キッズ・オールライト

キッズ・オールライト

土曜の1本目は

「キッズ・オールライト」でした。

評価:(40/100点) – 大変ごもっともな事であらっしゃいます、先生!!!


【あらすじ】

ジョニとレイザーはレズビアンカップルの子供である。両親は精子バンクから提供を受け、それぞれ1人ずつ子供を産んだ。ある日、弟のレイザーは姉のジョニに頼んで精子バンクに提供者の紹介を依頼する。こうして遺伝子上の父親であるポールとであった2人はすぐに打ち解け合う。そして両親の内で母親の立場であったジュールズはポールに惚れてしまう。家族を取られてしまった格好になった父親的立場のニックは果たして、、、。


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【感想】

昨日最初に見たのは「キッズ・オールライト」でした。公開から一週間経っていましたがそこそこお客さんは入っていました。アメリカでは大変な評判になっていますが、、、すみません。正直いまいちピンと来ませんでした。もしかしたら私が独身だからかも知れません。家庭を持っている人だとグッとくるんでしょう。
本作はレズビアン同士のカップルの間に生まれた姉弟が実の父親に会ってしまうところから話しが始まります。しかも実の父親はいわゆる「成り上がりのワイルドボーイな実業家」でして、性格も良ければ土地も金も持っているかなり好条件な独身男です。いくらレズビアンとは云え男日照り歴20年近い所にこんな超好条件な男が入ってくるのですから、当たり前のようにジュールズはコロっといってしまいます。しかも子供達は始めて会う「父親的な遊び相手」に興味津々で、こちらもイチコロです。こうして家族の中で父性的なヨゴレ役を買ってでていた仕切屋のニックだけが孤立してしまいます。
一方はイケイケな生活を送っていながらも遺伝学上の子供達と会うことで家族が欲しくなる独身男。
一方は20年間も「母親」としての立場に甘んじてきて、仕事もロクにさせてもらえず抑圧されてきた女性。
一方は20年間男性的な「父親役」を買ってでて気を張りながらも厳格な家庭を築いてきたと自負する女性。
この3者間における「家族」を巡る駆け引きが本作のストーリーとなります。
単純に私が恵まれているだけかもしれませんが、いまいち乗り切れなかったのは本作が全体的に排他的な感じがするからです。弟の友達は両親から「気にくわない」「あんなのと付き合うな」と罵倒されたあげく、後半は本当に頭がイッちゃってるバッドガイになります。
娘の友達は常にエロいことばかり言ってる色ボケなアホで、最後は「彼女は何でも性的な事に結びつける可愛そうな子」という酷いレッテルを貼られます。
そして結局ポールも排除されます。
最後は「家族の絆」に着地するハッピーエンドになるんですが、その過程では出てくる登場人物はことごとく排除されます。おそらく監督の意図としては「いろいろな障害があっても家族の絆さえあればみんな大丈夫。(KIDS ARE ALLRIGHT)」って事だとおもうんですが、いろいろやらかしたポールはともかくとして何か引っ掛かるモノがあります。
もっというと、ストーリー上はあんまり両親がレズビアンである必要もないかなというのもちょっと気になります。もちろんジュールズの浮気をある程度「仕方がないこと」とするための設定なんですが、ちょっと節操ないかなと。
とりあえず家族にとって大切なのはお互いの信頼であってそれに性別は関係無いと、まぁそういうことです。うん、まぁ子供が真っ直ぐに育って良かったですね。

【まとめ】

なんか道徳の授業のような嫌な汗が出てくる映画体験でした。たぶん一切感情移入できなかったのは私の環境が恵まれているからです。
正論だと思います。良いと思います。大変ためになりました、先生。オススメです!!!
、、、先生、授業時間終わったんでそろそろ帰っていいですか?

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キッズ・オールライト」への1件のフィードバック

  1. キッズ・オールライト(The Kids Are All Right)/2人のママと2人のパパ

    キッズ・オールライトThe Kids Are All Right/2010年/アメリカ/リサ・チョロデンコお父ちゃんが大変そうだと、わたしは泣いてしまいます…。
    あらすじ:レズビアンカップルのニック(アネット・ベニング)とジュールス(ジュリアン・ムーア)には、精子提供によりそ…

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