借りぐらしのアリエッティ

借りぐらしのアリエッティ

今日の最後は

ジブリ最新作「借りぐらしのアリエッティ」です。

評価:(55/100点) – 演出は良し。でもストーリーが、、、、。


【あらすじ】

小人のアリエッティは両親とともに人間の家の床下で暮らしていた。ある日、家に養生に来た少年に、アリエッティは姿を見られてしまう。姿を見られたものは引っ越さなければいけないという小人たちのルールを尻目に、アリエッティは少年と交流していく、、、。

【三幕構成】

第1幕 -> 翔が養生に来る。
 ※第1ターニングポイント -> アリエッティが”借り”で角砂糖を落としてしまう。
第2幕 -> アリエッティと翔
 ※第2ターニングポイント -> アリエッティの母が誘拐される。
第3幕 -> 母の救出と引っ越し。


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【感想】

本日3本目はジブリ最新作「借りぐらしのアリエッティ」です。宮崎駿が引退したくても後継者がいない苦悩が続くジブリですが、本作ではまたしても新人監督を起用しています。といっても米林監督は本職が原画家ですので、演出という面ではほとんど素人同然です。やはりジブリのネームバリューは絶大で、本当にお客さんがよく入っていました。それも全年代勢揃いという感じで、まだまだブランド力は健在です。
このブランド力がある内に早いところ新監督を発掘しないといけないわけですが、ジブリの苦悩はもしかしたら米林監督出現でなんとかなるかも知れません。本作もゲド戦記や猫の恩返し同様にダメはダメなんですが、しかし演出は悪くありません。むしろ宮崎駿自らの書いた脚本があきらかに失敗しています。
この失敗は「キャラ立て不足」に尽きると思います。なにせ翔とハルが決定的に不審者以外の何者でもないんです。ハルがなんであそこまで「こびと」を捕まえようとするかが分かりませんし、翔に至ってはいきなり「君達は絶滅する種族なんだ」とかわけ分からんこと言ったと思ったら「君は僕の心臓の一部だ」とか言い出す狂人です。心臓病も全然活かされていませんし、翔の両親は一切出てきません。まったく意味不明です。
しかし一方のアリエッティ家はきちんとキャラが立っています。開始30分程度で”借り”に出かけるシーンまでは、傑作の予感すらするほど良く出来ていました。それだけに後半の失速が半端じゃなく、特に人間側があまりに酷すぎて、結局逃げた小人達が正解にしか見えません。
本作はとってもシンプルで内容の薄い作品です。アリエッティが人間に見られて引っ越すだけです。なのに、そこに誘拐話や翔との交流が入ってくるとどうしようもなく酷いことになってしまいます。
ガジェット的にも気になる部分があります。「9~9番目の奇妙な人形~」と同様に本作では「人間の使うもの」を小人が利用しています。だから切手が額縁に入っていたり、壁にボタンを飾っているのはすごくワクワクするんです。その一方で、明らかに小人用に作られたと思われる食器や家具が物凄く浮いて見えます。彼らの技術力がブレブレなんです。しかもせっかくマチ針を剣にしてるのに、戦闘がありません。1カ所ぐらいネズミと戦うシーンでも入れれば良かったのに、、、。
結局、日本語が通じちゃったり、小人の声が人間にも鮮明に大きく聞こえちゃったりする時点でリアリティ・ラインはボロボロなんです。しかも彼らは体調10cm以上あるんですよ。普通に隠れられる大きさじゃないです。

【まとめ】

設定だけを見るとトトロを連想するんですが、足下にも及びません。しかし、単なる駄作として切り捨ててしまうにはもったいないと思います。あまり期待しないで見に行く分には意外と満足出来るかも知れません。オススメです。

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