インシテミル 7日間のデス・ゲーム

インシテミル 7日間のデス・ゲーム

今日の二本目は

インシテミル 7日間のデス・ゲーム」です。

評価:(4/100点) – 秋だ! 一番! ホリプロ祭り!!!


【あらすじ】

フリーターの結城はコンビニで求人雑誌を立ち読みしている最中に女性に声を掛けられバイトを紹介される。それは「ある心理的な実験」に7日間参加するだけで時給11万2000円という高額な賃金を得られるというものであった。参加者10名を乗せたリムジンは山奥の建物へと着く。そこには10体のインディアン人形と豪華な夕食が用意されていた、、、。

【三幕構成】

第1幕 -> 10名の紹介と暗鬼館。
 ※第1ターニングポイント -> 西野が殺される。
第2幕 -> ゲーム。
 ※第2ターニングポイント -> 残り三人になる。
第3幕 -> 結末。


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【感想】

本日の2本目は「インシテミル 7日間のデス・ゲーム」です。若年層とカップルを中心にかなり混雑していました。400人規模の箱でほとんど満席状態は久しぶりです。本作は藤原竜也、綾瀬はるか、石原さとみというホリプロの主力3名を皮切りに、役者は全てホリプロ所属となっています。そして開始早々に「日テレ」のロゴマークに続いてズッコケる「ホリプロ50周年記念作品」の文字。
そう、本作はテレビ屋映画ならぬ「事務所屋映画」です!!!!
ま、原作が事務所と関係ないだけ「瞬 またたき」よりはマシかもしれませんけど(苦笑)、、、。
え~~~いつもの事ですが、ミステリーとはいえツッコミ所が有り余っているため、今回もネタバレを多数含みます。未見の方で見るつもりがある方は今すぐブラウザを閉じて映画館へ行って地獄を見て下さいw 既にご覧の方、未見だけど見る気が無い方のみ、少々お付き合い下さいますようお願いいたします。

概要とルールのおさらい。

本作はまたまた日本産のソリッドシチュエーションスリラーです。監督は中田秀夫。Jホラーの名監督ですが、近年はキャリアプランを考えてなのかテレビ屋映画にシフトして行っています。

ストーリー自体はソリッドシチュエーションスリラーの典型です。訳ありの数名が密閉空間に閉じ込められ、そこでゲームを通じてサバイバルしていきます。当ブログでは耳タコで書いていますが、ソリッドシチュエーションスリラーはゲームの面白さが全てです。では、本作のゲームのルールは何でしょう?
1) 勝利条件は「1週間生き残る事」または「最後の2人になる事」。
2) 夜になったら部屋に籠もる事。廊下にはガードが巡回し、見つかると殺される。
3) 部屋にはミステリーの名作にちなんだ凶器が一個づつ準備され、使用は自由。
4) 部屋には鍵がかからない。
5) 「事件」がおきたら「解決」をすること。「解決者」は推理を皆の前で発表し、推理は多数決で真贋が決定される。
6) 推理が肯定された探偵にはボーナスが付き、報酬2倍。
7) 推理と多数決により犯人に指名された人間は隔離部屋に投獄される。
8) 殺人を犯した者は報酬2倍。殺人の被害者も報酬2倍。
9) 報酬のベースは1881万6000円。
とりあえず以上でしょうか? かなり原作から変更・削除をされています。

本作のまったく駄目な所。

さて、上記のルールを見てこのジャンルに詳しいかたは嫌な予感がすると思いますw そしてその予感は当たっているでしょう。
つまり、「殺人に抑止力が無い」。これが本作の一番がっかりする所です。本作では一人殺す度に報酬が2倍になります。そして推理は多数決で決まります。なので、開始早々に8人を殺せば終わりです。そうすると報酬48億になりますw
しかし、本作では殺人に抑止力が無いにも関わらず、殺人がたったの3件しか起こりません。驚くべきモラリティの水準ですw ソリッドシチュエーションに必須の「人間の本質としての暴力性の暴露」が一切ありません。なので、まずはスリラーとしてのワクワクがありません。これが致命的です。

そしてがっかりポイントその2は多数決のゲーム性です。これまた驚くべき事に、今回多数決はたったの2回しか行われず、なんと派閥に別れることもありません。しかも後半は多数決が行われること無しに、藤原竜也に勝手に探偵ボーナスがじゃんじゃん付きます。もはやルールすら無視w 意図は分かりませんが、本来この”多数決”をルールに盛り込んだという事は、つまり恣意的に誰かをハメることが出来るということなんです。なので、このルールが説明された時には、私は当然「これは派閥に別れて多数決を奪い合うゲームだ」と思ったんです。だって派閥を作れば「敵対組の一人を殺して」「多数決で敵対組の一人を監獄に送れ」ば、一気に脱落させられるんです。でもそうはなりません。それどころかまともな推理は一回もありません。全部感情論だけの多数決です。なんじゃそれ。

そしてこれがダメ押しですが、そもそも本作のゲームの運営事情が酷すぎます。このゲームは安東の推理によると約2000万人の視聴者がいる会員制のwebコンテンツです。つまり日本人の5人に1人、世界中と考えてもビートルズの「赤盤」「青盤」やマドンナの「LIKE A VIRGIN」レベルのスマッシュヒットです。すっげぇwww
作中の描写でも、渋谷TSUTAYA2階のスタバで携帯を使って見ている若者・サラリーマンが映ります。そもそもスナッフフィルムがそんなメジャーになるわけないですし、よしんばこの世界では日本が「ヒャッハー!!!!」な無法地帯だったとしても、それを参加者達が一人も知らないのは明らかに変です。それこそイギリスのバラエティ番組「サバイバー」以上にメジャーなコンテンツのはずです。

また、これはカイジでも思ったことですが、そもそもこういう「人死に上等」なゲームの主催者が、生き残った人間にお金を渡して帰すんでしょうか? 殺して終わりじゃないかって気がすごいします。
本作も駄目なソリッドシチュエーションスリラーのご多分に漏れず、結局最後は参加者の一人が凶暴化して襲ってくる安い展開に落ち着きます。そしてその襲い方も驚異的なヌルさです。なにせ建物内には、「釘打ち機」「拳銃」「ボウガン」「斧」「ナイフ」と殺傷力抜群なアイテムが転がっています。しかしラスボスが使うのはアイスピックw なぜそのチョイスなのか首をひねらずには居られません。

結局、本作はソリッドシチュエーションの見た目だけを持ってきただけです。「なぜソリッドシチュエーションスリラーが面白いのか」という根本的な分析が全く出来ていません。結果として、「ホリプロ大感謝祭」という単語が透けて見えるようなお遊戯大会になってしまっています。しかも特にメイン級の役者陣が北大路欣也以外はほぼ全滅で、ホリプロのプロモーションとしても失敗しています。
これを見た後だと、ホリプロは50周年を迎えてもうダメなんじゃないかとすら思えますw まぁ伊集院光さんが居る限りは支持し続けますけど(苦笑)。

【まとめ】

またもや日本産のソリッドシチュエーションスリラーの駄目な面が全部凝縮された凄い作品が出てきてしまいました。俳優ファンの方にもオススメしづらいレベルになっていますが、片平なぎさのファンであればかろうじて楽しめるかも知れません。おそらく本作で得をしているのは片平さんだけです。

綾瀬はるかを見ているだけで乗り切れないこともないですが、それでもあまりに酷すぎる話のずさんさが気になって全然乗れませんでした。開始40分目くらいの最初の多数決で心がぼっきり逝きましたw
まったく心がこもりませんが(苦笑)、でもきっと楽しめる人もいると思うので確かめる意味でもオススメです(棒読み)。

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ブロンド少女は過激に美しく

ブロンド少女は過激に美しく

本日は3本です。

1本目は「ブロンド少女は過激に美しく」を見ました。

評価:(80/100点) – これぞ男の悲哀ロマン。


【あらすじ】

リゾートへと向かう長距離列車の中。会計士のマカリオは偶然隣り合わせた老女に自身の身の上話を始める。それはかつて愛した女性との悲しくも愚かしい物語だった、、、。

【三幕構成】

第1幕 -> 列車での会話。
 ※第1ターニングポイント -> 少女との出会い。
第2幕 -> 少女との恋愛と波乱の人生。。
 ※第2ターニングポイント -> 叔父に結婚を認められる。
第3幕 -> 顛末。


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【感想】

本日の1本目は「ブロンド少女は過激に美しく」です。中高年を中心にかなりお客さんは入っていました。本作はご存じポルトガルの巨匠・マノエル・デ・オリヴェイラ監督の作品です。ここ20年ほどはかなり他作な上に本作撮影中に100歳の誕生日というちょっとどうかと思うほどの健在ぶりに、圧倒されるばかりです。

併映の「シャルロットとジュール」

最初に本作の話に行く前にTOHOシネマズ・シャンテで二本立てになっている「シャルロットとジュール」から書いてしまいましょう。といっても、さすがにジャン=リュック・ゴダール作品にどうこう言う根性は私にはございませんw
このシャルロットとジュールは1961年の作品でゴダールの4作目です。出て行った恋人・シャルロットがふらっと部屋に戻ってきたことで、ジャンが一方的に「いかにシャルロットが馬鹿か」と「いかに自分がシャルロットを愛しているか」をまくし立てるだけの10分くらいのフィルムです。とはいえ、この10分でジャンのマヌけっぷりと愚かしさを通じて恋する男の悲哀をストレートに描いたコメディとなっていまして、今でも十分に楽しめる傑作です。ゴダールの歴史的傑作「勝手にしやがれ」のクライテリオン版DVDに特典で入っていますので、興味のあるかたはこちらも見てみて下さい。
本作とのからみで言いますと、おそらく併映の理由はテーマ部分にあると思います。非常に乱暴に言ってしまえば、この「シャルロットとジュール」と「ブロンド少女は過激に美しく」は同じ話です。共に、恋に盲目的な男が”一方的に女性を理解した気になって”愛してしまった事の愚かしさを描きます。そういった意味ではゴダールが普遍的すぎるとも言えますしオリヴェイラが古風だとも言えるのですが、何にせよヘタレな男なら共感せずには見られないロマン溢れる題材なのは間違いありません。

本題

肝心の「ブロンド少女は過激に美しく」です。本作はフィルムグレインがたっぷり乗った古風な絵作りが真っ先に目を惹きます。音楽もほとんど使われませんし、何より極力セリフを廃した「映画らしい映画表現」のど真ん中を直球で攻めてきます。「映画らしい」という定義は難しいですが、そんな問題も本作を見ればすべて吹き飛ぶこと請け合いです。
ストーリー自体は前述したような悲恋話です。本作はそのストーリー部分もさることながら、風景を使った場面転換の仕方であったり、ほとんど固定カメラのようなかっちりした構図であったり、そういった映画としての圧倒的なまでの説得力=正しさが大変魅力的な作品です。なので、非常に教科書的と言いましょうか、優等生的と言いましょうか、ほとんど文化遺産レベルでの職人芸を堪能することができます。
こういう言い方をすると反発を招くかも知れませんが、本作を見れば映画のすばらしさは全部分かります。もちろん後述する「エクスペンタブルズ」でも全部分かるんですが(笑)、格調ある「文芸系作品」という意味ではほとんど上限レベルの作品ではないかと思います。
小規模な公開のされ方をしている作品ですので見るのは大変かも知れませんが、間違いなく一見の価値はあります。
是非是非映画館でご覧ください。いまどきゴダールを映画館で見られるだけでも駆けつける価値があります。

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乱暴と待機

乱暴と待機

今日は一本、

乱暴と待機」を見て来ました。

評価:(45/100点) – 音楽と役者は良かった。主題歌だけはiPodでヘビーローテーション。


【あらすじ】

番上貴男とあずさの夫婦は妊娠をきっかけに府中の片田舎へ引っ越してきた。同じ長屋に挨拶回りをしていた貴男は異常なほど挙動不審な奈々瀬という女性に出会う。兄と二人で暮らしているという彼女は、偶然にもあずさの高校の同級生だった。いかにも訳ありで突っかかるあずさは、奈々瀬の兄を見て驚愕する。「あいつら、兄妹なんかじゃないよ」、、、。


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【感想】

本日は一本、「乱暴と待機」です。予告で若干エロ要素をアピールしているせいか、一瞬「ヌードの夜」かと思うほど客席はおじさんばかりでした。原作は「劇団、本谷有希子」の舞台です。

概要

本作は登場人物がわずか4人のこじんまりとした話です。舞台ならではのミニマムさで、これまた舞台特有の入り組んだ人間模様を展開してきます。原作者の本谷有希子さんというと私はどうしても「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」を思い出してしまいます。「腑抜けども~」ではおとなしいけど策略家の清深を中心に、勘違い馬鹿女の姉とその姉を異常なほど溺愛する兄を配して、頭のイかれた男女の妄想・策謀入り乱れる様子をブラックコメディとして描ききりました。「パーマネント野ばら」の時にも書きましたが、この本谷有希子の人物配置と吉田大八監督の資質が完全にマッチして恐ろしいほどの化学反応を見せたヘンテコで魅力的な映画になりました。
さて、では本作はどうかと言いますと、「腑抜けども~」における清深の位置には今回は奈々瀬が着きます。表面上はおどおどしていても裏では超腹黒で自分だけが楽しめる事を探しているという屈折したパーソナリティです。そしてそこにいかにも駄目人間を絵に描いたようなニートの”番上君(貴男)”とこれまたオタクを絵に描いたような”山根さん”が絡んできます。
本作では本谷有希子のブラックジョーク・センスが演出によって直接的に表面に出てきます。ですので、悪く言えばコントのように見えてしまう場面も多々有り、映画としてはいささかどうかと思うほど安っぽく見えてしまいます。ただその一方で、やはりイかれたキャラクターを作り出すことにかけては天才なのは間違いありませんので、100分間なんか引っ掛かりながらも雰囲気で持って行かれてしまうのは事実です。
とはいえ、結局本作でもやっていること自体は「腑抜けども~」の焼き直しレベルでして、「表面を取り繕った腹黒女が内面を暴露した瞬間に本当の愛が生まれてしまう」というクライマックスはまったく同じです。「腑抜けども~」では姉妹愛だったのが、本作では男女愛になっただけです。
そして、本作が「腑抜けども~」と決定的に違うのはこれはもう監督の真面目さというか”まともさ”としか言いようがありません。良くも悪くも吉田大八監督はマッドな世界を自身で批評しながら世界観に入って撮れるのに対して、今作の冨永昌敬監督は真面目に客観視して構築しようとしてきます。その冨永監督の生真面目さが、本作を妙に普通な感じの映画のルックにしてしまっています。だから結果としてマッドな登場人物達を突き放し過ぎていて、何考えているか分からない本当に頭のおかしな人たちに見えてしまうんです。番上君と奈々瀬がいままさに事に及ぼうとするときにカメラがパンしてあずさが映るシーンは本作でも屈指の爆笑ポイントですが、一方で画面内では妙に登場人物達が冷静過ぎるんです。「真剣に酷い目にあっているほど端から見て面白い」というのはコメディの基本ですが、本作の場合はあまりにも演出が冷静すぎて逆に戸惑ってしまいます。

【まとめ】

どうしても同じ作家で同じプロットの原作ということで比較してしまうのですが、個人的にはちょっとハードルを上げ過ぎてしまったかなと思う次第です。ですが、役者は四人とも本当に面白い演技を見せてくれますし、本作も決してつまらないということはありません。公開館が非常に少ないですが、お近くで上映している方は行って損はないと思います。
冨永監督については、本作で劇伴を担当している大谷能生さんのイベントで対談した様子が「大谷能生のフランス革命」に収録されています。僕自身、菊池成孔・大谷能生コンビの一連の共同仕事(東大講義→TOKYO FM水曜Wanted!→東京大学のアルバートアイラー→M/D マイルス・デューイ・デイヴィスIII世研究→アフロ・ディズニー)に大分影響されていますので、興味のあるかたは是非本屋さんで探してみてください。本当は本よりもトークの方が圧倒的に面白い方達ですので、ネット上を探してラジオ音源があればそちらもオススメです。

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REDLINE

REDLINE

今日の2本目は

「REDLINE」です。

評価:(20/100点) – 頑張ったのは分かるけど、、、。


【あらすじ】

宇宙を巻き込んだ超人気グランプリ・カーレース「RED LINE」。その予選最終戦「YELLOW LINE」でJPは愛機・トランザムを駆使して優勝を狙っていた。しかし最終の直線にトップで入ったトランザムは、ターボエンジンの酷使により車体が瓦解してしまい、優勝をソノシー・マクラーレンに奪われてしまう。車体はバラバラになり自身も大怪我を負ったJPだったが、入院先の病院で突如決勝戦への補欠出場が告げられる。決勝戦「RED LINE」の舞台はTV視聴者によりロボワールドに決定した。しかしロボワールドは軍事政権の荒廃した国家で、「RED LINE」の受け入れを拒否する、、、、。

【三幕構成】

第1幕 -> YELLOW LINE。
 ※第1ターニングポイント -> JPの補欠出場が決定する。
第2幕 -> JPとソノシー。
 ※第2ターニングポイント -> RED LINEがスタートする。
第3幕 -> RED LINE。


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【感想】

本日の二本目は「RED LINE」です。木村拓哉と蒼井優をメインに起用して一般受けをアピールしていましたが、観客は非常に少なく、しかも一人で見に来ているアニメオタク風の客しかいませんでした。完全に芸能人起用が失敗しています。
本作は制作7年をかけており文化庁の助成金まで出ています。所謂「輸出産業としてのアニメ」を狙って作られた意欲作です。その割にというとあれですが、キャラクターデザインはもろにアメコミ調ですし、影を黒ベタでつぶしたりするのもアメコミの特徴です。
こういったレースもののアニメ作品は過去にも相当数あります。ただ、直接的に連想されるのは近年の「マッハGoGoGo」実写版とゲームの「マリオカート」です。
本作には話の軸が二本あります。一つは「REDLINE」のレースとそれに伴うJPとソノシーのロマンスで、もう一つはREDLINE運営委員会とロボワールド政府の対決です。実際に見てみると、本作は実は後者のボリュームが大きくなってしまっています。話としては「かつて一目惚れした少女に再会した純情男の奮起」が軸になっていますが、こちらのボリュームと積み重ねが圧倒的に足りません。一応、JPとソノシーが決定的にくっつくシーンが一目惚れの回想と同じ構図になっていたり丁寧に作ってはいますが、サイドストーリーのはずのロボワールド政治がらみが五月蠅すぎて全然集中出来ません。
実は本作で一番がっかりする部分というのはまさにメインであるべきレース部分です。つまり、せっかくの「カーレース・アニメ」なのに「カーレース」自体になんの説得力もカタルシスも無いんです。みんな怖い顔して「うぉ~~~!!!!!!」とか唸ってるだけで、テクニカルな描写が一切出てきません。カーレースっていうよりも「しかめっつら根性大会」です。だから、何故JPが速いのかという一番重要な部分が抜けているんです。もちろん特殊エンジンの描写等はありますが、でもそれは鉄仁だって似たようなものなわけで決定打にはなりません。もちろん動画の「溜め」だけは効果的に使っていますから、見ていて手に力が入るのは間違いないです。ただ、本作にはそれしかありません。ダサい絵面と繰り返される「車体が伸びるほどの溜め」を使った根性描写だけです。
純粋にアニメの動画という意味では本当にすばらしく高レベルだとは思いますが、作品としては非常に低空飛行です。また、せっかくの動画もカット割りが細かすぎるため、空間把握(位置関係の想像)がとても困難です。イマジナリーラインもじゃんじゃん越えてきますw
ということで、動画の技術論が大好きな方にはうってつけの教材ですが、映画としてはかなりどうかと思う出来でした。
余談ですが、業界にいますとマッドハウスのヤバい話は結構頻繁に聞こえてきます。20点は頑張って欲しいなという個人的な思いを入れてのご祝儀点ですw

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ナイト&デイ

ナイト&デイ

連休初日は2本です。1本目は

ナイト&デイ」を見ました。

評価:(40 /100点) – That’s ハリウッド娯楽映画。


【あらすじ】

自動車整備士のジューンはウィチタへパーツの買い出しに来ていた。地元ボストンへと帰るまさにそのとき、ウィチタ空港で彼女はロイと名乗る男と偶然同じ飛行機に乗り合わせる。彼女が手洗いに入ったタイミングを狙って、彼は乗客とパイロットを殺してしまう。畑に飛行機を不時着させたロイは、彼女に自分が組織に追われていることと彼女も追われる可能性があることを警告する。眠り薬を飲まされた彼女が目覚めると、そこはすでにボストンの自宅だった、、、。

【三幕構成】

第1幕 -> ジューンとロイの出会い。
 ※第1ターニングポイント -> カーチェイス
第2幕 -> サイモンを探す旅。
 ※第2ターニングポイント -> ロイが撃たれる。
第3幕 -> 結末。


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【感想】

3連休初日は新作を2本見てきました。1本目は「ナイト&デイ」です。監督は去年「3時10分、決断のとき」で評価の高かったジェームズ・マンゴールド。トム・クルーズとキャメロン・ディアスの主演ということもあって、観客は中高年の夫婦を中心に結構入ってました。
実は今日見た二本ともあんまり書くことが無くって困ってるんですが(苦笑)、本作を無理矢理まとめるならば「これぞハリウッド。」って感じでしょうか。話の構造自体は「巻き込まれ型サスペンス」を非常にオーソドックスにやっています。「ゼフィー」という永久電池を巡ってロイとフィッツジェラルドとアントニオが奪い合いを展開します。もちろんゼフィーはマクガフィンですので、それ自体に意味はありませんし、なにか科学的根拠があるわけではありません。ここにロイとジューンのラブコメ的な展開が加わります。
決して高尚な事をやっているわけではありませんし、ツッコミ所も満載です。FBIがロクに調べもせずに街中でカーチェイスや銃撃戦を展開するとは考えられませんし、いまどきiPhoneでwebを使っておいて匿名性が維持できるわけがありません。ジューンはTVニュースで顔までバッチリ映って指名手配されているのに平気な顔して街中をうろつけますし、何食わぬ顔で結婚式にも出られています。ロイはロイでヘリコプターやら銃やら秘密の無人島やらやりたい放題ですし、そもそも絶対に隠れられる無人島があるなら最初からサイモンをそこに逃がせば良いわけで、、、、。とまぁ細部はボロボロですが、それでも美男美女が車やバイクで銃をぶっ放してそれっぽい感じを出していれば、これはもう十二分に「ハリウッド娯楽映画」です。
頭をカラッポにして見れば、そしていつもの「ハリウッド娯楽映画」を見るつもりであれば、「面白かった」で片付けてしまえる映画だと思います。正直に言うと、こういう映画は別に新作で映画館で見る必要は無いと思いますが、でもカップルや夫婦で当たり障りのない時間つぶしに見る分には十分な出来だと思います。ということで、オススメかと聞かれればオススメしないこともないくらいのテンションで、オススメDEATH!!!

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大奥

大奥

2本目は

「大奥」です。

評価:(1/100点) – ターゲット不明の下品で俗な男色アイドル映画。


【あらすじ】

江戸時代、赤面疱瘡という疫病が蔓延し、男の数が激減してしまった。減った男に代わる形で女達が仕事をこなし、男達は”子ダネ”として売春するか婿入りをするのが習わしとなっていた。
水野祐之進は貧乏旗本に生まれ、剣術を習いながらのらりくらりと暮らしていた。もうすぐ二十歳になろうかという日、彼は家族に楽をさせるため大奥にあがる決意をする。そこは権力争いと男色が跋扈する世界だった、、、。

【三幕構成】

第1幕 -> 祐之進とお信。
 ※第1ターニングポイント -> 祐之進が大奥にあがる。
第2幕 -> 大奥での生活。
 ※第2ターニングポイント -> 祐之進が吉宗に名前を聞かれる。
第3幕 -> ご内証の方。


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【感想】

今日の二本目は「大奥」です。例のドラマの方ではなく、よしながふみのレディースコミックの映画化です。お客さんはほとんど入っておらず、20~30代ぐらいの女性が中心でした。
本作はあまりにもツッコミどころがありすぎて、たぶん指摘しきれません。大きな部分で言えば、そもそもテーマとして「男女逆転」がまったく活きていないという部分と、そもそもキャスト的に変という部分です。
ということで、ジャニーズのファンの方はいますぐブラウザを閉じてください。おそらくこれから書くことは、事実だと思いますが熱狂的なファンの方には厳しい内容になるかと思います。私は嵐には一切興味がありませんので好きでも嫌いでもありません。なので、いつも女性アイドルにやってるようなゲタ捌かせが出来ませんので(笑)、純粋に本作を見た感想になってしまいます。

まず主役が、、、。

え~いきなり最も危ない所に切り込んでいきますが、主演の二宮君があまりにも酷すぎます。っていうか何コレ? 二宮君へのいじめ? それくらい全く役が出来ておらず、本人の責任というよりはブッキングのミスだとおもいます。大奥内で並んだときに一人だけ背が低く物凄い猫背です。それは正座しているときも同じで、ひとりだけ裃(かみしも)が寝てるので変です。プラスで、冒頭に剣術の稽古(っていうよりチャンバラ)シーンがあって「師範代」と呼ばれるほどの腕のようなのですが、立ち回りが全く出来ていません。途中で関ジャニの大倉と戦うシーンがあるのですが、これは両者ともびっくりするほど下手でまったく達人同士の戦いに見えません。剣道を習って2週間目ぐらいで模擬演習をやらされたみたいな動きです。しかも入浴シーンで二宮君の上半身が映るのですが、腕にも胸にも筋肉がついていないため、剣術の稽古をしているようにすら見えません。
こういった肉体的な部分だけでなく、セリフのしゃべり方も完全にコントのそれです。むりやりべらんめぇ調にしようとして舌がもつれていたり、下手にドスを聞かせようとして変な発声やアゴ使いになっていたり、普通の時代劇ならどれもOKテイクになるはずが無いようなシーンばかりでビックリです。わりとこのキャラが作品全体を出来の悪いコントにしか見えないようにしています。
圧巻なのは、大奥内で皆がそろいもそろって二宮君を「美男子」と称するところです。これはファンの方でも異論が無いと思うのですが、二宮君は間違いなく美男子じゃないです。彼のアイドルとしての魅力は人の良さがにじみ出たような人なつっこい愛嬌でしょう? 決して「美形」を売りにしたアイドルではないはずです。どっちかというと松山ケンイチとかそっちよりの「格好良くはないけど良い感じの困り顔」です。それをそれこそ美形を売りにしたような大倉だの玉木だのが「美形」「美形」と褒めちぎるものですから、これは一種の褒め殺しというか、もう公開イジメにしか見えません。
祐之進は非常に粗暴な言動が目立つキャラクターですから、どう贔屓目にみても二宮君には合っていないですし、彼の魅力も殺す形になってしまっています。こんな無茶な役は断れば良かったのにと思わずにはいれません。

話運び。

本作の欠点その2は話運びです。これは本当にビックリするくらい適当です。本作は男女逆転した世界のはずですが、男女の逆転が世界に影響を及ぼしません。すなわち「男っぽい女」と「女っぽい男」が増えたっていうだけで、それの影響が全く出ていないんです。例えば、飛脚は女になっただけで普通に飛脚ですし、大工は女になっただけで普通に大工です。別にジェンダー論をぶつつもりはありませんが、女と男では肉体的にも思考回路的にも違いがあるのですから、男と女の数が逆転したからってそのまま役割が逆になるだけってわけはありません。力の弱い女性が大工になるならば当然力が弱いなりの工夫をしないと可笑しいんです。でも本作ではそこは一切考えられていません。あくまでも雰囲気として逆転しているように見えるだけです。
そもそもからして、女が「吉宗」だの「忠相」だのと男の名前を名乗ってること自体が変なんです。別に女を隠して居るわけではないのですから、男の名前を名乗る意味がまったく分かりません。
2003年からのTVドラマの大奥が面白かったのは、大奥という女だらけの舞台で嫉妬や嫌がらせといった「OLあるある話」を時代劇風にやって見せたからです。極端な話、男だらけで権力闘争になったら、OL的な嫉妬や嫌がらせじゃなく、もっと直接的な実力行使になるはずです。ですが、本作の男共はまるで中身が女性になってしまったかのように「OL的な嫉妬や嫌がらせ」をふんだんにやってきます。なので、本作をみていると大奥の男共がみんなオカマに見えてくるんです。別にオカマが悪いというわけではなくて、これではせっかく男女逆転したのに本末転倒だっていう事なんです。
挙げ句の果てには、廊下の影から「キャー!!!二宮くぅ~~~ん!!!」見たいな気色悪い仕草をする後輩達の描写があったりするんです。気持ち悪っ。
本作は宣伝上はイケメン軍団が売りにはなっていますが、誰がどう見てもキャラクターとして掘り下げ甲斐があるのは阿部サダヲだけです。彼はきちんと苦労人として描かれますが、他の連中はそのあたりが全く描かれないためです。
だから、ラストで嫌がらせをした連中が罰を受けたとしても全然カタルシスが生まれません。彼らの嫌がらせが低レベルすぎるため、映画的には本当にどうでもよく見えてしまうんです。
そして肝心の吉宗についても内面が一切描かれないため、ダミ声と相まって色気づいた中年ババァにしか見えません。(三十路前の女優にすみませんm(_ _)m )
結果として本作を見終わった後に残るのは、ただただ気持ち悪いという印象と、全編通して使われる品の無い下ネタの数々だけです。

【まとめ】

正直に言いまして、まったくターゲットの分からない作品でした。二宮君を見に行ったファンでもさくすがにこの演技や扱いを見ればガッカリするでしょうし、かと言って腐女子を狙い撃ちするようなBL的な「心と心の交流(←書いててキモイですがw)」展開もありません。あくまでも男色としての行為を匂わす程度です。そして時代劇としてはあまりにも軽すぎる立ち回りと台詞回し。これは誰が見ることを想定したのでしょうか?
まったくオススメできない作品でした。これを見るくらいならTVドラマ版の大奥をレンタルDVDで見た方が1億倍マシです。ということで、同じ「大奥」ならフジテレビドラマ版の「大奥」がオススメです!!!

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恋の正しい方法は本にも設計図にも載っていない

恋の正しい方法は本にも設計図にも載っていない

今日も二本です。1本目は

「恋の正しい方法は本にも設計図にも載っていない」です。

評価:(15/100点) – 中川翔子って本当可愛いね。え、話? なにそれ???


【あらすじ】

図書館秘書の野田泉は合コンで米谷ネルと出会う。恋愛に興味が無い泉だったが、ネルの強引なアタックに徐々に心を動かされていく、、、。


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【感想】

今日の一本目は中川翔子初主演の「恋の正しい方法は本にも設計図にも載っていない」です。明らかに中川翔子目当てとおぼしき一人で来ているオタク系男子で結構混んでました。ちゃんと上映中に一人ごとを言い続ける濃い人も来ていまして、改めて中川翔子人気の凄さを感じています。
本作は映画ではなく、携帯配信ドラマという聞き慣れないフォーマットの作品です。私も全然しらなかったのですが、1話5分くらいで配信する形式のようです。どうりで場面転換や構図が雑なわけですw
本作に掛ける制作者の気合いは以下の公式HPのあらすじで一発で分かります。


    図書館に勤める、人より本の方が好きで恋に臆病な野田泉(中川翔子)が、自分とは真逆とも言えるラテン系建築家で夢を追っている米谷ネル(鈴木裕樹)と出会い成長していく物語です。

まず、「人より本の方が好きで恋に臆病」と「ラテン系建築家で夢を追っている」が「真逆」という意味が分かりませんw そもそも「ラテン系」も意味が分かりませんw そして本編を見ていると、これが驚くほど内容が無く、「成長物語」っていうよりは単に泉が強引な男に引っ掛かったようにしか見えませんw
端的に、作品の前半はひたすらネルが泉をストーキングする話で、後半は実はネルが悪い男だったという展開から相思相愛になるまでの話です。そのなかで具体的に相手のどこに惚れたのかという描写が全然ないため、ラブストーリーとしてもかなり残念な事になっています。最後まで見てもネルは図書館で働くおとなしい子なら誰でも良かったように見えますし、泉も押しが強いそこそこ頭の良い男(本を読む男)なら誰でも良いように見えます。
本作で不思議なのは、ネルに生活感(経済活動感)がまったく無いことと、泉が人嫌いにまったく見えないことです。泉は友達に言われて合コンに普通に来ますし、ネルは大学生だっていうのに平日の昼間っから図書館にしょっちゅうナンパしに来ます。でも多分本作はティーンエイジャー向けなので、そこまでリアリティを気にしなくても良いのかも知れません。なので、ストーリーについてはまったくどうでも良いレベルです。
ということで、これはもう中川翔子を見るしかないわけですw おそらく本作が携帯電話の小さい画面で見る前提で作られているためだと思いますが、全編通して引きのショットというのがほとんどありません。つまり常にだれかしらの顔のどアップが映っているわけです。これは好都合w
普段なら「顔のアップばっかりとかTVドラマか!!!!」とツッこむのですが、本作に関してはストーリーが駄目すぎる分、中川翔子の顔のアップを見ていれば何とか70分を乗り越えることができますw
結論としては、中川翔子のアイドル動画だと思えばなんとかギリギリがんばれる作品だと思います。
また、60分の前置き動画の後で、約5分間の本編が流れますw 一度エンドロールが流れますがそれはあくまでもプロローグの終わり、ピクサーでいう短編終了みたいなものですので絶対に席を立たずに本編の鑑賞をお勧めします。

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ガフールの伝説

ガフールの伝説

土曜の2本目は

ガフールの伝説」です。

評価:(50/100点) – 話は平凡。よくある普通の冒険譚。


【あらすじ】

メンフクロウの兄弟・ソーレンとクラッドは、飛行練習中に純血団なる軍団に誘拐されてしまう。それはかつて世界征服を企んだものの「ガフールのガーディアン」達によって退治されたメタルビークの新勢力であった。ふたたび世界征服を企むメタルビークに兄のクラッドは同調、純血団の戦士として生きることを決意する。一方、弟のソーレンとサボテンフクロウのジルフィーは、純血団の元から脱走することに成功する。彼らの目的地はガフールの神木。かつてメタルビークを倒した伝説の英雄・「キールのライズ」が居るガーディアンの王国である。

【三幕構成】

第1幕 -> ソーレンとクラッドが誘拐される。
 ※第1ターニングポイント -> 純血団からの脱出。
第2幕 -> ガフールの神木への旅。
 ※第2ターニングポイント -> ガフールのガーディアンが戦を決意する。
第3幕 -> 決戦。


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【感想】

土曜日の二本目はザック・スナイダー監督の新作「ガフールの伝説」です。川崎で見たんですがガラガラでした。キャラがフクロウという点で子供向けと思われたのでしょうか。下手すると去年の「ウォッチメン」よりも観客が入っていませんでした。
ざっくりと結論を書きますと、本作はあまり目新しいものや特筆するような部分がありませんでした。「300」「ウォッチメン」でも多用された超スローカメラによる(といってもフルCGですが)マンガの「止め絵」/カブキの「見得」的な演出が多用され、なんかスタイリッシュに見えないこともないような、、、格好付けを多用しすぎて逆にダサイような、、、という微妙な感覚です。話自体も「勇者様ヘルプもの」の王道そのものでして、見ようによっては「スターウォーズ 新たな希望」っぽい感じもあり(特にラストの授与式)、かなり見慣れた展開なので別にどうという感じもありません。至極平凡で、正直に言うと「3Dであること」以外には今2010年にやる必要すら無いような気がします。
ストーリー上もガフールのガーディアン(勇者)達はそこまで活躍せず、どちらかというと新参者のソーレン・パーティ4羽が大活躍してしまいます。なので、そこまで盛り上がりも説得力もありません。
ただ、「キールのライズ」ことエジルリブにはかなりグッときました。「戦争の英雄」=「敵を殺しまくった者」という現実をきちんと見せた上で、空しいけれども「やる時はやるしかない」という展開に持って行くあたりはさすがのザック・スナイダーです。ここで下手に流行のヒューマニズムみたいな方向にいかず、きっちり勧善懲悪でまとめてくるところもさすがです。
こういう単純な勧善懲悪の冒険譚って最近はポリティカル・コレクトネスの視点からやりづらくなっているように思います。悪にも悪の理由があるとか、ついつい悪役のキャラも掘り下げたくなってしまいます。でもそこはグッとこらえて、あくまでも悪い奴は悪いし良い奴は前面的に良いという単純化された対比構造を最後まで通します。
ですので、大変教育上よろしい作品だとおもいます。それこそ文部省推薦マークが付いてても可笑しく無いくらいですw
平凡ではあるんですが、王道を見せてくれるため途中で飽きることもありませんでした。
積極的にオススメするような作品ではないと思いますが、可もなく不可もなくという感じの作品だったと思います。もし時間に余裕があったり、フクロウが好きで好きで仕方がないという方は見に行って損はないと思います。

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