2本目は「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」です。
評価:
– 変テコな映画だが面白い!【あらすじ】
「ミレニアム」の発行責任者のミカエル・ブルムクヴィストは実業家ヴェンネルストレムへの名誉毀損の罪で3ヶ月の禁固刑の判決を受けてしまう。
一方、ヴァンゲル・コンチェルンのヘンリック・ヴァンゲルはミカエルの身辺調査を行う。調査結果に満足したヘンリックは、刑執行まで6ヶ月の猶予があるミカエルを個人的な調査員として雇い入れる。調査内容はヘンリックの兄の孫娘で失踪中のハリエットについてである。ヴァンゲルは調査を進めるうちに、失踪が連続殺人事件に関連することを突き止める、、、。
【感想】
この作品を見るのは2度目です。初回は東京国際映画祭でした。原作はスウェーデンの大ベストセラーです。
日本での配給元であるGAGAの宣伝方針なのかやたらとダヴィンチコードを連想させる宣伝を打ちまくっておりますが、はっきりいってまったく関係ありません。
どちらかというと羊たちの沈黙のようなシリアルキラーvs女性捜査官のサスペンス映画です。
サスペンスものなのでネタばれ無しで行こうと思ったらあまり書くことがありませんでした(汗。。
本作の面白さの大半はリスベットが担っています。リスベット役のノオミ・ラパスは苦労人で、長くアルバイトをしながら俳優活動を続けていましたが一向に芽が出ませんでした。ところが本作の大ヒットで一気にスターになっています。確かに眠らせるには惜しい逸材です。リスベットは物語の大半で独特なパンク・ファッションを身にまとっていますが、後半でビジネス・ウーマン風の格好をするシーンがあります。そのギャップたるや凄まじく、ノオミ・ラパスの俳優としての潜在能力が遺憾なく発揮されています。
ツンデレというと安っぽいですが、「難しい精神状態とつらい過去を持ったサディスティックなクールビューティ」というとんでもなく難しい役をこなしたラパスはもっと評価されても良いと思います。
また、話の語り口もかなり巧みです。2時間40分と非常に長い上映時間でありながら、見ている最中はそこまで長く感じませんでした。2012とは大違いです。ただし、容疑者候補となるヴァンゲル一家の紹介が序盤に駆け足で行われてしまうため、なかなか人物関係が頭に入らないと思います。実際、初めて見たときは家族構成がわけ分かりませんでした。
ということで、下記に家系図を載せときます。是非これを何となくでも覚えてから本作を見てみてください。家系図さえ頭に入っていれば相当面白いです。
【まとめ】
映画的な大傑作というたぐいの物ではありませんが、サスペンスとしてはかなり良くできています。一部性的虐待等のシーンがありますので、どなたかと一緒に行く際にはお気をつけ下さい。とはいえ見て全く損は無い映画です。是非見てみて下さい。原作3作全てを映画化するようですので、残り2作を楽しみにしています。