ファッションが教えてくれること

ファッションが教えてくれること

今年最後の映画は「ファッションが教えてくれること」です。

評価:(60/100点) – 事実は小説より奇なり


【あらすじ】

アナ・ウィンターは米国版ヴォーグの編集長である。そしてヴォーグで働く元モデルにしてクリエイティブ・ディレクターのグレイスは、アナとかれこれ40年のつきあいである。この物語はファッション界のカリスマにしてファッション・ムードを作り続けるアナと、その理不尽な感性に振り回されながらも仕事に魅せられるグレイスの物語である。


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【感想】

大変面白いドキュメンタリーです。原題「The September Issue(9月号)」の名のとおり、ヴォーグの年間最大の見せ場「ヴォーグ・9月号」の制作過程を通じて「仕事って何?」という根幹が浮かびあがってきます。
アナが「氷の女(Ice Woman)」と呼ばれて冷静にグレイスの特集ページを削っていく過程も、ただただ雑誌の完成度を上げることに一直線に進む彼女なりの「プロの仕事」です。そして文句を言いながらも常に最高の仕事を返すグレイスもまた「プロの仕事」を行います。
本作に出てくる女性たちは本当にプロ意識の高い、そして自身の能力と仕事に絶対の自信を持った超一流の人々です。
一方で、シエナ・ミラーのイタリアロケを敢行するカリスマ・マリオ=テスティーノのなんとも酷い描かれ方。ビジョンを求めるアナに対して、ただただ自分を売り込むかのようなセールストークを繰り返しあきれられます。さらにイタリアロケで具体的なシチュエーションを指定されたにもかかわらず、自己判断で勝手にコッロッセオでの撮影をキャンセルするばかりか、成果物のほぼ全部がアナに却下されます。それと対比するように、穴埋めの突貫撮影を最高の結果でフォローするグレイスの能力。
この圧倒的なまでのグレイスの魅力とそれを信頼しきっているが故に厳しいことを言い続けるアナ。友情にも似た奇妙な信頼関係が、しかし確実に「完璧な仕事を目指す」という一点にのみ集約するカタルシス。最後に訪れるちょっとしたサプライズ。
事実は小説より奇なりとは良く言ったもので、「プラダを着た悪魔」でフォローし切れなかった「それでも仕事をする意味」「なぜヴォーグが最高であるのか」という部分が大変明確に表現されています。
是非とも「プラダを着た悪魔」とセットで見てほしいすばらしいドキュメンタリーです。
上映館数はすくないですが必見です。

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