本日の2本目はこちら
「バイオハザード:ザ・ファイナル」です。
評価:
– 小じんまり、まとまりました。【あらすじ】
前作までいろいろあって、アリスはワシントンに居た。ワシントンで彼女はレッドクイーンからのメッセージを受け取る。実はアンブレラ社は「エアボーン・アンチTウィルス」を隠し持っているというのだ!すべてのTウィルス感染体を死に至らしめる強力な薬を手に入れるため、アリスは始まりの地・ラクーンシティの「ハイブ」へと向かう。レッドクイーンの示した人類滅亡へのタイムリミットは48時間。果たしてアリスはアンチTウィルスを手に入れることができるのか?
【三幕構成】
第1幕 -> ワシントンでレッドクイーンと遭う
※第1ターニングポイント -> アリスがラクーンシティに着く。
第2幕 -> ゾンビ軍団との対決とハイブへの侵入
※第2ターニングポイント -> 最深部に着く
第3幕 -> アリスの正体とアイザックスとの決戦
【感想】
さて、本日はスクリーン・ジェムズ作品が連続となりました。2本目はシリーズ6作目の「バイオハザード:ザ・ファイナル」です。なんだかんだで1作目が2002年ですから、もう14年もやってるんですね。1作目は井筒監督がテレ朝の「こちトラ自腹じゃ」でボロクソに叩いていたのをいまでも覚えています(笑)。1作目はたしかにダメダメではありましたが「走るゾンビ」を発明したエポックメイキングな作品でした。この作品で走り始めたゾンビは、ついに本家シリーズの「ドーン・オブ・ザ・デッド(2004/リメイク版)」でも取り入れられ、市民権を得ます。いまや何の違和感もなく、多くの作品でゾンビたちは元気に人間を走って追いかけています(笑)。
そう、そんな歴史的なシリーズの最後ですから、これはもうファンなら行くしか無いわけです!!!っと気合を入れてみてみますと、これね、ファンサービスしてくれてるのはわかるんですが、結構がっかりポイントがてんこ盛りです(笑)。
せっかく登場したドクター・アイザックスとウェスカーはとんでもなく小者になり、シリーズ全部の意義を吹っ飛ばすレベルです(笑)。しかも1作目を全否定するように「実はTウィルスはアンブレラ社の陰謀でわざと撒かれたのだ!」みたいな話まで飛び出します。いやいや、1作目でレッドクイーンが超慌ててハイブを閉鎖しようとしてたじゃん。っていうか、本作で出てくる陰謀が本当だとすると、そもそもハイブにTウィルスを撒く理由がないじゃん。もっと遠くで撒けよ、、、。とまぁいろいろとアレな事になっております(笑)。これですね、ある意味ヤケクソといいますか、さすがポール・駄目な方・アンダーソン監督(※注)。頑張っているのはわかるのにすごいヘンテコなことになっています。ファンサービスがファンサービスにあんまりなっていません(笑)。
そう、本作ではファンサービスしようという意図は伝わってくるんですね。最終作なので舞台は1作目に戻ります。そして「対ゾンビ戦」ではなくて1作目の醍醐味であった「対殺人トラップ」にフォーカスされる。ちゃんと1作目で出てきた有名なレーザートラップも再登場します。とても気を使ってくれているのがわかります。でもですね、その割にメイン級の悪役の扱いが本当に酷いです。なんかもうキャラ崩壊しているレベルで、あれだけ強かったウェスカーがまさかそんな社畜的な意味で負けるなんて、、、という、、、なんでSFアクションホラー映画を見て私たちはサラリーマンの悲哀を感じなければいけないのかと(笑)。
そんなこんなで、せっかくのシリーズ最終作にも関わらず、シリーズが好きであればあるほどがっかりするという残念な事態になってしまいました。もはや誰向けなのかすらよくわかりません、、、。シリーズ初見では意味がわからないと思いますし、シリーズファンだとあまりに雑な展開に悲しくなってきます。ということで、この映画は無かったことにしましょう(笑)。
もとはといえば、4作目で完結するはずだったものを無理やり続けさせたスクリーン・ジェムが悪いんですから、ポールは悪くない!たぶん、、、きっと、、、いや、6割ぐらいはポールのせいかも(笑)。個人的には動いているアリ・ラーターを久しぶりに見れたのでそれだけでも良しとします!ということで、オススメ、、、しと、、、きま、、、、しょう、、、、、か?しときましょう!ポールも言ってるじゃないですか!
「ジャン・リュック・ゴダールも言っているように、女性と銃だけで映画は成り立つ。このコンセプトはクールでセクシーだよね」
出典:日刊ゲンダイweb 監督インタビューより
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/196257
やっぱダメだこの人(笑)。