The 4th Kind フォース・カインド

The 4th Kind フォース・カインド

The 4th Kind フォース・カインド」見て参りました。

評価:(5/100点) – 工夫はしているが、、、。


【あらすじ】

アラスカ州ノーム。アビゲイル・タイラー博士は寝室で就寝中に隣で夫を殺害される。その後、子供2人を育てながら不眠症の村人のサイコ・セラピーを続けるうちに、多くの人が共通の体験を持っていることに気がつく。夜中に見えるフクロウとは何なのか?そして彼らが体験したことは?セラピーの結果から徐々にタイラー自身の体験と夫の死の真相が明かされる。


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【感想】

非常に微妙な出来です。予告はそこそこB級っぽい雰囲気を出していますが実際には矢追純一やMMRと何ら変わりありません。しかも矢追純一を見たときに感じる真剣過ぎてくだらないというギャグすら成立していません。本作はよく言えば器用に作りすぎであり、悪く言えばテーマと語り口のトーンがチグハグです。

本作に見られる工夫の跡

厳しいことを書きましたが、本作には一つ大きな工夫があります。それはフェイク・ドキュメンタリーをいかに本物っぽく見せるかという部分です。
例えばブレア・ウィッチ・プロジェクトでは、公開前のネタ振りとしてケーブルテレビで「ブレア・ウィッチの謎」と称した特番を放送しました。また前後にwebを用いて嘘のニュースを流し続け、映画があたかも事実であるかと思わせるために多くの宣伝手段を利用しました。報道と称して映画の宣伝を行うことの倫理的是非はありますが、しかし成功したのは事実です。
一方、本作では特に前振りは行っていません。webを検索していただくと分かるようにタイラー博士のそれっぽい嘘記事もほとんどありませんし、むしろユニバーサルの公式コメント(=あくまでも作り物であるという宣言)ばかりが目につきます。この時点でフェイク・ドキュメンタリーとしては駄目です。
しかし本作では2重の創作をかませるという発明を行っています。嘘のドキュメンタリーを劇中でさらに再現映像化することにより、より嘘ドキュメンタリーの信憑性を高めようという発想です。この手法は本当に発明だと思います。惜しむらくは、ドキュメンタリー部分(=劇中における”実際の映像”)の出来があまり芳しくないことです。話の内容自体はよくあるアブダクトもの(=宇宙人による誘拐話。)ですから、本作の成功はこのドキュメンタリー部分の出来にかかっています。せっかくタイラー博士にぴったりの役者を連れてきているのに、肝心のビデオカムが微妙すぎて何とも言えない雰囲気になってしまいました。残念です。
とはいえちょいと腹が立つ部分もあります。それはラストで完全に監督が投げっぱなしにしていることです。「信じるか信じないかはあなたの自由です」とか言うのは勝手ですが、じゃあ入場料返せと思ってしまいます。アブダクトものの映画ならそれらしく、最後まで「UFOは実在する」で押し切ってもらわないと困ります。だって弱気になる矢追純一なんて誰が見たいですか?弱気になる糸井重里なんて誰が見たいですか?彼らが真剣だからこそ客観的に見てる我々は面白いんです。「なにムキになってんの?バカじゃね(笑)」というのが彼らを見る偽らざる観客心理ですし、だからこそ人気があるわけです。でも本作では監督すら本気でUFOの存在を信じていないわけです。そんなもの見せられても何とも言えません。「はいはい、わかったわかった。で?」というのが私の率直な感想です。だって信じてないならこの映画の存在意義が無いじゃないですか。UFOの存在を啓蒙する気もなくUFOを否定する気もない。いったい誰をターゲットにして何故作った作品なのでしょうか?ハッキリしているのはこれよりも100倍は「奇跡体験!アンビリバボー」の方が作り手の意図が見えて面白いって事です。

【まとめ】

え~本作は春先にバルト9で見たアルマズ・プロジェクトとタメをはれるレベルのがっかり映画です。個人的な意見ですが、フェイク・ドキュメンタリーの面白さはやっぱり出落ちであり、そしていかに制作側が真剣に「捏造しようとしているか」だと思っています。本作のような酷い作品を見ると、改めて「ブレア・ウイッチ~」の偉大さが良く分かります。予算は関係ありませんし役者も関係ありません。いかに知恵と情熱を傾けられるかが勝負のジャンルです。
本作からは真剣さが一つも伝わりませんでした。もっとまじめにやっていればコメディとして成立していたのに、なんとも残念な話です。
劇中の村人よろしく、我々もこの映画の存在を忘れましょう。それが一番幸せです。
最後になりましたが大事なことを一つだけ書かせてください。昨年「曲がれ!スプーン」を見て良い話だと思った人は本作を見る責任があります(笑)。だって、UFOを信じるのが純真で素晴らしいことなんでしょ?だったら本作を見て是非とも信じてください。本作をつまらないといった人は本広克行にぶん殴られますよ(笑)。

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