矢島美容室 THE MOVIE ~夢をつかまネバダ~

矢島美容室 THE MOVIE ~夢をつかまネバダ~

本日は遂に当たり屋家業の本命です。

「矢島美容室 THE MOVIE ~夢をつかまネバダ~」を見てきました。

評価:(1/100点) – 格好悪さが尋常じゃない。


【あらすじ】

ネバダで矢島美容室を開いていた矢島親子であったが、ある日父・徳次郎が全財産を持って蒸発してしまう。長女のナオミはミス・ネバダ・グランプリを控え、次女のストロベリーはソフトボールの試合が控えていた。


[スポンサーリンク]

【感想】

GWも明けましたので、もうこの時を逃しては精神的に耐えきれないと思い大本命に行って参りました(苦笑)。観客は私以外はカップルが1組だけでした。さすが世界のフジテレビ! 大ヒット上映中は伊達ではありません!!!
本作の作りをざっくりと説明しますと、「70年代アメリカンコメディドラマのパロディ風味」です。まるで256色画像のようなビビッドカラーの多用、そして翻訳・吹き替えを意識した台詞回し、そして(誤った認識の)アメリカンドラマ風オーバーリアクション
やろうとしていることは大変良く分かります。「矢島美容室」自体がルックスとしてシュープリームスを真似しているわけですから、それはすなわち60年代~70年代なわけです。ところが、、、なんかパロディというよりはバカにしているようにしか見えないんです。というのは何故かというのを述べます。
まず第一に、本作はもうすぐ50歳のオッサンが顔を黒く塗って12歳の黒人女子役をやるリアリティなわけです。だから、そもそもからして不真面目な世界観なんです。それは別に何の問題もありません。問題は、外人の子役達がバリバリの日本語を使うにも関わらず、オッサン三人だけが変なカタコト風のふざけた日本語を使う点です。本作は完全に日本市場のみを見据えた作品です。だから、そもそも日本語の分かる日本人のみを対象にしています。じゃあなんで日本語を喋っているダンテ・カーヴァーに日本語字幕を付け、あまつさえバックにサッチモ風ボーカル曲を流すんですか? 黒人を馬鹿にしてるの?
サッチモ・ルイ・アームストロングは、黒人でほぼ初めてアメリカ白人社会に受け入れられたスターです。しかし一方でサッチモは黒人というアイデンティティを前面に出さなかったため、一部の黒人活動家には裏切り者扱いされました。味方であるはずの黒人に攻撃されながらも、サッチモは「陽気な黒人キャラ」という黒人差別を助長しかねない危険を犯して、白人社会で地位を確立していった超苦労人なんです。それをね、、、よりにもよって「黒人の日本語にだけ日本語字幕をつける」場面でパロるって何? 分かってやってるなら最低だし、分からずにやってるとしたら教養がなさ過ぎます
第二に、単純にストーリーが酷すぎます。これって蒸発した父親を母親と娘2人が追うだけの話なんです。別にミスコンに関連して恋人が最悪な奴だとかソフトボールで友情がどうとかあるのは構わないんですが、本当に「適当なコメディっぽさ」以上のものではないためゲンナリします。もっというとですね、「とんねるず」が得意とする「内輪ノリ」の域を出ていないんです。直接的にいうなら、学芸会です。
とはいえ、決して本作の全部が最低だとは思いません。黒木メイサはやっぱり可愛いですし、実は「NINE」で出来ていなかったミュージカルシーンでストーリーを止めない演出をきちんとやっています。だから、ぱっと見はそこそこなように見えてしまいます。そこが逆に悪質だと思いますが、でもこんな作品に本気で怒ってるのが馬鹿らしくなってきたので、もう全然いいんじゃないでしょうか。(←投げやり)
当然のように劇場で一回も笑いが起きていませんでしたが、本当は「矢島~」の生粋のファンの方がどこで反応するのかを見たかった気もします。

[スポンサーリンク]

記事の評価

トラックバック用URL:

https://qbei-cinefun.com/yajima-biyoshitu/trackback/

矢島美容室 THE MOVIE ~夢をつかまネバダ~」への1件のフィードバック

  1. ああ、なんだかこのエントリみてすごく安心しました。
    映画自体は未見なんですが、あのユニットには「無自覚の差別」
    にあふれています。っていうかね、いいかげん日本人は
    「顔を黒く塗って黒人(アフリカ系)を演じる」ってことの恥ずかしさに
    気づくべきなんですよ。それが、なにか意図的なエスニックジョーク
    (そういうのも僕は嫌いですけど)を含むならともかく、あの三人は
    ハリウッド作品が日本人を茶化すのと違って、差別的であることに全然気づかずに、
    「顔を黒く塗ってつくったアフリカ系アメリカ人に片言の日本語を喋らせる」その内容が「サムライはどこであえますか?」
    さらに「政治家嘘をつきません」とかの中学生レベルの歌詞で風刺したつもりになる(アメリカ人日本にそんな幻想もってねえよ!)。
    挙げ句の果てに「リョーマは泣いてやいましませんか?」ってなに?(ねつ造された)「日本を愛する外国人」が日本に警鐘をならしているっていうストーリーなら、あまりにも「外国人の日本人観」をバカにしてやいませんか?(国内で権力闘争やってただけの坂本龍馬なんて外国人にとって大した人間じゃねえよ!ジョン・ダワーの「敗北を抱き締めて」とか読めよ!)
    んで致命的に、この人達には「自分たち日本人もまた、他者からは奇妙に見えるんだ」っていう視線がいっこもないんですよ!思いつきの「お寿司が回ってる」ことくらいしか!ああ、しかもその驚いてる姿をネタにしてんですよね……。
    アメリカ人の、出来れば白人が、顔を黄色く塗って「白人さまぁ、俺たちもステーキ食べれば金髪になれますか?」とか言って笑いを取ってる姿を想像すれば、ちったあ危なさに気づくと思うんですが、日本は他民族へ鈍感であるが故に、こういうことを平気でやっちまうんでしょう。ソフトバンクの、オバマ大統領を猿のイメージに重ねたCMが問題になったように、在日外国人が、なんらかの問題提起をしてくれることを、むしろ僕は望みます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です