ジュリー&ジュリア

ジュリー&ジュリア

三が日最後の映画は「ジュリー&ジュリア」です。

評価:(40/100点) – おおむね良作だが最後で台無し。


【あらすじ】

ジュリーはコールセンターに務める公務員である。夫とピザ屋の2階に引っ越してきたジュリーは満たされない気持ちを晴らすためにブログを始めることを決意する。題材は大好きなジュリア・チャイルドの料理本「王道のフランス料理」。こうして524のレシピを一年で完遂するジュリー/ジュリア・プロジェクトが始まった、、、。


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【感想】

いきなりですが、私は本作はわりと好きです。現在パートは「ジュリアの本を使って日々を充実させようとするOLの話」、過去のパートは「夫と共にフランスに引っ越したジュリアが料理教室に通い、料理好きの友人を見つけて一緒に本を書く話」。このジュリーとジュリアの境遇の重ね方とシーンチェンジが中々うまく、「普通のいい話」として楽しめます。なによりお料理がおいしそうですし、俳優達が本当に良いです。
特にジュリアのパートはメリル・ストリープとスタンリー・トゥッチの「プラダを来た悪魔」コンビが非常に秀逸で、本当に微笑ましいというか幸せな気分にしてくれます。このジュリアのパートだけで一時間ドラマにしてくれれば何回でも見られます。

台無しポイント

とまぁ結構褒めモードなんですが、ところがですね、、、ラストがいかんのです。
まず第一に本作がメタ構造をとっており実話を元にした映画であるという点です。、そして寄りによってジュリー・パウエルが原作を書いてるわけです。要は本作の主人公にして「がんばるOL・悲劇のヒロイン」が作者なんですね、、、自画自賛?
自分自身をここまでヒロイックに書くような人は信用できません。
第二に過去の話と現在の話がうまくクロスしない点です。一応最後にスミソニアン博物館のジュリアのキッチン展示でリンクっぽい感じにはなるんですが、一方でジュリアがジュリーのブログを見て苦言を呈しているみたいな表現もあります。
ところがこの件については特にフォローすることもなく完全にスルーされてしまいます。
そこは拾わないとドラマにならないんですが、、、よほど作者に都合が悪いリアクションだったのでしょうか?
この二点のおかげで、私の中でラスト30分あたりから評価が一気に落ちてしまいました。残念です。

【まとめ】

もしこれが完全なフィクションであったなら、たぶん相当良い評価をしていたと思います。演出も無難ですし構成も悪くありません。最近「実話を元にした」作品がやたらと目に付きますが、それも善し悪しかと思います。本作はエンディングロールの一番最後に「この作品は実話を元にしていますが、ドラマティックにするためにキャラクターと物語に脚色を加えています。」と英語で表示されます。一方で、映画の冒頭では「この作品は二つの実話を元にしています」と日本語字幕付きで表示されます。
私の個人的な意見ですが、別に実話を元にしたから作品が偉くなるということは無いと思います。むしろ実話を元にしたということで変な制約が掛かってしまうように思えます。本作で言えばジュリー(=作者)を魅力的に描こうとすればするほど、単に自己顕示欲の強い嫌な女に見えてしまいます。逆にジュリアのパートはジュリーの憧れもプラスされてとっても素敵で魅力的です。
とはいえ、面白いのは間違いないですし、特に料理が好きだったり日常があんまり充実していない方には相当グッと来ると思います。
オススメはオススメなんですが、できればジュリア・チャイルドの伝記ものとして映画化して欲しかったですね。ジュリーのパートは全部いりません(笑)。

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