雑記:脱線よもやま話 音楽の著作権を考える

雑記:脱線よもやま話 音楽の著作権を考える

うも、おはこんばんにちは。きゅうべいです。なんかJASRACが音楽教室から受講料の2.5%を著作権料として徴収しようとしているというニュースが結構話題になっております。

そこで今日は著作権について、また例によってグダグダに語っていきたいと思います。一応、私の見解というか立場を先にハッキリさせておきましょう。

JASRACが今回のように音楽教室の著作権使用料を請求・徴収するのは当然だと思います。そこに異論はありません。ただし、「音楽教室から受講料の2.5%を著作権料として徴収」という部分については断固として反対ですし、そこに大義は無いと思っています。

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ch1: そもそも著作権とは?

我々がざっくりと「著作権」といった場合、これは「コンテンツの創造、保護及び活用の促進に関する法律(平成16年6月4日法律第81号)」にかかれた権利の事を指します。

本気で大真面目に興味があるかたは、(もちろん法律ですので)政府がちゃんと国民に公示してますので、原文を読んでみて下さい。

コンテンツの創造、保護及び活用の促進に関する法律
(平成十六年六月四日法律第八十一号)
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H16/H16HO081.html

著作権法 (全文)
(昭和四十五年五月六日法律第四十八号)
http://law.e-gov.go.jp/cgi-bin/idxselect.cgi?IDX_OPT=1&H_NAME=%92%98%8d%ec%8c%a0&H_NAME_YOMI=%82%a0&H_NO_GENGO=H&H_NO_YEAR=&H_NO_TYPE=2&H_NO_NO=&H_FILE_NAME=S45HO048&H_RYAKU=1&H_CTG=1&H_YOMI_GUN=1&H_CTG_GUN=1

以降は、相変わらず噛みくだいて雑に書いていきます(笑)。一応本職ですからあってるはずです^^;

ch1-1: 要件

まずは著作権の対象になるコンテンツを見てみましょう。

上記法律条文の第2条1項に「著作権が発生するコンテンツとはなんぞや?」が列挙されています。

この法律において「コンテンツ」とは、映画、音楽、演劇、文芸、写真、漫画、アニメーション、コンピュータゲームその他の文字、図形、色彩、音声、動作若しくは映像若しくはこれらを組み合わせたもの又はこれらに係る情報を電子計算機を介して提供するためのプログラム(電子計算機に対する指令であって、一の結果を得ることができるように組み合わせたものをいう。)であって、人間の創造的活動により生み出されるもののうち、教養又は娯楽の範囲に属するものをいう。

要は「創造的活動により生み出される」「教養又は娯楽の範囲に属するもの」が「コンテンツ」だって言ってるわけです。だから、私のこの文章とか、音楽の歌詞とか、もちろん芸術的な絵画とか、こういったものが著作権の発生するコンテンツになります。私の文章が創造的かは怪しいですけど(笑)。実際、「創造的じゃない」として著作権を却下されるケースはままあります。一番有名な所だと「新聞の見出し」ですね。見出しはただ内容を要約しただけなので、著作物とは認められていません。もっと最近の身近なところだと「映画のタイトル」なんかもそうです。「映画の本編」は著作物ですが、タイトルは著作物とは認められていません。だから「君の名は(2016)」が「君の名は(1952)」の著作者から訴えられることはありません。

ちなみに「タイトルをパクられた!」として訴えるためには、著作権ではなく商標権を利用する必要があります。「登録商標」として「君の名は」がもし登録してあったら、オリジナルの「君の名は(1952)」の権利者は「君の名は(2016)」を訴えて何億円も取れます。其の話をはじめると「PPAP問題」に脱線するので今日はつまみ食いは止めておきます(笑)。

そう、いま「登録商標」の話が出ましたが、著作権は登録制ではありません。日本では著作物を作った瞬間にそこに著作権が発生します。これは超強い&著作者に有利なルールなので、そのぶん法律的な安定性に欠けます。具体的には、実際に裁判で争われない限り、あなたの著作物が「著作権の発生するコンテンツかどうか」はわからないんです。自分ではクリエイティブな仕事をしたとおもっても、裁判で「おまえの見出しにはクリエイティビティがないから著作権は与えられねぇわ。」と言われてしまう可能性があるわけです(笑)。

ch1-2: 著作権の種類

さて、そんな著作権ですが、実際には「著作権」という一つの権利ではなく、条文上で多くの「権利」が定義されており、その複合体となっています。

大まかに言って、「著作権」には「その人に一生ついてまわる著作者人格権」と「誰かと売ったり買ったりできる財産権」とに分けることができます。まずは全部をざーーーーっと列挙してみましょう。

●売り買いできない「著作者人格権」

  • 公表権(コンテンツの創造、保護及び活用の促進に関する法律 第18条1項)
  • 氏名表示権(同 第19条1項)
  • 同一性保持権(同 第20条1項)
  • みなし著作者人格権侵害(同 第113条6項)

●売り買いできる「財産権」

  • 複製権(コンテンツの創造、保護及び活用の促進に関する法律 第21条)
  • 上演権(同 第22条)
  • 上映権(同 第22条の2)
  • 公衆送信権・送信可能化権・伝達権(同 第23条)
  • 口述権(同 第24条)
  • 展示権(同 第25条)
  • 頒布権(同 第26条)
  • 譲渡権(同 第26条の2 第1項)
  • 貸与権(同 第26条の3)
  • 翻訳権・翻案権(同 第27条)
  • 出版権(同 第79条)

山ほど種類があります。私、大学の授業で暗記させられました^^; いまはもうあんま覚えておらず条文片手にカンニングしながら書いてます(笑)。

ch1-3: 著作者人格権

まずは著作者人格権を見てみましょう。これは売り買いができません。死ぬまでオリジナル作者についてまわりますし、死んだ後も残ります。

「公表権」とは著作者がボツにした作品を勝手に公表されたり、また世間への発表日を自分で決められる権利です。CDやゲームや漫画の発売日前のフライング販売は厳密に言うとアウトです。週刊少年ジャンプの早売りをしている本屋やコンビニは、漫画の作者に訴えられると負けます。

「氏名表示権」は、「作品を発表する時の名前」を著作者が自由に決められる権利です。ペンネームとかですね。ですから、某ラ○ライブの声優さんみたいに、昔でていたアダルトビデオがバレちゃった場合、「あの〇〇が昔出てたアダルトビデオ!」という宣伝をされたら訴えることが出来ます。この場合は彼女は実演家(=台本に準じてなんか演じたり喋ってる人)なので、厳密には「著作権」ではなくて「著作隣接権」の「氏名表示権」にあたります。ややこしい^^;

「同一性保持権」は、いまパーマ大佐の「森のくまさん」替え歌で揉めてるやつです。どこもかしこも揉めてばっかだな(笑)。同一性保持権は勝手に変更を加えられない権利です。これは大変面倒でして、どこまでが批評でどこからが引用パロディかでよく裁判になります。君子危うきに近寄らず。パロったりする場合は、後から訴えられないように一声かけるのが礼儀です。

「みなし著作者人格権侵害」はそのまま条文を引用しましょう。

著作者の名誉又は声望を害する方法によりその著作物を利用する行為は、その著作者人格権を侵害する行為とみなす。

要は、明らかに名誉を害するために使っちゃだめってことです。実際の判例がこちらのwebページに乗ってます。

知財弁護士.com
平成25年7月16日判決(東京地裁 平成24年(ワ)第24571号)
http://www.ip-bengoshi.com/hanrei/25_1/20131021.html

漫画家の佐藤秀峰さんが自分のイラストを意図しない形で政治利用されたとして訴えた裁判です。

上記の4つの権利をまとめた「著作者人格権」は、著作者に一生ついてまわります。何度も書きますが売り買いはできません。そして、第60条にあるとおり、「著作者が存しなくなった後においても、著作者が存しているとしたならばその著作者人格権の侵害にあたる行為をしてはならない」とあり、さらに116条で「遺族が著作者の代わりに訴えていいよ」となっています。ですから、厳密には遺族が相続することもできません。完全に著作者固有の権利です。

もし「”吾輩は猫である”を書いたのは実はオレだ!」とか言って「吾輩は猫である 作:山田太郎」みたいな本を勝手にだすと夏目漱石の遺族に訴えられます^^;

ch1-4: 財産権としての著作権

長くなっちゃってすみません。やっとJASRAC様が登場する場面がやってきました!

財産権としての著作権は、項目自体が全部で13個あります。こちらは著作者人格権と違い売り買いができますし、売り買いができるということは第3者に委託することもできます。ここで注目しないといけないのは、「著作者人格権」の持ち主は絶対に著作者本人ですが、「財産権としての著作権」の権利者は本人とは限らないということです。よく細野晴臣・高橋幸宏・坂本龍一のYMOが揉めていますが、「財産権としての著作権」をレコード会社に売ってしまっていると、「実際に曲を作った本人達」の意図しない形で「権利者としてのレコード会社」がベスト盤を発売することができます。本人たちにはもう権利がないのですから、それを止める手段も権限もありません。

さて、JASRACはまさにこの「財産権としての著作権」を委託管理する法人です。ただしこれは「信託」なので普通の「委託」ではありません。「財産権としての著作権」そのものを原著作者から一定期間譲り受けてJASRAC自体が正式な「財産権としての著作権者」になります。だからJASRACは直接的に著作権侵害者との裁判ができます。

元々の「財産権としての著作権者」は、「歌詞」「メロディ」「レコーディングされた演奏・唄」の権利をJASRACに委託します。JASRACは権利者との委託契約についてそれぞれの権利区分の選択制をとっています。


JASRACホームページ:お預けいただく範囲の選択について
出典:http://www.jasrac.or.jp/contract/trust/range.html

ですから、「テレビ・ラジオ放送とカラオケの利用料だけ徴収して」という契約はメニュー上は可能です。

JASRACの委託契約はホームページのデータベースから検索することができます。
http://www2.jasrac.or.jp/eJwid/

ch2: JASRACの問題点と音楽教室問題

さて、そんな「財産権としての著作権者」の強い味方であるJASRACですが、問題点が一個だけあります。それはよく言われる「本当に著作権者に分配されてるの?」という話です。結論から言うとグレーです。本来はあり得ないことですが、そこには「包括契約と按分」というこの問題で一番難しい闇があるからです。

ch2-1: JASRACの問題点

本来のJASRACの業務とは、第3者の著作物の利用に対して「財産権としての著作権者」が行う「許可・料金契約の事務作業」を代行することです。あくまでも契約の代行業ですから、そこにグレーゾーンの入り込む余地はありません。一回の契約を代行する毎にパーセンテージで手数料をハねるだけです。これならばなんの問題も起きようがありません。

しかし、JASRACには実際に何百万曲と委託されており、さらに社員はたかだか500人弱しかいません。これを一曲一曲契約代行するのは面倒くさいです。そこで、JASRACはテレビ局やラジオ局、さらにはレコード会社と「包括契約」を始めます。これは月額いくらでJASRAC信託曲が使い放題になるというパック販売です。これはJASRACの発明した最高の手抜き効率的手段です。

JASRACのホームページからこの包括契約について引用しましょう。

<演奏会の場合の計算例>
● 公演1回の使用料
定員1,000名の会場で入場料2,500円のコンサートを開催する場合、
使用料は、(2,500円×1,000名×80%)×5% = 100,000円(税抜) ですが、
年間の包括的利用許諾契約を締結すると、
使用料は、(2,500円×1,000名×50%)×5% =  62,500円(税抜) となり、
包括的利用許諾契約を締結しない場合と比較して、約4割引になります。
(注)入場料がない場合や、上記計算による使用料が「定員数×5円」又は「2,500円」を下回る場合には適用されません。

年間の包括的利用許諾契約について
http://www.jasrac.or.jp/info/create/contract.html

突っ込みどころは2箇所あります。

まず第一に、JASRACが定める上演権の値段は、何故か「1曲(=1権利)いくら」ではなく、総入場料の4%です。100曲歌おうが1000曲歌おうが全部で4%です。そうすると歌いまくれば歌いまくっただけ、著作権者に入る単価は少なくなります(笑)。謎の値引きサービスです。

第2に、JASRACと包括契約を結ぶことで、料率が総入場料の2.5%に値引きされます(笑)。著作権者にとっては同じ1回歌われただけでも、使った人がJASRACと包括契約をしてるかどうかで入ってくるお金が変わるわけです。すさまじいシステムです。代行業のくせに「抱き売値引き」してくれちゃうんですから(笑)。ちなみに今回の件で「音楽教室の売上の2.5%を請求するなら値段の根拠を示せ!」という意見をよく見ますが、正直根拠はどうでもいいんです。「財産権としての著作権」は物権ですから、別にいくらに設定しても構いませんしその根拠も必要ありません。たとえば、もしあなたが駐車場を経営する場合、別に利用価格はいくらでもいいですし、法的な制限もありません。高すぎれば誰も使いませんし、安ければ使う人が増えるってだけです。著作権使用料も同じ事です。

むかし大槻ケンヂさんが「JASRACの本社前で自分の曲をライブして使用料を払ったのに、JASRACから入金されてこなかった」という都市伝説があります。こういうのは実際にあり得て、この包括契約におけるサンプリング利用率にのっとった割り振りと最低支払い料により入金が切り落とされているパターンです。

著作権者からするとこんなにふざけた話はありませんが、一方で利用者からするとこの包括契約は悪くない仕組みです。なにせパック売りで安くしてくれますし、さらには細かい利用明細を提出する手間が省けますから。本当なら一曲一曲全部調べていつ何回演奏したかをJASRACに出して費用を請求してもらうんですが、包括なら適当に一括でドンと払えばそれで終わりです。

使う方は安くなってハッピー、JASRACも手間がかからず集金できてハッピー、著作権者はちょっと取り分が減るけどそれでも取りっぱぐれるよりはハッピー、とWin-Win-微Winな関係になっています。約1名軽く被ってますが結果オーライ。

もし一曲一曲の使用実績を全部個別に事前申請させて本気で集計すると、たぶん使用料を10倍以上にしないとそもそも経費がまかなえないんじゃないでしょうか。でも、個人的にはそっちのほうが不公平が無くて良い気がします。ライブチケットが3万円ぐらいになりますが、まぁ芸術ですからそんなもんでしょう^^; あとは完全事前承認性って手もありますよね。本来は承認を受けなきゃいけないものですから、本当は申請を待つ受け身スタイルでも良いんです。無断使用は問答無用で高額民事訴訟。これだと結構いけそうです。先ほども書いたように「財産権としての著作権」には定価もヘッタクレもないので「俺の曲は1回演奏すると1億円だ!」という設定もありです。

一方、この包括契約は大変独占力が強いビジネスモデルです。なにせ包括契約さえすればJASRAC信託曲は使い放題ですから、下手にJASRAC信託曲以外の曲を使う理由がありません。余分にお金がかかりますし、権利者を探して話をするのも面倒です。そうすると、必然的に使うのはJASRAC信託曲が中心になり、著作権者もJASRACに委託しないと機会損失が発生することになります。何年かおきに公正取引委員会が監査にはいってますよね。個人的にはこの包括だけは徹底的に潰してほしいです。そうしないとネクストーンとか他の業者が出てこないですから。

こうして、JASRACは著作権の大巨人へと成長しました。

ch2-2: 音楽教室からの徴収問題

ここまで5000文字以上を使って書いてきましたが、いよいよ本題の音楽教室からの徴収問題です。

まず、大前提として、日本の著作権には「フェア・ユース」という概念がありません。「フェア・ユース」は「商業目的ではなく」「作成される複製物が少なく」「著作物の潜在的マーケットを侵さない」場合に著作物の使用が認められる制度です。アメリカ合衆国著作権法 第107条に規程されています。

「フェア・ユース」が無い代わりに、日本における「著作権の制限」は第30条から第49条までで具体例で個別に定められています。

今回の音楽教室問題に相当するのは第38条です。

著作権法第38条第1項
公表された著作物は、営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金(いずれの名義をもつてするかを問わず、著作物の提供又は提示につき受ける対価をいう。以下この条において同じ。)を受けない場合には、公に上演し、演奏し、上映し、又は口述することができる。ただし、当該上演、演奏、上映又は口述について実演家又は口述を行う者に対し報酬が支払われる場合は、この限りでない。

「音楽教育」と言われて100%善意のボランティアで子どもたちに音楽を教えてるような教育機関を想定するのは不適当です。今回JASRACが対象としているのは正に音楽塾であり「営利を目的」そのものです。当然商売で使ってるんですから、そこから使用料を取ろうという方針は当たり前です。JASRACがトチ狂って小学校の音楽授業から利用料を取ろうとしたら怒っていいですが、営利目的の私塾から取らない理由はありません。100%取るべきだと思います。

ただし、ここで想定しているのは音楽学校の教師が生徒に向けてお手本としてJASRAC曲を演奏するようなケースです。例えば、生徒側が1分に満たない楽曲のフレーズを練習として演奏した場合とか、音楽教室内の自由時間に生徒が勝手に演奏した場合は私はカウントする必要無いし払わないでいいと思います。いろいろケースはありますから、包括契約には反対です。

補足:日本には「カラオケ法理」といってその上演を「管理」「支配」し「利益が帰属」しているのは誰かによって著作権侵害の主体を判断するという判例があります。(「クラブキャッツアイ事件 最高裁昭和63年3月15日」)
これを使うと、生徒の演奏も「先生の指示(管理・支配下)」で、「教室の運営(営利目的)内」で行われていたと判断することもできます。この論法が裁判でとおれば、生徒の演奏からも上演権料が取れる可能性があります。

ポイントは「教室内が公衆か」「演奏そのものが営利目的にあたるのか」と「演奏した楽曲が楽曲足り得るのか(※要は2小節とかものすごい短くないか)」の部分です。また、もし歌詞カードや楽譜をコピーして配ってたら当然アウトです。さすがにそれは論外なので争点にならないと思います^^;

喫茶店のBGMがアウトなのと同様に、曲の演奏そのものに対価が発生していなくても、その曲を使うことによって営利に寄与していると考えられる場合には「営利目的の演奏」になります。音楽教室がクラシックやオリジナル曲などのライセンスがクリアされた曲ではなくてわざわざJASRAC信託曲(ポップスが多い)を使うのであれば、それは当然「生徒の人気につながる」「その曲が売りになる/その曲目当てに生徒が来る」「売上アップに寄与する」という考えで採用しているわけであり、「営利目的じゃない!」というのは無理筋でしょう。「先生が見本として演奏するのは”演奏技術の実演のための引用”であって曲そのものに価値を見出して聞かせているわけではない!」という意見をちょいと見かけましたが、だったら著作権フリーの曲を使えばいいわけであって、これもちょいと苦しいかと思います。もっとも、一小節だけ使って特定・個別のテクを見せるとかなら引用が認められてセーフの可能性があります。

しかし一方で、JASRACが包括契約として授業料の2.5%を取ろうとしているのはオカシイとおもいます。2.5%ってちょっと前に出てきましたよね?そう、これ、音楽教室と「ライブハウスの包括契約」を結ぼうっていうんですね。業態としては「演奏者が他人の著作物を演奏してお金を取って入場した観客に聞かせている」わけですから、ライブハウスと音楽教室の構造は一緒っちゃあ一緒です。

とはいえ、音楽教室でJASRAC信託曲をどれだけ演奏してるかっていうデータはあるんでしょうか?

個人的には、いきなり包括契約をJASRACから提案するのはオカシイと思います。まずは全部の楽曲を逐一教室に申告させて、JASRACも監査員を割り当てるか授業風景をビデオ提出させて、虚偽申告がないかをキッチリ確認する個別申請から始めるべきです。当然JASRAC側も経費がかかりますが、でもそれって本当は当たり前のことですからね^^; そこでJASRACの思惑通り信託曲がガンガン使われているならガッツリ利用料をとれますし、もしそんなに使ってないなら包括にする理由はありません。それにもし個別申告にして虚偽申告があったら、著作権侵害で訴えればたんまり賠償金がとれます。

そう、これって構造的に包括契約を申し込むのはJASRAC側ではなく教室側からじゃないと説明がつかないんです。だって包括契約って値引きシステムなんですから、お金貰う方から先に値引きを提案するのは変でしょう?そもそも著作物の利用って事後報告じゃないですから。「演奏させて下さい」「嫌じゃ」ってパターンだって当然ありえます。「使った分だけ後から払えばいいんだろ!」っていうのは本質的におかしくて、許可を受けるのが先で実際の利用/演奏は後です。

もしいま音楽教室が著作物の使用料を払わずに勝手に営利目的で演奏したり楽譜をコピーしたりしてるのが明白ならそれはただの犯罪ですから、いますぐ損害賠償請求と刑事告発をするべきです。著作権者の受託者たるJASRACはすぐにでも著作権者を守るために法的措置をとるべきでしょう。

ちなみにざっと見たところ、宇多田ヒカルさんの曲は「映画」「CM」「ゲーム」以外の利用については全てJASRACに窓口を委託していますから、今回の音楽教室の料金徴収も宇多田さんがツイッターで何を言おうが当然徴収されます。もし本当に営利目的の音楽教室に無料で使ってほしいなら、宇多田さんは上演権を全部JASRACから引き上げればいいだけですし、それはとても簡単にできます。そしたらみんな大手を奮ってバンバン使えるので、意外とレンタルや配信で回り回って儲かるかもしれません。他人のライブでカバーされる際の著作権契約を自分でやらないといけませんが、そこはソニー・ミュージックパブリッシングにぶん投げとけば、NOとは言わないでしょう。「やってくれないならユニバーサル・ミュージック・パブリッシングに権利移す」って言えば一発です^^。

それと宇多田さんは何故かアメリカのASCAP(米国作曲家作詞家出版者協会)の会員です。ですから、外圧としてASCAP経由でJASRACに対して委託者と個別の委託契約を結べるように交渉してみるのも面白いかも知れません。さすがに一人一人と個別契約だとJASRAC内でも収集がつかなくて現実的じゃないですが(笑)。

まとめ

本件は全面的にJASRACバッシングしている人が多いですが、営利目的で公衆に演奏する利用に対して料金を徴収するのは当たり前の話です。

あとはJASRACの想定/把握している今回の音楽教室における演奏が「公衆」かつ「営利目的」かどうかだけですね。

JASRACは原著作者から「信託」を受けています。「信託」には普通の「委託」と違い、顧客の利益を最大化する義務があります。ですから怠慢は許されません。法律上著作権を侵害していると見込まれる使用者とは、速やかに使用許諾契約を結び料金を徴収し、必要であれば裁判を起こさないといけません。

ただ、包括契約だけは本当に根拠不明です。たぶんJASRACを叩いている方も「音楽教室なんだからクラシックとかJASRAC信託曲以外のが多いんじゃね?」みたいなイメージが先行してると思います。私もなんとなくそんなイメージがあります。ピアノ・バイエルとか。音楽教室がいちいち著作者個人に許可を受けにまわっているとは考えづらいですから、普通なら著作権フリーのクラシックが多いんじゃないかと。ライブと同じ2.5%って言われると、ちょっとボッてる感はあります(笑)。でも実際にJASRACが信託曲を使われたと言っている以上は、本当に使われてるんでしょう。そしたら、その使用実態に則って個別曲ごとに粛々と利用料を請求し、過去分については裁判すればいいだけなんじゃないかと思います。

著作権まわりは大変面倒ですが、ざっくりの考え方は上に書いたとおりです。
個人的には是非、JASRACには大手音楽教室(ヤマハ? カワイ?)を相手に裁判して欲しいと思います。こういうのは裁判で白黒ハッキリさせないと絶対後で気持ち悪いことになりますから^^;

著作権は、著作者人格権と財産権に分かれており、人格権は問答無用で破ってはいけない。財産権は対価を払えば譲ってもらえたり許可をもらったりもできる。そう覚えておくと良いと思います。
よく「自分の曲を演奏してるのにJASRACにお金を取られる」と言っているミュージシャンがいますが、それは上演権をレコード会社/音楽出版社にすでに売っちゃったか、上演権をJASRACに委託する時に例外条項を付けなかった本人の落ち度です。もっとも、売れないバンドなんかがデビューの時に「財産権としての著作権」を有無を言わさずレコード会社に召し上げられちゃうって問題も別にあります。日本で昔からあるレコード会社と音楽出版社との資本関係問題ですね。ここに触れるといろいろヤバい話がいっぱいなので、それはまた別の機会に^^;

著作権はコンテンツ・ビジネスでは当たり前の基礎知識ですので、一度原文を読んでおいて損はないと思います。

追記

ちょいと某2ちゃんねるで「楽譜を買ってるんだからいいじゃんか!」「楽譜にも著作権料があって、演奏する時も著作権料を払うんじゃ二重取りだ!」というのを見かけたので追記いたします。

たとえば漫画を買ってきて、これをスキャンしてネットにアップロードしてバラ撒くとお縄になりますよね? だけどGoogleドライブにバックアップを取るためにアップロードするだけなら大丈夫です。

これはなぜかというと、漫画を買ったからといって「漫画という著作物」に対してユーザーが権利を取得したわけではないからです。「財産権としての著作権」に複製権がありますから、他人向けに勝手にコピーをつくる/つくらせると複製権侵害になります。上記漫画のケースだとネットワーク公開なので「送信可能化権侵害」も入ります。もし雑誌の早売りや日本未公開のアメコミだったりしたら「公表権侵害」にもあたります。さらにアメコミに勝手に日本語訳を付けていたら「翻訳権侵害」もつきます。賠償金がうなぎのぼりです(笑)

もちろん、勝手に自分でスキャンしてタブレットとかで個人的に見ている分にはまったく問題ありません。これは著作権法第30条の制限規定である「私的使用のための複製」にあたります。でもこれを非営利だろうかなんだろうが不特定多数にばら撒くと複製権の侵害になります。どこまでが「私的」なのかはグレーゾーンでよく揉めますね。家族はいいのか?離婚した嫁の再婚相手はいいのか?遠い親戚はいいのか?とかですね^^;これは裁判しないと分かりません。

これと同じで、楽譜を買ったからってその楽譜の著作権を貰えることにはなりません。買った楽譜でライブをするなら上演権に基づく契約が必要になりますし、宇多田ヒカルのCDを持ってるからって勝手にカバーアルバムを発売したらそりゃ当然に違法です。漫画だと誰でも「勝手にスキャンしてアップロードしたら犯罪だな」って分かるのに、なぜか音楽関連・楽譜だと急に感覚が変わる人がいるのは心理学的に面白い所です。もしかしたら「楽譜」→「演奏・歌唱に使うもの」→「演奏して当たり前」っていう固定観念があるからかもしれません。もちろんあくまでも「上演権」の対象となるシチュエーションが駄目なだけですので、家で勝手に弾いてる分には大丈夫ですし、ストリート・ミュージシャンでもお金を貰わない(※投げ銭もアウトです)ならまったく問題ないです。たまたま聞いてる人がいたとしても、ただの大きな独り言です(笑)。

たとえばツタヤに置いてあるレンタル用DVDは、レンタル事業に利用する為に「貸与権(※映画の場合は頒布権)」をクリアしてある(=著作権者と貸与権に関わる契約をしてありその分お金を払っている)高いDVDを使っています。中身が一緒だったとしても貸与権料が上乗せされています。これは図書館に置いてあるDVDなんかでも同様です。図書館用のDVDは「貸与権」と「上映権」がくっついた状態で販売されるものが多いです。その権利許諾料があるので、市販で3000円ぐらいのDVD作品でも、1万円ぐらいします。

冒頭の方は、たぶん「著作権」という一つの権利があると思ってしまってるんだと思います。これは「印税」という単語でくくられてしまうことからくる誤解でもあります。実際には著作権は複数の権利の複合体ですから、その一つ一つの権利に対してちゃんと許諾契約が必要です。極端な話ですが、例えば「”いい日旅立ち”を今度ライブで演奏します!」と言って「上演権」に関する契約を交わした人が、ライブで急に「いい日旅立ち~デスメタルVersion」を披露した場合、勝手にアレンジしたとして「同一性保持権」を理由に訴えられる可能性があります(笑)。あとは「上演権」の許諾だけをとってグッズとして歌詞掲載パンフレットを売っちゃったケースも当然アウトです。「上演権」と「複製権」はまったく別ですし、印刷物だと「出版権」というまた別の「複製権を独占できる権利(※ただし契約後6ヶ月以内の発売や重版など義務も負う)」もあります。ちょっと前のパーマ大佐の「森のくまさん問題」の歌詞変更なんかも「同一性保持権」を無視して勝手にアレンジしちゃったケースですね。和解おめでとうございます。

著作権は難しいですが、原理原則を把握すればすれすれの所以外はわりと納得しやすいと思います。

今回のJASRACの主張は、たぶん法的にも通ると思います。感情的に「JASRACが嫌い」っていうのは全然別の話です。

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記事の評価
これが日本の音楽業界の現状です。

これが日本の音楽業界の現状です。

日は久々の雑談でございます。きゅうべいです。

皆さん、「コンフィデンス」という雑誌をご存じでしょうか?

いわゆる「オリコン」ってやつでして、もともと「オリジナルコンフィデンス」という名前の雑誌だったのですが、数年前に「コンフィデンス」に名前が変わりました。いわゆるコンビニなんかで売っている「オリコン」とは違いまして、定価5,000円もする業界週刊雑誌です。当然一般の方が買うのは想定しておらず、業界内では半分オリコン社へのお布施も込みで定期購読されております(笑)。

その新春号に2016年の年間セールスランキングが出ていましたので、今日はコレを酒の肴にグダグダと愚痴っていきましょう!それではまずは御覧ください!

速報版2016年 オリコン年間ランキング~シングル~
出典:「コンフィデンス2017新年特別号」

順位 枚数 タイトル アーティスト
1 1,519,387 翼はいらない AKB48
2 1,294,962 君はメロディー AKB48
3 1,213,660 LOVE TRIP/しあわせを分けなさい AKB48
4 1,202,533 ハイテンション AKB48
5 910,811 サヨナラの意味 乃木坂46
6 851,229 裸足でSummer 乃木坂46
7 828,533 I seek/Daylight
8 828,315 ハルジオンが咲く頃 乃木坂46
9 541,121 復活LOVE
10 471,619 Power of the Paradise
11 467,845 二人セゾン 欅坂46
12 439,774 世界に一つだけの花 SMAP
13 392,719 世界には愛しかない 欅坂46
14 376,871 サイレントマジョリティー 欅坂46
15 365,328 チキンLINE SKE48
16 363,583 僕はいない NMB48
17 332,231 最高かよ HKT48
18 324,415 金の愛、銀の愛 SKE48
19 308,610 真剣SUNSHINE Hey!Say!JUMP
20 305,137 74億分の1の君へ HKT48
21 300,357 罪と夏 関ジャニ∞
22 296,753 甘噛み姫 NMB48
23 291,356 Sha la la☆Summer Time Kis-My-Ft2
24 288,361 Fantastic Time Hey!Say!JUMP
25 238,550 Gravity Kis-My-Ft2
26 232,695 NOROSHI 関ジャニ∞
27 220,211 ANOTHER STARTING LINE Hi-STANDARD
28 217,975 YAMATO☆Dancing BOYS AND MEN
29 217,454 UNLOCK KAT-TUN
30 211,800 薔薇と太陽 Kinki Kids

「これが日本の音楽業界の現状です。 楽しんでいただけましたでしょうか。」

良い悪いは一旦置いておきまして、物凄い事になっています。この国ではアイドルファン以外が絶滅したんでしょうか? ヒャッハー!!!っていいながらアイドルCDを手裏剣にして戦う修羅の世界です。2005年ぐらいにアニメ「魔法先生ネギま!」の主題歌「ハッピー☆マテリアル」が歌番組のヒットチャートから無かったコトにされて大騒ぎになったことがありました。もし今アイドルソングをチャートから排除したら跡形も残らないかもしれません。ある意味で、音楽産業としては「進化/深化の最終型までいったかな」という雰囲気です。

あと、ちょっと面白いのは、AKB界隈でも乃木坂46が序列のナンバー2なんですね。最近アイドルから離れてしまっていたので感覚が止まってて、てっきりSKE48が2番手だと思ってました。確かにテレ東のWBSを見てるといつも流れるマウス・コンピューターのCMは、AKBグループとは思えないぐらい可愛いですもんね(失礼)。

これ、イメージ的には「新日本プロレス vs UWF」ですよね。身内でライバル団体を作って、内ゲバ交流戦でファンを煽るという(笑)。誰が武藤役で誰が高田役なのか分からないのがもどかしいところです。きっとそういうのが分かってるファンは今が一番楽しいんじゃないかな~とちょっと羨ましくも思います。

一方のジャニーズは、、、すいません。私、男アイドルはまったく分かりません^^; 握手会とか無いわりに頑張ってるな~と素直に感心してます。嵐(※7位)が218枚差と物凄い僅差で乃木坂46(※8位)に食い込んでおり、かろうじて男の面目を保ちました。アラシックvs乃木ヲタはまさしく「乃木坂ダービー」です。事務所が赤坂通りを挟んで200mぐらいしか離れてないですからね^^; 殴り合いにファミリーマート乃木坂駅前店の店員が巻き込まれていないか、とても心配です。たまに飲むヨーグルトを買ってますんで(笑)。きっと乃木大将も草葉の陰で大喜びでしょう。あと、ジャニーさん、ボーイズ・アンド・メン(※28位)はイジメないでね♡。生物の多様性は生態系の維持にとても重要です。

勝手なことをいいますと、「前前前世」をRADWIMPSがシングルカットしていたら、たぶん50万枚ぐらいは行けたんじゃないかってのはちょっと思います。商売としては単価が高いアルバムで大正解なんですが、なんかこう、音楽チャート文化に爪痕を残して欲しかったです^^;

こういうチャートって歴史に残るんですね。20年後とかに「あの頃のヒット曲」みたいな集計があると情報ソースになりますから。そういう意味で、いまこの瞬間の時代の空気としては、2016年を象徴する曲って「前前前世」と「世界に一つだけの花」なんじゃないかなと、個人的には思います。

「世界に一つだけの花」は今回のチャートで唯一既発曲なんです。すごく異質です。そうすると後世の人がこのチャートを分析したとき、「なんで2003年の曲がこんな所にいるんだ?」って話になって、そうするとジュリーさんと飯島女史の内ゲバとか、木村氏の翻意とか、そういうアレな事情が発掘されるわけです(笑)。でもそれが文化研究じゃないですか。

例えば「2014年の代表曲ってなんですか?」って聞かれたら、大抵の人はやっぱ「レット・イット・ゴー」を挙げると思います。ヒットチャートでダントツ・トップのAKB48「ラブラドール・レトリバー」を挙げる人は10年後にいるのかなっていう。まだ2年しか経ってない現時点でも、もうそれに近い空気はあると思います。「レット・イット・ゴー」のMayJのドヤ顔は忘れられませんが、「ラブラドール・レトリバー」はもはやワンフレーズも覚えていません。最初っから覚えてなかったんですけど(笑)。

たぶん服部氏が「これが日本の音楽業界の現状です。」って例の名言を残した2012年末で、歴史研究としては一区切りなんですね。このフレーズは将来、2000年代後半~2010年代の音楽業界を総括するフレーズとして必ず残ります。

私の青春だった「THA BLUE HERB」の名曲「孤憤」にこんなフレーズが有ります。

日本でトップのリリシストだの 日本で5本の指に入るプロデューサーだの
おだてられて調子乗ってるお前 はやし立てて一儲けしようと思ってるお前
こっから先てめぇらはゆっくり追い詰められる
黙殺しようと思っても不可能だ
うんざりするくらい目の前飛び回ってやる
てめぇらの考える程単純じゃねぇんだ
これから 札幌で皿売る時は 少しは質に気ぃつかえよ

――THA BLUE HERB「孤憤」より

当時は「おだてられて調子乗ってるお前」は小室ファミリーの事を指していたわけですが、いま聞いてもまだまだ思い浮かぶ顔が2~3あります(笑)。その小室ファミリーをクオリティで葬り去った宇多田ヒカルさんが去年カムバックして、いろいろと一石を投じてくれました。でも音楽業界は彼女におんぶに抱っこじゃあ、いかんのです。彼女を「一世代前の人」に押しやるぐらいのブランニューな波がこないといけません。

そういう点で、私個人としては結構「ロキノン系」に期待してるんです。ロキノン系自体は古いですけど、「凛として時雨」とか「ONE OK ROCK」とか近年でもちょくちょくヒットチャートに「正統派の中2バンド」が入ってきてたじゃないですか。RADWIMPS もモロにその系譜ですけど、彼等は「前前前世」でポップス寄りにイメチェンして来てるんですよね。一部で「バンプ・オブ・チキン」扱いされてましたが^^; それに「MAN WITH A MISSION」もいますし。

余談ですが、まだあんまり売れる前の「MAN WITH A MISSION」と経済産業省がやってるイベントでご一緒したことがあります。自分のブースで海外のレコード会社の偉い人が来るのを待って売り込みをするイベントで、トーキョー・タナカさんがブースに駆り出されてたんですね。自分で自分を売り込めと。でも全然お客さんが来なくて結構暇だったんです。その時に近くのブースだったんで、「それ暑くないですか」って聞いちゃったんですよ(笑)。そしたら「いや、もう慣れたんで暑いのは大丈夫です。痒いですけど。」って会話したのを覚えてます。超いい人でした^^

是非、いまロキノン系で活動している方達も、「俺達が握手会アイドルを駆逐するんだ!」ぐらいの心意気でポップス戦線になだれこんで来ないかな~と妄想しています。

そしたらね、それこそ「平成維震軍 vs nWo」が見られるわけですよ!野田洋次郎は越中詩郎になれ!!!お前は越中だ!サムライだ!野武士になれ!!!

という宣言を以って、本日の閉会の挨拶と替えさせていただきます。

ご精読、どうもありがとうございました。
m(_ _)m

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雑記:脱線よもやま話 アニメーターは何故貧乏か

雑記:脱線よもやま話 アニメーターは何故貧乏か

うも、おはこんばんにちは。毎度きゅうべいです。今日はですね、新聞こぼれ話パート2を徒然とお届けしたいと思います。

当該の記事はitmediaのこちら
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1608/19/news111.html
●アニメ制作会社の経営実態、帝国データバンクが調査 平均収入は10年前の3分の2に


要はいつもの「アニメーターはマジでブラック!」的な話の一貫なんですが、そうでもないよ&そうでもあるよって話をしたいと思います。

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ch1: そもそもの話:アニメ会社大乱立編

なんでアニメ会社/アニメーターは薄給かと言われるかというと、ひとことで言うとこれはアニメプロデューサーの「夢見がちなクリエーター気質」が起因しています。

アニメの企画会社で30歳をすぎると、プロデューサーはみんな独立したがります。それはひとえに「俺の企画は絶対おもしろい!こういうアニメを作ればウケる!」っていうアイデアというか夢を、大抵みんな持ってるからなんですね。ところが、会社の中で稟議をあげても、そういうのはなかなか通りません。なぜなら「これ面白いっしょ!!」っていうのは感性の範疇であり、製作委員会のエントリー(http://qbei-cinefun.com/this-is-dis-v2016/)で書いたようにビジネスとしてはリスクが高すぎるからです。そうすると、このプロデューサーはある程度自分の人脈ができた所で、まさに「パトロン」を探して独立しちゃうんですね。そしてその際、このプロデューサーの独立に同調・巻き込まれる形で(笑)、作監や原画ができる中堅のアニメーターが2~3人はついていきます。37歳でサンライズを独立してボンズを作った南雅彦さんとか、28歳でガイナックスを辞めてゴンゾを作った村濱章司さんあたりが有名ですね。
最初は会心の企画を持って独立するわけですが、問題はその企画が実現した後です。企画が大成功すればどんどん回転出来ますが、そうじゃない場合は独立した以上は社員を食わせていかないといけないわけで、急に企画者じゃなくて経営者としてのセンス・責任が求められるようになります。そうすると、一番話が早いのは「外部の仕事を作業者として請け負う」ことなわけです。外部仕事には基本的に博打要素はないですから。この業界は売掛金の取り立てリスクはメッチャあるんですけど(笑)。特に最近はスマホゲームの企画は本当に危ないです。こうして、業界には冗談ではなく何百という数のアニメ下請会社ができるんです。

ch2: この東京砂漠と格差社会

もしアニメーターになりたいと思っている学生さんがこの文章を読んでいたら、いますぐ寝るか勉強しろ!!!こんな文章は時間の無駄だ!!!



というのは冗談で、かならず「元請け会社」への就職を狙いましょう。アニメ業界には、製作委員会から直接仕事を貰う「元請け会社」と、その元請けから外注で仕事を貰う「下請け会社」で明確に格差があります。上記に紹介したitmediaの記事での冒頭でもシレっと「調査対象となったのは元請制作会社68社と、下請を担う85社。」とか書いてます。ちなみに前述のボンズはバリバリの「元請け会社」で筆頭Aランクです(笑)。ゴンゾは結局回転しきれずに上場廃止になってクリエーター部隊が分裂しちゃいました。基本的に、下請けは文字通りプログラマの下請業者と同じノリで、技術ではなく枚数単価の叩き合いの世界です。非正規労働者も一杯います。この業界は、ヘタすると2年先まで新作制作の予約でスタジオが埋まってますから、下請アニメ会社の新人はバンバン使い捨てにされて悲しいことになります。その点、元請けができる会社はちゃんと社員ですしキャリアパスもありますので、普通のサラリーマンとしてちゃんと生活できます。でもそういうところの人に限って夢を追いかけて独立してブラック会社を作っちゃうんですけどね(笑)。元請けと下請のわかりやすい見分け方は、その作品の監督や原画家の所属会社です。エンドクレジットで「制作~~~~~」と出てきたら、そこが元請けです。ちなみに、某スタジオ○ブリは昨年末に全員リストラしてアニメーターが残っていません。完全に過去作の著作権管理会社&新作の企画・買い付け専門会社になりましたので、元請けではないです。

就職をねらう学生さんにもう一つアドバイスをするなら、その会社の社長も調べておいたほうが良いです。社長がクリエーター気質の方の場合、先行きは博打100%です(笑)。
アニメ制作会社が他の業界ともっとも違うのは、実は「営業部隊がいないこと」なんですね。つまり、あんまり仕事を取りに行かない(笑)。横の繋がりで友達から頼まれたとか、そんなんばっかです、そして、いわゆる「営業」的な動きができるのは、大抵社長だけです。ベンチャーのプログラム会社ではたまにありますが、社員100人超えで営業が社長だけってあんまりよそでは聞かないと思います(笑)。

前述のゴンゾのように、例えヒット作を2~3作って上場するくらい儲けても、次作から2~3作品が連続でコケけると会社は一気に傾きます。ここで自分のクリエーター気質を抑えて、パチンコの動画制作や広告代理店からCMの下請仕事を取ってこれる社長が、アニメ業界でもっとも信頼できる人です(笑)。なにせジ○リですら「かぐや姫の物語」一発で傾くんですから。アレはお金の使い方が明らかにオカシイですけど(笑)。この辺は、そのアニメ会社のホームページや募集要項に「遊技機CG制作」とかって載ってると思います。「パチンコなんて北○鮮への送金じゃねぇか」と思うなかれ、アニメ業界にとっては立派な収入源であり、おいしい仕事です。

また、安定を求めるなら、トムス・エンタテインメント(旧:東京ムービー)のようにキャラクター版権を持っているところが最強です。ルパン3世とアンパンマンが、あなたのサラリーマンライフを一生涯サポートしてくれます(笑)。

とまぁ脱線しまくってしまいましたが、アニメーターでブラックなのって一部だけですよって話でした。ちなみに私の付き合いのあるところはちゃんと福利厚生ありますし、年間有給20日あって残業代も月定額ですがちゃんとでてます。フレックスなんで夜中の2時でも人は居ますけど(笑)。

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シビル・ウォーの予習のために(マーベル・シネマティック・ユニバースまとめ)

シビル・ウォーの予習のために(マーベル・シネマティック・ユニバースまとめ)

バットマンvsスーパーマンも良かったけど今度はマーベルのシビル・ウォーだよ!ってなわけでここでマーベル・シネマティック・ユニバースのおさらいでございます。

【フェイズ1】キャラ紹介とアベンジャーズ誕生編

フェイズ1はキャラクター紹介が中心になります。アイアンマン、キャプテン・アメリカ、マイティ・ソー、超人ハルクの単発映画を次々投入し、ついにアベンジャーズで一同に会す!まさにヒーローオールスターものの王道展開!

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第1作:アイアンマン

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「アイアンマン」(2008年)
監督:ジョン・ファヴロー
アベンジャーズ映画の原点にしてロバートダウニーJrのアタリキャラを産んだ名作中の名作。なにはなくとも、まずはコレ。

第2作:インクレディブル・ハルク

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「インクレディブル・ハルク」(2008年)
監督:ルイ・レテリエ
「ハルク(2003)」の続編っぽいのに続編でなく、リブートってほど新しくなく、、、というアレな作品。アベンジャーズで再登場するハルクがいきなり役者が変わっていたりと、完全に珍作扱い。

第3作:アイアンマン2

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「アイアンマン2」(2010年)
監督:ジョン・ファヴロー(アイアンマン1に引き続き)
ここからだんだん小ネタが増えてきて、マーベルファンのテンションも上がり始める。

第4作:マイティ・ソー

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「マイティ・ソー」(2011年)
監督:ケネス・ブラナー
ここからは完全に「アベンジャーズのための前フリ」へ。正直、アベンジャーズ系列の中で一番微妙かも、、、という悲しい作品。ソーは設定上強すぎるのでどうしても不遇。

第5作:
キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー

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「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」(2011年)
監督:ジョー・ジョンストン
「普通によく出来てる」の極北。面白いが、キャラ紹介以上のものではない。でも楽しい。でも薄い。やっぱ楽しい。

第6作:アベンジャーズ

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「アベンジャーズ」(2012年)
監督:ジョス・ウェドン
ついにキタキタ・アベンジャーズ。ほぼ4年間引っ張ってやっとこさ出た大本命。これだけのアクの集まりを無難にまとめただけでもgood job! これのせいでDCコミックスのハードルがガッツリ上がったのは致し方無い(笑)

【フェイズ2】ラスボス・サノス登場!インフィニティ・ジェムがちょっとずつ登場!

フェイズ2は「アベンジャーズ」のエンドロール後にチラっと映った「サノス(青いゴリラみたいなの)」が世界を司る6つの超強い魔法の石「インフィニティ・ジェム」を集める話です。

第7作:アイアンマン3

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「アイアンマン3」(2013年)
監督:シェーン・ブラック
アイアンマン単独映画の最終章。ここからアイアンマン=トニー・スタークのアイアンマンスーツ溺愛が始まり、ウルトロン計画へ繋がる。数多くのスーツ・バリエーションも出したまさに「アイアンマン祭り映画」。

第8作:マイティ・ソー/ダーク・ワールド

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「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」(2013年)
監督:アラン・テイラー
完全にブランド化した「アベンジャーズ」にあって、やっぱり不遇なソー。ついにはロキに人気を取られ、狂言回し役になってしまう。

第9作:キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー

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「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」(2014年)
監督:ルッソ兄弟(アンソニー・ルッソとジョー・ルッソ)
アメコミ映画史に残る大傑作アクションヒーローサスペンス。でもルッソ兄弟という奇才を発見したことが一番の功績かも。とにかく面白い「ザッツ・エンターテイメント」

第10作:ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー

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「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」(2014年)
監督:ジェームズ・ガン
ドーン・オブ・ザ・デッドでザック・スナイダーと組んでいたジェームズ・ガンを一本釣り。そしてやっぱり上手い。踊りで始まり、踊りで終わる傑作80’sSFリバイバル。サノスのインフィニティ・ジェム集めがフィーチャーされ、徐々にアベンジャーズ・シリーズの全貌が明らかに、、、。ちなみにインフィニティ・ジェムの一個目は「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」「アベンジャーズ」に登場した「(コズミック・)キューブ」。2個目は「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」に出てきた「エーテル」です。

第11作:アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン

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「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」(2014年)
監督:ジョス・ウェドン
再びアベンジャーズ。そして再びジョス・ウェドン。トニー・スタークが溺愛したアイアンマン・スーツがアレなことになってしまい人類の的・ウルトロンになってしまうというなんとも微妙なストーリー。スタークが完全にイタイ子になってしまい話的にはあんまり、、、。でもついにX-MENチームが(ちょっとだけ)合流し、新キャラも多数登場。世代交代風な終わり方で、ついにサノス様大爆発の「インフィニティ・ガントレット」への前振りが予感される。

第12作:アントマン

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「アントマン」(2015年)
監督:ペイトン・リード
もともとは「バカ映画の神」エドガー・ライトが監督する予定だったが、エドガーが(おそらくオタクネタぶち込み過ぎたせいで)降板し、代わりにペイトン・リードが抜擢。当り障りのないキャラ紹介で毒にも薬にもならない佳作。でも冷静に考えて「ヒーロ映画の佳作」がちゃんと制作費が出て作れてるだけでも感動モノ。いままでは超ビッグネームのキャラ以外はこんな待遇なかったですから。

そして【フェイズ3】サノス激闘編へ、、、

ということで、この先、フェイズ3では「サノスが残り3つのインフィニティ・ジェムを集める」「それを使ってインフィニティ・ガントレット(無限の篭手)完成」「宇宙を暴れ回りヒーローをボッコボコ」「ヒーロー側の復活・逆襲で最終決戦・インフィニティ・ウォーへ」という物語が展開される、、、、はずです。


まずはアベンジャーズの分裂とキャプテン・アメリカの離脱を描いてるはずの「シビル・ウォー/キャプテンアメリカ」の登場です。原作では「シビル・ウォー」はアベンジャーズもので、各キャラごとの外伝が山程出版されて派生している「クロスオーバーイベント」です。。X-MEN等は版権の関係で出られませんが、一方のスパイダーマンはついに参戦!「アメイジング・スパイダーマン2」の大爆死でソニーがサジを投げてくれたおかげなので、供養のためにアメイジング・スパイダーマン2を10回ぐらい見てから「シビル・ウォー」を見に行きましょう!(でもシニスター・シックスは見たかった、、、泣)
ここから怒涛のサノス編に突入するはず。たぶん映画の本数の関係で漫画の続編「デス・オブ・キャプテン・アメリカ」や「ロード・トゥ・リボーン」「リボーン」はスキップされる気がしています。
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乞うご期待!



完全に回し者みたい(笑)。

(2016/04/30追記)

【フェイズ3】サノス激闘編・インフィニティ・ウォーへの道

第13作

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「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」(2016年)
監督:ルッソ兄弟(アンソニー・ルッソとジョー・ルッソ)
悪魔型サスペンスにヒーロー要素をふりかけた傑作。キャプテン・アメリカの友情とアイアンマンの自責の念がお互いをすれ違わせる。バットマンvsスーパーマンと公開時期もテーマも被っており、明らかにこちらの出来が上。マーベル/ディズニー連合の貫禄か。アイアンマン(ディズニー)とスパイダーマン(ソニー・ピクチャーズ)の交換留学・第1弾。

詳しい個別記事はこちら
http://qbei-cinefun.com/captain-america-civil-war/

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雑記:邦画のレベルが低いのは誰のせい?(製作委員会の仕組み)

雑記:邦画のレベルが低いのは誰のせい?(製作委員会の仕組み)

うも、おはこんばんにちは。きゅうべいです。今日はですね、個別映画に関係なく、良い新聞記事がネットに上がってたので、それから話を膨らませたいと思います。

当該の記事は産経ネットのこちら

http://www.sankei.com/premium/news/160409/prm1604090022-n1.html
●今の日本映画にもの申す…「レベルが本当に低い!」 英映画配給会社代表が苦言

一部抜粋しますと、、、

「日本では映画は製作委員会のもので監督のじゃない。例えば、誰が監督したかみんなほとんど知らないでしょ。監督の名前を宣伝しない。英国などでは出演者には興味がない。『この映画はマイク・リーの新作』などと監督を重視する。日本では、例えば園子温(その・しおん)監督の『新宿スワン』を誰が撮ったかは95%の人々は知らない。監督は製作委員会のパペット(操り人形)なんだ」


これ実は私が随分前から言ってることでして、邦画にダメな映画が多いのって絶対製作委員会の影響なんですよ。私もここ数年、製作委員会や出資がらみの仕事をするようになって切に感じています。ということで、今日は「製作委員会」についてウダウダ書いてみます。

ちなみに上記のアダム・トレル氏は間違っています。日本に限らずハリウッドでも、映画は製作委員会のものではないですし、雇われ監督のものでもありません。プロデューサーのものです。逆に言えば、プロデューサーさえちゃんとしてれば製作委員会形式でもいい映画はできます。相当な話術と騙しのテクニックが必要ですが(汗)

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■ 製作委員会方式ってそもそもどういうもの?

ch1: 製作委員会の誕生

皆さん、「製作委員会」ってどういうものかご存知でしょうか?「知ってるわい!」って方はこのセンテンスはすっ飛ばしちゃってください。

製作委員会とは簡単にいいますと「一口馬主」的な制度のことです。私は最近は映画よりもテレビアニメの製作委員会に出ることが多いので、テレビアニメ(=業界ではこれを”OAアニメ”と呼びます。)を例にとって説明していきましょう。

まず、テレビアニメを作るのにどのくらいお金がかかるでしょうか?
もちろん作品にもよるのですが、一般的には一話あたりで大体1,200万円~1,500万円くらいかかります。ちなみに深夜ドラマ(テレビ東京とかでよくやってるやつ)やU局ドラマだと、これがだいたい900万円くらいで作れます。

そうすると、1クール(=3ヶ月)分13話でだいたいトータルで1.5億~2億円ぐらいかかるわけです。ここにさらに宣伝費として、だいたい純制作費と同額弱が当てられます。そうすると、1クールのアニメを作るためのビジネスにはトータルで2億~3億円かかる計算になります。

ここで大事なのは、映画やドラマやアニメの企画会社も、所詮は「ビジネス」だということです。コンテンツビジネスというのは物凄く博打性が高いビジネスです。例えば、あるアニメの制作会社に2億円渡すとしましょう。このアニメが流行るかどうかはまったくわかりません。良い作品ができるかどうかも作ってみないとわかりません。クソ作品が出来上がった時には、当然すでに制作費は使い終わってるわけです(笑)。

ビジネス的な観点でみると、これは猛烈なリスクです。作ってみないと出来がわからないものに、何億円も突っ込んで、そして殆どの場合は大ヒットなんてしないで終わっていくわけです。大ヒットする作品なんて、年に数本ですから、これは宝くじみたいなものです。

当然、企画会社はリスクの分散をもとめるようになります。そこで、製作委員会が登場するわけです。

ch2: 製作委員会の仕組み

製作委員会の「言い出しっぺ」はほぼ9割9分の確率で「企画会社」です。前述のように企画会社は2~3億円のお金をだしてヒット作ができるかもしれない博打をします。このリスクを抑えるために、企画会社は「出来上がった作品に対しての権利をあらかじめ切り売りする」ことを始めるわけです。いうなれば、作品の先物取引です(笑)。

この企画会社のことを、製作委員会方式では「主幹事会社」と呼びます。アニメの場合には、松竹や東映、KADOKAWA、バンダイビジュアル、ハピネット、TBSなどの映画/アニメ/テレビ会社が「主幹事会社」となります。

では、「切り売りされる作品の権利」とは何でしょうか? 一般的には以下の様なものが挙げられます。

・出演権
・先行放送権
・制作権
・番組販売権
・番組販売権(海外)
・パッケージ化権
・グッズ化優先権
・書籍化権
・遊戯機/アミューズメント化権
・主題歌権

なんとなく文字を見ていただければ想像できると思います。

出演権はそのものずばり声優さんや俳優さんを出演させる権利です。たま~に武井咲とか広瀬すずとかが「ゴリ押し」と言われることがありますが(笑)、実際はこれはゴリ押しでもなんでもなくて事務所がちゃんとお金をはらって製作委員会に入ってるからなんですね。もちろんメインだけじゃなくバーターで若手も出します。

アニメの場合、先行放送権はたいていの場合アニマックスやWOWOWなどの有料放送局が入ります。番組販売権というのは先行放送されたあとの、地方局や地上波テレビ局に番組を売る時の代理店になれる権利です。ちょうどいま「ラブライブ」がNHKで放送されていますが、あれなんかまさにこの「番組販売権」のパターンです。

「パッケージ化権」というのはDVD/BDソフトを発売するときに「販売元」になれる権利です。ここはアニプレックスとか、ポニーキャニオン、ハピネット、MAGES.、キングレコードとかが入ってきます。パッケージ屋さんですね。

「書籍化権」というのは、漫画やラノベ/小説なんかが原作の場合には「原作使用権」に変わることもあります。ここにはその出版社が入ります。ノベライズやコミカライズするときの権利です。最近だと、「劇場版るろうに剣心の漫画化」とかいうアクロバティックなやり方もありました(笑)。漫画を映画にしたやつの再漫画化という、、、なんかもうよくわかりません(笑)。古くは福井晴敏の「月に繭 地には果実」という、アニメ「∀ガンダム」のノベル化だけど純文学という凄いのもありました。

「主題歌権」というのはアニメのオープニング/エンディングを決める権利です。ここはレコード会社が入ってきます。例えば、一時期ガンダムシリーズはすべてソニー・ミュージック・コミュニケーションがここに入っていました。玉置成実とかHIGH AND MIGHTY COLORとかの頃です。ここには、アニメタイアップで新人を売り込んだりしたいレコード会社がお金をだしてバーターをもらうわけです。

最後に、最近は「遊戯機化権」というのも出てきています。これは要はパチンコ台にする権利です。「パチンコ まどか☆マギカ」とかね。平和とかサンキョウとか、最近はオムロンからスピンアウトしたフリューなんかもいます。

こういった作品に付随するビジネスを行う権利を幹事会社は切り売りするわけです。一般的には、出資比率として幹事会社が総製作費の40%程度を出費し、のこりは各社3%~10%ぐらいずつの寄せ集めにして100%に持っていくようにします。最近のアニメプロデューサーの仕事は、もっぱらこの「出資スポンサーを捕まえてきて100%になるように綺麗に調整する」ことになってます(笑)。当然業界内には派閥がありますので、「あいつが出資した作品にはうちは出資しない」みたいなしがらみが山程あり、めちゃめちゃ気苦労の絶えない地味~な仕事です。

ちなみに、こういう製作委員会の企画書を見る場合、まずはじめに見るのは「幹事会社の出資比率」です。ここが、40%を切っている場合、「あ、この幹事は作品に自信がなくてバックれる気マンマンだな( ̄ー ̄)ニヤリ」と読みます(笑)。

ch3: 出資者への見返りはなに?

さて、幹事会社のプロデューサーが、睡眠を削って飲みニケーションを駆使して出資者を集め、見事出資比率の合計が100%に達成したとします。では出資者のメリットはなんでしょうか?
一番のメリットは「実際の製作に関する仕事を受注できること」です。俳優が出れば出演料が入りますし、主題歌になれば楽曲使用料が入ります。例えば、「ST○○○ ○Y ME ドラ○○ん」を例に取りましょう。この映画は製作委員会方式をとっていますが、実際に作っているのは「白組」という会社です。白組は出資して制作権をとってます。この場合、白組は製作委員会に出資をし、製作委員会はみんなから集めたお金を白組に渡して作ってもらうわけです。つまり出てったお金が戻ってきてる(笑)。この時、白組は「出資しない時と比べて利益率は減るが、出資することで絶対に受注できる」状態になるわけです。ただの値引きじゃね~かって話なんですが(笑)、これがもし、東北新社とかが出資して制作権をとったら白組には一切仕事がこないわけで、そのチキンレースが展開されるんです(笑)。

こういうのを製作委員会方式では「随伴利益」と呼びます。一般的に、随伴利益が出資金を上回る場合、制作会社は出資しない理由がありません。

こうして幹事会社は数々の付き合いのある会社に対して「仕事あげるから製作委員会に入ってよ~」というバーターを仕掛けて回るわけです。

ちなみに、製作委員会は形式上は皆がお金を出し合う「投資事業組合」ですから、得られた利益は出資比率にしたがってきちんと分配されます。されますが、「得られた利益」は当然経費が引かれた後ですので、幹事会社が「分配手数料」を先に引っこ抜いてきます。基本的に幹事会社が大損をすることはありません(笑)。ひどい商売です、、、。

■ なぜ製作委員会はクソ映画を量産するのか?

さて、それでは冒頭の話に戻ります。なぜ邦画がクソなのが製作委員会のせいなのか?これはすごく簡単にいいますと、「出資してる人たちがコンテンツにあんまり興味がないから」であり、「幹事会社は出資しやすいようなコンテンツを作るから」なんですね。順番に説明しましょう。

なぜ出資者はコンテンツに興味がないか

製作委員会は前述したように、基本的には随伴利益を目的とした実質上の「値引き」システムです。ですので、出資者にとってコンテンツの出来はさほど重要ではありません。すくなくとも随伴利益である程度ペイできてしまうのであれば、どんなクソ・コンテンツだろうが知ったこっちゃないわけです。出資者が重要視するのは、「随伴利益がいくらでるか」と「どの程度のヒットが見込めて、安全な出資ラインはどこか?」だけです。

会議室映画の誕生!

上記の「どの程度のヒットが見込めて、安全な出資ラインはどこか?」をクライアント各位に提示するために、幹事会社は出資しやすいような企画書を書かないといけません。そんなこんなで、この企画書のフォーマットというのはもう決まっちゃってるんですね。

・予定している俳優/声優は誰か?彼らの過去作はどのくらいヒットしたか?
・原作本は何部出ているか?同一作者の別作品は映像化でどの程度ヒットしたか?
・このジャンルの類似作はどの程度売れたのか?
・この制作者(監督とかブランド)の作品は過去にどの程度売れたか?

さて、これをすべて書こうとすると、どういう企画書になるでしょうか?
そりゃあね、当然似たようなものばっかになるわけですよ。今度の「テラフォーマーズ」なんかは、個人的には「13人の刺客」と「るろうに剣心」と「ミュージカル戦国BASARA」のミックス企画だと邪推しています(笑)。

この製作委員会はリスク分散という大きなメリットがある一方で、すくなくともブランニューな作品だったり、すごい新人監督だったり、はたまた超爆発的にヒットするめちゃくちゃ面白い作品なんかは生まれないわけです。

■ まとめ

ある意味ではビジネスとして成熟しているともいえるんですが(苦笑)、やっぱ「100本作って1本大成功!」みたいな超生え抜きの作品の方が面白いわけで、世界中の死屍累々の上に出てくる「100本中1本の洋画」をピンポイントで見たほうが、そりゃあ面白いわけです。

ということで、「死屍累々に感謝しつつ、面白い映画をみる」というのが、一般的な映画好きの方の一番合理的な方法だと思います。
そのために当ブログのような適当なことばっか書きまくってる脳汁が少しでもお役に立てたら幸いです。

まぁ、私のブログは嘘が8割ぐらいで、残りの2割は私の見た幻影なんですがね(笑)。


おまけ: 実際のアニメ製作委員会の出資比率

おまけです。下記が某大人気声優勢揃いアニメ(1クール)の製作委員会構成です。この作品は主幹事がやる気満々で大ヒット間違いなしの気合い入りまくりだったので、60%も出してます(笑)。宣伝費コミコミで1話あたり2,000万円×13話=2.6億で、中の上ぐらいの製作規模です。

主幹事(某有名アニメレーベル):60%(パッケージ化権、ソングタイアップ権、番組販売権)
某パッケージ会社:10%(自動公衆送信権 ※これネット配信のことです。)
某ゲーム会社:10% (ゲーム制作・販売権)
某グッズ屋:8% (販促物製造権)
某スタジオ:6% (オンエア制作・編集権 ※これがいわゆるアニメを作る所です。)
某おもちゃ屋:6% (フィギュア制作・販売権) 

おまけ2(2016/8/23追記): 広告代理店関連の陰謀論

くままさんにコメントいただいたツイッターで流れてたという「制作費をスポンサーが出すじゃん?そのうち半分を「放映権」の名目でテレビ局が持ってく。残ったうち8から9割を、広告代理店が持っていく。残りカス、元の1割とか2割弱とかが、実際の制作費」という陰謀論についてちょいと長くなりそうなのでこちらに追記します。くままさんありがとうございます。

本文にも書きましたが、大前提として、製作委員会の「総製作費」は「宣伝費」と「制作費」に大きく別れます。きちんと予算配分されており、一般的には4:6ぐらいです。(※噂で聞いたレベルで当てになりませんが、シンゴジラはこれを2:8ぐらいにして中身にガッツリお金使ったらしいです)
きちんと制作費は項目分けて守られていますので、そこが「1割とか2割弱」はあり得ないです。

まず放送権ですが、優先放送権は「製作委員会から番組を優先的に買って一番最初に流す権利」なのでこのテレビ局は制作費には一切手をだしません。むしろ追加で1クール300~400万円程度を「番組放送ライセンス料」として委員会に払います。”「放映権」の名目でテレビ局が持ってく”は絶対にあり得ません。持っていく名目が無いです。ただし、「あしたから新作アニメがはじまるよ!30分特番」みたいな番宣番組を作る場合、この番組制作費を「宣伝費」として委員会に計上することはありえます。WOWOWなんかはよくやってますし、地上波でもテレビ局主幹事のアニメ映画だと必ずあります。ただ、せいぜいダイジェストに編集して声優と監督からコメントもらってくる&ちょいと聖地巡礼程度なので、こんなの高くても20万~50万ぐらいです。

次に「残ったうち8から9割を、広告代理店が持っていく」ですが、これもあり得ません。広告代理店がマックスで持っていけるのは宣伝費ワク分すべてですが、そもそもこの”宣伝費”には前述の番宣番組だったり、原作権で入っている出版社の雑誌特集(広告記事)だったり、パッケージ権で入っているパッケージ会社のチラシ・オマケグッズなんかも含まれています。劇場アニメなら前売り券のオマケや入場者特典もこの宣伝費です。広告代理店が入れるのは企業コラボぐらいですからそんなに額は行かないです。「シンゴジラをつかった商品ポスターがコラ画像みたい」とか話題になってましたが(笑)、あれはたぶん広告代理店が入ってると思います。

また、大前提として、少なくともOAアニメに広告代理店がガッツリ出資することは無いです。彼等のビジネスからすると金額が小さすぎますから。「3000万出資して1000万儲かったらラッキー」みたいなショボい商売を大手広告代理店はやりません。電博(※デンパク=電通と博報堂の合体アダ名)が本気を出すのは、ジブリとか日テレあたりが主幹事の大型映画案件だけです。そういうのは露出がハンパじゃないので企業コラボが相当数みこめますからね。

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4年半振りにちは

4年半振りにちは

無沙汰でございます。
ブログの書き方を忘れたので、まずはリハビリな感じで適当なことを書こうかなとおもいつつ、キーボードを連打しております。きゅうべいです。4年半振りにちは。

まずですね、なんでブログの更新を辞めたかって言うと、これ単に面倒くさかったから^^;



というのは冗談で、私も最初は楽しくて書いてたはずなんですが、最後の方は完全に仕事モードになっちゃってまして、、、サンプルDVDを見ながら書いてるわけでもないので書いてる途中も映画の細部は怪しかったりするんですが、それが許容されない雰囲気になってきちゃったので、じゃあもういいやと。
もう4年前ですが、毎日大量に「◯や侍」に対しての励ましとお叱りのコメントを寄せていただきましてね。今思えばありがたい話なんですが、当時はあの熱量を一人で受けるのはちょいとムリげでした。なにせ毎日100通弱の「死ね」コメントが来てましたから(苦笑
「映画見ただけでなんで監督の思想までわかるんだ!」とか、そんなん言われてもむしろ下半身すっぽんぽんな作品なんだからわかんない方がまっちゃんに失礼だろ、、、とかね(笑)。
まぁでも最近はご本尊もだいぶ良い湯加減のところに落ち着かれていますし、もう大丈夫かなと、、、。
これが復活のひとつ目の理由です。

復活のふたつ目の理由はですね、「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」がボロカスに叩かれているから(笑)。これはね、もう私が擁護するしかないじゃないかと。なので、復活第一弾のエントリーは「バットマン vs スーパーマン」になります。

あとは単純にやっぱ私自信が映画が好きなんで、書きたいことがtwitterの文字数じゃ足りない(笑)。

思いかえせば、そもそもこのブログを始めたきっかけは東京国際映画祭でサム・ライミの「スペル」を見たからだったんですよね。「この映画は超良い!ヤバい!でも絶対日本じゃコケる(笑)。俺が宣伝するんだ!」って。いまその時と同じ気持ちです。「俺達のベン・アフレックを守るのは俺しかいない!ついでにザックも守ったろ!」的な。むこうは90kgで体脂肪1桁のモンスターなのでこんなオタクが守らなくても大丈夫なんですけど(笑

昔は手当たり次第に見た映画をすべて2,000文字超えで書きまくるという乱取り稽古をしていましたが、たぶん今後は「これ」っていうのに絞ってゆったり書いていく感じになると思います。更新頻度は以前とは比べるまでもないですが、ご容赦ください。

ちなみにこれは完全に個人的なことなのですが、、、私、数年前から何故か日本アカデミー賞の会員になっておりまして、その絡みで、大作や邦画は相変わらず狂ったように見ています。「スターウォーズ フォースの覚醒」は公開から2週間は毎日見てました。いつかカイロ・レンが活躍するレア・バージョンが見られないかな~~~と思って(笑)。そしたら、あの馬面野郎は毎回素人のおねーちゃんに負けやがるんですわ。ないですわ。
代わりにといってはなんですが、単館系の映画はほとんどレンタルDVDの後追いになっています。

そうそう、一番大事なことを忘れてました!皆さん「ランウェイ☆ビート」って映画を覚えているでしょうか? 覚えている人は脳内容量の無駄遣いだからさっさと忘れろ!!!



というのは置いといて、実は2年ほど前に、その「ランウェイ☆ビート」と仕事でガッツリ組みました(笑)。製作委員会に参加したんですが、もうね、超怖かった(笑)。誰とはいわないですけど、おばちゃんプロデューサーの完全にワンマン体制で、まさに「会議室映画」そのものでしてね、、、、

でも安心してください。このブログは仕事とは一切無関係です。ステマなし、コネなし、変な小遣い稼ぎも無し、完全にきゅうべい個人の脳汁を提供します。宣伝のときはちゃんと宣伝って書きますから安心して読んでいただけると助かります(笑)。

ではそんなこんなで、ほなまた。

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久々に雑談

々に雑談です。
というのも、、、誉田哲也さんの「武士道シックスティーン」原作が面白すぎる!!!
どのくらい面白いかというと、10年くらい前に「マリア様がみてる」を初めて読んだときぐらい面白いです(笑)。あの頃は学生だったな~とか思い出しつつ、ここまでこそばゆい「男の妄想ド・ストライク」な女子校青春ラノベは久々です。
一晩で一気に読んじゃいました(笑)。
原作ファンの方は怒らないで欲しいんですが、これは別に貶しているわけではなく、この「武士道シックスティーン」は小説じゃなくライトノベルだと思います。理由は単純で、細かい描写が全然無くてほぼ全てが会話文と独り言で構成されているからです。これって小説では「出来が悪い」と言われてしまう典型です。でも、特に青春ドラマを群像劇スタイル(っていっても2人ですが)で描く場合、この「会話と独り言で延々転がす」っていう手法は”有り”だと思うんです。
そんでもって肝心の原作を読み終わった感想なんですが、映画よりも全っ然良く出来てると思います。間違いなく映画より面白い!
私自身、映画もかなり楽しんだんですが、原作を読んだ後だとなんで映画であんな変更の仕方をしたのか理解しかねる所が多々でてきました。そもそも磯山香織は原作のがよっぽど人間味溢れてて魅力的ですよ。西荻早苗もちゃんとお人好しで天然ボケの天才として描かれてますし。
話の展開自体は映画にする上で必要な省略なり変更だと思います。きちんと二幕でミッドポイントを作るためには、香織のケガはあのタイミングしかありませんから。でもそのせいで香織の悩みが原作とは別になっちゃってるんですね。
原作の香織も親子関係で悩んでるんですが、それは愛に飢えた子なわけで、父親も娘を影ながら応援している描写があります。だから別に険悪なわけではないし、父親もちゃんと人間なんです。
ところが映画版だと母親が死んだ後、父親が不器用に折檻スレスレの剣道教育をするのを「愛が故に耐える」のが香織なんですね。「もっと褒めて欲しい」「もっと笑って欲しい」という思いで、彼女は過酷な父の練習に耐えるんです。
これ、違い過ぎるでしょう。原作はまさに「反抗期の娘」そのものの一般論として通用する「ティーンエイジャー像」です。でも映画版は特殊な家庭状況で価値観が変に固定してしまった少女が他の「普通の子」とのギャップに苦悩しているように見えます。どちらも「親の愛」を欲しているんですが、本質的に別問題でしょう。
別にどっちが良いとかではないんですが、個人的には原作の等身大のティーンエイジャーの方が好きです。
映画が面白くて原作を読むと、たまにこういう事が起きます。原作の方がはるかに出来が良くて、昨日まで楽しいと思えた映画版の評価が崩落したり(苦笑)。
是非とも「武士道セブンティーン」と「武士道エイティーン」も映画化することを祈っています。早く撮らないと成海さんも北乃さんも年取っちゃうよ(笑)。アイドル映画は勢いと鮮度が大事だから!!!
ということで映画を観てない方は、原作を読むことを是非是非オススメします。めっちゃ面白いですよ、本当。

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涼宮某の某

涼宮某の某

は今週月曜と水曜にレイトショーで「涼宮ハルヒの消失」を見てきました。面白かったんですが、原作はおろかアニメも未見で一切の知識が無く見たものですからちょっと感想を書きづらくて保留にしてます。今日アニメイトでとりあえず原作四巻まで買ってきたので、今一気に読んでますが、なかなかどうして結構特殊です。
普段の仕事柄わりとアニメや漫画のサンプル品をもらうんですが、いかんせん山積みで放置してるもんで(汗
ラノベ読むのはたぶん「住めば都のコスモス荘」以来なので6年ぶりぐらい(笑
最初は一冊2時間ぐらいで、20時間あれば全巻読めると踏んでたんですが、もしかしたら「~消失」の感想を書くのは来週になるかもしれません。
公開される映画をしらみつぶしに見るというのは、こういう副産物をもたらすんですね。原作も結構面白いんで苦ではないです。
そんなわけで、「交渉人 the Movie」の悪口はたぶんその後になりそうです。いや~酷かった[emoji:i-229]

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