興収ランクではトップに来るでしょう。
またまたテレビ屋映画を書く上でのお約束です。本作は一応サスペンス仕立てですが、以後犯人を含めて多大なネタバレを含みます。っていうかほとんど全部書きます。これはネタバレが目的では無く、あくまでもツッコミを入れようと思うと細部にいかざるを得ないからです。点数を見てお分かりいただけるように、個人的には今年ワースト映画をぶっちぎりで更新しました。ですから酷評いたします。まだ未見でこれから見る予定がある方には、「心して行ってください」とアドバイスした上で、ここまででブラウザを閉じていただけるとよろしいかと思います。
あと申し訳ないのですが、あまりの長さと退屈さでちょっと記憶があいまいです。若干エピソードが前後してしまっているかもしれませんがご了承ください。いや、きつかったのよ、マジでw

順を追っていくぜ!!!

まず冒頭、開始早々に湾岸署の引越し風景が写されます。どうも全社総出で引越しをやっているようで、各部署の代表が集まって引越し対策会議が開かれています、、、、が、、、ちょっとまて!!!。引越し対策本部長で青島が出てくるんですが、彼は現場の人間でしょ? なんで引越しを仕切ってるの? 普通は総務というか警務課がやるんじゃないの? だって事件が起きたら引越しどころじゃないじゃん。、、、、と思っていると、早速事件発生!!! 銀行の金庫破りとバスジャックが同時に発生します。しかし銀行からは何も盗まれておらず、バスジャックのほうもバスと人質を放置して犯人だけ逃走。なんで、、、、、っていうか、待て~~~~~wwwww。
バスジャック側は乗客全員が覆面4人組の犯人グループを見ているわけでしょ。そして運転手だけ目隠しして、乗客は放置ですよね??? なんで乗客達はおとなしく座ってるわけ? 犯人が逃げたら、乗客もすぐに逃げるでしょ、普通。ぜんっっぜん意味が分かりません。
そうこうしていると、引越し先の新社屋で引っ越し業者を装った4人組が拳銃保管庫に侵入して3丁の銃が盗まれます。このシーンは本当につっこみどころの宝庫です。まず、なんで引越し時に拳銃だけ先に保管庫に入れとくんですか? しかもセキュリテイが何もかかっていない保管庫にw鍵ぐらいつけとけってことですし、防犯カメラや防犯センサーをつけとけよ。もし引越し途中でセキュリティがかからないなら置くなよw 君塚さんもふざけた脚本書くなってことですよ。しかも弾丸をこめた状態で拳銃を保管することはありえません。かならず鍵のかかる別々の場所に保管します。そして、なぜ犯人は3丁だけ盗んだんでしょう。どうせなら全部もってけばいいじゃん。
また本筋とは全然関係ないところで青島の肺ガン疑惑が持ち上がりますが、、、、この話題は最後まで引っ張るんですが、早々に医者の診断ミスだとわかるわけです。これは本当に意味が分かりません。そんなすぐに無事だって言っちゃったら、そのあとの青島と恩田のシーンはギャグとして見ればいいんでしょうか? でも演出はシリアス寄りですし、とっても戸惑いました。
そんでもっていろいろあって連続殺人事件が発生するわけですが、まずね、、、つっこみどころは2件目の殺人なんですよ。2件目の被害者を追って秋葉原のジャンク通りにある犯人宅に行くと、いかにもアニオタって感じの部屋がでてきまして、そこに爆弾と爆薬があるわけですね。ってことは、この2件目の被害者は自分で爆弾を作る技術があるわけです。さて、犯人グループは最初5人組で、拳銃で2人殺して最終的に3人組みになるわけです。主犯の須川圭一はいいとして、ほかは頭の悪いギャルとアホ1匹です。誰がどう考えても爆弾作れる奴は最後まで残すでしょ。ほかの2人のほうが遥かに無能なんですから。
ちょっと話は前後しますが、一方で新湾岸署の鉄壁セキュリティのマニュアル本が配られます。そういうのって安易に配るもんじゃないと思うんですが、そこはスルーしましょう。被害者宅のネットゲームのアカウントをつかってチャットをするとすぐに犯人とコンタクトを取れるのは失笑なんですが、なんと犯人はボイスチェンジャーを使いませんw すぐにわりだせよw
しかもよりによって自分の目をドアップでビデオチャットに上げるわけです。本広監督・君塚さんの両名は警察にちゃんと取材してないんでしょうか? 目っていうのはモンタージュを作るうえでもっとも大事な部位ですし、そもそもドアップにしたら網膜チェックで警察はDB照合できちゃうんですよ。 とくに犯人はソーシャルワーカーとして刑務所(精神病棟?)に入ってるわけでしょ?当然警察も顔写真や指紋や経歴は記録してますよ。アホが、、、、。早く指名手配しろw
さらになんと犯人はマニュアルすり替えというアナクロな手口で湾岸署の連中に自らセキュリティシャッターを下ろさせるわけです。が、、、そのときのパスワードが「wangan」ってのはひどいですw 小文字英字6文字w 総当りやっても2分ぐらいでクラックできますw せめて記号とか数字とか大文字小文字混ぜるとかあるでしょ。このあたりに君塚さんのメディアリテラシーの無さが如実に現れています。さらにはそのちょっと前に「プロクシを使ってアクセスしています」「ログは残りません。」という君塚さんにしては精一杯頑張ったセリフがあるんですが、これは間違いです(苦笑)。プロクシには基本的にログは残ります。追跡できるかどうかはログの保管期間次第です。通常、ネットの荒らしやクラッキングで海外プロクシを使うのは、海外だとログの提出依頼がしづらいことと、多段でプロクシを通すと跡を追っている間に保管期間切れでログが消えちゃってるサーバが出てきてそれ以上追えなくなるからです。最初からログをとっていない匿名プロクシなんてまずありませんよw 気取ったつもりが超ダサい凡ミス、、、ご愁傷様です。
なんか書くのが段々面倒になってきたんですが(苦笑)先に進みましょう。この直後から君塚さん特有の気持ち悪い政治メッセージが入り始めます。官僚や体制を悪く書くのはいつものことなんですが、今回はよりによって「国民の命を救うために、凶悪犯を釈放しよう。」というまったく意味不明な論理が登場します。はぁ????? 坊や、、、頭大丈夫??? そういえば「交渉人 The Movie」でも犯人は囚人の解放を求めてましたね、、、、もしかして糞映画業界のトレンドなんでしょうか(苦笑)。とはいえ、そこは元容疑者・室井慎次。唯一常識的な判断で釈放反対を訴えます。
さてさて、一方湾岸署はというと、、、相変わらず閉じ込められつつ、外にいる青島はシュアリー・TAJOMARUとともに犯人宅に向かいます。無防備に突撃しすぎなんですが、いろいろあって日向からの手紙だけ回収して帰ってきます。この後、ついに本作最大の見せ場にして笑劇の展開が待っています。なんと、バーナーでも焼ききれず電動ノコギリでも切れなかったシールドに、青島が木の杭一本と腕力で勝負を挑みます!!!!!

キタ━(Д゚(○=(Д゚(○=(Д゚(○=(゚∀゚)=○)Д゚)=○)Д゚)=○)Д゚)━!!!

見かねた恩田が署内から説教するんですが、それでも収まらないオダルフィのリビドーw もう何が何やら、、、、。ちなみにこのシーンを私は完全に爆笑しながら見てました。
そしてこちらも笑劇の事実が明らかになります。なんと犯人が要求していた釈放対象者9人のうち、すでに5人が刑期満了で出所済みwww 調べとけよw 結局2人だけを釈放することになるんですが、こっからグダグダがピークに達します。99岡村は結局釈放されず、キョンキョンは羽田に行きたいといって見たり、旧湾岸署に行きたいといってみたり支離滅裂です。そしてついに来る本広監督・君塚さん究極コラボの集大成、、、なんと今回は白い服をきて携帯電話で掲示板に書き込むゾンビの群れw 君塚さんは本当にネットが嫌いなんですねw こういうコンプレックスむき出しのことするから笑われるって誰か教えてあげてw
キョンキョンはキョンキョンで実は目的は自殺して教祖として伝説になることだと告げます。だったら舌噛んで死ね。結局この一連の事件はすべて無意味なんですと。お~~~怖っw どうせ身柄確保するなら今度からは最初から確保しようね。なんで奥まで行かせたんだっていう、、、。

【まとめ】

私の2時間半を返せ~~~!!!!!!!!!!!
マジきっつい。
結局、犯人はネットゲーオタクと秋葉原に住むアニオタで、最後はネット喫茶に篭る20代前半の連中なわけですよ。いかにも君塚良一が嫌いそうな若者像そのものです.
最後にこれだけは突っ込まないといけません。これまたいつもどおり、湾岸署の連中は一度も活躍しませんw すべて犯人が勝手にペラペラしゃべってくれます。いいのか、それで、、、。「踊る大捜査線」っていうより「浮き足立つ大捜査線」って感じです。バタバタしてるだけで、結局なんにもやってませんから。
お勧めできる唯一のポイントは、深津絵里と内田有紀の可愛さでぐらいでしょうか。とはいえ、後者はバーニングがらみで水野美紀の代わりにブッキングされているので複雑です。
旧作のファンならば見に行くのは損ではないとは思いますが、正直こんな映画が興行収入で上にくるのはちょっと納得いきません。
ここまでの本年度ワーストは「板尾創路の脱獄王」だったんですが、ぶっちりで本作がエントリーです。おめでとうございますw しかもこれ続編映画の製作が決定してるんですよね、確か。恐ろしい。 なんで本広監督や君塚脚本家に仕事が行くのか理解に苦しみます。人気があるシリーズなんだから、せめて映画としてまともだったら全然問題ないんですけどね、、、。

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アデル ファラオと復活の秘薬

アデル ファラオと復活の秘薬

やっと追いつきましたw

今日は「アデル ファラオと復活の秘薬」です。

評価:(25/100点) – いつものリュック・ベッソンの適当さ。


【あらすじ】

アデル・ブランセックは冒険家・ジャーナリストである。彼女は事故で瀕死状態の妹を救うためにエジプトでファラオの侍医のミイラを探していた。一方そのころ、ミイラを復活させる術を研究するエスペランデューはプテロダクティルスの卵のミイラを孵化させることに成功していた、、、。

【三幕構成】

第1幕 ->エスペランデューの研究。 
 ※第1ターニングポイント -> エスペランデューの逮捕
第2幕 -> アデルのエスペランデュー救出作戦。
 ※第2ターニングポイント -> エスペランデューが秘術を使う
第3幕 -> ラムセス二世の復活


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【感想】

本日観ましたのは「アデル ファラオと復活の秘薬」です。現在リュック・ベッソンという名前が一般にどの程度のネームバリューかは正直分かりませんが、宣伝の「インディ・ジョーンズ感」が受けたのか、かなりのお客さんが入っていました。
当ブログではすっかりお馴染みのヨーロッパ・コープ・バカ映画(苦笑)なんですが、なんか空気的にはおしゃれ系の若者とお年寄り夫婦が多かった様に思います。私自身も「ニキータ」「レオン」世代ではあるんですが、彼が関わってる映画のなかではそれらは例外的なので(笑)、良い映画としての期待値は元からありません。なので私はダメージが全然ないんですが、終わった後の「あっちゃ~~~」といったいたたまれない感じの空気がなんとも言えませんでした。カップルの女性が無言で携帯メールを打ってる光景がならぶという(苦笑)。
本作で一番おそろしいのはですね、話の主導権をアデルが持っていないという部分です。見ると分かりますが、話は完全にエスペランデューが掌握しています。アデルはどうでもいいw ちょ、、、タイトル、、、、。
そして原題の「Les aventures extraordinaires d’Adele Blanc-Sec (=アデル・ブランセックの不思議な冒険)」という名にあるまじき冒険要素の無さw
もうね、、、、リュック・ベッソンの適当さここに極まれりって感じのすっごい事になってます。インディ・ジョーンズかと思いきやインディでなく、妹も病気かとおもったらもっとオカルトよりだし、、、「シャッターアイランド」と「カッコーの巣の上で」を1000回見ろw
とはいえ、つまらないかと言われれば、言うほどつまらなくはないです。少なくとも見ている間は「え~~~wwwww」っていう勢いだけで見ていくことはできます。ですが、、、滑りまくる小ネタやどうしようもないご都合主義的展開など、失敗したD級映画というテイストが強く、とても正気で真面目に見ることは出来ません。
良くも悪くもいつものリュック・ベッソンではありますが、ちょっと今回はおふざけが過ぎているように思いますw
見る前はシリーズ化するのかとも思ってましたし、現に最後はあとから続編を作れるような終わり方をします。ですが、、、これはちょっと無理そうです。映画館で見るよりは、お昼のテレビ東京でやってるのを適当に流し見するような見方が良いと思いますw

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エルム街の悪夢(リメイク)

エルム街の悪夢(リメイク)

今月の映画の日は

エルム街の悪夢」を見てきました。

評価:(60/100点) – え? リメイク?。


【あらすじ】

ディーン・ラッセルは3日間寝ずに精神が不安定になっていた。ディーンは彼女・クリスの目の前で自らの喉を切って死んでしまう。彼女はディーンの葬式で幼い頃の自分が墓穴に引きづりこまれる幻覚を見る。その夜、彼女は夢の中で右手にかぎ爪を付けた男に襲われる。

【三幕構成】

第1幕 -> ディーンの死。
 ※第1ターニングポイント -> クリスが死ぬ。
第2幕 -> ナンシーとクエンティンの捜索。
 ※第2ターニングポイント -> 不眠72時間が経過する。
第3幕 -> フレディ退治。


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【感想】

今月の1日は「エルム街の悪夢」です。ご存じ「フレディ・クルーガー・シリーズ」の9作目(スピン込みで12作目)で1作目のリメイクというアナウンスをされています、、、が、、、リメイクか?これ。
1,000円かつ名作リメイクということもあってか、レイトショーでしたがそこそこの人が入っていました。

一応おさらい

念のためということで一応おさらいをしておきましょう。「エルム街の悪夢」は1984年公開の超有名ホラーです。ジェイソンと並ぶホラー・ヒーロー:フレディを生んだ傑作で、夢の中で襲ってくるという変な設定と特徴的なボーダーセーターによって一躍ヒーローになったフレディは、シリーズを重ねる毎にギャグキャラ化していきます。この辺は前に「スペル」の時にちょろっと書きましたが、まさに「ホラーとギャグは紙一重」というのを突進してしまったんです。そしてそれが極限に達したのが「フレディVSジェイソン」です。
「フレディvsジェイソン」はお茶目なフレディがジェイソンを操ろうとして失敗しちゃって、、、、という完全に人間的というかヘタレなフレディになってまして、ちょっとキャラとしては閉塞的になっちゃったわけです。
早い話がこの作品は「アウトロー・ヒーローvsトップ・ヒール」のプロレス映画です。両方ヒールなのでフレディがベビィターンしたところが重要です。つまりニュー・ライン・シネマの中では、シリアル・キラーっぽさで言えばフレディよりジェイソンの方が上だという判断があったという事です。

再誕失敗!?

そこで、フレディをホラー・ヒーローとしてリセットする目的で作られたのが本作です。実際に見てみると、たしかにフレディのお茶目さは影を潜め、完全にシリアル・キラーになっています。が、、、、
非常に厳しい言い方をすれば、フレディがフレディでは無いというか、「フレディ」というキャラクターの持っていた個性が完全に消え失せて、単なる「ロリコン逆恨み地縛霊」になってしまっているんです。しかもフレディに人間味を感じさせないようにする目的なのか、彼のバックボーンが全く描かれません。だから、本当にイカれたロリコン以上のキャラクターではありません。
フレディの部分の不満を無視したとしても、お話しの部分で演出上かなり気になる点はあります。中でも一番違和感を感じるのが、群像劇スタイルで始まるにも関わらず唐突にナンシーとクエンティンの視点に絞られる中盤です。そしてこちらも唐突に始まる、「フレディ冤罪説」を巡る半端なサスペンス・ストーリー。あのですね、、、、「エルム街の悪夢のリメイク」って聴いて見ている人にとって、「フレディが冤罪かも」っていうのは茶番以外のなにものでもないんですよ。「そんなわけあるか!?」っていう。仮にそこを変えちゃったら、今までのシリーズよりもっと人間味が出ちゃって本末転倒じゃないですか。
しかも本作では「フレディは夢の中の存在だから、人々に忘れられると存在が消えてしまう」という大前提が崩れちゃってます。実際に完全にフレディを忘れていた人たちが襲われますし、被害者達に記憶を取り戻させようとするのもフレディの被虐趣味でしかなくなっています。
全体として、「旧作のフレーバーを残しながらもリアル路線を目指す」というバットマン・ビギンズやスーパーマン・リターンズと同じ手法を使っていますが、結果としてまったく意味不明でがっかりなキャラクターになってしまいました。

【まとめ】

一応このリメイク版(=仕切り直し版)の続編として二本は新作を作る計画のようです。ですが、個人的には本作の続編を見たい気はしません。あまりにも今作のフレディには魅力が無さ過ぎます。
「エルム街の悪夢」だということを忘れて見る分には平均よりちょっと悪いぐらいのスプラッタ・モンスター・ホラーだと思いますが、ちょっと期待していた分だけがっかり感が強いです。
シリーズのファンであれば、間違いなく見に行くべきですし見に行ってるとは思いますが、もし旧作を見たことが無い方は、レンタルで「エルム街の悪夢(1984)」を見た方が良いと思います。

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