猿ロック THE MOVIE

猿ロック THE MOVIE

本日は2作品です。金曜のレイトショーで見てきたのは、

「猿ロック THE MOVIE」です。

評価:(30/100点) – 無垢と”基地の外”の差とは。


【あらすじ】

銀行で起きた立てこもり事件の解決のため、鍵職人・猿丸は友人の山田刑事の依頼を受けて裏口破りを行う。後日、猿丸の元にマユミと名乗る人質だった女性が助けを求めに来た。彼女は猿丸に金庫破りを依頼し、中身のトランクを奪って逃走する。しかしそれは立てこもり事件で銀行から奪われた水樹署長のトランクだった、、、。

【三幕構成】

第1幕 ->  銀行立てこもり事件
 ※第1ターニングポイント -> 猿丸とマユミがトランクを奪う。
第2幕 -> 猿丸とマユミの逃走劇。
 ※第2ターニングポイント -> マユミが攫われる。
第3幕 ->  解決編。


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【感想】

さて、TVドラマ「猿ロック」の劇場版です。金曜のレイトショーで見ましたが、約250席の劇場で私以外はカップル 2組だけでした。公開から一週間経っているので仕方がないかも知れませんがちょっと寂しい入りです。
内容ですが、トランクというマクガフィンを巡った逃走劇+陰謀劇です。やっていることは非常に単純で良くある話でして、とどのつまりはある程度のクオリティには自動的になります。しかし、本作ではディティール部分がちょっとどうかと思う程に悪すぎます。
まず第一に、その安~い感じの陰謀論タッチです。「警察の汚職」というキーワードをそれこそワイドショー的な記号としてしか使っておらず、結局何がなんなのかさっぱり分かりません。これ、先月の「交渉人 THE MOVIE」にもありました。公務員とか政治家を仮想敵にするのは良いと思うのですが、そのディティールがずさん過ぎて監督・脚本家の「認識の適当さ・レベルの低さ」が露呈してしまっていてすっごい萎えます。
小西真奈美さん演じる水樹瑛子の「正義を求めるが故の強硬手段」みたいなのも全然必要悪に見えず、なんか西村雅彦の記号的悪とどっこいどっこいかなと。はっきりと小西さんも悪に見えてしまうので、こちらの陰謀タッチの部分は論点が相当ボヤけてしまっています。
第二に猿丸のキャラクターそのものの設定です。主演の市原隼人さんは素晴らしい熱演を見せてくれます。竹中直人を彷彿とさせるようなアクの強い「一人舞台コメディ」を随所で炸裂させ、好き嫌いは分かれそうですが強い印象を与えてくれます。私は結構好きです。ただキャラクターとして見るとこの猿丸は単なる頭の足りない「基地の外の人」にしか見えません。猿丸は「他人を疑うということを知らない」人間として描かれるんですが、恐ろしいのはそれが無垢で純真である表現として使われている点です。いかにも「他人を疑わないのは良い事だ」というように見えるのですが、実際に彼の行動は疑わないというよりは「なんでもかんでも鵜呑み」にしています。その鵜呑みっぷりが凄まじすぎるため、話の整合性もさることながらキャラとして気持ちの悪いことになってしまっています。さらにその煽りを受けて、マユミがものっすごい嫌な女に見えます。ただでさえ自己中なのに、基地の外の人間を都合良く利用して自分は高飛びする最低な女です。結局猿丸がやったことは傲慢で自己中な女を助けたことと、自己中で自身が正義だと思い込んでいる女を手伝っただけです。しかもそれが原因で友達が降格してるのに大団円で終わるのはどうなんでしょう、、、。
劇中で市原さんが「本当に大事なもんはな、目には見えねぇんよ!!オメェは上っ面しか見てねぇんだよ!!!」と叫んでいましたが、まさしくその言葉をそのままこの映画の制作者にお返しいたします。
「本当に面白い映画ってのはなぁ、ルックスに頼らねぇんだよ!!オメェは面白い映画の上っ面しか真似してねぇんだよ!!!」
、、、まぁそこまで酷くはないですけどね(笑
これぞセンセーショナリズム。

【まとめ】

以上の二点が酷すぎて、市原隼人の面白さを考慮しても差し引きマイナスです。テレビドラマの映画化としてはそこまで失敗しているわけでは無いんですが、やはり映画としてちょっとどうかと思います。
でも市原隼人のファンならば駆けつける価値はありますし、彼の一人芝居のシークエンスは本当に面白かったです。できれば変に小細工をせずに市原君主演のコメディ映画を見てみたい気がします。それこそ竹中直人と親子ものなんてやってくれたら絶対初日に駆けつけます。それほどに魅力的でした。
ということで、市原君のファンの方にはオススメします!!!、、、、まぁファンならこんなこと言われなくても初日に行ってますよね(汗。

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