ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない

ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない

「ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない」を見てきました。
意外にも結構人が入ってました。

評価:(5/100点) – いやね、、、見た僕が悪いんです。


【あらすじ】

中卒ニートの「マ男」は母親の死をきっかけにIT系企業に就職する。しかしそこはブラック会社であった。彼は限界を感じ退職を決意する。この物語は彼が入社してから退職を決意するまでを2chに投稿した自己申告型ノンフィクションである。

【三幕構成】

第1幕 -> マ男の就職
 ※第1ターニングポイント -> マ男がプロジェクトリーダに指名される。
第2幕 -> プロジェクトであれこれ
 ※第2ターニングポイント -> 木村が入社する
第3幕 -> 退職の決意とその後


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【感想】

こんな映画見に行った僕が悪いんです、、、えぇ、わかってます、、、でもね、、、想像以上に酷いんですよ。
この映画は早い話が、「マ男」の主観上のブラック企業を視覚化している訳ですが、具体的な指標が無いためさっぱり分かりません。極端な話、実はマ男というのが自意識過剰な妄想狂で他人を見下しまくってるだけの可能性もあるわけです。
私もデスマーチに三年ほど参加した経験がありますが、あれってまともな神経では絶対にできないんですよ。まともな神経の人間は途中で根本を正そうとします。それは納期だったりリーダだったりしますが、普通はデスマーチになった時点でいわゆる年功序列とか役職とかは全部無視して仕事できる人間だけで結託して無理矢理プロジェクトを回しだします。要は極端な実力主義になるんです。じゃないとプロジェクトが進みませんから。本作のストーリー上では全ての能力において藤田さんとマ男が優秀だという事になってますので、普通であればこの2人の発言権は役職関係なく高くなります。でも、肝心の2人が具体的にどの程度能力が高いのかが良く分からないのと、そこまで発言権が無いのとで、すごく怪しく見えてしまうわけです。特に本作は「実話から生まれたワーキング・エンターテインメント」と表していますが、「仕事の楽しさ」とか「達成感」とか「嫌なことでもやらなきゃいけない強制感」とかな~んにも語られないため、まったくファンタジーに見えてしまいます。これ見て「仕事って良いな」と思った人がいたら、是非そのポイントを聞かせていただきたいです。ただただ新入社員のグチを見せられてるだけです。まぁこの文章も私のグチなんですけどね(笑)。
結局「何を見せたいのか?」が最後まで良く分からないわけです。「デスマーチを通して連帯感が生まれた」って話であれば、デスマーチって良い事なんですかね?「仕事の喜びを知って成長したニート」って話なんでしょうか?でも彼のスキルが上がった描写はないですよ。なんせ彼は最初から会社でトップレベルですから(笑)。
途中でカットバックされる気持ちの悪い三国志やサバイバルゲームの例えの寒さも相まって、なんとも言えない嫌~な気持ちにさせてくれる映画でした。
あと全然重要じゃないところで気になったのですが、この会社はオフィスと社長室が広すぎます(笑)。社長+社員7人+派遣一人のソフトハウスでこのオフィスはあり得ないですよ。実はものすごい繁盛してるんでしょうか?こういう所をみても話に信憑性がないです。

【まとめ】

見終わってから気がついたんですが、本作の脚本家はあの悪名高き「ROOKIES-卒業-」のいずみ吉紘さんだそうで、それと佐藤祐市監督がくっついたんじゃこの出来は納得です。本作に興味のある方は、悪いこといいませんからDVDを待ったほうが良いですよ。Z級映画としてのおふざけも無いので、どうも制作者の方は本気で面白いモノを作っていると思っているようです。



無理ッス。
余談ですが、公式サイトに寄せている森永卓郎さんのコメントに我が目を疑いました。
以下抜粋しますと、


何というリアリティだろう。
システム会社に勤めていたときの疲労感、理不尽なリーダーの無責任さ、
締め切りと戦う緊張感、
そして何より仕事の充実感が鮮やかによみがえった。


この人、本当に映画みたんでしょうか?っていうかもし見てこう思ったなら、彼はプログラマとしてすごい低能力だったのではと思ってしまいます。
いや~仕事って本当に良いですね(棒読み)。

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