さて二本目は
「ダレン・シャン( Cirque du Freak: The Vampire’s Assistant )」です。
評価:
– オープニングでテンション爆上げ。本編始まってテンション崩落。【あらすじ】
ダレン・シャンは普通の高校生である。ある日、観覧した「シルク・ド・フリークス」で盗んだ毒グモに親友・スティーブが噛まれてしまう。彼を助けるためにダレンは毒グモの主・クレプスリーとの取引に応じてハーフ・バンパイアになる。こうしてダレンは家族と離れ、シルク・ド・フリークスに世話になることになった、、、。
【三幕構成】
第1幕 -> ダレンとスティーブ。またはシルク・ド・フリークスのショー。
※第1ターニングポイント -> ダレンがハーフ・バンパイアになる。
第2幕 -> シルク・ド・フリークスでの生活。
※第2ターニングポイント -> レベッカが攫われる。
第3幕 -> レベッカの救出。
【感想】
二本目はダレン・シャンです。「パーシー・ジャクソン~」と同じく、ハリーポッターの後釜を狙った児童向けファンタジー小説の映画化です。原作は全13巻ありまして、その約1/4弱を映画にしています。本作は驚くべき事に吹き替え版ばかりが上映されていまして、字幕を見るために図らずも今日オープンの横浜ブルク13で観てきました。これがゆとりパワーかと驚愕しつつ、一方でたまたま行った横浜ブルク13が新宿バルト9級に良い箱だったのでうれしかったりします。3Dの時にもよく書いてますが、字幕と吹き替えをせめて半々にして欲しいところです。
物語について
本作の物語は非常に薄っぺらでショボいです。さすがシリーズものの第一弾ということなのか、肝心要のダレン・シャンがまったくと言っていいほど活躍しません。それどころか存在感ゼロ。全ての敵はクレプスリーが追い払ってくれますので、主役が一番いらない子です(笑)。これは原題を見れば一目瞭然で、本当に「バンパイアのお手伝いさん(The Vampire’s Assistant)」なんです。手伝いって言うより足を引っ張っていますが気にしない(苦笑)。一応ダレンが特別な人間だという話はチラっと出てくるのですが具体的な描写がないのでまったく分かりません。本作は風呂敷を広げるだけで終わってしまっていますので、残念ながら映画単体としてみるとダメ映画と言わざるを得ません。特に昨日「渇き」を見ていたので、さすがに2日連続の吸血鬼ものとして比べてしまうと数段見劣りします。
特段バンパイアになった悲劇性みたいな描写も無いため、シルク・ド・フリークスの子達とそれなりに楽しくやってて良かったねってなもんです。
せっかくのバンパイアなのに何でこんな中途半端にするんでしょう?
とはいえ、オープニングの影絵風アニメは本当に最高です。2~3分だとおもいますが、このためだけにDVDを借りるかも知れないぐらいです。本編はもう見たくないです(苦笑)。
【まとめ】
非常にシンプルな話は、もろに少年ジャンプの息吹を感じます。ある日平凡だった男の子が特別な力を与えられる話。そして自分と同じ立ち位置で敵対する合わせ鏡としてのかつての親友。ベタベタすぎる前振りだけにこれを上手く回収して欲しい所ですが、、、米国内のBOXOFFICEを見ると制作費が4千万ドルで興収が1千300万ドルですから超大赤字。DVDでペイできるレベルを越えちゃってるので、多分続編は作られません(苦笑)。
ということで、本作は「続編がないであろうシリーズの前振りのみの一作目」です。そんなもんオススメできるか~~~~~!
気になった人は原作の小説を読みましょう。原作はちゃんと完結してますんで(笑)。
原作の本を読んだら薄っぺら位と、思わなくなると思うので、ぜひ読んでください‼
映画がうすっぺらがっかりというのは原作ファンにとってはたいへん頷けるが別に「ハリポタの後釜」ではないし、吹き替えは「ゆとり」のためでもない(吹き替えに有名芸能人をいれたからだと思われる)だろう・・・。