怪談新耳袋 怪奇

怪談新耳袋 怪奇

本日は一本、

「怪談新耳袋 怪奇」を見てきました。。

評価:(16/100点) – 演出が下手すぎて全然怖く無い。


【あらすじ】

[ツキモノ]
大学三年生のあゆみは、登校中のバスで裸足で何事かをつぶやき続ける女性を目撃する。体調が悪いと思ったあゆみは「大丈夫ですか?」と声を掛けると、彼女は「背負う気あんの!?」と謎の問いかけをしてくる。不審に思ったあゆみはそのままバスを降りる。そして授業中、突如学内に侵入した女性はあゆみを襲ってきた、、、。
[ノゾミ]
かつて目の前で妹が溺死してしまったあゆみは、そのトラウマから自傷癖を持ち不登校を続けていた。ある日から、彼女は夢の中で溺死のシーンを繰り返し見てしまうようになる。そして彼女は妹と思われる少女の霊を目撃するようになる、、、。


[スポンサーリンク]

【感想】

本日は一本、「怪談新耳袋 怪奇」を見てきました。結構お客さんが入っていまして、やっぱりまだまだJホラーが死んだわけではないのだという実感と共にうれしくなりました。余談ですが、小学生の女の子を連れてきてるお母さんがいまして、それはちょっとどうかと思いましたw
本作はフィルムを作っていないためBlu-rayでの上映でした。インディ映画ではよくありますし、メジャー公開作品でも今年は「劇場版 文学少女」が同じBlu-ray上映でした。これ自体はそんなに気にはならないのですが、たぶんソニーのHDCAMで撮影しているせいか、特に「ノゾミ」の方の暗い場面でほとんど画面がつぶれてしまっていて怖さの半減につながってしまっていました。予算上仕方がないのかもしれませんが、それで作品にデメリットが出てしまうと本末転倒かなと言う気がします。

「ツキモノ」編 失敗気味のシリアルキラー・パニック

まずは前半の「ツキモノ」からです。
こちらは非常にオーソドックスなシリアルキラーものです。なんか良く分からないお化けが居て、それに取り憑かれると次々に人を殺していくようになるというジェイソンっぽい話です。それ以上でもそれ以下でもありませんで、こちらはびっくりするほど怖くなる要素がありません。
強いて言えば取り憑かれた人のメイクが怖いっていうだけです。
このツキモノ編の一番の失敗要因は、間違いなく監督の演出力です。というのも、こういったシンプルな「得体の知れない人殺しに追われる」話というのは、純粋に演出によってどこまで追われる恐怖をだすのかという所しか勝負ができないからです。そこに行きますと、本作の襲撃者はものすごく足が速く、ものすごく耐久力があり、そしてほぼ不死身です。なのでチェイス部分での面白みはありません。「ウガー!!!!」って襲ってくるのを「キャー!!!」って言いながら走って逃げてるだけです。あとは全ていきなりの音で脅かしてくるだけです。要は出来の悪いお化け屋敷ですね。
ストーリー的な部分でいいましても、本作でのぞみがストーキングされるのは、不気味な女に声を掛けたからです。つまり「知らない人に声を掛けるのはやめましょう。」という教訓以外は残りません。
日本では珍しいタイプのホラーだっただけに、ちょっともったいなかったかなと思います。

「ノゾミ」編 オーソドックスな心霊ホラー。でもかなり情緒寄り。

後半は「ノゾミ」編です。
こちらはオーソドックスな心霊ホラーでして、目の前で死なせてしまった妹の霊に呪われちゃって、、、と見せかけて、、、、という静かな作品です。正直こちらは結構好きです。
実際には、こちらも演出的にかなり微妙な部分が多く、怖さはやっぱりありません。話自体も幽霊側から直接的にアタックを食らう類のものではなく、あくまでも「死んだはずの少女が見える」という部分のホラー要素だけです。後はいつもの音による脅かしです。ですが、こちらは思いっきり親子愛や姉妹愛に振ってきていますので普通に「良い話」な着地になっています。ちょっとクライマックス後のエピローグが長すぎたり、途中で唐突に登場するヘルパーの信子さんが無敵すぎていささか萎えるんですが、それも50分で収めようとしたら仕方がないのかなという気もします。新しい何かをしているわけでも無く決して出来の良い作品ではありませんが、楽しめる部分もある作品でした。

【まとめ】

さらっと流してしまいましたが、ホラー好きであればとりあえず見て損はないと思います。ホラーとして怖く無いのはかなり致命的ですが、面白みはある作品でした。
映画初主演となるハロプロの真野恵里菜さんも、大根ながら結構良いハマリ方をしていたと思います。今回は二本とも「おとなしい主人公が霊現象に巻き込まれる」話なため、とりあえず困った顔をしてればOKみたいな雑な演出部分も見られました。でも決して悪くはありませんでしたので是非ともキャリア積んで頑張っていただければと思います。
気付いたら篠崎誠監督作を一週間で二本見ているわけですが、ちょっと私とは相性悪いかもしれませんw プロデューサとしては良い企画を立てる人なんですが、監督としては演出が駄目駄目かなという印象です。

[スポンサーリンク]

記事の評価

トラックバック用URL:

https://qbei-cinefun.com/tales-of-terror-from-tokyo-and-all-over-japankaiki/trackback/

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。