七つまでは神のうち

七つまでは神のうち

先週土曜の2本目は

七つまでは神のうち」を見てきました。

評価:(70/100点) – モンスターホラーかと思いきやサスペンスでやっぱ心霊かと思ったらビジランテ映画だけどオバケ。


【あらすじ】

まゆは父と共に寡黙に教会に通い続けていた。ある日教会からの帰り道、いつものようにビデオレンタル店を出たところでまゆは不審なワゴンとその中に目隠しで縛られた少女を見かけてしまう。犯罪のにおいをかぎつけたまゆは父とともにワゴンを追跡する、、、。
一方、売り出し中の女優・さおりは廃校でのロケの後で一人取り残されてしまう。仕方無く校舎で一夜を過ごそうと中に入るさおりだったが、、、。
 


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【感想】

さて、先週の土曜の2本目は三宅隆太監督の最新作「七つまでは神のうち」です。TOHOシネマズ川崎で舞台挨拶直後の回にいきましたら、あんまり人がいませんでした。本当は舞台挨拶をみようとおもったんですがそちらはほぼ一杯で端っこしか残っていませんでした。スターダストのアイドルパワーおそるべしです。
本作は大変説明に困る作品です。というのも本作は15分に一回くらいジャンルが変わるからです。作品全体はちょっとした短編っぽいエピソードが繋がりながら事件の全貌が徐々にあきらかになるようなサスペンス調の構成をしています。神隠しっぽいエピソードと胡散臭いマメ知識の後、本作は偶然見かけた誘拐犯を追う少女の話になります。かとおもいきや、、、、と言う風に進んで行きます。一見関係の無いように見えるエピソードなのにだんだんに登場人物や地名が重なってきて、そうするとどんどん良い奴と悪い奴がひっくり返っていって、最後はすっごいイヤ~~~~~な気分になって帰るという、、、、、ね(苦笑)。本当後味悪いんですよ。「あれ?あたしゃこの子を応援してたはずじゃ、、、」みたいな。しかも後半はあからさまにスキモノを狙った映画パロディが続きます。「ダークナイト」のハービーデントから「オーメン」の神父のアレにつながり、最後はトリッキーに「リミット」っていうか「新・ヒッチコック劇場」の「最終脱獄計画」に落とすという、、、、ね(苦笑)。
という感じでして、本作は良くも悪くもオタク向けのジャンル映画です。こういったB級ホラーが好きだという前提で、かつそこそこ映画も見ていてある程度文法の知識があって、それでいて「どうせこうなったらこうだろ」みたいなひねた見方に慣れている人向けです。つまり私w
逆に言うとですね、映画の文法であったりお約束であったり過去作の展開であったり、そういう背景を持っていない人が見ると、おそらくこれは物凄くつまらないように見えると思います。というのも、結構その場その場のトリッキーな展開を優先しているため、終わってから振り返ってみるとすごく変なエピソードの繋ぎ方をしているんです。
基本的には「あ~いつものあれか」→「ん?ちがう???」→「え~~!?そっち(苦笑)」という展開の積み重ねなので、この「いつものあれか」が思い浮かぶかどうかが本作の全てです。「いつものあれか」が浮かばないと当然次の「え~~~!?」に行かないので、全然盛り上がらないばかりか訳の分からない方向に場当たり的に向かうヘンテコな映画に見えてしまいます。まぁ、タイトルとポスターとスターダストピクチャーズのロゴで十分に「一見さんお断り」になってるとは思いますが、そうとう人を選ぶというのは念頭に置いて見に行かれた方が良いと思います。

【まとめ】

個人的には久々に当たりなJホラーでした。Jホラーかはよく分からないですけどw 日南響子がホラークイーンとして最高に良かったです。なにより2エピソード目の家庭教師のやつとか本当に嫌w まじで嫌。
ちょろっと後半のパロディの話を書きましたが、後半も後半、というか最後のエンドロールで流れる日南さんが歌うエンディングテーマはGacktの「Metamorphoze~メタモルフォーゼ~」とコード進行が同じです。「Metamorphoze~メタモルフォーゼ~」は2005年公開の映画「機動戦士Ζガンダム A New Translation -星を継ぐ者-」のエンディングテーマです。いちいちパロディする作品がスキモノすぎw
あんまり大きな声では言えませんがオススメです。

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記事の評価