本日は
「パラノーマル・アクティビティ第2章/TOKYO NIGHT」を観てきました。
評価:
– オリジナルよりは概ね良かったけど、、、。【あらすじ】
東京に住む山野家の長女・春花はアメリカ旅行で両足を複雑骨折して帰国した。帰国して数日後、彼女は弟に「寝る前と後で車椅子の場所が変わっていた」と相談する。好奇心をもった弟の幸一は姉の寝室にビデオを仕掛ける。そこには超常現象が映っていた、、、。
【三幕構成】
第1幕 -> 春花の帰国
※第1ターニングポイント -> 春花が幸一に相談する。
第2幕 -> 超常現象とアメリカでの出来事。
※第2ターニングポイント -> お祓いをする。
第3幕 -> 結末
【感想】
本日は「パラノーマル・アクティビティ第2章/TOKYO NIGHT」です。昨日公開の作品ですが、今日の時点で観客は一桁しか入っていませんでした。完全に転けていますw
本作は1月に公開されたパラノーマル・アクティビティの「日本版続編」という良く分からない立ち位置です。っていうか続編はすでにアメリカで公開されているわけで、下手に「日本版続編」とか「第2章」とかいうとパチモノ臭くなってしまうんですが、、、。
というそもそもの突っ込みは置いておきまして、作品としてはオリジナル版よりは良くできていると思います。
まず、第一に幸一がビデオを撮る理由が明確になっています。これはオリジナルでは一番の不満要素でした。なにせオリジナル版はミカが狂人にしかみえませんでしたから。そして、姉と弟という部分でより明確に「家族愛」「助け合い」が自然に見えます。ここに起こるイベント自体もより心霊テイストが強くなっており、さすがは心霊ホラーの元祖日本といった所です。
しかしその一方で、やはりオリジナル版にあった不満は今回も多数残っています。まず最もシラケルのはやはり編集点の存在です。特に今回はカメラが全部で3台出てきます。冒頭に映る大型のカメラが一台、そして寝室にしかけるハンディカメラとしてキャノンとソニーがそれぞれ一台です。つまり、この3台の
映像を編集して一本にまとめた人間が要るということです。しかも重要なお祓いのシーンではお祓い台の下と幸一の足下に無意味にカメラが置かれています。しかもやらかしているのは、お祓い台の下と幸一の足下のカメラはそれぞれ向かいあっているにも関わらず、お互いが映り込んでいません。超興ざめです。詰めが甘すぎ。しかも、特に足下のカメラについては必然性が皆無のため、どうしても映画の制作者の影がちらつきます。フェイクドキュメンタリーで制作者が透けて見えてしまう時点で作品としては致命的です。
そして特にがっかりするのが、最後の最後です。一番良いシーンのはずですが、よりにもよって本編に一度もでてこなかった防犯カメラの映像になります。すでに作品の体裁すら飛び越えた意味の分からない視点です。無理ッス。笑いを堪えるのに必死でした。
【まとめ】
特に後半、春花にある現象が起きてからは爆笑の連続です。「両足骨折でギブスを填めていればこうなるかも」というそのまんまの動きをコミカルに見せてくれます。カメラワーク自体は「REC/レック」のラストシーンをもろに真似ていますし、決して新しい物ではありません。黒い長髪にワンピースというのも非常に類型的な「日本的心霊ホラーの女霊像」です。まぁアメリカへの逆輸入を考えての企画であれば有りかなとは思いますが、日本人が好きこのんで見る必要は無いと思います。新耳袋シリーズをDVDで見ていた方が100倍楽しめます。
ということで、あんまりオススメはしません。ただ、もしオリジナル版を見たことがないのであれば、間違いなく本作の方をオススメします。オリジナルの時にも書きましたが、こういう類の作品は映画館で見てこそです。私が見たときも後ろの方の女性が中盤ですでに泣いていましたw