さんかく

さんかく

三本目は

さんかく」です。

評価:(95/100点) – ん~~~~ナイス。


【あらすじ】

釣具店で働くダメ人間の百瀬は、恋人の佳代と同棲している。ある日、佳代の妹が夏休みを利用して遊びに来ることになった。いつもは面倒そうに付き合っていた百瀬だったが、わがままで愛くるしい桃の姿に、やがて心を奪われていく、、、。

【三幕構成】

第1幕 -> 桃がやってくる。
 ※第1ターニングポイント -> 桃が実家に帰る。
第2幕 -> 百瀬と佳代の破局
 ※第2ターニングポイント -> 佳代が実家に帰る。
第3幕 -> 百瀬の落とし前?


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【感想】

さて、先週末に見ましたのは、吉田恵輔監督の「さんかく」です。初日の舞台挨拶は混んでいたみたいですが、時間をはずしたのでそこまでの混雑ではありませんでした。とはいえ、6~7割ぐらいは入っていたでしょうか。上映館が少ないので、このぐらいの混雑は平均的だと思います。
吉田監督の大きな資質というのが、「中年のダメ男」が「無垢な(に見える)少女」に魅かれるという駄目なファンタジーを描く点にあります。それだけなら単なる平凡な監督なんですが、吉田監督の凄い点は、そのファンタジー自体に客観的なツッコミを入れられる点にあります。「そんな上手いこと行くわけないだろ!」という当たり前の視点が入ることで、そこに悲哀というか情緒というか、そういった微妙な「おとこ心」を重ねてくるわけです。
本作ではその視点はより一層強化されています。作品を重ねる毎にどんどんファム・ファタール (=妖婦/主人公を誘惑する女性) が低年齢化していっていますが、今回は遂に中学生(中の人は16歳)です。ご存じAKB48の小野さんなわけですが、日本人にありがちな「いい年なのに顔が子供っぽい」という童顔に加えて、ちょっと肉付きが良いところがファム・ファタールにばっちりです。仲里依紗的というか、「こいつ素は黒いんだろうな」と思える感じの雰囲気が大変素晴らしいです。その桃に勝手に振り回される百瀬役の高岡蒼甫さんも実在感ばっちりの「ウザイ不良あがり」感が大変すばらしいです。まぁ宮崎あおいがらみでドス黒い背景ばっかり浮かび上がる高岡さんですが、こういった小者の役には本当にばっちりです。
本作の大変良いところは、はっきりとバカな百瀬と中盤に変貌を遂げる佳代との「似たもの同士」な二人が、どうしようもなく阿呆な衝動でお互い猛烈な勢いですれ違いつつ、でも結局最後はお互いしかいないという閉じた世界のラブストーリーをブラックコメディタッチで描いてくる点です。他の人には相手にされない人間達が、失敗しまくりながらも結局すれ違ったりくっついたりする感じが大変愛くるしいです。
高岡さんも小野さんも決して演技が上手いわけではないんです。でも、なんか強烈な現実感を持っているんです。「こういうの居る居る」っていう感覚。それが急にエスカレートしていきつつ、、、というところが本作の肝であり最高の盛り上がりを見せていきます。
上映館は少ないですが、必見の作品だと思います。絶対に損はしません。
余談ですが、AKB48云々という部分は単なると宣伝材料であって、作品自体はアイドル映画でもなんでもありませんので、その辺に抵抗を感じる方もご安心下さい。
面白いラブコメ映画として最高クラスの出来だと思います。

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ユニバーサル・ソルジャー:リジェネレーション

ユニバーサル・ソルジャー:リジェネレーション

二本目は土曜に見ました、

ユニバーサル・ソルジャー:リジェネレーション」です。

評価:(45/100点) – ヴァンダムは頑張ってるけど、、、、誰得?


【あらすじ】

「ユニバーサルソルジャー/ザ・リターン」から11年後の世界、チェチェン独立過激派にロシア大統領の子供達が誘拐されてしまう。テロリストのリーダー・トポフは、72時間以内に自分たちの独立を認めない場合、チェルノブイリ原発跡を爆破すると予告してくる。誘拐の状況を検討したロシア政府は、誘拐者の中に強化兵士・ユニソルが紛れていることを確認し、アメリカに助けを求める。アメリカの元ユニソル研究者達は、残存する5人の内4人のユニソルをロシアへ派遣するが、敵の新型ユニソルにあっさりと蹴散らされてしまう。残るユニソルは、心理セラピーを受けて社会復帰を目指すリュックだけであった、、、。

【三幕構成】

第1幕 -> 誘拐事件。
 ※第1ターニングポイント -> ユニソル4名を使った救出作戦が失敗する。
第2幕 -> リュックの復帰。
 ※第2ターニングポイント -> チェルノブイリにリュックが単身突撃する。
第3幕 -> チェルノブイリでの決戦。


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【感想】

さて、二本目は「ユニバーサル・ソルジャー:リジェネレーション」です。「ユニバーサル・ソルジャー」シリーズの5作目にあたる作品ですが、話は2作目の続きです。お馴染みジャン・クロード・ヴァンダムが主演で、敵役に前作で死んだドルフ・ラングレンがクローンで復活、さらに敵のラスボス・NGU(ニュー・ジェネレーション・ユニソル)にはUFCチャンプのアンドレイ・ザ・ピットブルと肉弾派が勢揃い、、、、、かと思いきや、、、、超残念なことになっています。
本作はある意味では2作目の焼き直しと言えなくもないです。テロリストを鎮圧するヴァンダムの活躍を楽しむわけですが、、、まず第一にヴァンダムがアクションするまでがすっごい長いんです。序盤に酒場でちょっと喧嘩した後は、延々と検査ベッドの上で横たわるヴァンダムが流れます。アクションスターなんだから、アクション見せろってw
さらに、終盤まで引っ張ってやっと登場するドルフ・ラングレンも前作ファン(←いるのかw?)にすれば噴飯ものです。なにせ弱いですし、ラスボスはピットブルであってラングレンは完全に前座なんです。それだったらピットブルvsヴァンダムを先に持ってきて、片が付いたと思った後に、ボーナスステージとしてラングレンが隠しボスで出て来ないと盛り上がりません。だって、ファンの大半はピットブルよりドルフ・ラングレンを見に行ってるんですから。お祭りがそんなあっさり片が付いてもらっちゃ困るんです。
さらにいうと、ヴァンダムが勝つ根拠がないのも気になります。二倍濃度で投薬しただけで強化できたっけ? っていうかドーピングで強くなっても応援できませんけど、、、。

【まとめ】

なんというか、、、シリーズ・ファンもイマイチ喜べず、かといってシリーズ初見だとリュックの覚醒に燃えないという、、、、どうしたらいいんでしょう(苦笑)?
あとこれはユニソル・シリーズの弱点でもあるんですが、銃で決着がつきすぎているため、いまいち肉体アクションで良いシーンがありませんでした。もうヴァンダムにバリバリ動けというのは厳しいかもしれませんが、もうちょっと何かあったとは思います。
決して面白い作品ではありませんが、「ユニバーサル・ソルジャー」シーリーズファンは必見です。スカっと爽快アクションというわけではありませんけれどw。

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クレイジー・ハート

クレイジー・ハート

ワールドカップの小休止期間にたまった分を一気に書いてしまいますw

クレイジー・ハート」をみました。

評価:(75/100点) – 溢れるジェフ・ブリッジスの人間力


【あらすじ】

カントリー歌手の“バッド”・ブレイクはかつて一世を風靡したが、今はかつての弟子トミー・スウィートに人気を大きく離されドサ回りを続けていた。そんな中、地方新聞の記者をするバツ一子持ちのジーンと出会う。やがてジーンはバッドの心の支えとなっていくが、、、。


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【感想】

まとめ書き4本の最初はクレイジー・ハートです。なんか細かい内容を半分忘れてるんですが(苦笑)、、、楽しかった印象だけはハッキリと残っています。
「かつてのスターがドサ回り」というと、どうしても昨年のミッキー・ローク主演「レスラー」を連想してしまうんですが、同じ負け犬映画でもこちらは最後にポジティブな着地を見せます。プロットも大変よく似てまして、そして題材であるカントリーソングも一聴してかなり良い感じな雰囲気が伝わってくる点でも同じです。もっとも分かりやすさで言えば、間違いなく本作の方が上です。私はプロレスオタクも兼ねてますので「レスラー」はどストライクでしたが、一般的にはどうしても「ドサ回り歌手の作詞家・作曲家への転身」の方がしっくりくると思います。
厳密には負け犬というよりは才能あるダメ人間ですが、それがジェフ・ブリッジスという「未完の帝王」の人間力によって説明がなくてもハッキリと伝わります。もう本作はジェフが全てと言ってしまってもいいかも知れません。彼の憎めない愛らし雰囲気によって、バッドを慕うコリン・ファレルまで気の良い若造に見えてくるんです。マギー・ジレンホールもまだ若いのに人生に疲れたおばちゃんの味わいがとてもよく出ていて、素晴らしかったです。
逆に言えば、役者達の力以上には話が転がらないという不満はあります。予告編で感じる以上の”何か”はありませんでした。でも、このジェフ・ブリッジスはもっと見ていたいですし、どうしようもないけど幸せになって欲しいんです。
そういった意味では文句なしでオススメ出来る作品でした。

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彼とわたしの漂流日記

彼とわたしの漂流日記

久々のレイトショーは

「彼とわたしの漂流日記(金氏漂流記)」を見てきました。

評価:(20/100点) – 「で、借金の件どうなった?」「シラネ(´・ω・`)」


【あらすじ】

2億ウォン(=1500万円)の借金を抱えて彼女にも捨てられたキムは、橋から漢江に身投げする。しかし彼は偶然助かり、パム島に打ち上げられてしまう。首を吊る根性もなく、泳げない彼は逃げることも出来ず、結局彼は無人島でのサバイバル生活を始める。
一方、学校を自主退学して引きこもりる”女”は、自室の窓からキムの姿を見て次第に共感を覚えていく、、、。

【三幕構成】

第1幕 -> キムの身投げ。
 ※第1ターニングポイント -> キムが無人島で生きることを決意し、アヒルボートを寝床にする。
第2幕 -> キムと女とジャージャー麺
 ※第2ターニングポイント -> キムがジャージャー麺を食べる。
第3幕 -> 台風と結末。


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【感想】

今日は「彼とわたしの漂流日記」です。昨年の「韓国映画ショーケース2009」で上映していましたので、半年ぶりの日本公開となります。レディースデイもあってか、かなりおばさんを中心にお客さんが入っていました。
本作はジャンル的にはラブストーリー的な要素が強いコメディという括りになるかと思います。とはいえ非常にハリウッド的な構成をしていまして、ギャグは前半にまとめて叩き込んで置いて後半は比較的シリアスな展開になっていきます。ただ脚本は決して上手いわけではありません。
作中では2つのストーリーが並行して描かれます。一方は自殺しようとしたものの失敗したヘタレが開き直って自分の世界を作っていく話。もう一方は引きこもってネットで現実逃避していた女がサバイバルする男を見て他者とのコミュニケーションに意欲を出し始める話。
見ていて一番気になったのは、前者のキムが借金で自殺を決意しているのに、その件について最後まで解決せず「生きる意欲を取り戻す」というところまで行かないことです。キムは途中から「無人島での自分の城」に固執し始めるわけで、そういった意味では自殺願望はとっくに無くなってるんです。あの勢いなら、最後もやっぱり無人島になんとかして帰ろうとした方がしっくり来ます。ところが実際にはまた自殺願望がでてきて、女の事を気にするも別になにもしないという酷い状態です。本作の展開だと、結局キムはなんにも成長していないヘタレのまんまでしかないわけで、話としてはブレちゃってる様に思います。
女側についてもいわずもがなです。本作のタイトルである「金氏漂流記」というのは当然ダブルミーニングなわけで、話としては女が自分と同じく孤独なキムを見て「孤独な状況を楽しもうとしている逞しさ」に感化されていっているはずなんですが、なんか単に一目惚れしてストーキングしているようにしか見えませんw それというのも、かなり早い段階で女が外に出ちゃうからなんですね。それってクライマックス級にもっと引っ張ってもらわないと、、、。結局、最初っから別に引きこもってるように見えないんです。そもそも引きこもる理由も「顔の傷」以上の説明がないですし、ネット上で彼女がやってることはかなり悪質です。なので全然美談として乗れませんでした。
またこれは根本的な問題なのですが、全体を通してのギャグや起きている奇跡的なことがあまりにも漫画的であるため、リアリティレベルの問題が起きてしまって全体がまったく切迫した状況に思えません。だって台風が来ただけで警備隊が掃除にくるようなところで、夜中に焚き火してたら警察が来るでしょ?なんで三ヶ月もあんな無防備かつ悠々自適に無人島生活を満喫できたのでしょう? 全体が嘘っぽ過ぎます。なにせ、開始10分目くらいでアヒルボートをイカダみたいにして対岸に渡ればいいだけなんですから。

【まとめ】

前半のギャグは下品ながらそこそこ楽しめましたが、後半の携帯小説みたいなノリには正直ついて行けませんでした。とはいえあまり細かいことを気にせずに大枠だけざっくりと見ていればそれなりに楽しめるかも知れません。そこまで数は見ていませんが、日本に入ってくる韓国映画としては結構下の方だと思います。
よく思うんですが、日本映画の質がハリウッドや韓国映画より低いってことは無いです。すくなくとも上の方を見れば結構良い線行く映画はどこにもあります。ただ単に外国の糞映画は買い付けでふるいに掛けられて配給されないってだけです。そう考えると、ここまで微妙な韓国映画の日本配給っていうのも珍しいかも知れませんw

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瞬 またたき

瞬 またたき

今日の2本目は

「瞬 またたき」を見てきました。

評価:(2/100点) – あらゆる意味でバカップルのいちゃつきあい。


【あらすじ】

園田泉美は彼氏と2ケツでバイクドライブ中にトラックとの追突事故に遭う。そして事故で彼氏を亡くした泉美は精神科に通いながら、失った事故の記憶を取り戻そうとする。途中、精神科で知り合った弁護士の桐野真希子と交流を深め、やがて真実へとたどり着く。


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【感想】

今日の2本目は「瞬 またたき」です。400人収容の劇場でしたが、観客は一桁でした。公開2日目にして早くもヤバそうな雰囲気ですが、さもありなん。本作は完全にバカップルがいちゃつきあうだけの映画です。恐ろしいことに、それは作品自体もそうですしメタレベルでもそうです(笑)。

内容はいたってシンプルで、ただ単に恋人を亡くした女性が記憶を取り戻すってだけです。そこで何かすごい真相があれば良いんですが、別に予告編をみて想像する以上の事があるわけでもないので、どっちらけです(苦笑)。しかも本当に怖すぎて身の毛もよだつ展開なんですが、記憶を取り戻す要因は事故現場に戻ったことなんです。そんなもん一番最初にやれよ!!! っていうか人が2人死んでんねんぞ!!! 実況見分しないの?

もうね、、、作りが雑っていうより、小学生のクラス発表会用演劇レベルのプロットなんですよ。とてもプロが書いた本とは思えません。良くも悪くも職人の磯村監督ですから、これはもう原作が悪いとしか思えません。

また、並行して語られる大塚寧々演ずる桐野真希子の話も相当無茶苦茶です。そもそも桐野真希子は話のなかで妹の件について折り合い(割り切り)を付けているわけで、精神科に通う必要みたいなものが描かれません。つまり家族の話になるとちょっと錯乱してしまうとか、父親のDVのせいで男性が怖いとか、そういった兆候すらないんです。肝心の妹も左頬の傷が全然見えませんし、むしろ大塚寧々より千崎若菜の方が綺麗なんですけど(苦笑)。

とまぁ、、、はっきり言いまして見所が全然無い糞映画なんですが、強いて言えばというレベルで事故の回想シーンは良く出来ています。磯村監督のせめてもの抵抗だと思うんですが、突発的な事故で錯乱した泉美が彼氏の切れた指を拾い集めるシーンは本作唯一の見所です。そんなことしたら変な血痕が付いて実況見分でばれるんですが、気にしない(苦笑)。よく殺人事件に発展しませんでしたね(苦笑)。

ぶっちゃけ話

一応知らない人のためにご説明しますと、本作はSDP(スターダストピクチャーズ)が制作・配給を行っています。当然主演の北川景子も、相手役の岡田将生も、主題歌の「K」もスターダストプロモーション所属です。そして、本作の原作者はスターダストプロモーションの社長・細野義朗の夫人・河原れんです。ぶっちゃけてしまいますと、若い奥さんをもらった芸能事務所の社長が奥さんのために職人監督にお願いして映画を一本作ったってだけのことです。だから、別に映画的にちゃんとつくろうって志はそもそも無いと思います。ですから、転けたとしても(原作者のプライド以外は)どうってことは無いです(苦笑)。まさしくこの映画の成り立ちそのものがバカップルのいちゃつき合いです。そうか、これはメタ構造のギャグ映画だったのか!?という。私たち映画ファンは大好きですからね、メタ構造(笑)。ただ、よその会社の社長のイチャつき用ビデオをお金払って見させていただくというのは、、、何の罰ゲーム(笑)?

【まとめ】

え~~~~~見所も見る必要も無い作品です。本当に唯一の救いはかろうじて北川景子が止め画では可愛いという部分ですが、台詞を口にした途端にそのあまりの大根っぷりに一気に冷めます。ですから、「花のあと」で北川さんに無口な役を当てたのは本当に正解です。
どうせ最短で打ち切りになる作品ですので、記念に劇場で見ておくのは手かも知れませんが、、、やめておいた方が良いと思います(笑)。
スターダストの関係者に限り、オススメです!!!!、、、、、、っていうか給料天引きとかで無理矢理前売り券を買わされてたりしてw

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ダブル・ミッション

ダブル・ミッション

今日の1本目は

ジャッキーの米進出30周年記念作品
「ダブル・ミッション」です。

評価:(70/100点) – ジャッキー健在!!! これぞB級アイドル・アクション映画。


【あらすじ】

ボブ・ホーは中国からCIAに出向しているスパイである。彼は隣人のバツ一子持ちのジリアンと恋仲になり、結婚を意識してスパイを引退することにした。
ある日、ジリアンの父が入院することになり、ボブは三人の子供のお守りを買って出る。しかし長男イアンがボブのMACをいじってロシアの極秘データをダウンロードしてしまったことから、一家はロシア当局から狙われてしまう。しかもCIAにはロシアへの裏切り者がいるらしい。果たしてボブは子供達を守りきることが出来るのか、、、。

【三幕構成】

第1幕 -> ボブの最後の仕事。
 ※第1ターニングポイント -> ボブが子守りを買って出る。
第2幕 -> ロシア当局からの逃亡。
 ※第2ターニングポイント -> ジリアンが戻ってくる
第3幕 -> 直接対決。


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【感想】

本日の1本目はアクション・コメディ映画「ダブル・ミッション」です。年配の方を中心に結構お客さんが入っていました。やはりジャッキー・チェンのネームバリューは一定年齢以上には刺さるんでしょうか?かくいう私もカンフー好きなので楽しませてもらいました。
本作は完全にコメディ映画ですから、リアリティ・レベルは相当低いです。ある程度酷い事になってもギャグで済んでしまいますし、そもそもからして奪い合う技術というのが漫画的です。ある意味超絶的なジャッキーの体技(ワイーアクション含む)がコメディと親和性があるという事なんですが、いつまでたってジャッキーの愛嬌と動きは変わりません。香港アクション・スターの系譜ではジャッキーの次にはジェット・リーやドニー・イェンが来るわけですが、コメディ色というと未だにジャッキーはバリバリの第一線です。
最初っから最後までジャッキーの魅力全開のアイドル映画となっていまして、子供達を手名付ける様子も含めて大変愉快な作品です。
全体的に少し類型的すぎて漫画的な表現が多いコメディですので、ストーリーに関しての矛盾はあまり気になりません。ただただ90分間テンション高く見ることができました。
今回はジャッキー得意のシチュエーション・アクションに独創的な部分はありません。大きく分けて、階段・立体アクション、ハシゴ&棒術アクション、自転車アクション、キッチン・リビングアクションです。どれもジャッキーの過去作で見覚えがありますが、かえってそれがアニバーサリー感を強めています。
そういった意味ではジャッキーを見るためだけのお祝い映画ですので、過度な期待は禁物です。ですが間違いなく、愉快な90分を過ごせると思います。間違いなくお勧めです!!!

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ザ・ウォーカー

ザ・ウォーカー

二本目は

「ザ・ウォーカー(原題:The Book Of ELI/イーライの書)」です。

評価:(75/100点) – 良いエンタメでした。


【あらすじ】

終末の戦争が起きて30年が経っても世界は荒廃したままであった。地球は降りしきる紫外線に犯され、人々はかつての文明の痕跡を奪い合うようにして生活している。ザ・ウォーカーと名乗る男は、バックパックに武器と本を詰めてひたすら西を目指して歩き続けていた。
途中立ち寄った街で、彼はカーネギーと名乗るギャングのボスと知り合う。カーネギーは人々を支配するために「ある本」を探し続けていた。ザ・ウォ-カーが持っている本がまさにそれだと知ると、カーネギーは奪還しようと手下を使って襲いかかる。しかし彼は圧倒的な力で撃退し、ひたすら西に向けて歩き続けるのだった、、、、。

【三幕構成】

第1幕 -> ザ・ウォーカーの人となり紹介
 ※第1ターニングポイント -> ザ・ウォーカーがカーネギーの街につく。
第2幕 -> カーネギーの「本奪還作戦」
 ※第2ターニングポイント -> ザ・ウォーカーが撃たれる。
第3幕 -> 結末。


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【感想】

本日の二本目はザ・ウォーカーです。今週公開の作品の中ではエンタメ寄りですので、かなりお客さんが入っていました。主演・制作がデンゼル・ワシントン。画面が灰色っぽいディストピアSFという時点で、相当期待していました。
自分でお金をだして主演もこなすと、どうしても「俺様映画」になりがちです。そういった意味では間違いなく「俺様映画」なんですが、すっごい明後日の方向にすっ飛んでった「俺様っぷり」でした。
もちろん冒頭からデンゼル・ワシントンは無敵のオヤジっぷりを遺憾無く発揮します。チンピラ共は何人来ようが瞬殺ですし、「おまえセガールか?」ってぐらい危なげない安定感を見せてくれます。しかもストイックで美女に言い寄られてもものともしない格好良さ。確かに俺様です。
それに対してもう一人の主役といっても良いゲイリー・オールドマンは、ちょっと可哀想な役所となっています。いわゆるインテリチンピラなんですが、あんまり威厳というか凄みが無く説得力がありません。せっかくの悪役・ゲイリーなのにちょっともったいない感じです。
本作はエンターテイメントとして大変良く出来ています。「イーライの書」というマクガフィンをゲイリーとデンゼルが奪い合って、そこに「アンジェリーナ・ジョリー2世」ミラ・キュニスが絡むわけですから、つまらないわけがありません。後半アクションが少なくなってその分突っ込み所満点のガンファイトだらけになるのですが、そこもなんとか耐えられます。
それ以上に引っ掛かる部分があるとすれば、やはり本作全体に流れる宗教的な部分です。
予告の段階で「世界にたった1つ残った本を奪い合う」というプロットが明かされていますから、これはハリウッド映画である以上は絶対「聖書」に決まってるんです。でまぁ実際に見るとまんま聖書なわけですが、これの扱い方というのがキリスト教の信者かどうかに関わらず結構微妙な感じなんです。
本作はキリスト教が原因となって終末戦争が起き、おそらく核兵器か何かでオゾン層が破損して紫外線によって世界が荒廃します。そして終末戦争後に人々はキリスト教が悪であるとして根絶やしにするために聖書をすべて焚書するとなっています。
困ったな~~~というのは、デンゼル・ワシントンがこの窮地を救うキリスト教の「預言者」になっちゃってる部分です。要はイーライってのは神の啓示を受けて祝福された「聖書の守護者」なんですね。で、一方、カーネギーはその聖書を独善的に利用とする不信心者なわけです。
これって、信心深い預言者は助かって、不信心者は酷い目に遭うっていうとても(キリスト教的には)教育的な内容なんです。そして「求めよ、さらばあたえられん(Ask, and it shall be given you.)」という言葉まんまな話なわけです。
ですので、極端な話、これはデンゼル・ワシントン版の「パッション(The Passion of the Christ / 2004)」です。パッションはあまりにあんまりすぎて世界中のキリスト信者から激烈な反応がありましたが、本作は良くも悪くも教育的な内容なので大丈夫でしょう。
バカ・アクション俺様映画かと思いきや、明後日の方向にとんで宗教的な俺様映画だったという、、、、まぁ面白いから良いんですけど、ちょっとどうなんでしょう。

【まとめ】

序盤でいきなり「ダヴィンチ・コード」の原作本を「こんなのはゴミだ。焼いとけ。」と切り捨てる拍手喝采なジョークがあったりと、エンタメとしてかなり本気で考えられた愉快な映画です。デンゼル・ワシントンはなかなか格好良いですし、この(アメリカが)不況の時代に「預言者よ再び」って感じの宗教的カタルシスはある意味必然的です。ちょっと後半に失速しますが、それでもかなり出来の良い部類のハリウッド映画だと思います。
びっくりしたんですが、実は本作は制作費が80億もかかってるんです。舞台も限定的ですしCGもショボイので低予算映画にしか見えないんですが、やっぱ半分以上はスター連中の出演料なんでしょうか?ラストの5分ぐらいだけしか出て来ないチョイ役がマルコム・マクダウェルだったりして、確かに俳優陣は超豪華です。
キリスト教以外を信仰している方には厳しいかもしれませんが、その他の方には間違いなくお勧め出来ます。ちゃんと(薄いながらも)ストーリーのあるアクション映画って久々に見た気がします(笑)。
※完全に余談ですが、劇中に出てくる「第三世代iPod」とモンスターケーブルのイヤホン「MH Beats IE by dr.dre」の組み合わせってディストピアSF的にどうなんでしょう?
「第三世代iPod」はちょっと古いって意味で良い雰囲気なんですが、「MH Beats IE by dr.dre」って確か去年の今頃発売だった気がします。物としてもちょい高めなものなので、この世界観に合わない気がするんですが、、、ヘッドフォン好きの戯言でしたw

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ラスト・ソング

ラスト・ソング

本日は二本です。
一本目は

マイリー・サイラスの「ラスト・ソング」を見てきました。

評価:(50/100点) – 良くも悪くも普通のアイドル映画


【あらすじ】

ロニーは弟と共に夏休みを利用して離婚した父に会いにやってきた。多感な反抗期を迎えるロニーはすぐに地元のヤンキー娘と親しくなり、ほとんど家には戻らない。やがてロニーは知り合ったウィルと恋仲になっていくが、彼は父の起こした教会火事に関与していた、、、。


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【感想】

本日の1本目は「ラスト・ソング」です。主演は「ハンナ・モンタナ」でお馴染みのマイリー・サイラス、、、なんですが、なんといいましょうか、、、、栄養満点というか、、、成長したというか、、、太ったふくよかになりました。
話としてはなんてことはありませんで、要は「一夏の思い出に、金持ちでナイーブだけど押しの強い理想のイケメンに言い寄られちゃってどうしよう」という身も蓋もない言い方をすればマイリーを可愛く撮るためだけの薄~~~いアイドル映画です(笑)。劇中のイベントというのも本当にくだらないどうでもいいことばかりなので、別に貶す気も起きません。水族館でデートとか、彼氏の親にちょっと変な子って思われたけど彼がフォローしてくれて超ハッピーとか、まるで「女子向けギャルゲー(?)」のように直接繋がらない単発イベントの連続なので、成長とかそういうストーリーも特にありません。
原作は未読なんですが、公式HPを見る限りだと原作も主演マイリーを想定して書いたライトノベルみたいです。ですから、はっきり言えばマイリー・サイラスさえ可愛く撮れていればそれで目的達成というか十分なんです。
ところがですね、、、、肝心のマイリーが、、、、いや、仕草は可愛いんだけど、、、太った栄養とりすぎというかむくんでるはち切れんばかりの若さというか、、、、まぁ微妙なんですわ、正直(苦笑)。
余談ですが、あまりにもゴシップネタが多すぎて、あんまりマイリーを清純派女優で売るのは無理なんじゃないかと思います。
やっぱり白人の子役って劣化が凄いなと改めて思いました。そういった意味でも、ダコタ・ファニングは半端じゃないです。

【まとめ】

劇場にもほとんど人が入っていませんでしたので改めて言わんでも大丈夫だと思いますが、本作はマイリー・サイラスを見るためだけの映画です。もちろん、イケメンの王子様を見に若い女性が、、、という「花より男子」的な見方も可能でしょうが、もしそれを期待して見に行くと、マイリーの自己主張が強すぎて相当反感を抱くと思います。
完全にマイリーのためだけのアイドル映画ですので、マイリーのファンに限って大プッシュいたします!!!
ちょっと7月11日から始まる「ハンナ・モンタナ シーズン4」が不安になってきました(笑)。

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