5月最後の映画は
「爆発!スケ番★ハンターズ/総括殴り込み作戦」です。
評価:
– 血しぶき使えば良いってわけじゃないぞ!【あらすじ】
かつての仲間・ジュンコの裏切りに会い殺されたヤクザハンター・アサミが地獄から復活した! 彼女はバー猪熊に身を隠すが、ジュンコの執拗な捜索で居所がばれてしまう。やがて猪熊の娘が犠牲になるとアサミの怒りは頂点に達する。そして遂に、関東スケ番連合の生き残りとともに、ジュンコの小龍会への復讐が始まる。
【感想】
5月最後の映画は「爆発!スケ番★ハンターズ/総括殴り込み作戦」です。シアターNでのレイトショーですが、10人以上はお客さんが居たでしょうか。かなり珍しい入りです。あんまりツッコむ気も起きないくらいとてもニッチな客層向けの映画ですので、さらっと書いてしまいたいと思います。眠いだけなんですけど(笑)。
本作は、オフィシャルに掲げられているとおり、もろに70年代のピンキーバイオレンスのオマージュです。ピンキーバイオレンスのフォーマットである復讐劇をベースにして、いかにラストの血しぶき舞う暴力アクションまで鬱屈を溜められるかが勝負です。その意味では、中盤の溜め方とラストの爽快さはなかなか良く出来ていると思います。亜紗美さんのラストの殺陣も全く文句の無い出来ですので、楽しめるかと言えば楽しめます。
ただ、、、どうしてもニセモノっぽさというか、駄目な意味でのB級感というのがずーっっと付きまといます。それは単にアフレコの声と画が合ってないという作りの部分であったり、「指の詰め合いだよ!!!」で印象的なギャグなのか本気なのかトーンの判別が難しいような描き方の部分であったり、音楽のすごくダサイ使い方だったりします。決してつまらない作品ではないのですが、圧倒的な作りのガタガタっぷりを前にして、とってもお遊戯会っぽい印象だけが残ってしまいました。
もちろん俳優さんたちのキャラの立て方はベタベタながら面白いと思います。小嶺麗奈さんはちゃんと小者っぽさが出てますし、佐藤二朗さんは単に変な声ってだけですが天丼ギャグでクスりとする部分はありました。でもやっぱりこの辺りにも不真面目さが出てしまっています。佐藤さんが全然「ヤクザの親分」に見えないんです。説得力が無いっていうのもそうなんですが、そもそも「ヤクザの親分」に見せようって気が無いような演出です。
そういった部分もふくめてのお遊戯会っぽさ、、、、もっというと出来の悪い舞台演劇っぽさが終始こちらを冷めさせてくれます。
早い話がエクスプロイテーション映画なわけで、話や演出なんてどうでもいいと言われてしまえばそれまでかもしれません。なので、オススメはしませんが好きな方は試しに観るだけ観てみても良いと思います。
これだと残念ながら「戦闘少女」の方が圧倒的に面白かったです。