土曜の2本目は懲りずに
「パラノーマル・アクティビティ2」を観てみました。
評価:
– 前作より悪化しとるやないか!!!【あらすじ】
ダン・レイの再婚した妻・クリスティは息子・ハンターを授かった。最初の妻との娘・アリとの四人家族で暮らすダンは幸福な子育てをしていく。ハンターが育ってきたある日、ダンの家では奇っ怪な現象が起こり始める、、、、。
【感想】
土曜の2本目は「パラノーマル・アクティビティ2」です。「パラノーマル・アクティビティ」シリーズはこの一年で3本目ですが、若い学生中心で大変入っていました。いかにも普段映画を見ていないというような客層でしたので、アトラクション的な目当てのお客さんでしょうか。予告が始まっても携帯電話で話してる奴とか、本編始まってもずっ~と雑談している奴とか、最近はなかなか見ないくらいのモラルの低さですw まぁ配給会社からすれば本作のメインターゲットは間違いなく彼らでしょうから、そういう意味ではど真ん中にきちんと届いているのではないでしょうか?
駄目な点は「パラノーマル・アクティビティ」「パラノーマル・アクティビティ第二章/TOKYO NIGHT」と一緒ですからそちらを見ていただくとして、本作ではさらにそこから悪化していますw
前作からの決定的な違いは、ついにカメラが複数の防犯カメラになった点です。もはやフェイクドキュメンタリーとしてハンディカムを持つという体裁が崩壊していますw 複数の固定カメラで庭やら居間やら寝室やら玄関やらを撮った結果、明確に制作者の意図がでてしまっています。冷静に考えてみて下さい。ある家があってその各部屋に固定カメラがあるという状況は、これそのまんま撮影所のセットとカメラの関係そのものですw
なのでカメラが切り替わればそれは普通の映画の編集と同じ事なので、なにかあるに決まってます。コレに合わせて相変わらず「ブーーーーン」という重低音で「いくよ、いくよ、いくよ、いくよ、、、、、、ガシャーン!!! キャーーーー!!!!」という馬鹿の一つ覚えを続けてきますので、どんどんどうでも良くなっていきます。無駄に前作との関係を持たせようとしていますが、ファンサービスにすらなっていないような適当な設定なので気にしない方が良いです。しかも、本作で前作でケイティが呪われている理由を提示してしまった結果、このシリーズが「特殊な姉妹の特殊な話」になってしまいました。Jホラーでは状況を限りなく一般化することで、観客の身にも起こるかも知れないという恐怖を見せます。ところが、本作によってこのシリーズは「特殊な人の話」になってしまいましたから、全然怖くありません。前作も怖くは無かったですが、それに重ねて本作は前作のかろうじてあった設定すらぶちこわしています。
本作で唯一の救いは前作では顔が残念だった被写体に若い女の子(=アリ)が追加されたことです。逆に言うと、それ以外はどこも進歩がありません。見た方が悪いので、無かったことにしましょう。