連休2日目は渋谷で単館系を2本です。1本目は
「スコット・ピルグリム vs. 邪悪な元カレ軍団」です。
評価:
– やっと来た! ファミコン世代感涙のアホ・コメディ・アクション・恋愛映画!【あらすじ】
スコット・ピルグリムは無職でロックバンド「セックス・ボブ・オム」のベーシストのダメ人間である。最近17歳で中国系の彼女ができて浮かれている。そんな彼はある日、白昼夢を見てしまう。そして白昼夢で見かけたピンク髪の女性に一目惚れをしてしまう。ところがなんと、17歳の彼女ナイブス・チャウと図書館でデート中に夢の女性を見かける。どうしても彼女の事が知りたい彼はその日の夜パーティで聞き込みを行い、ついにピンク髪の女性ラモーナを発見する。なんだかんだで付き合う事になるスコットとラモーナだったが、なんとラモーナには元カレ達で組織された「エクシズ」というグループが付いていた! スコットの前に立ちはだかるエクシズの面々。はたしてスコットはエクシズを乗り越えてラモーナとの幸せを掴むことが出来るのか?
【三幕構成】
第1幕 -> スコットとチャウとの付き合いと白昼夢
※第1ターニングポイント -> ラモーナと付き合うことになる
第2幕 -> エクシズとの戦い。
※第2ターニングポイント -> ラモーナがギデオンについて行く
第3幕 -> ギデオンとの決闘。
【感想】
本日の一本目は「スコット・ピルグリム vs. 邪悪な元カレ軍団」です。邦題について言いたいことはありますが、まずは公開されただけで良かったです。署名活動に携わった方々、本当にお疲れ様でした。
が、、、が、、、、、観客が少ない!!!!!!
渋谷のシネマライズで見ましたが、お客さんの入りは6~7割ぐらいでした。たしかにポスターを見るだにオタク向けですしアメリカでは盛大に転けていますが、あまりにもあんまりです。とりあえずこういう面白い映画に人が入らなくて公開されなくなるのは嫌なので、拡大ロードショーになる5月半ばにはもう一回見に行きます。
本作はテレビゲームやアニメへのオマージュがとてつもない事になっていて物凄い情報量を畳みかけてきますので、詳しく知りたい方は今月号の映画秘宝を読んで下さいw 主要所は全部載ってます。また下記のサイトがアメリカのオタク達がみんなで元ネタを持ち寄ったwikiです。
http://scottpilgrim.wikia.com/wiki/Scott_Pilgrim_Wiki
こいったオタクマインド全開なアホ映画ですので、好きな人には本当に心に刺さります。いきなり冒頭のユニバーサルロゴがドット絵かつ音も8ビット音楽だったり、「ファイナルファンタジー2だ!!!」とか言ってFF2のバトルBGMをベースで弾き始めたり、ストリートファイターの声が入ったり、スーパーマンリターンズでクラークケントを演じたブランドン・ラウスが胸に「3」のマークをつけて野菜好きのサイヤ人になってギターヒーロー対決したり、挙げればキリが無いくらい頭の悪いアホネタの宝庫になっています。
もし難点があるとすれば、スコットがナイブスと付き合ってるのに当然のようにラモーナと二股を掛けたり、ラモーナも元カレ軍団になんにも言わなかったり、ちょっと自分勝手過ぎる点です。結構ナイブスが健気で可哀想ですし、セックス・ボブ・オムのドラマー・キムもかなりツンデレで可哀想な人になっています。
ただ、軽く引くぐらい物凄いテンションで押し切っていますので、笑っていると2時間があっという間に経ってしまいます。圧倒的に頭の悪い戦いの数々と、そして頭の悪いゲイネタの数々。とにかく、20代~40代前半までの人ならど真ん中で突き刺さるはずですので、見に行ってみて下さい。
内容はありませんので(笑)、ただただとっても愉快な2時間が過ごせます。「高校デビュー」のような芸人の一発ネタを出してくる邦画と何が違うのかと言われてしまうかも知れませんが、本作はエドガー・ライトがきちんとしたテクニックでかなり上手く演出しています。だから所々は頭が悪くても、全体としては普通に良く出来た映画です。ファミコン世代は確実に見ておくべき青春映画です。超おすすめ大プッシュです。