雑記:脱線よもやま話 アニメーターは何故貧乏か

雑記:脱線よもやま話 アニメーターは何故貧乏か

うも、おはこんばんにちは。毎度きゅうべいです。今日はですね、新聞こぼれ話パート2を徒然とお届けしたいと思います。

当該の記事はitmediaのこちら
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1608/19/news111.html
●アニメ制作会社の経営実態、帝国データバンクが調査 平均収入は10年前の3分の2に


要はいつもの「アニメーターはマジでブラック!」的な話の一貫なんですが、そうでもないよ&そうでもあるよって話をしたいと思います。

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ch1: そもそもの話:アニメ会社大乱立編

なんでアニメ会社/アニメーターは薄給かと言われるかというと、ひとことで言うとこれはアニメプロデューサーの「夢見がちなクリエーター気質」が起因しています。

アニメの企画会社で30歳をすぎると、プロデューサーはみんな独立したがります。それはひとえに「俺の企画は絶対おもしろい!こういうアニメを作ればウケる!」っていうアイデアというか夢を、大抵みんな持ってるからなんですね。ところが、会社の中で稟議をあげても、そういうのはなかなか通りません。なぜなら「これ面白いっしょ!!」っていうのは感性の範疇であり、製作委員会のエントリー(https://qbei-cinefun.com/this-is-dis-v2016/)で書いたようにビジネスとしてはリスクが高すぎるからです。そうすると、このプロデューサーはある程度自分の人脈ができた所で、まさに「パトロン」を探して独立しちゃうんですね。そしてその際、このプロデューサーの独立に同調・巻き込まれる形で(笑)、作監や原画ができる中堅のアニメーターが2~3人はついていきます。37歳でサンライズを独立してボンズを作った南雅彦さんとか、28歳でガイナックスを辞めてゴンゾを作った村濱章司さんあたりが有名ですね。
最初は会心の企画を持って独立するわけですが、問題はその企画が実現した後です。企画が大成功すればどんどん回転出来ますが、そうじゃない場合は独立した以上は社員を食わせていかないといけないわけで、急に企画者じゃなくて経営者としてのセンス・責任が求められるようになります。そうすると、一番話が早いのは「外部の仕事を作業者として請け負う」ことなわけです。外部仕事には基本的に博打要素はないですから。この業界は売掛金の取り立てリスクはメッチャあるんですけど(笑)。特に最近はスマホゲームの企画は本当に危ないです。こうして、業界には冗談ではなく何百という数のアニメ下請会社ができるんです。

ch2: この東京砂漠と格差社会

もしアニメーターになりたいと思っている学生さんがこの文章を読んでいたら、いますぐ寝るか勉強しろ!!!こんな文章は時間の無駄だ!!!



というのは冗談で、かならず「元請け会社」への就職を狙いましょう。アニメ業界には、製作委員会から直接仕事を貰う「元請け会社」と、その元請けから外注で仕事を貰う「下請け会社」で明確に格差があります。上記に紹介したitmediaの記事での冒頭でもシレっと「調査対象となったのは元請制作会社68社と、下請を担う85社。」とか書いてます。ちなみに前述のボンズはバリバリの「元請け会社」で筆頭Aランクです(笑)。ゴンゾは結局回転しきれずに上場廃止になってクリエーター部隊が分裂しちゃいました。基本的に、下請けは文字通りプログラマの下請業者と同じノリで、技術ではなく枚数単価の叩き合いの世界です。非正規労働者も一杯います。この業界は、ヘタすると2年先まで新作制作の予約でスタジオが埋まってますから、下請アニメ会社の新人はバンバン使い捨てにされて悲しいことになります。その点、元請けができる会社はちゃんと社員ですしキャリアパスもありますので、普通のサラリーマンとしてちゃんと生活できます。でもそういうところの人に限って夢を追いかけて独立してブラック会社を作っちゃうんですけどね(笑)。元請けと下請のわかりやすい見分け方は、その作品の監督や原画家の所属会社です。エンドクレジットで「制作~~~~~」と出てきたら、そこが元請けです。ちなみに、某スタジオ○ブリは昨年末に全員リストラしてアニメーターが残っていません。完全に過去作の著作権管理会社&新作の企画・買い付け専門会社になりましたので、元請けではないです。

就職をねらう学生さんにもう一つアドバイスをするなら、その会社の社長も調べておいたほうが良いです。社長がクリエーター気質の方の場合、先行きは博打100%です(笑)。
アニメ制作会社が他の業界ともっとも違うのは、実は「営業部隊がいないこと」なんですね。つまり、あんまり仕事を取りに行かない(笑)。横の繋がりで友達から頼まれたとか、そんなんばっかです、そして、いわゆる「営業」的な動きができるのは、大抵社長だけです。ベンチャーのプログラム会社ではたまにありますが、社員100人超えで営業が社長だけってあんまりよそでは聞かないと思います(笑)。

前述のゴンゾのように、例えヒット作を2~3作って上場するくらい儲けても、次作から2~3作品が連続でコケけると会社は一気に傾きます。ここで自分のクリエーター気質を抑えて、パチンコの動画制作や広告代理店からCMの下請仕事を取ってこれる社長が、アニメ業界でもっとも信頼できる人です(笑)。なにせジ○リですら「かぐや姫の物語」一発で傾くんですから。アレはお金の使い方が明らかにオカシイですけど(笑)。この辺は、そのアニメ会社のホームページや募集要項に「遊技機CG制作」とかって載ってると思います。「パチンコなんて北○鮮への送金じゃねぇか」と思うなかれ、アニメ業界にとっては立派な収入源であり、おいしい仕事です。

また、安定を求めるなら、トムス・エンタテインメント(旧:東京ムービー)のようにキャラクター版権を持っているところが最強です。ルパン3世とアンパンマンが、あなたのサラリーマンライフを一生涯サポートしてくれます(笑)。

とまぁ脱線しまくってしまいましたが、アニメーターでブラックなのって一部だけですよって話でした。ちなみに私の付き合いのあるところはちゃんと福利厚生ありますし、年間有給20日あって残業代も月定額ですがちゃんとでてます。フレックスなんで夜中の2時でも人は居ますけど(笑)。

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