インセプション

インセプション

本日は三本です。最初は先行公開の

インセプション」です。

評価:(80/100点) – 使い古された題材をスタイリッシュなB級に再生産


【あらすじ】

コブはターゲットの夢に侵入し秘密を覗き見る産業スパイである。ある時、ターゲットのサイトーの夢でスパイに失敗したコブは、逆にサイトーから仕事を依頼される。それはサイトーのライバル会社の会長・モーリスが死ぬのを受けて跡取りの息子に会社を解体させることだった。普段行っている情報泥棒とは逆の「情報植え付け(インセプション)」に難色を示すコブだったが、自身の犯罪歴を消してやるという条件につられ、仲間を集めて決行することにする、、、。

【三幕構成】

第1幕 -> サイトーの夢への侵入
 ※第1ターニングポイント -> サイトーからの提案を受ける
第2幕 -> 仲間集め
 ※第2ターニングポイント -> ロバートの夢に侵入する
第3幕 -> インセプション作戦


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【感想】

3連休の初日は久々に三本の映画を見ました。1本目は先行公開の「インセプション」です。ダークナイトで”不必要に上がりすぎた”ネームバリューからか(苦笑)、観客はほぼ満員の入りでした。感慨深いと言いましょうか「こんなにメジャーになっちゃって、、、」という感じのクリストファー・ノーラン監督ですが、本作ではきっちり自身の資質である「ギミックB級サスペンス監督」という部分が前面にでた良い映画でした。
話の内容はまさしく「どこかで見たような気がする設定」のオンパレードです。そもそも「他人の夢の中に入り込む」というのが定番ですし、それをスパイ大作戦風の「チームもの」として表現するのもありきたりです。ですが、そんなありきたりな内容だからこそ、きっちりとルールを説明してくれる律儀な作りが非常に好感が持てます。
もともとノーランはこういった「面白ギミック」を使ってストーリーを転がすのが得意な監督です。どちらかというと演出は下手な部類に入ると思います。実際、本作でも単調な音(ブーンという例の重低音)の使い方や無意味なスローモーションの数々など、時折「イラッ」とする部分がないわけではありません。でもそれを補ってあまりある「メジャー感」がドーンと芯にあります。
本作でのルールは明確です。
(1) 夢の中で死ぬと目が覚めるが、痛みは本当に感じる。 
(2) 夢の中でも夢を見られる。
(3) 現実より夢の中の方が時間の流れが遅い。
(4) 夢の中では潜在意識が他者を排除しようとする。
このシンプルなルールを序盤にチュートリアル形式で説明し、それがすべて応用編たる3幕目に登場します。言ってみれば、1幕から2幕に続く「サイトーの夢」と「仲間集め」はすべてこのルールを説明するためにあるようなものです。ですから実は二時間半ある上映時間はもっと削れるはずです。確かにこの説明が長すぎて眠くはなってくるんですが、でもこれがあるおかげでインセプション作戦の超絶に入り組んだ夢の階層構造が理解しやすくなっているのも事実です。
見ているときにはどうしても「この夢は何階層目の夢か?」という部分を理解するので手一杯になってしまいがちです。しかし、少し冷静に見てみると、夢の中の出来事が、1つ上の階層の現象を上手く反映しているのに気付くはずです。この辺りの設定/設計は本当によくできています。惜しむらくはノーランの演出力によってイマイチ分かりづらくなってしまっている点です。もしかするとノーランを脚本に専念させて、職人監督に演出を任せた方がよかったんじゃないかとさえ思ってしまいました。

【まとめ】

余韻の残し方がシャッターアイランドに似ているのはディカプリオの顔が監督にそうさせているのでしょうかw 決して易しい内容の作品ではありませんが、最後の落とし方をポップにすることで「なんとなく分かったような気にさせる」のはノーラン監督の成長の跡だと思います。夏休み大作映画の第一弾としては間違いなくお勧め出来ます。

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踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!

踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!

遂にやって参りました。

踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!」です。

評価:(0/100点) – 「死んじゃえば良かったのに。(by 恩田すみれ)」 「同感です!!!!」


【あらすじ】

新社屋への移転を間近に控えた湾岸署。引越対策本部長に任命された青島係長であったが、引っ越しの最中に拳銃三丁が何者かに盗まれてしまう。そして盗難された拳銃による連続殺人事件が発生する。パニックに陥る湾岸署であったが、第2の殺人の被害者宅に爆弾があったことから状況は一転。そこにはかつて青島が捕まえた日向真奈美の影があった、、、。

【三幕構成】

第1幕 -> 湾岸署の引っ越し
 ※第1ターニングポイント -> 拳銃が盗まれる。
第2幕 -> 連続殺人事件
 ※第2ターニングポイント -> 犯人宅にて日向の手紙が発見される
第3幕 -> 結末


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【感想】

さぁ、やって参りました。今年一番の注目作にして最恐映画二本を世に送り出したモンスターシリーズ、「踊る大捜査線」最新作です。ちょっと見ようか見まいか迷っていたんですが、意を決してチャレンジしてみました。観客はすごい入り方でして、7~8割は埋まっていたかと思います。「アリス~」と同じくらいの混み方でしたので、間違いなく週末興収ランクではトップに来るでしょう。
またまたテレビ屋映画を書く上でのお約束です。本作は一応サスペンス仕立てですが、以後犯人を含めて多大なネタバレを含みます。っていうかほとんど全部書きます。これはネタバレが目的では無く、あくまでもツッコミを入れようと思うと細部にいかざるを得ないからです。点数を見てお分かりいただけるように、個人的には今年ワースト映画をぶっちぎりで更新しました。ですから酷評いたします。まだ未見でこれから見る予定がある方には、「心して行ってください」とアドバイスした上で、ここまででブラウザを閉じていただけるとよろしいかと思います。
あと申し訳ないのですが、あまりの長さと退屈さでちょっと記憶があいまいです。若干エピソードが前後してしまっているかもしれませんがご了承ください。いや、きつかったのよ、マジでw

順を追っていくぜ!!!

まず冒頭、開始早々に湾岸署の引越し風景が写されます。どうも全社総出で引越しをやっているようで、各部署の代表が集まって引越し対策会議が開かれています、、、、が、、、ちょっとまて!!!。引越し対策本部長で青島が出てくるんですが、彼は現場の人間でしょ? なんで引越しを仕切ってるの? 普通は総務というか警務課がやるんじゃないの? だって事件が起きたら引越しどころじゃないじゃん。、、、、と思っていると、早速事件発生!!! 銀行の金庫破りとバスジャックが同時に発生します。しかし銀行からは何も盗まれておらず、バスジャックのほうもバスと人質を放置して犯人だけ逃走。なんで、、、、、っていうか、待て~~~~~wwwww。
バスジャック側は乗客全員が覆面4人組の犯人グループを見ているわけでしょ。そして運転手だけ目隠しして、乗客は放置ですよね??? なんで乗客達はおとなしく座ってるわけ? 犯人が逃げたら、乗客もすぐに逃げるでしょ、普通。ぜんっっぜん意味が分かりません。
そうこうしていると、引越し先の新社屋で引っ越し業者を装った4人組が拳銃保管庫に侵入して3丁の銃が盗まれます。このシーンは本当につっこみどころの宝庫です。まず、なんで引越し時に拳銃だけ先に保管庫に入れとくんですか? しかもセキュリテイが何もかかっていない保管庫にw鍵ぐらいつけとけってことですし、防犯カメラや防犯センサーをつけとけよ。もし引越し途中でセキュリティがかからないなら置くなよw 君塚さんもふざけた脚本書くなってことですよ。しかも弾丸をこめた状態で拳銃を保管することはありえません。かならず鍵のかかる別々の場所に保管します。そして、なぜ犯人は3丁だけ盗んだんでしょう。どうせなら全部もってけばいいじゃん。
また本筋とは全然関係ないところで青島の肺ガン疑惑が持ち上がりますが、、、、この話題は最後まで引っ張るんですが、早々に医者の診断ミスだとわかるわけです。これは本当に意味が分かりません。そんなすぐに無事だって言っちゃったら、そのあとの青島と恩田のシーンはギャグとして見ればいいんでしょうか? でも演出はシリアス寄りですし、とっても戸惑いました。
そんでもっていろいろあって連続殺人事件が発生するわけですが、まずね、、、つっこみどころは2件目の殺人なんですよ。2件目の被害者を追って秋葉原のジャンク通りにある犯人宅に行くと、いかにもアニオタって感じの部屋がでてきまして、そこに爆弾と爆薬があるわけですね。ってことは、この2件目の被害者は自分で爆弾を作る技術があるわけです。さて、犯人グループは最初5人組で、拳銃で2人殺して最終的に3人組みになるわけです。主犯の須川圭一はいいとして、ほかは頭の悪いギャルとアホ1匹です。誰がどう考えても爆弾作れる奴は最後まで残すでしょ。ほかの2人のほうが遥かに無能なんですから。
ちょっと話は前後しますが、一方で新湾岸署の鉄壁セキュリティのマニュアル本が配られます。そういうのって安易に配るもんじゃないと思うんですが、そこはスルーしましょう。被害者宅のネットゲームのアカウントをつかってチャットをするとすぐに犯人とコンタクトを取れるのは失笑なんですが、なんと犯人はボイスチェンジャーを使いませんw すぐにわりだせよw
しかもよりによって自分の目をドアップでビデオチャットに上げるわけです。本広監督・君塚さんの両名は警察にちゃんと取材してないんでしょうか? 目っていうのはモンタージュを作るうえでもっとも大事な部位ですし、そもそもドアップにしたら網膜チェックで警察はDB照合できちゃうんですよ。 とくに犯人はソーシャルワーカーとして刑務所(精神病棟?)に入ってるわけでしょ?当然警察も顔写真や指紋や経歴は記録してますよ。アホが、、、、。早く指名手配しろw
さらになんと犯人はマニュアルすり替えというアナクロな手口で湾岸署の連中に自らセキュリティシャッターを下ろさせるわけです。が、、、そのときのパスワードが「wangan」ってのはひどいですw 小文字英字6文字w 総当りやっても2分ぐらいでクラックできますw せめて記号とか数字とか大文字小文字混ぜるとかあるでしょ。このあたりに君塚さんのメディアリテラシーの無さが如実に現れています。さらにはそのちょっと前に「プロクシを使ってアクセスしています」「ログは残りません。」という君塚さんにしては精一杯頑張ったセリフがあるんですが、これは間違いです(苦笑)。プロクシには基本的にログは残ります。追跡できるかどうかはログの保管期間次第です。通常、ネットの荒らしやクラッキングで海外プロクシを使うのは、海外だとログの提出依頼がしづらいことと、多段でプロクシを通すと跡を追っている間に保管期間切れでログが消えちゃってるサーバが出てきてそれ以上追えなくなるからです。最初からログをとっていない匿名プロクシなんてまずありませんよw 気取ったつもりが超ダサい凡ミス、、、ご愁傷様です。
なんか書くのが段々面倒になってきたんですが(苦笑)先に進みましょう。この直後から君塚さん特有の気持ち悪い政治メッセージが入り始めます。官僚や体制を悪く書くのはいつものことなんですが、今回はよりによって「国民の命を救うために、凶悪犯を釈放しよう。」というまったく意味不明な論理が登場します。はぁ????? 坊や、、、頭大丈夫??? そういえば「交渉人 The Movie」でも犯人は囚人の解放を求めてましたね、、、、もしかして糞映画業界のトレンドなんでしょうか(苦笑)。とはいえ、そこは元容疑者・室井慎次。唯一常識的な判断で釈放反対を訴えます。
さてさて、一方湾岸署はというと、、、相変わらず閉じ込められつつ、外にいる青島はシュアリー・TAJOMARUとともに犯人宅に向かいます。無防備に突撃しすぎなんですが、いろいろあって日向からの手紙だけ回収して帰ってきます。この後、ついに本作最大の見せ場にして笑劇の展開が待っています。なんと、バーナーでも焼ききれず電動ノコギリでも切れなかったシールドに、青島が木の杭一本と腕力で勝負を挑みます!!!!!

キタ━(Д゚(○=(Д゚(○=(Д゚(○=(゚∀゚)=○)Д゚)=○)Д゚)=○)Д゚)━!!!

見かねた恩田が署内から説教するんですが、それでも収まらないオダルフィのリビドーw もう何が何やら、、、、。ちなみにこのシーンを私は完全に爆笑しながら見てました。
そしてこちらも笑劇の事実が明らかになります。なんと犯人が要求していた釈放対象者9人のうち、すでに5人が刑期満了で出所済みwww 調べとけよw 結局2人だけを釈放することになるんですが、こっからグダグダがピークに達します。99岡村は結局釈放されず、キョンキョンは羽田に行きたいといって見たり、旧湾岸署に行きたいといってみたり支離滅裂です。そしてついに来る本広監督・君塚さん究極コラボの集大成、、、なんと今回は白い服をきて携帯電話で掲示板に書き込むゾンビの群れw 君塚さんは本当にネットが嫌いなんですねw こういうコンプレックスむき出しのことするから笑われるって誰か教えてあげてw
キョンキョンはキョンキョンで実は目的は自殺して教祖として伝説になることだと告げます。だったら舌噛んで死ね。結局この一連の事件はすべて無意味なんですと。お~~~怖っw どうせ身柄確保するなら今度からは最初から確保しようね。なんで奥まで行かせたんだっていう、、、。

【まとめ】

私の2時間半を返せ~~~!!!!!!!!!!!
マジきっつい。
結局、犯人はネットゲーオタクと秋葉原に住むアニオタで、最後はネット喫茶に篭る20代前半の連中なわけですよ。いかにも君塚良一が嫌いそうな若者像そのものです.
最後にこれだけは突っ込まないといけません。これまたいつもどおり、湾岸署の連中は一度も活躍しませんw すべて犯人が勝手にペラペラしゃべってくれます。いいのか、それで、、、。「踊る大捜査線」っていうより「浮き足立つ大捜査線」って感じです。バタバタしてるだけで、結局なんにもやってませんから。
お勧めできる唯一のポイントは、深津絵里と内田有紀の可愛さでぐらいでしょうか。とはいえ、後者はバーニングがらみで水野美紀の代わりにブッキングされているので複雑です。
旧作のファンならば見に行くのは損ではないとは思いますが、正直こんな映画が興行収入で上にくるのはちょっと納得いきません。
ここまでの本年度ワーストは「板尾創路の脱獄王」だったんですが、ぶっちりで本作がエントリーです。おめでとうございますw しかもこれ続編映画の製作が決定してるんですよね、確か。恐ろしい。 なんで本広監督や君塚脚本家に仕事が行くのか理解に苦しみます。人気があるシリーズなんだから、せめて映画としてまともだったら全然問題ないんですけどね、、、。

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ユニバーサル・ソルジャー:リジェネレーション

ユニバーサル・ソルジャー:リジェネレーション

二本目は土曜に見ました、

ユニバーサル・ソルジャー:リジェネレーション」です。

評価:(45/100点) – ヴァンダムは頑張ってるけど、、、、誰得?


【あらすじ】

「ユニバーサルソルジャー/ザ・リターン」から11年後の世界、チェチェン独立過激派にロシア大統領の子供達が誘拐されてしまう。テロリストのリーダー・トポフは、72時間以内に自分たちの独立を認めない場合、チェルノブイリ原発跡を爆破すると予告してくる。誘拐の状況を検討したロシア政府は、誘拐者の中に強化兵士・ユニソルが紛れていることを確認し、アメリカに助けを求める。アメリカの元ユニソル研究者達は、残存する5人の内4人のユニソルをロシアへ派遣するが、敵の新型ユニソルにあっさりと蹴散らされてしまう。残るユニソルは、心理セラピーを受けて社会復帰を目指すリュックだけであった、、、。

【三幕構成】

第1幕 -> 誘拐事件。
 ※第1ターニングポイント -> ユニソル4名を使った救出作戦が失敗する。
第2幕 -> リュックの復帰。
 ※第2ターニングポイント -> チェルノブイリにリュックが単身突撃する。
第3幕 -> チェルノブイリでの決戦。


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【感想】

さて、二本目は「ユニバーサル・ソルジャー:リジェネレーション」です。「ユニバーサル・ソルジャー」シリーズの5作目にあたる作品ですが、話は2作目の続きです。お馴染みジャン・クロード・ヴァンダムが主演で、敵役に前作で死んだドルフ・ラングレンがクローンで復活、さらに敵のラスボス・NGU(ニュー・ジェネレーション・ユニソル)にはUFCチャンプのアンドレイ・ザ・ピットブルと肉弾派が勢揃い、、、、、かと思いきや、、、、超残念なことになっています。
本作はある意味では2作目の焼き直しと言えなくもないです。テロリストを鎮圧するヴァンダムの活躍を楽しむわけですが、、、まず第一にヴァンダムがアクションするまでがすっごい長いんです。序盤に酒場でちょっと喧嘩した後は、延々と検査ベッドの上で横たわるヴァンダムが流れます。アクションスターなんだから、アクション見せろってw
さらに、終盤まで引っ張ってやっと登場するドルフ・ラングレンも前作ファン(←いるのかw?)にすれば噴飯ものです。なにせ弱いですし、ラスボスはピットブルであってラングレンは完全に前座なんです。それだったらピットブルvsヴァンダムを先に持ってきて、片が付いたと思った後に、ボーナスステージとしてラングレンが隠しボスで出て来ないと盛り上がりません。だって、ファンの大半はピットブルよりドルフ・ラングレンを見に行ってるんですから。お祭りがそんなあっさり片が付いてもらっちゃ困るんです。
さらにいうと、ヴァンダムが勝つ根拠がないのも気になります。二倍濃度で投薬しただけで強化できたっけ? っていうかドーピングで強くなっても応援できませんけど、、、。

【まとめ】

なんというか、、、シリーズ・ファンもイマイチ喜べず、かといってシリーズ初見だとリュックの覚醒に燃えないという、、、、どうしたらいいんでしょう(苦笑)?
あとこれはユニソル・シリーズの弱点でもあるんですが、銃で決着がつきすぎているため、いまいち肉体アクションで良いシーンがありませんでした。もうヴァンダムにバリバリ動けというのは厳しいかもしれませんが、もうちょっと何かあったとは思います。
決して面白い作品ではありませんが、「ユニバーサル・ソルジャー」シーリーズファンは必見です。スカっと爽快アクションというわけではありませんけれどw。

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ダブル・ミッション

ダブル・ミッション

今日の1本目は

ジャッキーの米進出30周年記念作品
「ダブル・ミッション」です。

評価:(70/100点) – ジャッキー健在!!! これぞB級アイドル・アクション映画。


【あらすじ】

ボブ・ホーは中国からCIAに出向しているスパイである。彼は隣人のバツ一子持ちのジリアンと恋仲になり、結婚を意識してスパイを引退することにした。
ある日、ジリアンの父が入院することになり、ボブは三人の子供のお守りを買って出る。しかし長男イアンがボブのMACをいじってロシアの極秘データをダウンロードしてしまったことから、一家はロシア当局から狙われてしまう。しかもCIAにはロシアへの裏切り者がいるらしい。果たしてボブは子供達を守りきることが出来るのか、、、。

【三幕構成】

第1幕 -> ボブの最後の仕事。
 ※第1ターニングポイント -> ボブが子守りを買って出る。
第2幕 -> ロシア当局からの逃亡。
 ※第2ターニングポイント -> ジリアンが戻ってくる
第3幕 -> 直接対決。


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【感想】

本日の1本目はアクション・コメディ映画「ダブル・ミッション」です。年配の方を中心に結構お客さんが入っていました。やはりジャッキー・チェンのネームバリューは一定年齢以上には刺さるんでしょうか?かくいう私もカンフー好きなので楽しませてもらいました。
本作は完全にコメディ映画ですから、リアリティ・レベルは相当低いです。ある程度酷い事になってもギャグで済んでしまいますし、そもそもからして奪い合う技術というのが漫画的です。ある意味超絶的なジャッキーの体技(ワイーアクション含む)がコメディと親和性があるという事なんですが、いつまでたってジャッキーの愛嬌と動きは変わりません。香港アクション・スターの系譜ではジャッキーの次にはジェット・リーやドニー・イェンが来るわけですが、コメディ色というと未だにジャッキーはバリバリの第一線です。
最初っから最後までジャッキーの魅力全開のアイドル映画となっていまして、子供達を手名付ける様子も含めて大変愉快な作品です。
全体的に少し類型的すぎて漫画的な表現が多いコメディですので、ストーリーに関しての矛盾はあまり気になりません。ただただ90分間テンション高く見ることができました。
今回はジャッキー得意のシチュエーション・アクションに独創的な部分はありません。大きく分けて、階段・立体アクション、ハシゴ&棒術アクション、自転車アクション、キッチン・リビングアクションです。どれもジャッキーの過去作で見覚えがありますが、かえってそれがアニバーサリー感を強めています。
そういった意味ではジャッキーを見るためだけのお祝い映画ですので、過度な期待は禁物です。ですが間違いなく、愉快な90分を過ごせると思います。間違いなくお勧めです!!!

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ラスト・ソング

ラスト・ソング

本日は二本です。
一本目は

マイリー・サイラスの「ラスト・ソング」を見てきました。

評価:(50/100点) – 良くも悪くも普通のアイドル映画


【あらすじ】

ロニーは弟と共に夏休みを利用して離婚した父に会いにやってきた。多感な反抗期を迎えるロニーはすぐに地元のヤンキー娘と親しくなり、ほとんど家には戻らない。やがてロニーは知り合ったウィルと恋仲になっていくが、彼は父の起こした教会火事に関与していた、、、。


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【感想】

本日の1本目は「ラスト・ソング」です。主演は「ハンナ・モンタナ」でお馴染みのマイリー・サイラス、、、なんですが、なんといいましょうか、、、、栄養満点というか、、、成長したというか、、、太ったふくよかになりました。
話としてはなんてことはありませんで、要は「一夏の思い出に、金持ちでナイーブだけど押しの強い理想のイケメンに言い寄られちゃってどうしよう」という身も蓋もない言い方をすればマイリーを可愛く撮るためだけの薄~~~いアイドル映画です(笑)。劇中のイベントというのも本当にくだらないどうでもいいことばかりなので、別に貶す気も起きません。水族館でデートとか、彼氏の親にちょっと変な子って思われたけど彼がフォローしてくれて超ハッピーとか、まるで「女子向けギャルゲー(?)」のように直接繋がらない単発イベントの連続なので、成長とかそういうストーリーも特にありません。
原作は未読なんですが、公式HPを見る限りだと原作も主演マイリーを想定して書いたライトノベルみたいです。ですから、はっきり言えばマイリー・サイラスさえ可愛く撮れていればそれで目的達成というか十分なんです。
ところがですね、、、、肝心のマイリーが、、、、いや、仕草は可愛いんだけど、、、太った栄養とりすぎというかむくんでるはち切れんばかりの若さというか、、、、まぁ微妙なんですわ、正直(苦笑)。
余談ですが、あまりにもゴシップネタが多すぎて、あんまりマイリーを清純派女優で売るのは無理なんじゃないかと思います。
やっぱり白人の子役って劣化が凄いなと改めて思いました。そういった意味でも、ダコタ・ファニングは半端じゃないです。

【まとめ】

劇場にもほとんど人が入っていませんでしたので改めて言わんでも大丈夫だと思いますが、本作はマイリー・サイラスを見るためだけの映画です。もちろん、イケメンの王子様を見に若い女性が、、、という「花より男子」的な見方も可能でしょうが、もしそれを期待して見に行くと、マイリーの自己主張が強すぎて相当反感を抱くと思います。
完全にマイリーのためだけのアイドル映画ですので、マイリーのファンに限って大プッシュいたします!!!
ちょっと7月11日から始まる「ハンナ・モンタナ シーズン4」が不安になってきました(笑)。

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戦闘少女 血の鉄仮面伝説

戦闘少女 血の鉄仮面伝説

本日はようやっと

戦闘少女 血の鉄仮面伝説」を見てきました。

評価:(90/100点) – 僕、こういうの好き。勧めないですけどw。


【あらすじ】

いじめられっ子の高校性・渚凜は右腕の痛みに悩まされていた。16歳の誕生日に特殊部隊の襲撃で両親を惨殺された凜はヒルコとして覚醒、そのまま襲い来る人間達をなぎ倒していく。街で出会った如月と玲に従って訪れたヒルコ部隊で、彼女はヒルコの仲間と共に戦士として修行することになるが、、、。


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【感想】

本日はようやく「戦闘少女」を見て参りました。先週末は某フェスで踊り狂っていて渋谷に行けなかったので、念願の鑑賞です。やはり人気監督&アイドル映画ということなのか、お客さんはかなり入っていました。
本作の監督は井口昇・西村喜廣・坂口拓という悪趣味映画の第一線で活躍するトリオです。本作は、3幕構成に従ってきっちり章立てされており、各章毎にそれぞれの監督が仕切っています。しかし仲が良いのかあまりに趣味が似通っているのか、まったくチグハグした感じが無く、一人のディレクションで撮っているといわれても何の違和感も無いほど良く出来ています。
とはいえ、他の井口作品・西村作品と同じく、決して一般受けするような作品ではありません(笑)。なにせ基本は「外国人が見た誤解や偏見が入りまくった日本観」の誇張に乗っけて70年代の東映・女性アクション映画を好き放題やっている作品です。そこにはグロい肉体破損を徹底的にギャグとして描く悪趣味センスがあったり、人間では無いヒロインが苦悩しながらも人間との調和を目指すというデビルマン的な異形愛があります。中盤で玲がフリークス・ショーで見世物にされていたという過去エピソードが入りますが、これこそまさに典型的な一昔前のアメリカンモンスター/スラッシャームービーの設定そのものです。
そういった意味でも、やはり本作では主役級3人の魅力というものに大きな比重がかかってきます。結果としては、3人ともとても魅力的に見えますのでアイドル映画としても大成功だと思います。血みどろのアイドル映画ってのも変な話ですが(笑)、それこそ梶芽衣子とかかつてのグラインドハウスっぽいB級ならではの(雑な)熱量を物凄く感じます。特に自ら「コスプレナースの佳恵です!」と意味が分からない自己紹介をする森田涼花さんは主役を食うほどの存在観を見せてくれます。なんというか、笑いながら人を惨殺するシーンがこれほど似合う人は居ません。(←一応褒め言葉w) ファンの方には申し訳ないのですが、ちょっと腹黒い感じが漏れてしまっているような「無垢な笑顔」がとんでもなく可笑しくもあり怖くもあります。
杉本有美さんもきちんと回し蹴りが頭まで届いていますし、ちょっとギコチないなからも身体能力の高さが良く分かるアクションを見せてくれています。残念ながら私はあんまり特撮ヒーローものを見てないのでゴーオンジャーでの活躍を見てないのですが、これなら将来アクション路線に行っても通用するかもと思わせてくれる内容でした。
また、敵役ながらやはり竹中直人はいろんな意味で群を抜いています(笑)。下らないっちゃあ下らないんですが、天丼のくだりは完全に爆笑でした。反則というか場をぶちこわして全部持ってくというか、感服です。そして忘れていけないのがやはり亜紗美の存在感です。完全にB級映画のアクション女優として板についた彼女ですが、かなり驚くレベルの殺陣を見せてくれます。
ストーリーとしてはよくあるタイプではあります。異形の者が覚醒して、同種の仲間達に合流して、でも結局は人類との調和を目指し敵対者と戦う。ダレン・シャンもそういう話ですし、パーシー・ジャクソンもそうです。そこにとにかく悪趣味なものを詰め込みまくると本作になります。それが竹中式ギャグであったり、井口式のゴア・ギャグであったりするわけです。

【まとめ】

個人的にはかなり好きな作品ですが、他人には決して勧めません(苦笑)。あまりにも内容が偏り過ぎていてとてもじゃないですが映画としての完成度は低いです。でもそんなことはまったく問題ありません。決して日本ではメインストリームに行けないタイプの作品ですが、作り手達が本当に楽しんで作っていて、そしてファンサービスをしようとしているのがとても伝わってくるので、変な連帯感というか共犯感がついて回ります。
好きな人だけがこそこそ見に行って、好きな人同士で「面白かったね」って盛り上がる。そういうニッチでカルトよりな良作だと思います。

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パリより愛をこめて

パリより愛をこめて

今日は一本です。

ピエール・モレルの「パリより愛をこめて」を観てみました。

評価:(75/100点) – ストーリー? 何ですか、それ?(笑)


【あらすじ】

ジェームズ・リースはCIAの見習いとしての顔を持つ、優秀な在仏アメリカ大使補佐官である。ある日、彼はCIAから麻薬捜査で送り込まれた来たパートナーのワックスと出会う。ワックスはそのはちゃめちゃで強引な捜査方法でリースを振り回していくが、、、。

【三幕構成】

第1幕 -> リースの仕事風景
 ※第1ターニングポイント -> リースがワックスと出会う。
第2幕 -> 対麻薬組織の捜査
 ※第2ターニングポイント -> ワックスがアジトを壊滅させ、資料を提出する。
第3幕 -> 結末。


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【感想】

本日は1本。ヨーロッパ・コープ期待のピエール・モレル監督の「パリより愛をこめて」です。昨年の「96時間」がかなり分かりやすい勢い重視のアホ・アクション映画だったため、本作もかなりの期待を持っていました。昼の回でしたが観客も5割ぐらい入っていまして、アクション映画にしてはそこそこ盛況でした。
本作を一言で言ってしまうと、「いつものヨーロッパ・コープの大味アクション映画」です。しかしやはりそこはピエール・モレル。とても早いテンポでサクサク進むため、いわゆる間延びとか飽きるといったことはありません。爽快感という意味ではかなりのものがあります。その時点で細かい事を気にしなければ全く問題ありません(笑)。ドッカーン!! チュドーン!!! エンドロール。
なので、勢いに乗ったもん勝ちです。
ところが、やはりそこはリュック・ベッソン。まったく期待を裏切らない超B級で超適当な脚本が全開です(笑)。
ヨーロッパ・コープのお約束としてマフィアはみんな中国・中東系ですし、敵は目的不明のテロリストです。たぶん映画を見終わった方が真っ先にひっかかると思うんですが、そもそも敵の新興宗教っぽい奴らが何をしたいかさっぱり分からないんです。っていうか構成員が二人しか出て来ないので、団体自体がよく分かりません(笑)。まさか教祖と唯一の信者って事は無いと思うのですが、にしても雑過ぎます。早い話が、ストーリーなんてどうでもいいんです。本作でやりたいのは、格好良い超人・ジョン=トラボルタとへたれなジョナサン・リース・マイヤーズのホモ・ソーシャル的なバディ感だけです。だから脚本はものっすごい適当です(笑)。
実際に、肝心のジョン・トラボルタはメチャクチャ格好良いです。まぁ「サイエントロジー信者のトラボルタを使って敵が新興宗教ってマズくないかい?」とかちょっと思うんですがOK、OK。
一応指摘をしておけば、本作の「From Paris with Love」というタイトルは100%間違いなく007映画の二作目、「From Russia with Love」を意識しています。「ロシアより愛をこめて」は、冷戦下のロシアにおいてジェームズ・ボンドにスパイとして送り込まれたタチアナが、本気でボンドに恋をしてしまい愛国心と恋との間で揺れ動くというアクション・ラブストーリーです。未だに私は007シリーズの中で一番好きだったりしますし、ボンドガールではダニエラ・ビアンキが一番好きです。では本作はどうかと言いますと、プロット自体は違うものの、やはり恋と忠誠心で揺れ動く女性と言う意味では「ロシアより愛をこめて」を意識したテーマ設定になっています。ところが、、、やっぱり「ヨーロッパ・コープが作るとこうなる!」っていうぐらい大味であっさりとしています(笑)。全然いいんじゃないでしょうか? 本作ではどうしても恋愛部分よりもバディ・ムービーとしての要素が強く出ているため、正直な所あんまりラストはどうでもいいような気がします。あくまでも「男向けの爽快アクション映画なんで美女も出しときました」って感じの適当さでサクサクと進んで行きます(笑)。
ちなみにやはりリュック・ベッソンなので、ボンクラギャグも忘れていません。リースがスタートレック好きと分かったときのやりとり、「おまえスポックが好きなのか?」「いやウフーラだよ。」というジョン・トラボルタのゲイ疑惑を利用したメタ・ギャグは声出すギリギリで笑いました(笑)。こういう無駄なギャグを入れてくるのが、ベッソンのB級作家としての目配せです。やっぱ駄目だこの人(笑)。
余談ですが、横浜ブルグ13でワーナーブラザーズの方が鑑賞後アンケートを採っていました。アンケートの質問内容がすっごい適当で心配だったんですが、私はハッキリと断言します。ヨーロッパ・コープのアクション映画で大ヒットを狙うなら、きちんとB級であることを受け入れた上で「話は適当ですよ。でも楽しさは無類です!」という流れで宣伝するべきだと思います。だって良作のハリウッド大作だと思って変にハードル上がってたら、たぶんがっかりします(苦笑)。そうじゃない!!! 特に本作は重低音と銃声で100分間テンションを上げまくってくれる栄養ドリンクみたいな映画です。鑑賞後には爽快感以外は何にも残りません(笑)。でもそれをこそ見に行くんだから、おしゃれ押しなんて要らないと思うんです。

【まとめ】

本作は、頭をカラッポにしてみる勢い重視のバカ・アクション映画です(笑)。おそらく会社帰りでちょっと疲れていて軽くお酒が入っていれば超楽しめると思います。わりとポスターがおしゃれ系でまとめていますが、騙されてはいけません(笑)!!!
いつものヨーロッパ・コープが好きな方なら間違いなくど真ん中で楽しめますので、是非是非劇場でご覧下さい。
あ、鑑賞時にはポップ・コーンをお忘れなく(笑)。

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書道ガールズ!!わたしたちの甲子園

書道ガールズ!!わたしたちの甲子園

例によって土曜は二本です。一本目は

書道ガールズ!!わたしたちの甲子園」です。

評価:(55/100点) – ベタベタな青春映画。


【あらすじ】

愛媛県は四国中央市。紙産業が盛んな街だったが、商店街は寂れ相次ぐ閉店・倒産に見舞われていた。そんな中、三島高校に臨時教師として赴任してきた池澤先生は、書道部の顧問として書道パフォーマンスでの勧誘を行ってみせる。音楽を掛けながら大きな筆で大きな半紙に書くスタイルに、部長の里子は戸惑いを隠せないが、一方で清美はその姿に惚れ込んでしまう。清美は父の好永文具店の閉店記念に、部員みんなでの書道パフォーマンスを企画するが、、、。

【三幕構成】

第1幕 -> 書道部の日常と池澤先生の赴任。
 ※第1ターニングポイント -> 池澤先生が書道パフォーマンスを披露する
第2幕 -> 書道パフォーマンスの練習。そして清美の転校。
 ※第2ターニングポイント -> 美央が書道部に復帰する
第3幕 -> 書道パフォーマンス甲子園


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【感想】

本日の1本目は「書道ガールズ!!わたしたちの甲子園」です。TV局映画だからか観客はかなり入っていました。客層もお年寄り夫婦からカップルから子連れまで幅広く、週末の興業ランクでは上位にくるかも知れません。
話の内容はこれ以上ないほどシンプルです。「真面目でぶっきらぼうな努力家」「陽気なムードメイカー」「変わりもの」「おとなしいミステリアスな美少女」「訳ありで部を離れた天才」と超類型的なキャラクター達による青春スポ根映画です(笑)。書道はスポーツじゃないと思ったそこのアナタ! 甘いですよ(苦笑)。本作では書道は完全にスポーツとして扱われます。大事なのは仲間とのチームワーク、そして強靱な足腰。特訓は走り込みと千本ノック的な反復練習。完全にスポ根です。
でまぁ結論を言ってしまうとですね、青春映画としては平均的な出来ですが、肝心の書道があんまり関係無いんです(笑)。せっかく里子の父親が厳しい書道家で「書道パフォーマンス」なる遊びに否定的なのに、里子自身に全然葛藤がないんです。多分この映画を見て「書道パフォーマンス」に興味がでた方はいるかも知れませんが、「書道ならではの楽しさ」が分かった人はあんまり居ないと思います。実際には「書き手の心が字に表れる」所が面白いわけですが、その喜びなり楽しさは表現されていません。だからせっかく本物を連れてきて書道パフォーマンス甲子園の本番を描いたのに、どこが優勝したかを言わないという酷い事になっています。本来なら「一番思いを込めて書いたチームが一番素晴らしい字を書いた」という所に着地しないといけないんですが、、、これもやはり実在の参加校への配慮でしょうか? この部分については、同じ成海璃子さん主演の武士道シックスティーンの方がきちんと描けていました。
とはいえ、 山下リオ、桜庭ななみ、小島藤子というアイドル・テンコ盛りの映画として見ることは十分にできますし、あまりにベタ過ぎてダサイっていう以外はそこそこ楽しめる作品ではあります。ぶっちゃけ病院のシーンで泣いちゃいましたし。
顔に墨汁が飛んで変な顔になるというギャグをしつこく重ねてくるのには正直辟易しましたが、この際桜庭ななみに免じて大丈夫です(苦笑)。
でもせっかくなのだから、エピローグとして「書道パフォーマンスの結果、商店街が活気づいた」ぐらいの描写は見せて欲しかったです。この作品では町興しのために書道パフォーマンス甲子園を開いて頑張ったわけですから、その結果が「池澤先生が書道の楽しさを思い出す」「池澤先生と部員達の信頼関係」っていうのはちょっと違うかなと思い引っかかりました。美央の件にしても、商店街の不況のことにしても、本作では全然解決していないんです。な~んかヨサ気な感じで流れてっちゃった印象ですが、本当に良いんでしょうか? 結構重たい話だと思うんですけど、、、。

【まとめ】

青春映画の佳作として、どなたでも安心してポップコーンを食べながら見れます(笑)。そこまで絶賛するほど出来は良くないですが、なんか今月は変な映画ばっかりだったので感覚的には大当たりです(笑)。
シネコンでの公開ですので、もしお暇な方はフラっと入って見ると良いかも知れません。意外と拾いものでした。

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記事の評価