ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス

土曜は2本見てきました。1本目はマーベル最新作

「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス」です。

評価:(82/100点) – ヤンキー=マイ・メン+マザコン


【あらすじ】

ガーディアンズの面々はソブリン人の依頼でアニュラクス・バッテリーの防衛を任される。軽々仕事をこなして、報酬として囚われの身のネピュラを確保したガーディアンズだったが、なんとロケットが肝心のバッテリーを盗んでいた!「防衛を引き受けた貴重品を自分で盗むバカがどこにいるか!」大激怒するソブリン人達から命からがら逃げるガーディアンズを救ったのは、謎のカプセル型宇宙船でサーフィンを決め込むナイスダンディだった。いかしたオジさんは、ピーターにこう声を掛ける。「探したぞ、我が息子よ」。こうしてガーディアンズは二手に別れる。ロケット、グルート、捕虜ネピュラの三人は壊れた宇宙船ミラノを修理するためとどまり、ピーター、ガモーラ、ドラックスの三人は、ピーターの父の故郷と言われる惑星エゴへ向かう、、、。

【三幕構成】

第1幕 -> バッテリー防衛とソブリン人の追撃
※第1ターニングポイント -> ガーディアンズがベアハートに不時着する
第2幕 -> ふた手に別れた行動
※第2ターニングポイント -> ピーターが真実を知る
第3幕 -> 惑星エゴ決戦


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【感想】

さて、土曜はマーベル・シネマティック・ユニバースの15作目、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス」を見てきました。前作「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(2014)」は「ダメ人間たちがダメなまんまで宇宙を救うスペース・オペラ」として超大傑作すぎる内容で親指が上がりっぱなしでしたが、本作ではダメ人間から「ダチ公マイ・メン!」な感じのマイルドヤンキー志向にシフトしまして、よりエモい方向に方針転換しています。ちょうど最近「ワイルド・スピード ICE BREAK (Fast & Furious 8)」を見たばっかりなので、完全にテーマが被ってました^^;

本作では実の「家族」と、マフィア/ヤンキー的な意味での「ファミリー」の間で多くのエモい事件が発生します。

アベンジャーズ・シリーズのラスボス・”青ゴリラ”サノスの娘であるガモーラとネビュラ姉妹の確執。実験動物として家族を持たない(=持てない)ロケットと、相方でありながら前作で犠牲となり転生した赤ん坊のグルート。妻と娘を殺されて孤独なドラックス。栄光のラヴェジャーズから追放されワルとして生きるヨンドゥと、彼に誘拐され育てられたピーター。こういった孤独を感じるハグレもの達が、「ガーディアンズ」というチームによって仮想家族となり、お互い絆を深めていきます。

そう、これ、スペースペラを使っているだけで、やってることはドヤンキー人情ものなんですね。全世界規模でマイルドヤンキー化が進んでいるという、、、良いのか悪いのか^^;

ただ、「ワイルド・スピード ICE BREAK」が「ヘッドの隠し子を救うためにファミリーが頑張る」という非道徳/ヤンキー色が強すぎる(笑)内容であるのに対し、こちらはよりマイルドで道徳的な方向に着地しております。そういった意味では、こちらの方がより万人受けします。

相変わらずジェームズ・ガン監督が上手いのは、こういったエモエモ全開の話の合間に事あるごとオヤジギャグをぶち込んでバランスをとってくる所です。最後の最後、カーテンコールの超エモい花火&ラストカットの涙まで、なるべく観客が泣き出さないようにひたすらハズしてきます。そして、観客の「泣きたいのに泣けないよ~~~」を完全に殺しに来るラストで、ものっすごいアザとい演出を使い、ものっすごいピンポイントに泣かせにきます。ダメ人間が名誉回復する話なんだから、そりゃウルっときても仕方ないですわ。仕方ないけど、あまりのアザとさに個人的にはちょっと引きました(笑)。正直な話、泣ける映画度は前作より格段に上がっていますが、映画としてのクオリティというか対象レベルはちょっと下がってると思います。

この後の展開として、マーベル・シネマティック・ユニバースとしては「スパイダーマン・ホームカミング(2017夏)」「ソー:ラグナロク(※バトルロイヤルとかいうクソ邦題はボイコットします。)」「ブラック・パンサー(2018春)」と続いて「アヴェンジャーズ:インフィニティ・ウォー(2018GW)」に行きます。ガーディアンズが前作「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(2014)」でノバ帝国に預けたオーブをサノスが奪いに来るのは確実なので、「アヴェンジャーズ:インフィニティ・ウォー」でガーディアンズが乱入してくるのはほぼ間違いありません。

本作の舞台が2014年。「ドクター・ストレンジ」の冒頭が「キャプテン・アメリカ:シビル・ウォー」と同時期(※事故に遭う車の中でローディのカルテが映る)で2016年。アヴェンジャーズ:インフィニティ・ウォーの舞台が2018年になると考えると、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス」からは4年後になります。グルートはどこまで成長しているのか?ガーディアンズのチーム力は上がっているのか?スタローン率いるラヴェジャーズの参戦は? キャラが飽和状態で散らかり始めたMCUですが、まだまだ大団円まで突っ走りそうです。

ただ、結局これって原作アメコミと同じく「一見さんお断り」状態になりつつあるんですね。DCコミックでは全部リセットして「New52!シリーズ」と銘打って最初からやり直しましたが、MCUもどこかで一区切り付けないといけないかもしれません。

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記事の評価
ドクター・ストレンジ

ドクター・ストレンジ

週末はマーベル最新作

「ドクター・ストレンジ」を見ました。

評価:(70/100点) – ん!?雑か!?


【あらすじ】

ドクター・ストレンジは天才的な神経外科医である。その類まれな手腕でもって多くの命を救ってきたものの、いかんせん性格に難があり超自己中だ。彼はある夜に脇見運転で崖から転落し、両手の神経を激しく損傷してしまう。医者として致命的な怪我をおった彼は自暴自棄になっていく。そんな時、ストレンジは奇跡的に下半身不随から復活したという患者の話を聞く。藁にもすがる思いでその男・パングボーンに会った彼は、「カーマ・タージへ行け」という言葉を頼りにネパール・カトマンズへ向かう、、、。

【三幕構成】

第1幕 -> ストレンジの日常と事故
※第1ターニングポイント -> ストレンジがカーマ・タージへ着く
第2幕 -> ストレンジの修行とカエシリウスの反乱
※第2ターニングポイント -> エンシェント・ワンの死
第3幕 -> 香港サンクタム攻防戦


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【感想】

さてさて、土曜はマーベル・シネマティック・ユニバースの最新作「ドクター・ストレンジ」を見てきました。昨年のシビル・ウォーは結構な客入りだったのですが、本作はそんなでも無く、やっぱちょっとキャラの知名度が低いのかな~と思ったりしました^^;

主演はおなじみベネディクト・カンバーバッチ。「スター・トレック イントゥ・ダークネス(2013)」では歴代屈指のヴィラン・カーンを演じていましたが、比較的真面目な映画に出ているイメージが強く(笑)、正直ドクター・ストレンジはどうなんだろうとちょっと不安でした。ところがですね、蓋を開けてみたら超似合ってる。というか、序盤は普通にいつものカンバーバッチなんですが、魔法を身に着けてヒゲを揃えてからはもうイラストのドクター・ストレンジにしか見えません。蝶野正洋かカンバーバッチかってくらいバッチリです。本当にマーベルは俳優を連れてくるのが上手いです。

そして今回の監督・脚本はこれまたファミリー映画と正反対のスコット・デリクソンを連れてきました。リメイク版「地球が静止する日 (2008)」、「ヘルレイザー ゲート・オブ・インフェルノ(2000)」「デビルズ・ノット(2013)」「NY心霊捜査官 (2014)」などなど、決してできが良いとはいえないアホ映画ばっかり撮っている監督です^^;ホラー・サスペンス演出の人なんですが、なにせ元ネタ丸わかりのオマージュばっかり詰め込んでくる人で、「楽しそうだけど頭悪っ(笑)」っていう監督なんですね。「あぁゾディアックね」「いまさらブレアウィッチ・ネタか」とか(笑)。

本作でもガッツリとオマージュネタをぶっこんできています。ベースは脚本をDCEUのデヴィッド・ゴイヤーがやった「ダークシティ(1998)」です。本作一番のビジュアル面では、当然「インセプション(2010)」と一連のマトリックスシリーズ、特に「マトリックス レボリューションズ(2003)」です。ビジュアルでマルチバース(多元宇宙)を飛んで行くところとか、ミラー・ディメンジョンで建物や街を歪めるところとかはモロです。あとは、回転廊下で「2001年宇宙の旅(1968)」も入ってますね。階段に落ちてからマントで戻ってくるのとかは「バック・トゥ・ザ・フューチャー2(1989)」ですし。こういった感じで、とにかく監督が好きなものを根こそぎぶっこんできて、あとは勢いでカバーしています。

そう。本作は近年のマーベル・シネマティック・ユニバースでは珍しいなってくらい話のプロットが雑です(笑)。

ドクター・ストレンジが魔法を使えるようになる修行過程がよくわかりませんし、カーマ・タージに魔法使いが多すぎて全然秘密結社になってないうえに、他の魔法使い達がその後全然戦力として出てきません。そもそもカーマ・タージでストレンジが相応の期間修行してるはずなのに、その間はカエシリウスがなんにもしないで潜伏しててくれるんですよね。カエシリウスからしたら待ってる理由はないですからさっさと攻めてこないといけないんですが、ストレンジの修行中は律儀に大人しくしてて、修行が一段落したらいきなりロンドンとニューヨークに立て続けに攻めてくるという^^; ストレンジが途中で離脱して手術を受けるシーンでも、カエシリウスはニューヨーク・サンクタムを潰さずに待ってますしね。結構空気が読める良い人なんです(笑)。

そういった意味だと、本作ラスボスのドルマムゥもかなり素直で良い人です。ストレンジの嫌がらせを受ける損な役回りで、そのわりにあんまり悪いこともしてないっていう可哀想なキャラです。

そんなわけで、本作はもう話の筋とかどうでも良くて、とにかくカンバーバッチ演じるドクター・ストレンジが「嫌味で高飛車だけど格好いい!」というだけを見る完全に割り切ったキャラものになっています。個人的にはMCUの中では「マイティ・ソー(2011)」以上「アントマン(2015)」以下ぐらいの出来かな~と思います。低いんだか高いんだか良く分かりません(笑)。

決してつまらないわけではないんですが、かといって面白いわけでもなく、やっぱりMCUお得意のキャラ紹介シリーズにしかなってないかなと思います。今後、「マイティ・ソー3(マイティ・ソー:ラグナロク)」と「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」に登場しますので、その顔見せですね。本作のエンドロール中にはまさにこの「ソー:ラグナロク」のイントロが流れます。

ですから、一応チェックはしておいたほうがいいんですが、まぁあんまりハードルを上げずにポップコーンとビール片手にふらっと見に行くぐらいの姿勢で丁度いいかと思います。

余談ですが、カーマタージの本拠地が原作のチベットからカトマンズに変更になってるあたりに、諸々の政治的な配慮を感じます(笑)。マーケットとして無視できないですからね^^;

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バイオハザード:ザ・ファイナル

バイオハザード:ザ・ファイナル

本日の2本目はこちら

「バイオハザード:ザ・ファイナル」です。

評価:(30/100点) – 小じんまり、まとまりました。


【あらすじ】

前作までいろいろあって、アリスはワシントンに居た。ワシントンで彼女はレッドクイーンからのメッセージを受け取る。実はアンブレラ社は「エアボーン・アンチTウィルス」を隠し持っているというのだ!すべてのTウィルス感染体を死に至らしめる強力な薬を手に入れるため、アリスは始まりの地・ラクーンシティの「ハイブ」へと向かう。レッドクイーンの示した人類滅亡へのタイムリミットは48時間。果たしてアリスはアンチTウィルスを手に入れることができるのか?

【三幕構成】

第1幕 -> ワシントンでレッドクイーンと遭う
 ※第1ターニングポイント -> アリスがラクーンシティに着く。
第2幕 -> ゾンビ軍団との対決とハイブへの侵入
 ※第2ターニングポイント -> 最深部に着く
第3幕 -> アリスの正体とアイザックスとの決戦


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【感想】

さて、本日はスクリーン・ジェムズ作品が連続となりました。2本目はシリーズ6作目の「バイオハザード:ザ・ファイナル」です。なんだかんだで1作目が2002年ですから、もう14年もやってるんですね。1作目は井筒監督がテレ朝の「こちトラ自腹じゃ」でボロクソに叩いていたのをいまでも覚えています(笑)。1作目はたしかにダメダメではありましたが「走るゾンビ」を発明したエポックメイキングな作品でした。この作品で走り始めたゾンビは、ついに本家シリーズの「ドーン・オブ・ザ・デッド(2004/リメイク版)」でも取り入れられ、市民権を得ます。いまや何の違和感もなく、多くの作品でゾンビたちは元気に人間を走って追いかけています(笑)。

そう、そんな歴史的なシリーズの最後ですから、これはもうファンなら行くしか無いわけです!!!っと気合を入れてみてみますと、これね、ファンサービスしてくれてるのはわかるんですが、結構がっかりポイントがてんこ盛りです(笑)。

せっかく登場したドクター・アイザックスとウェスカーはとんでもなく小者になり、シリーズ全部の意義を吹っ飛ばすレベルです(笑)。しかも1作目を全否定するように「実はTウィルスはアンブレラ社の陰謀でわざと撒かれたのだ!」みたいな話まで飛び出します。いやいや、1作目でレッドクイーンが超慌ててハイブを閉鎖しようとしてたじゃん。っていうか、本作で出てくる陰謀が本当だとすると、そもそもハイブにTウィルスを撒く理由がないじゃん。もっと遠くで撒けよ、、、。とまぁいろいろとアレな事になっております(笑)。これですね、ある意味ヤケクソといいますか、さすがポール・駄目な方・アンダーソン監督(※注)。頑張っているのはわかるのにすごいヘンテコなことになっています。ファンサービスがファンサービスにあんまりなっていません(笑)。

※注 ポール・アンダーソン監督は世界に二人おります。本作の監督・ポール・ウィリアム・スコット・アンダーソン監督は駄目映画ばっかりとっており、一方のポール・トーマス・アンダーソン監督はカンヌ・ベルリン・ベネチアを総なめにしております。このため映画オタクの間では俗称として、ポール・駄目な方・アンダーソン、ポール・出来る方・アンダーソンと呼び分けられます(笑)。

そう、本作ではファンサービスしようという意図は伝わってくるんですね。最終作なので舞台は1作目に戻ります。そして「対ゾンビ戦」ではなくて1作目の醍醐味であった「対殺人トラップ」にフォーカスされる。ちゃんと1作目で出てきた有名なレーザートラップも再登場します。とても気を使ってくれているのがわかります。でもですね、その割にメイン級の悪役の扱いが本当に酷いです。なんかもうキャラ崩壊しているレベルで、あれだけ強かったウェスカーがまさかそんな社畜的な意味で負けるなんて、、、という、、、なんでSFアクションホラー映画を見て私たちはサラリーマンの悲哀を感じなければいけないのかと(笑)。

そんなこんなで、せっかくのシリーズ最終作にも関わらず、シリーズが好きであればあるほどがっかりするという残念な事態になってしまいました。もはや誰向けなのかすらよくわかりません、、、。シリーズ初見では意味がわからないと思いますし、シリーズファンだとあまりに雑な展開に悲しくなってきます。ということで、この映画は無かったことにしましょう(笑)。

もとはといえば、4作目で完結するはずだったものを無理やり続けさせたスクリーン・ジェムが悪いんですから、ポールは悪くない!たぶん、、、きっと、、、いや、6割ぐらいはポールのせいかも(笑)。個人的には動いているアリ・ラーターを久しぶりに見れたのでそれだけでも良しとします!ということで、オススメ、、、しと、、、きま、、、、しょう、、、、、か?しときましょう!ポールも言ってるじゃないですか!

「ジャン・リュック・ゴダールも言っているように、女性と銃だけで映画は成り立つ。このコンセプトはクールでセクシーだよね」
出典:日刊ゲンダイweb 監督インタビューより
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/196257

やっぱダメだこの人(笑)。

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キング・オブ・エジプト

キング・オブ・エジプト

​今日は

「キング・オブ・エジプト」です。

評価:(60/100点) – 楽しいアイドル珍道中映画!


【あらすじ】

古代エジプト。太陽神ラーは2人の息子にエジプトを託す。オシリスには街を。セトには砂漠を。
それから数千年、オシリス王の治世が終わり、その息子ホルスへの禅譲が行われることとなった。ホルスの戴冠式に多くの神々が訪れる中、叔父のセトは戴冠式のまさにその場で実の兄オシリス王を殺し、ホルスの両目を奪い、王位を簒奪する。愛の神ハトホルの嘆願で一命を取り留めたホルスは、復讐を狙う、、、。

【三幕構成】

第1幕 -> ホルスの戴冠式とセトの反乱
※第1ターニングポイント -> ベックがホルスの右目を取り返す
第2幕 -> セト神殿への珍道中
※第2ターニングポイント -> セトがアポピスを召喚する
第3幕 -> オベリスクの決戦


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【感想】

本日は「キング・オブ・エジプト」の字幕版を見てきました。吹き替えが凄いことになってるらしいという噂は聞いてますが、どうにも字幕派でございまして^^; 監督はエジプト生まれのアレックス・プロヤス。ブルース・リーの長男ブランドンの代表作「クロウ/飛翔伝説(1994)」で有名ですが、個人的には「ダークシティ(1998)」とか「ノウイング(2009)」とかの「オカルトちっくなトンデモ映画監督」って印象の方が強いです(笑)。ちなみに漫画「クロウ」の映像化はTBSで深夜にやってたドラマ版の「クロウ 天国への階段(1998)」のが好きだったりもします。
有楽町のスカラ座ではあんまりお客さんが入っていませんでした。650人の箱で多分40-50人くらいです。公開直後にしてはちょっと寂しかったです。

さて、本作はアメリカでぶっ叩かれまくっておりまして、イギリスでもビデオスルーの憂き目に遭っています。ですが、私はこれから(ちょっと無理やりに)全面擁護します!中身にがっつり触れていきますので、未見の方はご注意ください。欠点もいっぱいある映画ですが、すごいニヤニヤしながら観れる愉快な作品です。ぜひ劇場で!

まずは大枠から

本作に一番近いのは、昨日の「セルフレス 覚醒した記憶(2016)」のターセム・シン監督の「インモータルズ-神々の戦い-(2011)」です。っていうか世界設定はほぼ同じです。世界には太陽神ラーをはじめとして多くの神様がいまして、彼らは人間の姿(と言ってもデカい!身長3mぐらい)と獣の姿を自由に変身できます。そのエジプトの神々が統治する世界で、反乱が起きます。正当な王位継承者ながら人間を軽んじているホルスは、簒奪者セトへの復讐を図る過程で協力者の人間コソ泥・ベックと珍道中を繰り広げ、徐々に王としての責任に目覚めていきます。

本作には2つの大きな話があります。1つはホルスの復讐譚。もう1つはベックが亡き恋人ザヤを生き返らせようとする話です。この2つが良い感じに混ざり、怒涛のオカルトクライマックスへなだれ込んで行きます。

すごいヘンテコなストーリー

上の概要だけ見ると超王道ストーリーに見えるかもしれませんが、本作は実際にはすごい変なことになっています。というのも、話の要素/目的がコロコロ変わるからなんですね。

例えば復讐について。本作の劇場予告では「奪われたホルスの目を盗んで世界を救え!」みたいなフレーズが流れるのですが、実際は本作ではホルスの目は探しません(笑)。
ホルスの目は、片目分だけ2幕目冒頭でサクっと盗みまして、もう片目については「どこにあるかわからんから保留!」となります(笑)。2幕目のメインストーリーは、「ラーの”創造の水”をセト神殿の心臓に垂らすことで、セトを弱体化する」ことです。そしてそのセト神殿へ向かう途中で追っ手に襲われたり、スフィンクスが邪魔してきたりするわけです。そんでもって2幕目が終わり全部のちゃぶ台がひっくり返ると、嫌が応にも世界を救うためにセトへ特攻をかけざるをえない緊急事態が起きます。

すると今度は「実はホルスは王の自覚が芽生えると覚醒ホルスに進化して超強くなる」という話に変わるんです。2幕目はなんだったんだっていう話なんですが、気にしてはいけません^^;

このように話がコロコロ変わるので、せっかく出てきたフルアーマー・セトちゃんが、序盤でボコった片目ホルスにあっさり負けたように見えちゃいます。超弱く見えちゃうんですね(笑)。確かにストーリー上は片目がなくても王の自覚で覚醒したホルスはセトより遥かに強いことになってます。筋は通ってるんですが、プロットの問題で分かりづらくなってしまっており、もったいないかぎりです。

そんなこんなでメインストーリーは徘徊老人並みに彷徨っているわけですが、じゃあサイドストーリーのザヤの件はどうかというと、こっちはこっちで無茶苦茶です(笑)

あの世の9つの門をくぐり切ると2度と生き返らないというのをベース設定に、ホルスは「王になれたら生き返らせてやる」とベックに約束します。いろいろあって、ハトホルが死者避けの腕輪というあの世とこの世を行き来できる便利な腕輪をくれることになるんですが、なぜかハトホルはこの世のベックに置いて自分は犠牲になってあの世に行っちゃうんですね。いやいや。犠牲になるならあの世に行ってからザヤに腕輪を渡してくれよってことなんですが、この世に置いて行ってしまったばかりに、ハトホルは無駄死にで終わります。もう、ハトホルったらお茶目なんだから(笑)。そう、本作はですね、登場人物が全員お茶目すぎます。

太陽神ラー、怠慢説

トトだって冷静になればスフィンクスの謎なんてすぐ解けるのに、なぜか超テンパって2度も間違えます。

ベックだってとりあえず創造の水をたらしゃ良いだけなのに、なにを思ったか垂らし損ねます。いやいや、ホルスが嘘つきだろうがなんだろうが、セトが悪なのは確実なんだから垂らせよっていう、、、ね。

さらにはセトちゃんです。セトちゃんは神々の心臓やら脳みそやらを奪って超合神(※いい日本語訳だw)になるんですが、その目的があるならさっさとお目当の神々を襲っとけやって話です。でもセトちゃんはなぜか数ヶ月or数年は泳がしています。なんでしょうね。小悪党特有の余裕ぶっかましでしょうか(笑)。

そして極め付きは太陽神ラーです。本作のラーおじいちゃんは結構マッドサイエンティストなんですが、最後に実はスーパーパワーが使えるのが明らかになります。本人は「借りを返すぞ」とか言ってるんですが、それができるんなら先にオシリスにやれやっていう話です。そうすりゃ映画が15分で終わるのに(笑)。しかも持ってる槍が実はアポピス(キバいっぱいの大蛇)を操れるみたいな設定まで出てきて、いやいや毎晩戦ってたのはなんやねんというおかしなことになってます。ボケ防止のエクササイズだったんでしょうか?

お茶目勢ぞろい=ツッコミ不在のボケ大会

とまぁそんなこんなで登場人物が全員お茶目さん揃いな訳ですが、これがですね、だんだん面白くなってきます(笑)。さながらツッコミ不在のボケ倒し祭りです。劇中にツッコミがいない以上は観客の我々が突っ込まないといけないわけで、だんだんツッコミが忙しくなりすぎて変なテンションになってくるんですね。そうすると、だんだん登場人物たちがキュートに見えてきます。もうね、最後なんて最高ですよ。セトちゃんったらせっかくトトの知識を得たのにそれでもなおボケてますから。元がどんだけ脳筋なんだ(笑)。

ということで、映画が終わると観客のこちらにも、謎の達成感が湧き上がってきてとっても楽しくなります。

【まとめ】

そんなこんなで個人的にはとっても楽しめた映画でした。ちょっとびっくりしたのは、アメリカでの不評の中に結構「デザインがダサい」「CGがしょぼい」ってのがあるんですね。確かに神様のデザインは「牙狼」っぽいというか特撮ヒーローちっくですし、CGの動きはかなりカクカクしてます。でも、このぐらいだと正直言って邦画より遥かによくできてるんですよね^^;やっぱハリウッドのレベルは高いなというべきか、我々が邦画のCGに慣れ過ぎてるのか(笑)、ちょっとカルチャーギャップを感じました。

結構正統派のファンタジーアクション映画ですので、是非劇場へ駆けつけてください!おすすめします。

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セルフレス 覚醒した記憶

セルフレス 覚醒した記憶

​今日は二本です。一本目はシャンテで

「セルフレス 覚醒した記憶」を見てきました。

評価:(75/100点) – 古き良きB級午後ロー映画


【あらすじ】

“ニューヨークを作った男”建築王のダミアンは、ガンに蝕まれ余命半年を宣告されていた。まだまだ若いもんには負けんという心意気はあるが、確実に死が近づいている。そんな折、彼の家にオルブライト博士の名刺が届く。博士は「人間の脱皮」として、魂を別の”器”へ移す研究を行っていた。人生最後の賭けとして、ダミアンは博士に依頼し、若い肉体への”脱皮”手術を行う、、、。

【三幕構成】

第1幕 -> ガンとオルブライト博士
※第1ターニングポイント -> ダミアンがキドナーとして生まれ変わる
第2幕 -> キドナーの生活と手術の秘密
※第2ターニングポイント -> マデリンとアナが誘拐される
第3幕 -> ラボへの潜入


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【感想】

今日はお休みをとって二本見てきました。一本目はターセム・シン監督の「セルフレス 覚醒した記憶」です。平日昼の回なのに意外と年配の方で埋まっており、ライアン・レイノルズ人気を感じました。

良きB級アクションSF

私、何が好きってB級SFアクションほど好きなものはありません(笑)。ターセム・シン監督といえばスローモーションの面白映像と気持ち悪い変なアーティスティック映像加工が特徴なわけで、それがSFアクションとくっついたら面白く無いはずがありません!

そんなこんなでかなり鼻息荒く見てきたんですが、これですね、すごい午後のロードショーっぽいんですね(笑)。面白映像はエッセンス程度に留まっていて、全体はこれでもかっていうミニマムかつバカっぽいアクション映画。肉弾戦と1:2カーチェイスが一番お金かかってるんじゃないかってくらいの節約っぷりで、前作「インモータルズ-神々の戦い-(2011)」とは180度違います。あっちはCGバリバリ、ケレン味たっぷり、話は一直線って言う王道の大作アクションエンタメ映画でした。対する今作は、もうユーロッパコープが作ってるんじゃないかっていうくらいアホっぽい体を張ったアクションです(笑)。

話はいたってシンプル。初代「仮面ライダー」と一緒です。主人公が改造人間になって、自分を改造した(=生みの親)悪の博士をぶっ殺しに行くっていう王道のエディプスコンプレックスもの。そこにさらに父と娘の確執と修復みたいなものも混ぜ、「親殺しかつ娘との仲直り」という世のお父様の不満を綺麗さっぱり解消する作品となっております。しかも、「まさかこのまんまなんてことないだろうな、、、」と不安だった私の懸念点も、最後にきっちり落とし前つけてくれました。ターセム!あんた、わかってる!わかってるよ!(サムズアップ)
作品のテーマとターゲティングが一致しすぎていて、あざとすぎるんじゃないかと思いつつ、泣いてしまいました(笑)。

いいキャラが勢ぞろい!

本作は、正直に言うと話は全部どっかで見たようなよくある内容です。それなのにめちゃくちゃ楽しく見られるっていうのは、やっぱり俳優さんたちの強度が素晴らしいからなんですね。

特にライアン・レイノルズ。ものすごいイケメンでガタイも良いのに、場面によってはタレ目かつ寄り目でちょっととぼけて見えたり、微妙に頼りなさそうに見えるんですね。この場面場面でガラッっと変わる顔の印象が、本作のような「巻き込まれ型」のサスペンスにはとってもハマってます。困ったな〜って言いながら危なげなく敵をなぎ倒していく感じが最高です。正当なリーアム・ニーソンの後継者です(笑)。

後は敵のマシュー・グードですね。「ウォッチメン(2009)」のオジマンディアスにしても、「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(2014)」のアレグザンダーにしても、こう何考えてるかよくわからん天才というか、淡々とモノ凄いことをやらかす雰囲気が100点満点です。無表情で目の焦点が合ってない感じですね。
もうね、この主人公と敵をキャスティングしてアクション物やろうっていう企画の時点で8割型勝ってると思います(笑)。

【まとめ】

B級アクションのお約束をちゃんと踏襲した上で安定して見せ場を供給してくれるとっても良い作品でした。大作感は全くないですから1800円出すにはちょっと、、、と思われてしまうかもしれませんが、見て損はありません。レンタルでも午後ロー待ち(※やるよね!絶対)でも良いので、ぜひ見て欲しい作品です。結構本気でオススメします!

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グランド・イリュージョン 見破られたトリック

グランド・イリュージョン 見破られたトリック

今日はレイトで

「グランド・イリュージョン 見破られたトリック」を見てきました。

評価:(20/100点) – 90億円かけたVシネマ


【あらすじ】

マジシャン義賊団・ホースメンは前作から一年間地下に潜っていた。そんな休止活動中のおり、リーダーのディランから新しいミッションを与えられる。次なるターゲットはモバイルのセキュリティ会社。個人情報を抜き取る悪巧みを暴露するため新作発表会に乗り込むホースメン達だったが、実はこれは宿敵の罠だった、、、。

【三幕構成】

第1幕 -> ホースメンの新人と、1年ぶりの復帰。
※第1ターニングポイント -> マカオに飛ばされる
第2幕 -> マカオでのチップ泥棒
※第2ターニングポイント -> ディランと合流する。
第3幕 -> アーサー親子退治大作戦


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【感想】

今日は、「グランド・イリュージョン 見破られたトリック」を見てきました。たま~にある映画の日を初日にするパターンの変則公開作です。レイトショーでしたが、意外とお客さんが入ってました。
いきなりですが、本作は結構アレな感じになってまして、正直そんなに書くことが浮かびません(笑)。というかあんまりモチベーションの上がらない作品でした。なのでサラっと要点だけ書かせていただきます。

滅茶苦茶

本作は、「グランド・イリュージョン(2013)」の続編です。前作はいわゆる変人チームものとして、B級ながら結構良くできてました。手品の神様「ジ・アイ」という幻のチームに入るため、個性的なマジシャン4人組「フォー・ホースメン」がねずみ小僧よろしく上流階級をだまくらかしてお金を毟り取っていく「痛快ピカレスク映画」です。前作は、ホースメンのメンバー達のキャラクターを上手く立てながら、強烈にB級臭い「どんでん返しサスペンス」みたいなのを展開しており、楽しかったです。いわゆる「シネパトス映画」ですね(笑)。
当時乗りに乗っていたジェシー・アイゼンバーグと、一部でカルト的な人気があったウディ・ハレルソンの起用も手伝って、前作は制作費7,500万ドルに対して3億ドル近くを稼ぎ出しました。

そんな「グランド・イリュージョン」の期待の続編ですから、これはもうキャラモノに決まってるじゃん!、、、、と思っていると、なんとチームの紅一点アイラ・フィッシャーが降板しております。いきなり「トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン(2011)」や「ベスト・キッド2(1986)」並の唐突なヒロイン交代劇に驚いていると、さらにですね、話の流れについていくのが精一杯なグダグダっぷり。基本的に今回はダニエル・ラドクリフ(ハリー・ポッター)が敵なんですが、この敵とのパワーバランスが凄い分かりにくいんです。前作でB級感むき出しで好評だったラストの「どんでん返し」を意識するあまり、作中に何回もどんでん返しを重ねていくため、おまえ「ワイルドシングス(1998)」か?っていうくらいの頻度で、もうなんか行き当たりばったりにしか見えないんですね。「ハリー・ポッターにはめられた!」→「でも出しぬいてやったぜ!」→「やっぱりはめられてた!」→「まだまだもっかい出し抜くぜ!」→「モーガン・フリーマンにもはめられた!」→「甘いわ!また出しぬいたぜ!」・・・・・これがもう2回くらい重なります。ワンパターンっていうよりも、なんかしつこいっていうか、適当っていうか、、、なんなんでしょう。
FBIは無能な上に何故か海外まで出張ってくるし、最高セキュリティのチップを盗むっていってるのにやってることは防犯カメラ1個で見破られるようなトリックだったり、細かいディテールも結構酷いです。

さすがになんかこの映画おかしいぞ、、、と思って調べたら、監督が変わってるんですね。前作は「トランスポーター(2002)」シリーズでお馴染みのルイ・レテリエ。対して今回は悪名高き「GIジョー バック2リベンジ(2013)」の朱 浩偉(ジョン・マレー・チュウ)。これね、、、だめだってこういうことしちゃ(笑)。どうせ誰がやってもキャラ人気でお客さんは入るからっていうこの、、、ね。

しかも、このシリーズって手品が題材ということで非常に映像化が難しいんですね。だって今の映画ってCGという名前の種も仕掛けもバリバリあるトリックを普通に使ってるんですから。スーパーマンはCGで空を飛べるし、ハリー・ポッターだってCGで姿を消せます。だから映画で手品を扱うってそもそも無理ゲーなんです。本作でも、手品の後に胡散臭い理屈が出てくるんですが、「いや、でもそれCGっしょ」というのが随所にあり結構冷めます。映画内でお盆がビジネスバッグに突然変わっても、別に驚かないんです。

そんなこんなで、作品中のホースメンの手品はほとんど魔法化しています。魔法使いチームのケイパー映画って言えば聞こえは良いんですが、ただあんまりお互いの能力を補完したりっていうチーム戦略は無いんですね。特にウディ・ハレルソン演じるメリットの催眠術は、もうなんでもアリです。あまりに便利すぎるため、敵側にも同じ能力の双子をおいちゃうくらいに(笑)。作ってる方も結構やっつけ仕事だなっていうのが露骨です。

【まとめ】

もともとがチームモノの続編なのでキャラさえ立ってればOKみたいな所はあるんですが、そのせっかくのキャラがボロボロのストーリーで完全に潰されちゃってました。あまつさえ前作を全否定するラストをもってくるって、一体この映画は誰向けなんでしょう。シーン単位では勢いがあるので、大枠にさえ目をつぶれば耐えられないことは無い、、、というぐらいのかなり厳しい印象でした。

超余談ですが、魔法使い軍団の敵が悪い顔のハリー・ポッターって時点で悪ふざけだよな、、、って感じなので、そこで爆笑できるセンスがあればいけると思います、、、。

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ミュータント・ニンジャ・タートルズ:影<シャドウズ>

ミュータント・ニンジャ・タートルズ:影<シャドウズ>

今日は新作の

「ミュータント・ニンジャ・タートルズ:影<シャドウズ>」です。

評価:(30/100点) – バカさ炸裂お祭り映画


【あらすじ】

前作「ミュータント・タートルズ (2014)」で逮捕されたシュレッダーの移送が予定される中、シュレッダー配下のフット軍団達は移送中の救出作戦を準備していた。計画を知ったタートルズとエイプリルは、阻止するためにゴミ収集車を改造した「タルタルーガ号」を現場に急行させる!

【三幕構成】

第1幕 -> バクスター博士とフット軍団のシュレッダー救出作戦
 ※第1ターニングポイント -> シュレッダーがクランゲ皇帝と出逢う
第2幕 -> フット軍団のアイテム集め
 ※第2ターニングポイント -> 3つのアイテムが揃う
第3幕 -> クランゲ皇帝vsタートルズ


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【感想】

今日はTMNTのリブート版第2作、「ミュータント・ニンジャ・タートルズ:影<シャドウズ>」を見てきました。こちらもゴーストバスターズに引き続きバリバリ80’sコンテンツでして、私が小学生の時にテレビ東京でアニメをやっていました。同級生の間で「サ・ワ・キ・ちゃ~ん!」というクランゲのモノマネがかなり流行っており(笑)、しょっちゅう言ってたのを覚えています(笑)。90年代に映画が3本作られており、その後2014年にリブートされました。本作はそのリブートされた「ミュータント・タートルズ」の続編にあたります。
そういった経緯からなのか、今日も客席は埋まってはいましたがほぼ30代~40代ぐらいの男性or夫婦ばかりでした。客席に凄い同年代感を感じてしまいました(笑)。

今回はネタバレを極力さけますので、安心して以下お読みください。映画の内容と同じく、今日は雑な文章です(笑)。

良い所:謎のマイケル・ベイ・オマージュ

本作は、前作「ミュータント・タートルズ」と同じくマイケル・ベイがプロデューサーをしています。しかし、監督はジョナサン・リーベスマンからデイヴ・グリーンに変わっています。これ面白いんですが、何故か前作も今作も、「マイケル・ベイが監督した」かと見間違うほど、カメラワークがとても「マイケル・ベイっぽい」です(笑)。
マイケル・ベイの一番の特徴は、「単純な動きをする被写体の周りをカメラがグワングワンと動きまくる」点にあります。要は「勢いはすごいあるけど、実際に何が起きてるかはわかりづらい」んです。ストーリーテリング上はあまりよろしくない演出・カメラワークなのですが、勢いだけは凄まじいので「なんかよくわからないけどテンションがあがる」という効果があります(笑)。
本作でもこの「マイケル・ベイ演出」がほぼすべてのアクションシーンに見られます。下水管の中でもグワングワン。カーチェイスでもグワングワン。飛行機空中アクションでもグワングワン。川に流されてもグワングワン。ドン引きするぐらいカメラがグワングワンに動きまくり、もはや細かい動きがまったく把握できません。っていうか酔います(笑)。あまりにドラッギーなので、だんだん変なツボに入ってすごい楽しくなってくるんですね(笑)。これが本作の一番よいところです。監督が違うのになぜかマイケル・ベイ色が濃い。プロデューサー様への接待なのか、プロデューサー様が口を出し過ぎなのかは定かではありませんが(笑)、ビッグバジェット・バカ映画の勢いを存分に発揮しています。

さらに、本作には往年の人気キャラが多数登場しています。ロックステディとビーバップの脳筋コンビ、仮面のヒーロー ケイシー・ジョーンズ、そしてクランゲ皇帝。ここに前作から引き続きシュレッダーとエイプリルが登場するわけで、否が応でも期待は高まり、ハードルもグイっと上がります。

悪い所:話がガタガタ

では悪い方に行きましょう。本作には、大きく2つの欠点があります。これが結構致命的なレベルでして、せっかく映像であがったテンションをガッツリ削ってくれます。

1つ目の欠点はストーリーラインに対するタートルズの関わり方です。私が上の方に書いた「三幕構成」の所をちょっと見ていただくと、「タートルズ」の文字が出てくるのが三幕目だけなのに気づかれるかと思います。そう、本作はタートルズが話しの本筋に全然絡んできません(笑)。本作のメインストーリーは「クランゲがかつて地球に落とした3つのアイテムが揃うと、”どこでもドア”的なものを作ることができる。シュレッダーがそれを出現させて、クランゲ宇宙艦/テクノドロームを地球に堕ろし、世界征服をしようと企む」というものなんですね。当然タートルズは正義のヒーローとしてこれを阻止しないといけないわけですが、なんと、この「3つのアイテムがそろうと~」というのをタートルズが知るのが、すでに2個集められてしまった”ミッドターニングポイント”なんです。つまり映画の前半半分の話はタートルズがあんま関係ない(笑)。しかも3つ目もサクっと取られちゃって、あっさり最終決戦に突入します。これによって、そもそもの本筋がすごい軽~く見えちゃいます。

2つ目の欠点は、タートルズ側のストーリー、すなわち「もし人間になれるなら、亀を辞めて人間になりたいか?」というアイデンティティの問題です。このテーマ設定自体はとてもいいんですが、肝心の解決にドラマがなんにも無いんです。ちょっと前まで「人間になりたい!」って言ってたのに、理由も何もなしに急に「俺たちは亀だ!」とか言い出しちゃうんで、そもそもいつアイデンティティを持ち直したんだかよくわかりません。これに限らず、「俺たちはもうチームじゃねぇよ」とかSMAP級の解散宣言をした5分後くらいに「俺たちタートルズ!兄弟!カワバンガ!」みたいな円陣を組んでたりもして、結局おまえら何なんだ感がハンパじゃないです。これは邪推なんですが、もしかすると編集をミスって大事な所をカットしちゃったんじゃないかと思います(笑)。DVDが出るときにディレクターズカットかなんかでちゃんと補完されてるような気がしてなりません。あまりにも唐突に主張が変わるので、大混乱でした。

この他にも、シュレッダーがなんぼなんでも扱い酷くないかとか、せっかくの青い薬を粗末にするなとか、ブラジルからどうやっていつの間に帰ってきたんだとか、細かいツッコミどころは結構あります。でもそういうのがスルーできるぐらい、大筋がちょっと酷いです。

【まとめ】

良くも悪くもマイケル・ベイっぽいバカさが炸裂したお祭り映画でした。シン・ゴジラの庵野総監督も樋口監督を差し置いて目立ちまくっていましたが、なんか世界的な流行なんでしょうか(笑)? ノイズが多すぎて引っかかるところが多いのが玉に傷ですが、勢いだけはある映画です。「テレビでやるから流し見しようかな~」ぐらいの姿勢が一番正しい気がします(笑)。積極的なおすすめはしませんが、フラッと入るにはそこまで悪くない作品だと思います。フォローになってるでしょうか(苦笑)。

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X-MEN: アポカリプス

X-MEN: アポカリプス

さてさて夏休み映画2本目は

「X-MEN: アポカリプス」です。

評価:(60/100点) – 「古代の神が蘇ったど~!!!」「で、強いの?」「シラネ(´・ω・`)」


【あらすじ】

紀元前3600年、世界最古のミュータント:エン・サバー・ヌールは神としてエジプト世界を支配しながらも家来の叛逆によりピラミッドの地下深くへと封じ込められてしまう。そして時が経ち、1980年代の冷戦まっただ中、ヌールはカルト信者によって地中から復活を遂げる。彼は自分の世を取り戻すため、全人類・文明を破壊しようとする。

【三幕構成】

第1幕 -> エジプトでのモイラの調査
 ※第1ターニングポイント -> エン・サバー・ヌールの復活
第2幕 -> フォー・ホースメン結成とチャールズの誘拐
 ※第2ターニングポイント -> ヌールがチャールズを使って人類へ宣戦布告する。
第3幕 -> 新生X-MEN vs エン・サバー・ヌール


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【感想】

さてさて、「ペット」に続きまして夏休み映画の2本目は「X-MEN: アポカリプス」です。監督はシリーズでお馴染みブライアン・シンガー。一応リブート版X-MEN3部作の完結編と位置付けられています。とはいえ、スピンアウトの「X-MEN: ウルヴァリン」は3作目が制作中ですし、デッドプールも続編決定ですので、まだまだこれで打ち止めとはならなそうです。なんだかんだで一連の「20世紀FOX版X-MEN」のメインシリーズとしては6作目ですから、もう流石にファンしかいないかな、、、という劇場でした。19時から始まるレイトショー前の回だったのですが、意外と小学生ぐらいの子供連れが2組居て、それはとても嬉しいことです。ただね、、、最初の映画版X-MENってもう16年も前なんだな~と思うと感慨深いものがあります(笑)。

はじめに

もうすっかりお馴染みとなりましたが、一応念のため、ここでシリーズの概要をさらっとおさらいしておきましょう。X-MENは第2次世界大戦~現代あたりを舞台の中心とした超能力新人類「ミュータント」達と普通の人間との交流/対立を描いたシリーズです。

1作目の「X-MEN(2000年)」では「ミュータント登録法案」を巡って、ミュータントの権利拡大を狙う過激派集団「ブラザーフッド」の総帥マグニートと、そのテロを阻止しようとする穏健派の「恵まれし子らの学園」=「X-MEN」の創設者プロフェッサーXとの対決を描きます。

2作目の「X-MEN2(2003年)」では、宿敵ウィリアム・ストライカーが登場します。人間側のミュータント排斥主義者のウィリアムは、対ミュータント軍を率いて「恵まれし子らの学園」を襲撃します。そこに「ブラザーフッド」も雪崩れ込み、三つ巴の戦いが繰り広げられます。

3部作完結編となった「X-MEN: ファイナル ディシジョン(2006年)」では、ミュータントを人間に戻す治療薬「キュア」が開発され、ミュータントの存在意義を問う最終戦争が勃発します。ストーリーとしてはグダグダで、今回のアポカリプスでブライアン・シンガー自らの自虐ネタまで飛び出しました(笑)。一応この作品の監督はブレット・ラトナーで、シンガーはノータッチということになってます。降板前にプロットは書いたようなのですが、まぁ失敗作なんでノータッチにしときましょう(笑)。

なんだかんだあって仕切りなおしと思われたのが4作目「X-MEN:ファースト・ジェネレーション(2011年)」です。これは当ブログでも大絶賛しました。前作までから舞台は遡って1960年代、冷戦まっただ中を舞台に、ミュータント過激派のショウと穏健派のチャールズの激突、そして初代X-MENチームの誕生が描かれます。監督はこれまた非シンガーのマシュー・ヴォーン。キック・アスさながらの小気味の良いアクションと史実を舞台としたリアリティ・フィクションは、アメコミ映画の金字塔です。そして革新的な5作目「X-MEN: フューチャー&パスト(2014年)」へと続きます。

5作目にあたる「X-MEN: フューチャー&パスト」は、このX-MENシリーズで考えうる限り最高のアクロバット着地を見せました。舞台は再び旧3部作の延長線上、対ミュータントの最終ロボット軍・センチネルがミュータントを根絶やしにするまさにその時、世界の終わりを予感させるハチャメチャな状況の中で、プロフェッサーXはシャドウキャットの能力を使ってウルヴァリンを過去の世界へとタイムスリップさせます。タイムスリップした先は「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」直後の1973年ワシントン。ウルヴァリンはそもそもセンチネルが開発される切っ掛けとなったミスティークによるトラスク博士の暗殺事件を阻止し、歴史改変を図ります。そう、誰もが「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」は最近流行りの「シリーズが行き詰ったからリブートで全部最初っからやり直し」かと思っていたのに、実はこれはちゃんと続き物だったわけです。本作によって、旧3部作の世界はすべて「黒歴史」として歴史改変の波に埋葬・供養され(笑)、ストーリーとしてもきちんと説得力がある形で正式に「新たな未来としてのやり直し」となったわけです。「スター・トレック(2009年)」しかり、「アメージング・スパイダーマン(2012年)」しかり、「マン・オブ・スティール(2013年)」しかり、私たちはここ10年ぐらいの間、「続編作れないんで最初っからやるわ!」という投げっぱなしなリブート作品を数多く見てきました。「何回ベンおじさんが死ねばいいんだ!」というネタも飛び出すくらい乱発され、でもそれに疑問を抱かないまでに当たり前になっていました。しかし、このX-MENはきちんと作品内でリブートの意味を描いたわけです。これはまさにアメコミ映画革命であり、そしてワーナー版ジャスティス・リーグで来るであろう「フラッシュポイント」の予感にちょっとイヤな気分になる(笑)すばらしい出来事でした。

そして、5作目「X-MEN: フューチャー&パスト」によって正式に改変された世界は、本作「X-MEN: アポカリプス」へと繋がります。人気キャラ・ストームの誕生、別会社の「アベンジャーズ」で不遇だったクイック・シルバーの大活躍、コミックではほぼ主人公のサイクロップスの登場、3作目で使っていたプロフェッサーXの「魂移し替え能力」の獲得、そしてなによりそんなプロフェッサーXのハゲの秘密が本作で明らかになります!

心踊るワクワクの絵面が満載だ!

まずは本作の美点を上げていきましょう。この作品は、とにかく絵面が格好いいです!宙に浮かんで石つぶての大激流を操るマグニート!大爆発からみんなを救うために、ちょっとお茶目ないたずらをしながらも高速で救助活動をするクイック・シルバー!テロリストとして追われる身ながらもミュータントの英雄として遂にチャールズの元へ帰ってくるミスティーク!とにかく超格好いい!もうね、涙なしでは語れないほど、大人気キャラ達が躍動しています。3作目に引き続き相変わらず不遇なエンジェルさんのネタキャラっぷりに失笑しつつ(笑)、とても心踊るシーンがテンコ盛りです!もうね。これがハリウッドエンタメ映画の醍醐味なんじゃないですかね。とにかく大画面で見てガッツポーズするには最適な映画です。

なんですがね、、、この作品は映画としてはかなり無茶苦茶で、話も敵キャラも、本当に適当な小道具なんですね、、、。まさにこれぞブライアン・シンガー。やっぱりブライアン・シンガー。「シーンを先に考えて、話はあとから適当でいいんじゃね」という彼の姿勢が露骨にでています(笑)。

話が雑すぎるんじゃね?

まずですね、本作一番の問題は、ストーリーの雑さ。これに尽きます。本作のプレタイトル・シークエンスは、超でっかいピラミッドで世界最古のミュータント:エン・サバー・ヌール様が若い子に乗り移る変な儀式をやっているところから始まります。この掴みは完璧です。「魂が乗り移って肉体を替えていくってヤバくね?」「無敵じゃね?」というワクワクがマックスになり、どうやってX-MENはこんなバケモノを倒せばいいんじゃ~~って思うじゃないですか。そしたらね、そもそもストーリーがそこを中心に動いてくれないんですね(笑)。マグニートのポーランドでの潜伏生活とか、サイクロップスとジーンの青春交流とか、ストライカーの襲撃とか、急にキャラ物のショートストーリーが始まっちゃうんです。一応ヌール様とまったく無関係ではないんですが、なんかこう筋が通ってないというか、あっちゃこっちゃに話が飛ぶのでオムニバスものを見てるような気分になるんです。そんでもって、やっと敵がガッツリ本気を出すのがまさかの第3幕のみというね、、、。詰め込みすぎというのともちょっと違くて、これはもう「構成力」としか言いようがありません。ストーリー・テリング能力の問題。危ないこと言いますが、やっぱブライアン・シンガーってゲイじゃないですか。構成がちょっとガールズ・トークっぽいんですね。話してる先から話題が次々に移っていって、結局なんの話をしてたのかよくわからないという(笑)。それは半分冗談ですが、なんかこう要領を得ない話が続きます。

そもそもヌール様が弱すぎね?

そんでもってヌール様の圧倒的な存在感で興味をかろうじて繋ぎ止めているとですね、実は弱いんですわ、この神様(笑)。っていうか、ラスボスのくせにまさかの補助魔法要員なんです。要はドラクエの僧侶。このヌール様の能力ってのが、「砂を操る」「時空を歪ませてワープする」「他のミュータントの能力を増大させる」「魂を他の肉体に移すことができる」っていう能力なんですね。砂を使う以外は完全に間接技です。でもって、直接攻撃要員・パシリとしてエンジェル/ストーム/サイロック/マグニートを勧誘して「フォーホースメンじゃ!」って粋がるわけですが、なんとですね、いわゆる「マインドコントロール」の能力を持ってないんですねこの御方(笑)。完全に少数部活の勧誘(笑)。単に意気投合して仲間になってくれてるだけなので、わりと命令を聴いてくれないし、すぐに裏切りおります(笑)。これはずっこけました。よくエジプトを支配できてたなと。まぁできてないから反乱されて生き埋めになったんですけど。まさかまさかで最終決戦は殴りあいなんですよ。拳と拳で。超能力大戦だって言ってるのに。ちょいドン引きです。一応最後はサイキック合体攻撃なんですが、なんかもうちょいなんか無いのかな~というモヤモヤが残ります。

【まとめ】

そんなこんなで本作は3作目「X-MEN: ファイナル ディシジョン」に勝るとも劣らないグダグダな作品になってしまいました。劇中で「スターウォーズEP6:ジェダイの復讐」を利用して「やっぱ映画シリーズの3作目はダメだよな!」みたいな自虐ネタまでやってるくせに、肝心の本作がもろに「新3部作の3作目」としてダメパターンにハマっているという、、、お茶目さん♡

と文句を言ってきましたが、しかし絵面は本当に格好いいです。マジで名シーン(※ただし止め絵として)の連続。ヌール様vsプロフェッサーの精神世界での戦いなんて最高に楽しいです。ですので、シリーズファンは絶対に見に行ったほうが良いです。完全にキャラ物ファンムービーなので、いままでシリーズを一切見たことがない人が急に見るにはちょっとつらい気もします。でも、大作感の雰囲気だけでもそこそこ楽しめるかもと思いますので、是非劇場で御覧ください。私はもう一回、アルコール込みで見ようと思います(笑)。細かいことを気にしないコンディションに自分からなって、お迎えにいく感じで(笑)。なんだかんだこのシリーズは大好きです。

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