ようやくリアルタイムに追いつきました。
金曜のレイトで「恋するベーカリー」を観ました。
評価:
– ついにラブコメはここまで高齢化した。【あらすじ】
ベーカリーの経営者・ジェーンは10年前に夫・ジェイクの不倫で離婚して以降、女手一つで3人の子供を育て上げた。娘が学校に通うために家を出るにあたり、彼女は念願の自宅の改築工事を計画する。そこで知り合った建築家のアダムに惹かれるが、一方で息子の卒業式で再会した元夫と関係を持ってしまう。不倫相手と再婚した元夫と不倫するという複雑な状況にジェーンは苦悩する。そしてアダムとの恋愛に向かおうとするが、今度はジェイクが熱を上げ急接近してくるのだった、、、。
【感想】
さて、ようやく今週の新作に追いつきました。金曜に見たのは「恋するベーカリー」です。「ジュリー&ジュリア」で魅力的な女料理人を演じた彼女が今度はパン屋さんということで二番煎じ感が拭えませんが、またまた素晴らしい演技を見せてくれます。別れた元夫には名優アレック・ボールドウィン。これまた「私の中のあなた」を彷彿させる弁護士役です。こうまで近作と役柄が似てると、もはやわざととしか思えません。魅力的な建築家の役は”キモカワ”のはしり、スティーブ・マーチンです。
主要3人の名前を出したところで、ちょっと年齢を見てみましょう。
メリル・ストリープ:1949年6月22日(60歳)
アレック・ボールドウィン:1958年4月3日(51歳)
スティーブ・マーチン:1945年8月14日(64歳)
恐ろしいことに最年少が51歳、残り2人は還暦越え(笑)。でも内容は下品な下ネタとアップテンポな王道ラブコメ。
ラブコメ自体が絶滅しかけている昨今ですが、ついにラブコメが年寄りをターゲットにしはじめたという記念碑的な作品です。
なにせ、60歳を越えているということが作品内で何のエクスキューズにもなっていませんし何の効果も持っていません。当たり前のように年齢なんぞ関係無くラブコメが展開していきます。せっかくだから「オムツを変えてあげる」とか「入れ歯を洗ってあげる」とか老人力を演出に使えばいいのにとは思うんですが、そんな物は微塵もありません。極端なことを言いますと、脚本をそのままでキャストを20代の男女に入れ替えても問題無く通用する話です。そこが逆に怖いんです。もはやラブコメは新しいステップへ行ったのかも知れません。実際に観客もあまり若いカップルはおらず、中年の夫婦が目立ちました。それこそアン・ハサウェイとか起用すればまだまだ面白いラブコメが撮れると思うんですが、もうそれじゃ若いお客さんが入らない時代なんですね、、、。
ストーリーについては本当にシンプルな三角関係の話ですので取り立ててどうこう言うつもりはありません。3人とも演技力はずば抜けていますから、フィルムの出来としてはかなりの物です。ですので、年齢に抵抗がない方ならばまったく問題なくオススメです。
でも私は20代なので、やっぱり60歳と51歳のベッドシーンはキツいです。
お薦め映画『恋するベーカリー』
最高に面白く絡み合う熟年男女三角関係ラブコメディであると同時に、“結婚における男と女の本質”に迫るお薦め作品。