高校デビュー

高校デビュー

昨日の1本目は

高校デビュー」に突撃してきました。

評価:(1/100点) – なんかもう酷すぎて言葉が出ない、、、。。


【あらすじ】

長嶋晴菜は中学時代にソフトボール一筋で全国大会を制した。しかし彼女はどうしても恋愛がしたくて仕方が無い。高校デビューを目論みオシャレして街角に立ってみたものの、晴菜はまったくナンパされない。そんな晴菜は、友人の真巳に助言され街で見かけたイケメンの小宮山ヨウにコーチをお願いする、、、。


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【感想】

土曜の一本目は「高校デビュー」です。原作の存在を知らずに前知識ゼロで見に行きました。観客席は8割方埋まっていまして、そのほとんどがたぶん中学生~高校生ぐらいの女の子組で男は数人しか居ませんでした。ここまで極端なのは「君に届け」以来だと思います。漫画の売り上げは累計600万部越えということなので、単純に13巻で割っても46万人ぐらいが単行本を買っている計算です。そりゃ劇場に人も入るはずです。
肝心の感想なんですが、正直に言うとこの作品についてはあんまりテンションが高くありません。1点を付けといてなんですが、実は腹も立っていません。
というのも、結局この作品を構成している要素が私にとってはどうでも良いからです。「芸人の寒い一発ギャグ」。一人言を大袈裟に口に出すような「ファンシーセンス」。走っている足下に土煙をCGで足したり、3階(2階?)の階段から地面まで女の子が飛び降りて着地してしまうようなリアリティのカケラもない「コメディセンス」。その全てがどうでも良いです。
でまぁハッキリと書いてしまうと、こういうのが好きだっていう人が居るのは別に良いと思うんです。実際に見ていた女子中学生達は温水洋一のズラが飛ぶところで笑ってるわけですよ。私には面白さのカケラも分かりませんが、でも笑ってるんです。彼女たちにはたぶん「エンタの神様」とか「レッドカーペット」とか、ああいう条件反射の笑いが染み込んじゃっているって事だと思うんです。な~んにも頭を使わないで、ただ「ここは笑うところですよ~」「ほら、ギャグ言ってるから笑ってくださ~い」っていう指示をそのまま素直に受け入れるように教育されちゃってるんです。だから、別にそれはそれで良いんです。つまらないのが分かってるのにこんな映画を見に行った私が悪いんです。すいませんでした。
作品としては本当に褒めるところが1カ所も見当たりません。最初から最後まで、終始オーバーリアクションでファンシーな演出が繰り返し繰り返し同じトーンでスクリーンに映されます。監督が盛り上げたいところではそれっぽい音楽が流れ、悲しげなシーンでもそれっぽい音楽が流れ、唐突に熱く語り出したかと思えば唐突にどうでも良い一発ギャグで外してきます。終始同じトーンのため、盛り上がりが無ければ盛り下がりも無く、一貫してフラットにつまらないシーンが垂れ流されます。
問題点を具体的に挙げればキリがありません。まずカメラワークからしてかなり終わっています。本作は意図的に「書き割り」の雰囲気を出す画面作りをしてきます。つまり奥行きが無い感じ。もっというとジオラマ的(=箱庭的)で無機質な感じです。画面には奥行きが無く、カメラが同一シーンで引いたり寄ったりすることがほとんどありません。強烈に「撮影セットくささ」があります。画面に映っていないところは世界が存在していない感じです。この画面作りが去年の「矢島美容室 The Movie」を強く思い出させます。
さらに話し自体にリアリティがまったくありません。晴菜はセンスが悪いと言うよりはただの頭がイカレた女にしか見えませんし、ヨウもたこ焼き程度で懐柔される「イケメン」という体裁ですが、服装が全身黒ずくめで一番痛いタイプの「自称ビジュアル系」な方にしか見えません。晴菜やヨウの両親を含めて大人が出て来ないという所もとてもファンタジックです。
ファンタジックと言えば、やはり一番の問題は「この作品が何を表現したいのか」というテーマが見当たらないことです。この作品は「見た目なんか気にしなくても、いつかありのままを受け入れてくれる王子様が来るよ」という女性への甘やかしがメインです。しかし冷静に見て下さい。主人公の晴菜がモテなかったのは単純に行動が気持ち悪かったからです。だって、当たり前ですけど最初から大野いとは十分にカワイイですもの。この顔で「ブサイク」扱いしたら日本女性の8割以上はブサイクですよ。あまりにも設定が無茶苦茶すぎます。
結局、本当に本作は存在意味がわからないんです。そもそも漫画の映画化のくせしてここまで芸人をだして下らないギャグで作品世界を壊してどうするんでしょう? すくなくとも劇場で配っていた漫画を読む限り、この映画は漫画のファンに向けたものですら無いと思います。
またTwitterでもちょろっと書きましたが、本作は雰囲気だけで作品を固めた結果、おそらく監督の意志とは無関係に過去の死屍累々の駄作達のコラージュのようになってしまっています。つまりダサいという意味でもブランニューに成り切れていないんです。やれスイート・リトル・ライズだ、やれ踊る大捜査線3だ、やれキラー・バージン・ロードだと書きましたが、おそらくこの監督はそれらにオマージュを捧げるつもりはありません。彼のとてつもなく酷いセンスが、その酷さに於いても中途半端だというだけです。だから、その酷いセンスを笑うことすら出来ません。ただただ下らなく、ただただどうでも良い作品です。

【まとめ】

非常に得体の知れない気持ち悪い映画です。そもそもモテコーチが要らないくらいスポーツが出来て可愛い女の子の話なわけで、こんなものの何所に感情移入して見れば良いのでしょう? ココリコ田中扮する溝端淳平もアゴ出過ぎですしコントに出てくるようなイケメン像でしかありません。学芸会という言葉さえ使いたくありません。忘年会の余興レベルです。
ただ、もしそれでも良いという方が居れば別に止めませんし、見て貰って良いと思います。この作品を楽しめるという方が居るとすればそれはたぶん私とは映画に求めている物が違うんです。あまりにもあんまりなので、私にはこの映像群は判断がつきません。もし気が向いてお金が余っているならば、物は試しで見てみるのも良いかもしれません。

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記事の評価

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高校デビュー」への4件のフィードバック

  1. いきなり失礼します。
    今テレビでこの映画がやってまして
    ただ何となく観ていたのですが…
    世間の皆様はこの映画をどう評価されてるのか検索してしまいました。。
    そしたらこのブログに辿り着いたわけなんですが…
    いや、まさに同意見過ぎて去年のブログにも関わらずコメントしてしまいました(笑)
    演技も内容もフワッとモヤッとゾクッとしてだんだん具合が悪くなっていき
    最後にはもう瀕死状態でした。
    溝端君が演技上手く見えてしまって、周りどんだけだよと。
    とりあえず今日は温かくして寝たいと思います。
    失礼しました~

  2. 後で見に行くつもりですが、やはりヒロインが可愛いのに違う様にするのは、ランウェイビートのIMALUの女子高生DJでラストの登場シーン並みの違和感でした。
    人気漫画の実写化は、あしたのジョーもそうだが不思議な作品が多い。

  3. マイナスの点数がつくかと思ったんですがプラスだったのでちょっとびっくりです!

    僕はお金に余裕がないので見る予定ないです~♪

  4. 私は、もともと「高校デビュー」の原作漫画が
    大好きで映画を見に行きましたが
    見ている間、ずっとイライラしていました。
    ファンを馬鹿にしているとしか思えない内容でした。。
    あなたのような感想があってよかったです

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