遂にやって参りました。
評価:(0/100点) – 「死んじゃえば良かったのに。(by 恩田すみれ)」 「同感です!!!!」
【あらすじ】
新社屋への移転を間近に控えた湾岸署。引越対策本部長に任命された青島係長であったが、引っ越しの最中に拳銃三丁が何者かに盗まれてしまう。そして盗難された拳銃による連続殺人事件が発生する。パニックに陥る湾岸署であったが、第2の殺人の被害者宅に爆弾があったことから状況は一転。そこにはかつて青島が捕まえた日向真奈美の影があった、、、。
【三幕構成】
第1幕 -> 湾岸署の引っ越し
※第1ターニングポイント -> 拳銃が盗まれる。
第2幕 -> 連続殺人事件
※第2ターニングポイント -> 犯人宅にて日向の手紙が発見される
第3幕 -> 結末
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【感想】
さぁ、やって参りました。今年一番の注目作にして最恐映画二本を世に送り出したモンスターシリーズ、「踊る大捜査線」最新作です。ちょっと見ようか見まいか迷っていたんですが、意を決してチャレンジしてみました。観客はすごい入り方でして、7~8割は埋まっていたかと思います。「アリス~」と同じくらいの混み方でしたので、間違いなく週末興収ランクではトップに来るでしょう。
またまたテレビ屋映画を書く上でのお約束です。本作は一応サスペンス仕立てですが、以後犯人を含めて多大なネタバレを含みます。っていうかほとんど全部書きます。これはネタバレが目的では無く、あくまでもツッコミを入れようと思うと細部にいかざるを得ないからです。点数を見てお分かりいただけるように、個人的には今年ワースト映画をぶっちぎりで更新しました。ですから酷評いたします。まだ未見でこれから見る予定がある方には、「心して行ってください」とアドバイスした上で、ここまででブラウザを閉じていただけるとよろしいかと思います。
あと申し訳ないのですが、あまりの長さと退屈さでちょっと記憶があいまいです。若干エピソードが前後してしまっているかもしれませんがご了承ください。いや、きつかったのよ、マジでw
順を追っていくぜ!!!
まず冒頭、開始早々に湾岸署の引越し風景が写されます。どうも全社総出で引越しをやっているようで、各部署の代表が集まって引越し対策会議が開かれています、、、、が、、、ちょっとまて!!!。引越し対策本部長で青島が出てくるんですが、彼は現場の人間でしょ? なんで引越しを仕切ってるの? 普通は総務というか警務課がやるんじゃないの? だって事件が起きたら引越しどころじゃないじゃん。、、、、と思っていると、早速事件発生!!! 銀行の金庫破りとバスジャックが同時に発生します。しかし銀行からは何も盗まれておらず、バスジャックのほうもバスと人質を放置して犯人だけ逃走。なんで、、、、、っていうか、待て~~~~~wwwww。
バスジャック側は乗客全員が覆面4人組の犯人グループを見ているわけでしょ。そして運転手だけ目隠しして、乗客は放置ですよね??? なんで乗客達はおとなしく座ってるわけ? 犯人が逃げたら、乗客もすぐに逃げるでしょ、普通。ぜんっっぜん意味が分かりません。
そうこうしていると、引越し先の新社屋で引っ越し業者を装った4人組が拳銃保管庫に侵入して3丁の銃が盗まれます。このシーンは本当につっこみどころの宝庫です。まず、なんで引越し時に拳銃だけ先に保管庫に入れとくんですか? しかもセキュリテイが何もかかっていない保管庫にw鍵ぐらいつけとけってことですし、防犯カメラや防犯センサーをつけとけよ。もし引越し途中でセキュリティがかからないなら置くなよw 君塚さんもふざけた脚本書くなってことですよ。しかも弾丸をこめた状態で拳銃を保管することはありえません。かならず鍵のかかる別々の場所に保管します。そして、なぜ犯人は3丁だけ盗んだんでしょう。どうせなら全部もってけばいいじゃん。
また本筋とは全然関係ないところで青島の肺ガン疑惑が持ち上がりますが、、、、この話題は最後まで引っ張るんですが、早々に医者の診断ミスだとわかるわけです。これは本当に意味が分かりません。そんなすぐに無事だって言っちゃったら、そのあとの青島と恩田のシーンはギャグとして見ればいいんでしょうか? でも演出はシリアス寄りですし、とっても戸惑いました。
そんでもっていろいろあって連続殺人事件が発生するわけですが、まずね、、、つっこみどころは2件目の殺人なんですよ。2件目の被害者を追って秋葉原のジャンク通りにある犯人宅に行くと、いかにもアニオタって感じの部屋がでてきまして、そこに爆弾と爆薬があるわけですね。ってことは、この2件目の被害者は自分で爆弾を作る技術があるわけです。さて、犯人グループは最初5人組で、拳銃で2人殺して最終的に3人組みになるわけです。主犯の須川圭一はいいとして、ほかは頭の悪いギャルとアホ1匹です。誰がどう考えても爆弾作れる奴は最後まで残すでしょ。ほかの2人のほうが遥かに無能なんですから。
ちょっと話は前後しますが、一方で新湾岸署の鉄壁セキュリティのマニュアル本が配られます。そういうのって安易に配るもんじゃないと思うんですが、そこはスルーしましょう。被害者宅のネットゲームのアカウントをつかってチャットをするとすぐに犯人とコンタクトを取れるのは失笑なんですが、なんと犯人はボイスチェンジャーを使いませんw すぐにわりだせよw
しかもよりによって自分の目をドアップでビデオチャットに上げるわけです。本広監督・君塚さんの両名は警察にちゃんと取材してないんでしょうか? 目っていうのはモンタージュを作るうえでもっとも大事な部位ですし、そもそもドアップにしたら網膜チェックで警察はDB照合できちゃうんですよ。 とくに犯人はソーシャルワーカーとして刑務所(精神病棟?)に入ってるわけでしょ?当然警察も顔写真や指紋や経歴は記録してますよ。アホが、、、、。早く指名手配しろw
さらになんと犯人はマニュアルすり替えというアナクロな手口で湾岸署の連中に自らセキュリティシャッターを下ろさせるわけです。が、、、そのときのパスワードが「wangan」ってのはひどいですw 小文字英字6文字w 総当りやっても2分ぐらいでクラックできますw せめて記号とか数字とか大文字小文字混ぜるとかあるでしょ。このあたりに君塚さんのメディアリテラシーの無さが如実に現れています。さらにはそのちょっと前に「プロクシを使ってアクセスしています」「ログは残りません。」という君塚さんにしては精一杯頑張ったセリフがあるんですが、これは間違いです(苦笑)。プロクシには基本的にログは残ります。追跡できるかどうかはログの保管期間次第です。通常、ネットの荒らしやクラッキングで海外プロクシを使うのは、海外だとログの提出依頼がしづらいことと、多段でプロクシを通すと跡を追っている間に保管期間切れでログが消えちゃってるサーバが出てきてそれ以上追えなくなるからです。最初からログをとっていない匿名プロクシなんてまずありませんよw 気取ったつもりが超ダサい凡ミス、、、ご愁傷様です。
なんか書くのが段々面倒になってきたんですが(苦笑)先に進みましょう。この直後から君塚さん特有の気持ち悪い政治メッセージが入り始めます。官僚や体制を悪く書くのはいつものことなんですが、今回はよりによって「国民の命を救うために、凶悪犯を釈放しよう。」というまったく意味不明な論理が登場します。はぁ????? 坊や、、、頭大丈夫??? そういえば「交渉人 The Movie」でも犯人は囚人の解放を求めてましたね、、、、もしかして糞映画業界のトレンドなんでしょうか(苦笑)。とはいえ、そこは元容疑者・室井慎次。唯一常識的な判断で釈放反対を訴えます。
さてさて、一方湾岸署はというと、、、相変わらず閉じ込められつつ、外にいる青島はシュアリー・TAJOMARUとともに犯人宅に向かいます。無防備に突撃しすぎなんですが、いろいろあって日向からの手紙だけ回収して帰ってきます。この後、ついに本作最大の見せ場にして笑劇の展開が待っています。なんと、バーナーでも焼ききれず電動ノコギリでも切れなかったシールドに、青島が木の杭一本と腕力で勝負を挑みます!!!!!
キタ━(Д゚(○=(Д゚(○=(Д゚(○=(゚∀゚)=○)Д゚)=○)Д゚)=○)Д゚)━!!!
見かねた恩田が署内から説教するんですが、それでも収まらないオダルフィのリビドーw もう何が何やら、、、、。ちなみにこのシーンを私は完全に爆笑しながら見てました。
そしてこちらも笑劇の事実が明らかになります。なんと犯人が要求していた釈放対象者9人のうち、すでに5人が刑期満了で出所済みwww 調べとけよw 結局2人だけを釈放することになるんですが、こっからグダグダがピークに達します。99岡村は結局釈放されず、キョンキョンは羽田に行きたいといって見たり、旧湾岸署に行きたいといってみたり支離滅裂です。そしてついに来る本広監督・君塚さん究極コラボの集大成、、、なんと今回は白い服をきて携帯電話で掲示板に書き込むゾンビの群れw 君塚さんは本当にネットが嫌いなんですねw こういうコンプレックスむき出しのことするから笑われるって誰か教えてあげてw
キョンキョンはキョンキョンで実は目的は自殺して教祖として伝説になることだと告げます。だったら舌噛んで死ね。結局この一連の事件はすべて無意味なんですと。お~~~怖っw どうせ身柄確保するなら今度からは最初から確保しようね。なんで奥まで行かせたんだっていう、、、。
【まとめ】
私の2時間半を返せ~~~!!!!!!!!!!!
マジきっつい。
結局、犯人はネットゲーオタクと秋葉原に住むアニオタで、最後はネット喫茶に篭る20代前半の連中なわけですよ。いかにも君塚良一が嫌いそうな若者像そのものです.
最後にこれだけは突っ込まないといけません。これまたいつもどおり、湾岸署の連中は一度も活躍しませんw すべて犯人が勝手にペラペラしゃべってくれます。いいのか、それで、、、。「踊る大捜査線」っていうより「浮き足立つ大捜査線」って感じです。バタバタしてるだけで、結局なんにもやってませんから。
お勧めできる唯一のポイントは、深津絵里と内田有紀の可愛さでぐらいでしょうか。とはいえ、後者はバーニングがらみで水野美紀の代わりにブッキングされているので複雑です。
旧作のファンならば見に行くのは損ではないとは思いますが、正直こんな映画が興行収入で上にくるのはちょっと納得いきません。
ここまでの本年度ワーストは「板尾創路の脱獄王」だったんですが、ぶっちりで本作がエントリーです。おめでとうございますw しかもこれ続編映画の製作が決定してるんですよね、確か。恐ろしい。 なんで本広監督や君塚脚本家に仕事が行くのか理解に苦しみます。人気があるシリーズなんだから、せめて映画としてまともだったら全然問題ないんですけどね、、、。
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