バイオハザードⅣ アフターライフ

バイオハザードⅣ アフターライフ

本日は2本です。最初は

「バイオハザードⅣ アフターライフ」です。

評価:(60/100点) – 鉄壁のB級ゾンビアクション。


【あらすじ】

Tウィルスとの共生を果たしたアリスは、残るアンブレラ社の殲滅を目指して渋谷の地下基地に侵入する。しかしウェスカーに血清を打たれてしまいアリスはTウィルスを失ってしまう。人間に戻ったアリスはふとしたきっかけでクレア・レッドフォードと合流し、人類最後の砦・空母アルカディアを目指す。

【三幕構成】

第1幕 -> アンブレラ基地の襲撃
 ※第1ターニングポイント -> アリスがクレアと合流する。
第2幕 -> ロス刑務所での共闘。
 ※第2ターニングポイント -> アルカディアに着く
第3幕 -> ウェスカーとの対決


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【感想】

今日の1本目は「バイオハザードⅣ アフターライフ」です。きちんと3Dカメラで撮影された3D映画は久しぶりです。ただゾンビ映画でしかもシリーズ4作目ということか、そこまでお客さんが多く入っていたわけではありませんでした。例によってもう一本の方をがっつり書きたいのでこちらはさらっと書きますw
本作は良くも悪くもこの「バイオハザード・シリーズの3D化」以上のものではありません。いつも通り建物の中でアリスが仲間とともに脱出を目指すというフォーマットそのままを今回も繰り返します。そういった意味では安心の内容といいますか、お約束を完璧に、忠実に、そしてベタにこなしてくれます。なので、目新しいアクションはありませんし、特別なにか凝った作りをしているわけでもありません。あくまでもこれまでシリーズを見続けてきたファンに対して3D版をプレゼントするといった趣です。
シリーズをざっとおさらいしておきましょう。1作目は地下のアンブレラ社でおきたバイオハザードの謎をとくため特殊部隊と記憶喪失のアリスが共闘します。ゲームのアドヴェンチャー要素を上手く映像化していて、ゾンビだけに頼らずに謎解きとアクションを強く打ち出した大傑作でした。2作目は1作目の直後から始まり、アンブレラ社から漏れ出したTウィルスに席巻されたラクーンシティを舞台に、警察官のジルとアリスが建物からの生存者救出を目指して奮闘します。この2作目はアドヴェンチャー要素が薄れ、より普通のゾンビ・アクション映画になりました。ちょうどこの辺りが「斬撃 -ZANGEKI-」や「ザ・ホード 死霊の大群」とリンクしていきます。そして3作目。遂に全世界へと広がったTウィルスによって、もはやこれがバイオハザード・シリーズなのかどうかも分からなくなるほど、普通のロードムービー・ゾンビ映画になってしまいました。もはや謎解き要素は皆無です。
正直に言いまして、見たところ映画のバイオハザードシリーズは3作目で限界を迎えたように思えました。というのも、バイオハザードの本質である「ゾンビあふれる建物を舞台に、謎を解きながら脱出を目指す。」というフォーマットがもはや難しくなってしまったからです。それはゾンビが全世界に広がったことで脱出がハッピーエンドにならなくなってしまったからです。脱出できてもなにも解決しませんから。余談ですが、これと同じ問題を「REC/レック」シリーズも抱えています。ある建物や街が舞台だったゾンビ映画は、続編が進むにつれて感染が拡大せざるを得なくなってしまうからです。実際「REC/レック」も制作中の3作目ではついにゾンビが建物を出てしまいます。
ところが、バイオハザードシリーズは3D化と同時に「建物から脱出する」というフォーマットに見事戻してきました。1作目にはほど遠い出来ではありますが、しかし間違いなくバイオハザードシリーズをきちんと踏襲した出来になっています。
そして何より、もはやブームの去りつつある「3D映画」に対して、もっとも向いているジャンルを突きつけたという点において素晴らしいと思います。3Dは世界観を表現する「書き割り」だという事を当ブログでも何回か書いたかとおもいます。まさにその書き割りは、こういったファンタジーだったりホラーだったりというジャンルがぴったり合うんです。本作では「飛び出す3D」と「奥行き表現」をかなり自覚的に使って観客を脅かしてきます。こういった「ビクッとさせる」演出には3Dは本当に上手くマッチしています。そして何より、3Dにおいてどうしても発生してしまう「風景の破綻」が「荒廃した世界」の表現に合っています。いくつか見た3D作品の中では、アバター級に世界観の構成に上手く3D表現を利用していると思います。
決して万人にお勧め出来るわけでもありませんし、何よりバイオハザードを3作目まで見ていないと意味がまったく分からないと思います。あくまでもシリーズのファンに向けて3D版をプレゼンしてきたのだという割り切りでもって見に行く分には、十分に満足できる佳作でした。ファンに限りオススメです。

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記事の評価
ルー=ガルー

ルー=ガルー

9月の映画の日は

「ルー=ガルー」を見ました。

評価:(65/100点) – 世界観は良し。でもデザインが合ってない。


【あらすじ】

近未来、人々はSVCという企業の独裁体制下にあった。生活の至る所はセキュリティと称して監視され、食料は全てSVCの作る合成食品にまかなわれている。全ての人間は「モニタ」と呼ばれる認証デバイスを携帯し、それによって位置や行動の全てがSVCによって管理されている。
そんな中、街では少年少女の連続殺人事件が起こっていた、、、。

【三幕構成】

第1幕 -> 牧野と研修グループ。
 ※第1ターニングポイント -> 矢部祐子を捜索する。
第2幕 -> 祐子の発見と事件。
 ※第2ターニングポイント -> 祐子と美緒が襲われる。
第3幕 -> SVCとの決戦。


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【感想】

昨日の映画の日は「ルー=ガルー」を見てきました。そんなに評判の高い作品ではありませんが、深夜回なのにお客さんは結構入っていました。
本作は京極夏彦原作のアニメ化です。さすがは京極夏彦といった感じのとても素敵な世界観で、それだけでワクワクするようなディストピアを作り上げてきています。とはいっても、類型的ではありまして、決して斬新というわけではありません。特定企業が独裁しているというのはディストピアSFではよくあるパターンですし、デバイス類も感覚的にはポケベルとかの世代に近いです。この辺りは原作が2001年という事を考えてもちょっと古いかも知れません。ガジェット的なワクワクは薄いです。
しかしその一方で、「少年探偵団」+「ディストピアSF」という所には綺麗に着地が出来ていると思います。きちんと主要4人のキャラは立っていますし、「傍観者としての無力な主人公」と「圧倒的なスペシャリストである仲間達」という構図も子供向けではよくあるパターンです。
ですので、本作はこのまま良い感じに映画化していればかなりの佳作にはなっていたと思います。



と思わせぶりに書いた以上は当然いくつか不満があるわけです。
やはり一番の不満はキャラクター含めた「プロダクトデザイン」です。「プロダクトデザイン」というのはある企業やデザイナーが統一感を持って製品群をデザインすることだと思って下さい。
本作を見たときにまず初めにちょっと身構えるのは、なんといってもキャラクター達のデザインなわけです。異様に細い体にギョロッとした目。そして各パーツでぱっきりと別れた色彩感。これを見た瞬間にいかにも「3Dモデルをトゥーンシェイドしました」っていう手抜き感が先に来てしまいます。
昔、アニメーターの安彦良和さんがインタビューで答えていましたが、例えば有名なガンダムが剣を抜く絵(コレ)は3Dモデルではどうやっても無理なんです。それはダイナミックな動きに見せるために腕の縮尺が同一シーンで変わっていて、実際には空間が歪んでいるからです。でも「物理法則に嘘をつく」ことが出来るのが実写と違うアニメの大きな利点なんです。
話を戻しますと、本作のキャラクターのように3Dモデルでただレンダリングしている場合、アニメを多く見ている人間ならば「このアニメは動きを見せる気は無いな」と思ってしまいます。というのも、3Dモデルは座標軸に縛られるためダイナミックな動きが出来ないからです。ここでダイナミックに動かそうとすると、去年の「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」のように、ワンシーンで複数のモデルを使い分けてつぎはぎする必要があります。それはとても費用がかかるため、この規模の作品では出来ません。
結果、特に後半の主要パートである格闘・戦闘シーンがまったく面白みのないものになってしまっています。さながらPS2の格闘ゲームの画面を見ているようです。
そしてこのデザインは京極夏彦の世界観との食い合わせも悪いです。本作のディストピアはまさしく「妖怪の支配する怪しく危ない街」なんです。設定上は超監視社会で高度なデジタル化がされているように感じますが、それはあくまでも形式上だけで、実際には「暗闇から犯人が飛び出してくる恐怖」とか「誰に見られているか分からない不気味さ」という怪しい世界なんです。なので、本作にパキっとして輪郭くっきり/色彩くっきりなデザインは合いません。もっとおどろおどろした感じなんです。
さらにこの世界観破壊を加速させるのがSCANDALの存在です。なにせ劇中で出てくるSCANDALの歌は「これぞガールズ・バンド!」っていう明るく元気なポップソングなんです。そんなのこの世界観の社会で流行るわけないじゃないですか。ものすごいズレてしまってます。
話の筋がシンプルな「ディストピアで独裁者に立ち向かうダークヒーロー」なだけに、この世界観破壊は相当痛いです。

【まとめ】

ストーリー部分はなかなかの出来ですが、いかんせんルックスに問題がありすぎます。散々練習した「KOSHI-TANTAN」を流さなかったり(※これは当然エンドロールで4人のダンスが流れると思ってました。)、SVC本部とそこまでの海上橋のセキュリティが甘すぎたり、展開への不満も少々あるのですが、それ以上にルックスに目が行きます。
リメイクしろとはいいませんが、もしかしたらノワールっぽく実写で撮った方が面白かったかも知れません。
とはいえ、アニメに抵抗が無い方には、十分にオススメできる作品だったと思います。

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トイレット

トイレット

8月最後の映画は

トイレット」です。

評価:(45/100点) – 見やすくはなった荻上ワールド


【あらすじ】

ある日レイの母親が亡くなってしまう。残されたのはレイと、引きこもりで兄のモーリー、学生の妹リサ、そして母が死ぬ直前に日本から連れてきた祖母・バーチャンだった。4人は一つ屋根の下で暮らしながら、交流を深めていく。


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【感想】

8月の最終日は荻上直子の「トイレット」を見てきました。OLを中心にかなりのお客さんが入っていまして、男の私は若干肩身が狭かったです。
本作を語る上ではどうしても荻上直子という監督に注釈が必要になってきます。荻上監督は「ぴあフィルムフェスティバル」のスカラシップ上がりで独特の世界観を作ってくる個性派です。ここから私が書くことはあくまでも個人的な見方ですので、荻上監督の熱烈なファンの方には先に謝っておきます。
荻上監督が「かもめ食堂(2006)」「めがね(2007)」で行ったのは「なんとなくそれっぽい”雰囲気”だけを積み重ねることで生じる”癒し空間”を観客とスクリーンが共有する」ことです。ファンの方には本当にすみませんが、ハッキリ言います。これは新興宗教のミサと同じです。その独特の”癒し空間”にわらわらとメンヘラなOLの方々が引き寄せられる作品ですから、当然彼女たちの作品の評価・満足度は相当に高くなります。しかしその一方で、これは決して普遍的な何かをメッセージとしているわけではありません。だからその他の観客にとっては退屈だったり意味がわからなかったりするわけです。
私の「かもめ食堂」と「めがね」の感想は、一言で言うと「気持ち悪い」です。あまりにも押しつけがましい”癒し”に逆に身構えてしまいましたし、何より周りの女性達の異様なまでの熱気に本当にマズい宗教行事に紛れ込んでしまったような気分になりました。そういった意味では昨年の「仏陀再誕」と同じとも言えます。
さて、その中で三年ぶりの新作である本作です。当然世界観は全二作を踏襲していまして、本当に気色の悪い共同生活が唐突に始まります。引きこもりを舐めているとしか思えないモーリーのキャラ設定に心底腹がたったり、レイのあまりのステレオタイプの「いけてないギーク」っぷりに心底腹が立ったり、リサのいかにもババァの考える「イケイケな白人女子大生 a.k.a ビバリーヒルズ青春白書」っぷりに心底腹が立ったり、そしてバーチャンの「雰囲気だけミステリアスな奇人」な描き方に心底腹が立ったりしたんですが、そういったことはとりあえず置いておきましょう。
本作で全二作から大きな進歩だとおもうのは、とはいえその雰囲気を説明しようとする努力の跡だけは見えることです。つまりいままでは雰囲気だけで完全に流されていった不思議設定達に、ちょっとは意味らしきものを深読みして汲み取ってやれないこともないくらいにはなっているということです。なので、腹は立ちますが決して「まったく意味不明」というわけでは無く、「意味はあるけど下らない」というぐらいには良くなっています。全然褒めてませんがw

【まとめ】

間違いなく荻上ワールドの中では見易い(=嫌悪感が少ない)作品になっています。前2作を観ていない方は、是非「荻上ワールド入門編」としてご覧になると良いかもしれません。でもくれぐれも「癒し空間」の勧誘にだけは乗らないように注意しましょう。そこはフォースのダークサイドですw

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記事の評価
KING GAME

KING GAME

今日は一本、

「KING GAME」を見てきました。

評価:(2/100点) – アイデア未満のソリッドシチュエーション


【あらすじ】

見知らぬホテルで目が覚めた女性はチェーホフという名札をぶら下げていた。扉をくぐるとそこには10人の男女が居た。そして司会の白兎は10日間の王様ゲームの開始を宣言する。

【三幕構成】

第1幕 -> 王様ゲームが始まる。
 ※第1ターニングポイント -> ドアが開く。
第2幕 -> 王様ゲーム第二ラウンド。
 ※第2ターニングポイント -> 主催者が判明する。
第3幕 -> 最後の王様ゲーム。


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【感想】

今日も新作一本、漫画家の江川達也が監督をした「KING GAME」です。単館の割に人が結構入っていたのはネームバリューからでしょうか? めずらしくK’sシネマで20人ぐらいは見ていました。

ソリッド・シチュエーション・スリラーというもの

さて、今春のライアーゲームあたりからテレビ局系でもソリッド・シチュエーション・スリラーが作られるようなってきました。世界的には5~6年ぐらいは遅れているんですが、それでもそういった環境が出来たのは喜ばしいことだと思います。
このブログでも何回か書いていますが、ソリッド・シチュエーション・スリラーはアイデア勝負のジャンルであり、そして出オチになりがちです。ある固定された環境とルールを設定してそこでの”ゲーム”の面白さで引っ張るわけですから、当然といえば当然です。
で、肝心の本作はどうかと言いますと、これがびっくりすることにノーアイデア戦法ですw 恐ろしい事に本作では王様ゲーム以上の事は起きません。そして王様ゲームも本当に普通の王様ゲームです。脱落したら死ぬとか、「誰々を殺せ」みたいな無茶振りをされることもありません。100%純粋な王様ゲームです。それも最後までw あの~~~~何がしたかったの?
一応最後に「幻覚の虎に襲われる」というしょうもない展開があるにはあるんですが、しかし幻覚なんで何ともしようがありません。っていうか作品自体何ともしようがありません。
残念ですが江川監督は王様ゲームの背景とかそのあたりでぶっ飛んだ設定を考えることに注力してしまったようで、肝心の王様ゲーム自体にアイデアを追加出来なかったようです。でもそこがないとストーリー自体が進んで行かないんです。結果として、その場限りの適当な王様ゲームを見せられることになります。人間関係を入り組ませようとかそういった努力も見られないため、まったくなんの面白みもない作品になってしまいました。根本的な構成ミスだと思います。
昨日の東京島もそうなんですが、こういった適当に上っ面だけ真似た作品が出てきて、その結果観客がジャンル自体に興味を失ってしまうのが一番怖いです。今度また「インシテミル」が日テレ資本で映画化されますが、このレベルにだけは収まって欲しくないと思いつつ、あまりオススメの出来ない作品でした。
芦名星と窪塚俊介が頑張っているだけに、ちょっと可哀想というか、無駄使い感が凄まじかったです。

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東京島

東京島

本日は新作1本、

「東京島」です。

評価:(3/100点) – サバイバルしないサバイバル映画。それすなわちピクニック。


【あらすじ】

清子は結婚10周年の記念旅行中に船が遭難し無人島に漂着する。すぐにフリーター男の一群と中国人密航団も不時着する。すぐに清子の夫・隆はガケから転落死し、新たにフリーターの中からカスカベを夫にするも彼も転落死。そんな中で、清子は無人島で唯一の女性として優雅な生活を満喫していく。


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【感想】

今日見たのは新作映画の「東京島」です。宣伝もバリバリやっていますし、結構人が入っていました。個人的にはサバイバルものだと言う点と、敬愛する大友良英さんが音楽をやられていると言うことで楽しみだったんですが、、、、これは無い。あまりにもすごい内容に呆れるよりはちょっと楽しくさえなってしまいました。
ちょっとここでお断りですが、私は原作本を読んでいません。なので、ストーリー部分については100%映画のせいではなく原作がそもそもおかしいということもあるかも知れません。申し訳ございませんが、比較はしていないため原作ファンの方はご勘弁ください。

無人島ということ。サバイバルということ。

無人島ものと聞きますと、最近では「LOST」を思い浮かべる人が多いかも知れません。私もテレビを全然見ないくせに「LOST」はDVDで全部見てるんですが、あれはどんどんソープオペラになっていきはするものの、サバイバルものとして最低限のお約束は守っていました。
さて、無人島サバイバルでの最低限のお約束とは何でしょう?
・ 外部との交信が困難であること。ただし不可能ではない。(←このわずかな交信で最後脱出するため)
・ 食料は工夫次第で採れるが、決して潤沢でないこと。
・ 武器は限られていること。
・ 全員が脱出することが困難であること。
・ 政治力と武力・知力を駆使して派閥が出来ること。
こんな所でしょうか。大切なのは、無人島で助けが来ないかも知れないという「極限状態」に直面して、登場人物達が追い込まれて「人間の本性」が浮き彫りになってしまうことです。だから私たち(と断言しますがw)はサバイバルものが大好きなんです。

本作の最低な所。

本作で最低なのは、このサバイバルという緊張感や危機感がまったくすっぽり抜けていることです。つまり、こいつら楽しそうなんです。あのね、、、楽しかったら脱出しなくていいじゃんw 暮らせよ、そこで。
まぁ本当に住んじゃって困るんですがw
本作では食料がわりと潤沢に採れているんです。一応セリフでは「豚肉なんて滅多に食べられないのよ。」とか言うんですが、そのわりにスクリーン上では年中食べてます。だから食料の取り合いがありません。つまり「食料の枯渇」=「生命の危機」が存在しないんです。だから崖から落として殺した後放置したりするんです。本当のサバイバル環境では、人間という高カロリー高タンパクの肉を捨てることはしません。大岡昇平の「野火」とか武田泰淳の「ひかりごけ」をちゃんと読んでください。
この食料問題からはじまり、本作では一切人間の狂気が描かれません。描かれるのは超良い人ぞろいの漂流者達と、その中であくまでも自己中心的で独善的に振る舞い続ける勘違い女のやりたい放題さです。
清子を除いて良い人たちすぎるんですよ、皆さん。だから秩序の保たれた生活を営めちゃってるんです。すなわちサバイバルではないんです。生き残るための努力が描かれないんです。この時点で、これはもうピクニックでしかないんです。
それは恐ろしい事に劇中に登場する「日本人vs中国人」にも現れます。そもそも対決してないですし。まったくいがみ合うことがないんです。なぜなら、日本人側は魚と果実を採って元気いっぱいですし、中国人側は豚を養殖して不自由なく生活しているからです。
このように根本的なこと(=生命の危機)ができていないから、イベントがスムーズに起きないんです。その結果、全てのイベントは清子の身勝手さから発生するという目も当てられない展開を生みます。そしてそれをやっちゃうと、どんどん清子は嫌な奴に見えてくるわけです。

本作の最低な所2 窪塚という狂気を生かせていない。

本作でほとんど唯一の曲者として存在するワタナベ(窪塚)は、しかしその狂気を一切生かすことなく脱出してしまいます。
本作の構造をおさらいしましょう。東京島には3派閥が存在します。日本人、中国人、そしてワタナベです。ワタナベは一人我が道を行く人間で、途中で中国人に荷担したりもします。彼は東京島の秩序におさまらない人間であり、唯一の”異物”なんです。だから構造上は彼が脱出の鍵を持っているはずなんです。そして実際に彼は鍵を持っていていち早く脱出します。ところが、彼の脱出がその後、残された人間に何の役にもたたないんです。本来であれば清子は彼の脱出方法を解き明かして、その方法で最後脱出しないといけないんです。ところが、彼女が脱出できるのは完全な運です。その時点でもう話を積み重ねる気が無いんです。
残念ですがこのストーリーはサバイバルとしても映画作品としても最低限の起伏が書けていません。

【まとめ】

サバイバル・スリラーかと思って見に行ったらババァが調子こく話だったという、、、もうね。やはり現代の邦画界でまともなスリラーは作れないんでしょうか? もしまともなスリラーを期待していくならば絶対に止めた方が良いです。というか何かを期待していくならば絶対に止めた方が良いですw ということで無かったことにしましょう。
※ 余談ですが大友さんは相変わらず良い音楽を作っています。ちょっといつもより手抜きっぽいですが、まぁこの映画じゃ仕方無いかなぁと。完全に無駄使いです。

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きな子 ~見習い警察犬の物語~

きな子 ~見習い警察犬の物語~

今週の金曜は

「きな子 ~見習い警察犬の物語~」を見てきました。

評価:(35/100点) – 演出が無理。


【あらすじ】

杏子は父親に憧れ警察犬訓練士を志すようになる。素質がなく警察犬失格と目されたラブラトールレトリバーの「きな子」と共に、彼女は訓練士を目指し練習していく。

【三幕構成】

第1幕 -> 杏子がきな子と出会う。
 ※第1ターニングポイント -> きな子が杏子の担当犬になる。
第2幕 -> 警察犬試験ときな子の人気化。
 ※第2ターニングポイント -> 新奈ときな子が外出する。
第3幕 -> 新奈の遭難。


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【感想】

今週の金曜日は「きな子 ~見習い警察犬の物語~」を見てきました。さすがに公開から二週間経っていてしかもレイトショーでしたので、完全貸し切り状態でした。久々に声出してつっこみながらの楽しい映画体験でしたw
本作は松竹で恒例となりました動物映画です。ですので犬さえ可愛ければ万事OKです。そういう意味では、この犬は間違いなく可愛いのでまったく問題ありません。大丈夫です! 犬好きにはオススメです!!! ということで本日はこれまで。



で終わらせたいんですが、そうもいかないのでざっくり行きましょうw
とにかく何がヤバいって演出全般と脚本全般がヤバいです。つまり全部なわけですが(笑)、、、とっても説明的でとってもギコチナイです。一番ひっかかったのは劇中で二回出てくる置き手紙のシーンです。わざわざ文面がスクリーン一杯にでるのに、一拍おいて声が聞こえてくるんですw さすがに二回目には吹き出しましたw
こういった演出って素人がやりがちなんですが、さすがに40歳越えてコレはまずいです。小林監督は映画3本目ですがドラマは結構やられているようなのでちょっと誰か言ってあげた方が良いと思います。
ストーリー的な部分で言いますと、まずそもそものゴール設定の問題があります。本作は誰がどう見ても杏子の成長物語のはずです。すなわち、見習いに入った血統付(=才能が有るはず)の杏子が、きな子という非エリートの犬を通じて成長し、才能を開花させる話です。であればこそ、ゴールはきな子が警察犬になる(=杏子が一人前の警察犬を育てる)か、杏子が独立する部分までいかないといけないわけです。ところが本作は、「僕たちの旅はこれからだ」エンディングです。打ち切り漫画じゃないんだから、、、。
しかも途中では「きな子は厳しい練習をするよりアイドル犬として愛された方が幸せなんだ」という一時的な結論が出てくるんです。これに対する回答ってありましたっけ? 完全に言いっぱなしです。そして現実のきな子はまさにアイドル犬としての道を辿ったわけで、、、それを警察犬として訓練を続ける方向にもっていくのであればそれなりの回収が必要です。
また、ラストに出てくる笑劇の展開も凄いものがあります。子供が雨の中で遭難してるんですよ。食べ物もなくずぶ濡れで一晩明かしてるんですよ。それを見つけただけで喜んで一緒に寝るって、、それって助けに行った君らも一緒に遭難してるんじゃ、、、。助けなさいよ。
なんか雰囲気でどんどん話が流れていってなんとなく良い感じっぽくなるんですが、全然成長していないのがなんとも言えません。

【まとめ】

田代先輩って何のために居たんだろうとか思うことは一杯あるんですが、それがどうでもいいくらい犬が可愛いのでもうこの際OKです。っていうか本作を見ると、人間の傲慢さと犬のピュアさが浮き彫りになるようでいたたまれない気持ちになります。結局一番の被害者は、アホな杏子に教えられ、テレビ局に目を付けられ、そして大好きな杏子が勝手にいなくなっちゃって寂しい思いをするという犬です。きな子が可哀想過ぎる。
犬好きにはオススメと冒頭で書きましたが、犬が本当に大好きで感情移入しちゃうような人にはおススメめ出来ません。良くも悪くも、広告代理店的な発想の「犬を愛でる映画」でした。

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ヤギと男と男と壁と

ヤギと男と男と壁と

今日はレイトで

「ヤギと男と男と壁と」を見てきました。

評価:(35/100点) – コメディだけど、、、ちょっと志が、、、。


【あらすじ】

新聞記者のボブは編集長と浮気して逃げた奥さんを見返すために戦争末期のイラクへ向かう。イラク入り直前のクウェートで彼は以前取材した男から米軍特殊超能力部隊でトップの能力者と言われたリン・キャサディと出会う。リンは仕事でバグダットへ向かうという。無理矢理に同行を願い出たボブに、リンはかつての超能力部隊・新地球軍の様子を語り始める、、、。

【三幕構成】

第1幕 -> ボブとガス・レイシー。
 ※第1ターニングポイント -> ボブがリンと出会う。
第2幕 -> リンとの旅。
 ※第2ターニングポイント -> ボブ達が軍基地に着く。
第3幕 -> 新地球軍の逆襲。


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【感想】

今日はレイトショーで「ヤギと男と男と壁と」を見てきました。なんかあんまり書くことも無いぐらいバカバカしいコメディです。公開から日も経っていますので、お客さんはほとんど居ませんでした。
ユアン・マクレガーをキャスティングして超能力集団のコメディで名前が「ジェダイ戦士」っていう時点でしょうも無いのは明らかなんですが、本作はある意味では超豪華キャストを使って心底下らないことをやるというコメディ的にはごくごく平凡な作品です。それこそサシャ・バロン・コーエンみたいに突き抜けようとしているわけでもありませんし、ジャッカスみたいに本気で頭悪いことをやろうとしているわけでもありません。
本作はいわゆる「オフビート・コメディ」の類のものです。個人的にオフビート・コメディが好きじゃなかったりするんですが、でもそのときどきでクスッとする場面は結構ありました。ただ、、、ただですね、、、ちょっと志が低いというか、「豪華キャストがアホなことやってる」という以上には発展しません。確かにジェフ・ブリッジスのヒッピースタイルだったり、ジョージ・クルーニーの七三分けロン毛は面白いんですが、でもだからどうって言われるとちょっと、、、。
フォーマットとしてはボブの成長物語にはなっています。奥さんに裏切られて自暴自棄になった男が、あたらしい生き甲斐(超能力w)を見つけて気力を取り戻す話です。ここに師匠としてのジョージ・クルーニーと、師匠の師匠としてのジェフ・ブリッジスがいます。いうなればアナキンとオビ=ワンとクワイ=ガン・ジンに当たり、この2人の人間力によってそれなりにラストも良い感じに締まってはいます。でも特に軍基地についてからの一連の流れが雰囲気で流れてしまうため(特にダークサイドに落ちた超能力者が監禁されてる辺り)、話自体の理解がすごく大変でした。LSDからの流れも完全に「ヒッピーと言えばLSD」っていう以上の意味がないので、話としては結構無茶をしています。
面白いかと言われれば「つまらなくは無い」としか言いようのない感じです。二割が笑い、二割が呆れで、六割が戸惑いw
特にジョージ・クルーニーのファンであれば間違いなく見ておいた方が良いですが、決して大声では勧めませんw
それにしても、イギリスはもうイラクをパロディにできるぐらい消化できたのかと思うと、時が経つのは早いです。
※念のため、本作では某ハリウッド映画のようにイラク人を得体の知れない者としては描写していません。「アメリカ人にもイラク人にも、良い人も居れば悪い人も居る」という当たり前の事をきちんと描いています。

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ハナミズキ

ハナミズキ

本日の2本目は

「ハナミズキ」です。

評価:(1/100点) – テレビでやれ。


【あらすじ】

釧路に近い北海道の港町。水産高校に通う木内康平は、免許筆記試験の日、自動車教習所に向かう途中の電車が止まってしまう。そこで同じく早稲田大学の推薦試験のために急いでいた平沢紗枝を連れだって、親戚の自動車を盗んで高校に向かうが、スピード違反したあげくにハンドル操作を誤って事故を起こしてしまう。
停学を食らった康平だったが、なぜか紗枝からは感謝され急接近。紗枝は康平からの励ましで早稲田の文学部を受験する事を決める。やがてつきあい始める2人だったが、紗枝が早稲田に受かって上京することで遠距離恋愛になってしまう。紗枝は大学の写真部の北見先輩と仲良くなり、やがて康平とは疎遠になってしまう。康平は地元で漁師をするが、借金苦から父が船を手放すことになり、さらに最後の漁で父が心臓発作で死んでしまう。母と妹と借金を背負った康平は、紗枝と別れ漁師として一生暮らす事を決意する。一方の紗枝は夢を見すぎるあまりなかなか就職が決まらず、結局北見先輩の紹介でニューヨークの写真会社に潜り込むことになる。
やがて康平は幼なじみのリツ子と結婚し、紗枝も北見からプロポーズを受ける。しかし康平は借金苦から自己破産しリツ子から三行半を突きつけられ、マグロ漁船に長期勤務することにする。紗枝も北見との結婚を決意した矢先に北見が写真撮影中に死亡し、結局傷心のまま生まれた地・カナダのルーネンバーグを訪ねる。そこでたまたま康平のマグロ漁船とニアミスした紗枝は、康平にメッセージを残し北海道へと戻る。そしてメッセージを受け取った康平も北海道へと戻る。
ついに再会した2人はやがて結婚し、娘を持つ。

【五幕構成】

第1幕 -> 康平と紗枝の出会いと交通事故。
 ※第1ターニングポイント -> 康平と紗枝がつきあい始める
第2幕 -> 紗枝の受験。
 ※第2ターニングポイント -> 紗枝が上京する。
第3幕 -> 遠距離恋愛と破局。
 ※第3ターニングポイント -> 紗枝がニューヨークに行く。
第4幕 -> 康平の結婚と紗枝のニューヨーク生活。
 ※第4ターニングポイント -> 北見が死ぬ。
第5幕 -> カナダへの旅と結末。


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【感想】

さて本日2本目は「ハナミズキ」です。お客さんは若いカップルを中心に大変入っていまして、日本の未来が心配になってきますw
ここを読んでる時点で遅いかも知れませんが、今回はネタバレ100%でお送りします。っていうか上のあらすじで全部書いちゃってるんですけど、それはそれ。お察しください。

本作の概要と基本プロット

本作は一青窈の歌「ハナミズキ」をモチーフに制作され、TBSと東宝が中心に、新垣結衣の所属事務所「レプロエンタテインメント」と生田斗真のジャニーズ事務所の別働隊「ジェイ・ストーム」が出資しています。肝心の一青窈の所属事務所「大家」やフォーライフミュージックが出資していないというところがポイントですw 一青窈はあくまでダシであって、話自体には彼女は一切関係ありませんし、彼女へのリスペクトも感じられません。
基本的なプロットは単純明快です。高校時代にナンパで知りあった高卒ヤンキーと良いとこのお嬢さんが、10年間いろいろあった末、結局結婚するという話です。いや~いいですね、バカっぽくてw
このプロットとキャッチコピーの「君と好きな人が、百年続きますように」を見るとまるで純愛ラブストーリーと勘違いしてしまうかも知れませんが、本作はサイコ・スリラーです。 康平の父は最後の漁で偶然にも心臓発作で他界し、紗枝の恋人も「帰ってきたら結婚しよう」というまるでどこぞのコピペのような安い展開で死にます。でも、そんな不幸を物ともせず、2人はお互いの尻を追いかけます。
奥さんが居ようが、恋人が居ようが、そんなことは関係ありません。ただひたすらお互いを安全牌として確保しつつ、結局全てに挫折して傷の舐め合いのように最後にはくっつくんです。
そう、これ純愛じゃないですし、ハッピーエンドでもないんですよ。要は、バラ色の未来を夢見た男と女が夢のためにお互いを捨てて邁進するけれど、結局挫折してお互いに傷を舐め合う話なんです。実際に結構至る所で泣いている女性が居たんですが、よくこんなんで泣けると感心します。

映画作品としての圧倒的な不細工さ

とまぁ話としては相当いかがなものかと思うのですが、本作は映画作品としての体裁すら成していません。顔のアップが多すぎるとか、台詞で説明しすぎとか、そういう基本的な駄目さもあるんですが、それ以上に構成が酷いです。
本作は珍しく5幕構成を採用しています。あんまり聞いたことがないかと思うのですが、5幕構成はギリシャ演劇の古典スタイルの一種です。「導入」→「葛藤」→「進展」→「危機」→「解決」からなりまして、通常は「葛藤」「進展」「危機」がセットで二幕目になります。ですので、別にこれはこれで良いんです。
ところが、本作の五幕というのは明確に主役2人の関係性に寄っていまして、「出会い」→「付き合い始める」→「遠距離恋愛と破局」→「新恋人との別れ」→「寄りを戻す」となっています。このそれぞれのセクションについて、さらに起承転結が存在しているんです。だから話としては物凄い不細工です。なにせ開始1時間頃に紗枝の上京に合わせて一青窈の歌が流れ始めるんです。これでエンドロールに行くかと思ったらまだ1時間半近くあるのでゲンナリしましたw
はっきり言いましょう。これは5幕構成ではなく、全5話のドラマです。つまり、映画としてまとめることなしにテレビの企画をそのまま5話分垂れ流しているだけなんです。これは恐ろしい事です。いつかやる奴が出てくるとは思っていたんですが、こんなえげつないやり方で制作されるとは思いませんでした。それが証拠に、いちいち各セクションに起承転結があってその度にえげつないイベントがあるので、見ていて物凄い疲れるんです。しかもセクションをまたぐ前に「次週も見てね」と言わんばかりの”フック”が入るんです。これはもう、、、有料放送のテレビでやれよ。
TBSやフジテレビは昔から映画を「有料放送の一括上映システム」としか見ていない節があるんですが、ここまで開き直った作りは珍しいです。もはや映画の形すらしてないんですから。
さて、そもそも純愛じゃないという件はまだ良いでしょう。新垣結衣が偏差値57.5程度で早稲田の推薦取る気満々でしかも受験して普通に受かるとか、日本で仕事を探せないメンヘラがニューヨークで成功するとか、北海道の田舎で個人経営の子供向け英語塾が大繁盛するとか、そういう細かいディティールも1万歩譲りましょう。そもそもマグロ漁船はカナダに寄らないとか、マグロ漁であんなヒョロイ奴は役に立たないとかそういうのも1億歩譲ります。(詳しくはこちらを参照 http://www.maguro-jp.com/fishing/tuna-boat/)
一番問題で一番腹が立つのは、結局こいつら(メイン2人および脚本家)は北見先輩やリツ子さんをどう思ってるんだってことなんです。要は2人以外の全てがただの撮影セットでしかないんです。 紗枝と別れた翌日に康平がリツ子を襲うのは「愛」じゃないでしょ? 死んだ恋人の追悼をした直後に紗枝が康平の尻をワクワクして追いかけるのは変でしょ? おまえら何考えてるわけ? これでは2人がただのイカレた馬鹿にしか見えないんです。描写としておかしいんです。
だから、彼らがエンディング後に正常な生活を営めるとは思えません。紗枝は就活で1社も引っ掛からなかったわけで、康平は釧路で漁師をしていけなくなってマグロ漁船に乗ったわけでしょう? しかも康平は浮気性の甲斐性無しで親戚にあずけた扶養家族が居ます。この2人が釧路の片田舎で幸せに生計を立てられる可能性は限りなくゼロです。

【まとめ】

なんといいますか、、、胸くそ悪いメンヘラ向けテレビドラマを1,800円払って大画面で見るという素敵体験ができました。まともな神経の方には絶対にオススメしませんが、もしあなたが「恋空」とかで泣いちゃうような思考回路の持ち主ならもしかしたら刺さるかも知れません。繰り返しますが、決してまともな方は行かない方が賢明です。
ちなみにテレビ宣伝に出ずっぱりでまるで主役扱いの向井理は、扱いも出番も少ないためファンの方は要注意です。もう向井理ばっかで生田斗真が宣伝にあんまり出ない時点で、宣伝的にもお察しくださいな状態ではないでしょうか。

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