ゴールデンスランバー

ゴールデンスランバー

日曜日に「ゴールデンスランバー」を観てきました。

1月最後の映画です。

評価:(55/100点) – 伏線という名の後出しじゃんけん祭り。


【あらすじ】

青柳雅春はお人好しの宅配配達員である。ある日学生時代のサークル仲間・森田に釣りに誘われた青柳は、彼に睡眠薬を飲まされて車中で寝てしまう。目が覚めると、凱旋パレード中の金田首相がすぐ後ろの大通りを通っていた。そして爆殺される首相。車ごと爆死した森田をのこしてその場から逃亡する青柳だったが、首相暗殺容疑で指名手配されてしまう、、、。

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【感想】

え~伊坂幸太郎原作シリーズの最新作、ゴールデンスランバーです。笑う警官を観たときに初めて予告編が流れまして、「同じ話じゃん」と思ったのを強く覚えています。
本作では、陰謀に巻き込まれて首相暗殺の濡れ衣を着せられる青柳を主役に、かつての仲良しサークル仲間4人組の活躍を描きます。
が、、、全編通じて流れるジャイブ調のバックミュージックや伏線に巧妙に見せかけた時系列シャッフル、そして無内容なのにスカした演出など、笑う警官の角川春樹を連想させる作品です。
とはいえ本作はまったく駄作というわけではないと思います、頭を空っぽにして観れば面白いことは面白いですし、雰囲気に流されれば割と良さゲな所に着地します。なので、本作を絶賛する人が居ても不思議ではないと思います。ただ、、、小手先で撮ってる感じが前面に出ていてちょっとどうかと思ったりもします。

本作の気になる点

本作で気になったのは、後出しじゃんけんの多さとディティールの甘さです。
特に後出しじゃんけんについてですが、これは伏線に見せかけているだけに結構タチが悪いと思います。
私が観ていた限り、伏線として機能していたのはアイドルの整形疑惑の部分と花火のバイトをしていたところぐらいです。そのほかはほとんど後出しです。というのも、伏線は「それ単体でも物語上機能するが、後から別の機能を追加で与えられる」ことです。例えば、冒頭のプレタイトルシーン(デパートの親子)は、後からさも伏線であるかのように繰り返されますが、単なる時系列シャッフルです。また冒頭のシーンで娘が一瞬居なくなったことに意味はありません。つまり「単体では意味が無いことにあとから意味が追加された」という事です。同様に下水道の話も書き初めの話も単なる後出しです。しかし花火と整形にはその時々に意味があるため伏線たり得ています。
こういった後出しじゃんけんの多さは普段映画をあまり観ない人には「よく出来た脚本」と誤解されがちです。作り手もそれを狙っているのですが、しかし実際には全部のストーリーを決めた後に要素をばらして前半に配置しているだけなので上手いわけではありません。
伏線として機能していない物を山盛りにするあたり、もしかすると実際に脚本を書かれた方はこれでOKとおもっているのかなぁと、ちょっと心配になってきてしまいます。
ディティールについてはやはりボロボロです。なぜ晴子がカローラのバッテリを取り替えるかの根拠がないですし、なんでそのタイミングで廃車の所に青柳が来るかも分かりません。極端な話、ほとんど全ての登場人物達がエスパーではないかと思うほど、適切な場所に適格なタイミングで意味もなく偶然現れます。
また公園のシークエンスも苦笑いです。生中継のテレビ映像に写っているのに何故か警官だけが見失いますし、晴子が花火をセットするのが早すぎます。物語はまったく解決しませんし、あまつさえ何が起こったかもロクに説明されません。かと思えば検問の前で明らかに不自然に左折した車をスルーしたり、車検を通ってない車が前を通ってもスルーです。カローラだってあんなバッテリー変えただけでは動くはずはありません、最低限タイヤも変えないと、、、。そのほかにも挙げればきりがないくらい不可解な点は多々あります。ご都合主義を連発しまくってしまったがために、単にフィクションレベルが下がって(=嘘くさくなって)しまっています。

【まとめ】

上にも書きましたが、決してダメダメな作品ではありません。よく言えば「作家性の強い」、悪く言えば「オッサン臭いすかしたダサさ」のある作品ですがボケ~っと観ていればそれなりに楽しめます。ポップコーン映画という点では十分にオススメ出来ます!

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