ヒックとドラゴン

ヒックとドラゴン

本日は二本です。
1本目は

ヒックとドラゴン」を見ました。

評価:(95/100点) – ちょっと説教臭い傑作ファンタジー。


【あらすじ】

襲い来るドラゴン達と戦うバイキングの村で、村一番のドラゴンハンターの息子・ヒックはヘタレと思われていた。ある日、彼は自分の能力を証明するため自動投げ縄機を開発する。実践で初めて使った日、彼は誰も見たことのない伝説のドラゴン、ナイト・フューリーを打ち落とす。後日ドラゴンの落下地点へと出向いたヒックだったが、どうしてもトドメを差すことが出来ずに縄をほどいて解放してしまう。自分のせいで尾びれをケガしたドラゴンを放っておくことが出来ないヒックは、やがてドラゴンの世話をし、交流を深めていくことになる、、、。

【三幕構成】

第1幕 -> 村がドラゴンに襲われる。
 ※第1ターニングポイント -> ヒックがトゥースレスに魚をあげる。
第2幕 -> ヒックとトゥースレスの交流。
 ※第2ターニングポイント -> ストイックがドラゴンの巣へと向かう。
第3幕 -> レッドデスとの戦い。


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【感想】

本日の1本目は「ヒックとドラゴン」です。全米では大ヒットなんですが、あんまりお客さんは入っていませんでした。年齢層もかなり低く、子供達が大騒ぎして全然映画に集中出来ませんでした。
とはいえ、本作は本当にすばらしいです。ストーリーも、キャラクターも、演出も、文句の付けようがありません。強いて言えば一部のキャラが類型的過ぎるんですが、それも「3DCGアニメ」という類型的でも許される絶妙なリアリティラインに後押しされてそこまで気になりません。
本作は非常に良くあるタイプのファンタジーです。対立する種族間での交流とそれを巡る周囲との軋轢、そして最終的には両種族で共通の敵を倒すという所に着地します。この基本系に仲間との交流や父親との不器用な関係がプラスされるわけです。
ただの成長物語と言えばそれまでなのですが、この「どうしようもないヘタレが世界の価値観を変えてしまう。」ということ自体で、もう十分ガッツポーズが出るような内容なんです。それをとても丁寧にエピソードを積み重ねて描いていきます。
原作からはかなり大きく変更を加えられていますが、特に一番大きいのはヒックがドラゴン語をしゃべれないという部分です。個人的には、これは変えて正解だったと思います。単純に「猛獣使い」として言葉をしゃべれるという設定よりも、言葉が通じないからこそ仕草や態度で心の交流をしていく本作の方が、より異種間交流の本質に近いと思います。
最終的には文字通り2人で1つになるヒックとトゥースレスの描写も、日本ではなかなか出来ないくらい重たい描写になっています。
なにより忘れてはいけないのは本作のキャラクター造形のすばらしさです。もちろん人間達の造形も良いんですが、それにもましてドラゴン達が完璧すぎます。ぬいぐるみ欲しいですものw ナイト・フューリーの犬っぽさや、ダブルジップの怖さと愛嬌の絶妙なバランス、最高です。

【まとめ】

貶すところが見当たらないくらいの完璧な作品ですが、一点だけどうしても許せないところがあります。それがナイト・フューリーの名前です。英語ではトゥースレスとなっていますし、原作の翻訳本でもトゥースレスです。しかし本作の吹き替え版では、「トゥース」となっています。これは本作の宣伝をお笑い芸人のオードリーにさせるため彼らの一発ギャグ「トゥース!」と掛けたという死ぬほど下らない理由から来ています。宣伝のためにキャラクターの名前を変えるというのは、ちょっと聞いたことがありません。というか、100%作品に対するリスペクトがありません。このアイデアを考えた人間はどういう職業倫理を持っているんでしょうか? これは完全に作品への侮辱です。特に本作にはトゥースレスと呼ばれるきっかけになるエピソードまできっちり描かれています。別に適当に名前を付けてるわけではないんですよ。ある意味吹き替え問題なんかよりもよっぽど深刻です。あいにく地元では吹き替え版しか上映していないのですが、こんな侮蔑的な事をされたあげく選択肢もないというはどういう事なんでしょうか。
間違いなくオススメではありますし今年屈指の良作ですが、上記のような客を舐めた配給の方針が理由であんまり大々的にはオススメしたくありません。それにしても、こんな横暴な宣伝をするってこと自体、文化レベルが低すぎます。

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