桜田門外の変

桜田門外の変

日曜日は1本、

桜田門外の変」を見ました。

評価:(29/100点) – また出た! 教育テレビ風ドキュメンタリーもどき劇映画


【あらすじ】

安政七年(1860年)一月、大老・井伊直弼と前水戸藩主・徳川斉昭の権力争いに端を発した抗争は一触即発となっていた。強硬過激派の水戸藩士達は、脱藩した上で独自に井伊直弼を襲撃する計画を立てる。首謀者である水戸藩南郡奉行・金子孫二郎に薩摩藩士・有村次左衛門も加わり、事は水戸・薩摩両藩の大規模なクーデターの様相を見せていた。水戸藩士・関鉄之介はスポンサー探しの功績が認められ、襲撃の現場責任者の大役を受ける。決起は3月3日早朝。季節外れの大雪舞う中でのテロであった、、、。

【三幕構成】

第1幕 -> 桜田門外の変。
 ※第1ターニングポイント -> 井伊直弼を殺す。
第2幕 -> 関鉄之介の回想と同士達の捕縛。
 ※第2ターニングポイント ->関鉄之介が袋田村の桜岡源次衛門邸にかくまわれる。
第3幕 -> 関鉄之介の最期。


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【感想】

日曜日は「桜田門外の変」を見て来ました。ここのところ毎週のように時代物が公開されてうれしい限りですが、やはり本作も高齢の方ばかりで若者・中年は皆無でした。しかも結構ガラガラです。
本作は、吉村昭の小説「桜田門外の変」を元に映画化されています。とはいえ大枠は史実通りですので、創作は各キャラクターのキャラ付けぐらいです。
あんまり長く書く気がしないくらいのテンションなのでざっくり言ってしまいます。本作でも春先の「てぃだかんかん~海とサンゴと小さな奇跡~」の時にあったような問題に直面しています。つまり、あくまでも「史実」を優先させて教育的な内容(=NHKの「その時歴史が動いた」)にするか、それとも「劇映画」として脚色をしてストーリーの面白さを優先させるかの選択です。
本作はここが非常に中途半端です。前半はキャラものかと見せておいて、後半はほとんどがナレーションだけで進行する台詞劇になってしまいます。
しかも驚くことに、第一幕でいきなり「桜田門外の変」をやってしまうので、開始30分目がクライマックスという本末転倒な構成になっています。その後はひたすら鉄之介が逃げる所と、回想でスポンサーを探す場面が流れるだけです。必然的にそれらは「会話劇」になってしまいますから盛り上がりません。150分もある作品の中で、開始30分までが一番盛り上がります。これによって、ただひたすら、だらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだらだら、大沢たかおのしかめっ面がスクリーンに映されます(苦笑)。
ということで、とてもじゃないですが、大沢たかおが好きで好きで仕方がないような人にしかお勧め出来ませんw
しかし、今の世間的な風潮のなかで、テロリストを英雄視する映画がつくれるというのは大変素晴らしいことだと思います。こういう危ない内容は下手すればポリティカル・コレクトネス的に企画をつぶされかねないですから。
「父親達の脱藩状」と「江戸屋敷からの手紙」みたいに井伊直弼側の視点と関鉄之介側の視点で2本立てにすれば面白かったかも知れません。もちろん1本60分ぐらいの中編であればですけどw
結局本作では関鉄之介の英雄視もイマイチできていませんし(っていうか活躍してない)、かといって逃げる鉄之介を刺客たちが襲ってくるというアクション映画でもありません。なので、本来これはNHKで45分番組ぐらいにしてさっくり語るレベルの内容です。たかおの顔だけで100分ぐらい水増ししているわけですから(苦笑)、これはもう「たかおフリーク」は必見です!!!
もちろん私は綾瀬はるかとヤリやがった恨みがありますのでたかお映画で毎回痛い目をあっていますのであんまり乗れませんでしたw

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記事の評価
十三人の刺客

十三人の刺客

2本目は

「十三人の刺客」です。

評価:(96/100点) – お帰り、我らの三池崇史! 悪趣味節全開の18番暴力映画。


【あらすじ】

江戸の中期、暴君・松平斉韶によって世は乱れていた。江戸家老・間宮図書の命を掛けた嘆願をも無視する斉韶の暴虐ぶりに、老中・土井利位は暗殺を決意する。暗殺者に選ばれたのは御目付役の島田新左衛門。彼は御徒目付組頭・倉永左平太を参謀に迎え、十人の有志と共に暗殺計画を練っていく、、、。

【三幕構成】

第1幕 -> 斉韶の暴虐ぶり
 ※第1ターニングポイント -> 新左衛門が暗殺を引き受ける
第2幕 -> 仲間集めと暗殺計画。
 ※第2ターニングポイント -> 落合宿に斉韶一行が来る。
第3幕 -> 戦闘。


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【感想】

さてさて、土曜の2本目は大本命「十三人の刺客」です。意外というか当然というか、若めのキャストが出ている割には観客の年齢層はかなり高めでした。
最近はアニメやマンガの実写化ですっかり毒気が抜けて「滑るギャグの人」みたいな扱いになっている三池監督ですが、新作はクローズシリーズ以来のホームグラウンドである暴力映画です。オリジナルは1963年の工藤栄一監督作「十三人の刺客」。13人で50数人と戦う集団戦で有名になった作品です。
宣伝でも「ラスト50分の戦闘」をことさら強調しているように、本作の見所は間違いなくラストの落合宿での決戦です。いうなればそれまでの90分は前振りのようなものです。しかし、決してネタフリだけで終わっているわけではありません。限られた時間の中で13人中5人に絞ってキャラクターを描写していきますし、特に敵役・斉韶についてはこれ以上ない悪として三池印全開の演出を見せてくれます。もっとも、本作は監督が得意とした往年のVシネマでは無いですから、直接的な残酷描写はほとんどありません。その意味では非常にポップな描写になっていますので、心臓の弱い方でもご安心下さいw

本作の難点

今回は絶賛しますので、先に難点だけ片付けてしまいます。とはいえ本作の難点はあんまりありません。140分という長丁場を高いテンションのままで職人的にきっちり見せてくれます。
ただ、前半実質60分程度で刺客のキャラクターを見せなければいけないため、どうしても描写は足りなくなってしまいます。もちろん松方弘樹に説明は不要なんですが(笑)、やはり松方が最初に連れてくる5人がデブの大竹以外最後まで誰が誰やらさっぱり分かりません。なので、最後の豪快に散っていくシーンでもあんまり感慨が浮かびにくくなってしまいます。
もう一つは三池崇史お得意の悪ふざけです。特に最終盤に出てくるある苦笑の展開で、どこまで本気で見ていいか良く分からなくなってしまいます。
最後にCGのショボさです。落合宿での戦闘ではかなりCGが使われているのですが、背中に火の付いた牛だったり、崩れ落ちる家屋だったり、かなり合成感の強い浮いたCGになっています。去年のカムイ外伝よりはマシですが、どうしても気にはなってしまいます。特に本作の場合は実際に大がかりなセットを組み立てて撮影しているわけですから、そこはCGを使わなくても良かったのかなとは思います。とはいえ、この過剰なサービス精神が三池監督のモットーですので、それほど嫌いではありません。ただ作品のトーンからはずれてしまっているように感じます。

本作の最高な点

とまぁツッコミはこれぐらいにしてべた褒めにいきましょう。本作で何がすごいかと言えば当然ラストの殺陣のクオリティなわけです。本作ではどちらかというと集団戦というよりは一対多数の殺陣を複数箇所で同時に行うような形になっています。志士達の絡みはそれほどありません。なので、実はこれ時代劇の集団戦というよりは、コーエーのTVゲーム「無双」シリーズのフォーマットなんです。一人で雑魚相手なら何十人でも余裕で倒せる強い名前付きキャラが、バッサバッサとその他大勢をなぎ倒しつつ、ボスと護衛を目指して突き進んでいきます。なので、本来であれば前半のキャラクター描写があればあるほど面白く見えるシーンではあります。
前述のように、本作では13人のキャラクターを全員描く事を最初から捨て、そのかわり主要人物に絞ってエピソードを挟んでいきます。ここはかなり思い切っていまして、松方弘樹と伊原剛志に関しては俳優の佇まいだけで説明無用と割り切り、そこに準主役の新六郎、槍使いの佐原平蔵、野人・木賀小弥太、若手の小倉庄次郎に絞ってエピソードを入れてきます。ですので、実際には13人というよりは7人+おまけで6人といった体裁になっています。
この殺陣につきましては、本当に素晴らしいです。特に松方弘樹。もう名人芸というか職人芸というか、松方さんのシーンは見ている間中テンションが上がりっぱなしでした。とにかく目線や歩き方一つでそのキャラクターの体力や精神の状況が一発で分かるんです。そして貫禄溢れる流れるような太刀捌き。本当に感動いたしました。斉韶を追い詰めるシーンの松方さんでちょっと涙出ましたもの。
そして刀の墓場での伊原剛志の見事な八相の構えからの二刀流。伊原さんと言えばご存じ千葉真一の門下でJACに所属、影の軍団シリーズの後半で二刀鎌の使い手・善九を演じていたわけですが、まさに当時を彷彿とさせるような二刀捌きでした。感涙です。
この”動ける2人”を筆頭に、山田孝之や伊勢谷友介も細かいカメラワークでのごまかしはあるものの、素晴らしいクオリティのアクションを披露してくれました。どれぐらい素晴らしいかと言いますと、主役の役所広司が一番もっさり見えたくらいのクオリティですw もちろん私も「三匹が斬る」は小学生の時から見ている大好きなシリーズなので、役所さんの示現流も大好物なんですが、今回はアクションシーンが少なく、良くも悪くも性格俳優的な立ち位置でした。
冷静に見ているとどう考えても明石藩勢は数百人単位で斬られているんですが(笑)、それもこれも監督のサービス精神と思えば気にもなりません。そりゃ千石と遠山の金さんと善九と芹沢軍団長を相手に200人足らずでは失礼というものですw 無双大いに結構じゃないですか。

薄いストーリーの中の芯

というように本作は殺陣が大変素晴らしいのですが、ではストーリーはと言いますとどうしても薄いと言わざるを得ません。そりゃ暴君を待ち伏せしてぶっ殺すだけの話ですから仕方が無いです。
しかし、本作では薄いながらもきちんと一本の芯が通っています。それは「平和な時代に生まれてしまった武士とはどうあるべきか」という問いです。
斉韶は暴君で頭が逝っちゃってますが、しかし彼は「平和な時代の武士」としてスリルジャンキーになってしまっているだけにも見えます。とにかく人を殺したり暴虐に振る舞うことで、日々の渇望を満たそうとしてどんどんエスカレートしていきます。
そして「武士」として活躍できないことに鬱屈を感じ、死に場所を求める島田新左衛門。彼もまた武士に相応しい死に場所を求めて勝ち目の薄い暗殺計画に積極的に参加していきます。もちろん民百姓のためという題目はあるものの、しかし彼を決定的に動かしているのはその「ヒーロー幻想」であり武士としての誇りです。だからこそ、最後である行動に出て自らの運命を決めるわけです。
一方で敵役として出てくる御用人・鬼頭半兵衛も武士として「主君を守る」事を貫くために、良心を殺して新左衛門に立ちはだかります。この半兵衛も、短い時間の中で「コンプレックスを持った苦労人」として描いてきます。
こうしてみてみると、悪役は斉韶一人だけで、そのほかは皆なにかしら筋の通った考えを持っているわけです。ストーリーを語る上で最小かつ的確なこのキャラ配置こそ、邦画黄金期の時代劇のレベルの高さを如実に表しています。
冒頭では合戦シーンまでを「前振り」と表現しましたが、決してネタフリでは無く、きちんと長編映画として合戦を魅せるための土台をきっちり積み上げる、価値ある濃縮された90分です。

【まとめ】

断言します。今年のシネコン上映の邦画ではダントツで面白いです。今年のベストテンに推す人がいても何ら不思議ではありません。何が良いって、落合宿での決戦の日の朝に志士達が横一列に勢揃いしてカメラに向かってくるシーンがあるんです。それだけで涙腺が刺激されまくりですw
悪い事はいいません。怖い描写が苦手だったり、血が出るのが苦手だったりしても全然問題ありません。とにかく、劇場でやっている今、大スクリーンでやっている今、この作品を見逃して映画ファンとは金輪際呼べません!!! 理屈はいいからとにかく家の近くで、なるべく大きな箱で上映している映画館を探してすぐ行ってください!!! 大プッシュでオススメします!!!

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記事の評価
花のあと

花のあと

今日も二本見てきました。一本目は

「花のあと」です。

評価:(70/100点) – 時代劇というよりは現代劇でありアイドル映画。若い人の方が乗れるかも。


【あらすじ】

父である寺井甚左衛門に剣術の手ほどきを受けて育った以登は、ある日花見中に江口孫四郎に声を掛けられる。羽賀道場の筆頭・孫四郎が気になった以登は、父に頼んで手合わせの機会を設けるが、自身を真っ向から打ちのめした孫四郎に惚れてしまう。しかし自身には許嫁がおり、孫四郎にも婚姻の話があった、、、。

【三幕構成】

第1幕 -> 以登と孫四郎が出会い、決闘する。
 ※第1ターニングポイント -> 以登が孫四郎に惚れる。
第2幕 -> 孫四郎の結婚と勘解由(かげゆ)の罠。
 ※第2ターニングポイント ->孫四郎が切腹する。
第3幕 -> 以登の敵討ち。


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【感想】

一本目は藤沢周平原作の時代劇「花のあと」です。私は勉強不足にして、監督の中西健二さんを存じ上げておりませんでした。彼の作品を見るのは初めてだと思います。昼の回で見ましたが、年配の方を中心に結構観客が入っていました。
本作は全体として中々良いまとまり方をしていまして、見た後の満足感はかなり高いです。が、、、実は二本目に見た作品で全部吹っ飛んじゃいました(笑)。それはそれとして、まずはストーリーから行ってみましょう。

本作のストーリーについて

本作品のストーリーはかなり良いです。要は男に興味の無かった女性が初めて惚れた男の仇を討つ話しです。シンプルな「女戦士の仇討ちもの」でして梶芽衣子の得意分野です(笑)。とどのつまりは昔の東映・大映に良くあった映画です。まず前半は以登が初恋にとまどいながらも悶々とする話。そして後半はサスペンス仕立ての仇討ち話です。この繋がりが結構面白くなかなかエンターテインメイントとして優れていると思います。
ただ、サスペンス部分に関してはかなり残念な事になっています。第一に、以登は孫四郎がハメられるまさにその場にニアミスするんですが、一方でそれが後半まったく生きてきません。第二に、捜査は全て才助が行ってしまい主役の筈の以登が全然仕事をしないことです(苦笑)。第三に、そしてコレが一番まずいのですが、観客に最初から犯人がハメる場面を見せてしまっていることです。だから謎解きには全く乗れません。以登にとっては謎でも、観客にとってはついさっきスクリーンに映ってたことですから(笑)。なのであんまり盛り上がれません。でも、サスペンス要素はあくまでも蛇足みたいなものです。根幹はあくまでも以登が恋心に悶々とする様子をニヤニヤ見るというアイドル映画です(笑)。
そんなわけで、以登が初恋を追いかけていく内に頼れる才助に惚れていく様子はかなり丁寧に描いています。作品の全編通じて仏頂面をしている以登ですが、最後の最後で、本当に最後で一回だけ笑うんです。そこまでの仏頂面にタメがあるからこそ最後のちょっとした微笑みがとても効果的です。

本作の演出について

演出についてですが、役者の顔のアップがかなり多いために時代劇というよりは現代劇に見えます。それ以上に北川景子と佐藤めぐみが完全に「いまどきの女の子」の顔なので全然江戸時代に見えません(笑)。また、宮尾俊太郎の棒読みもちょっとビックリするレベルです。役者さんでは無いので仕方がないんですが、いくら甲本雅裕や市川亀治郎が超頑張って好演していても全部帳消しになってしまいます。
かくいう以登のキャラ描写にも惜しいところがあります。というのも彼女が「男に興味が無い」という直接的な描写が無いために、孫四郎にちょっとナンパされただけでホイホイ引っ掛かったギャルに見えてしまうんです。冒頭の花見シーンで「別の男に話しかけられても無視した」という描写が欲しかったです。以登は面食いでは無く、あくまでも男勝りの自分を受け入れた初めての男に惚れたはずですから。
その「以登の剣術」についてですが、北川さんは相当頑張ってます。私も剣道を少し囓っていたんですが、映画で俳優さんが素振りをしたときにキチンと左手が鳩尾の高さで止まって右手が絞れているケースはほとんどありません。冒頭の稽古シーンでかなり綺麗な形で左右面の素振りをしているのはグッと来ました。ですが、、、これは仕方がないのかも知れませんが、やはり映画の時代劇で血しぶきの一つも出ないのは納得出来ません。人が切られたら血が出るのは当たり前でしょう? いくらアイドル映画とは言え、「汚いモノは見せない」というのはどうなんでしょう。別にR15+になるまで血糊を使えとは言いません。でもせめて切られた敵の服が赤くなったり、ちょっと返り血を受けるぐらいは当然だと思います。殺陣で血糊が無いと、それだけでショボくて幼稚に見えてしまいます。
最後に最もがっかりする部分を。まさしく最後の最後、以登が初めて笑顔を見せて完全に北川景子の魅力にヤラれたまさにその瞬間に、なぜか一青窈の「J-Popでござい!!!」っていう主題歌が流れ始めます(苦笑)。余韻ゼロ。そして作品のトーンと全くあってない軽快な音楽。それでもエンドロールならまだ諦めはつくんですが、桜並木を才助と以登が歩いていく作品上一番の見せ場が流れてるんですね。挙げ句の果てに間奏部分でナレーションまで入りやがります。タイアップが大事なのは分かるんですが、せめてもう5分待って、エンドロールが始まってからにしてください(苦笑)。これのおかげでせっかくジーンとくる場面が台無しです。

【まとめ】

ストーリーは面白いですし、北川景子さんのアイドル映画としてもバッチりです。ですがちょっと演出がノイズになって結構評価を落としてしまっています。全体のトーンも時代劇というよりは昼ドラっぽいですが、とても良く出来た作品だと思います。時代劇が好きな方よりも、恋愛ドラマが好きな方にマッチするかも知れません。
また、北川景子のファンであれば本作品は鑑賞必須です。義務です。絶対に見に行きましょう。

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