デビル

デビル

はいはい。どんどんやっつけて行きますよ!!! でも次はやっつけられない今年一番の話題作!!!

「デビル」です。

評価:(87/100点) – 俺達が10年待ち焦がれたシャマラン!!


【あらすじ】

ボーデン捜査官は妻と息子を交通事故で亡くし、そのショックでアルコール依存症にかかっていた。なんとか5年ぶりに復帰した彼を待っていたのは、飛び降り事件の捜査だった。不可解な飛び降り事件を捜査しているまさにそのビルで、今度はエレベーターが緊急停止して閉じ込められたとの通報を受ける。閉じ込められたのは5人の老若男女。果たしてこのビルで何が起きているのか、、、。

【三幕構成】

第1幕 -> 飛び降り事件の捜査。
 ※第1ターニングポイント -> 上りのエレベーターが止まる。
第2幕 -> エレベーター内での焦りと事故の積み重なり。
 ※第2ターニングポイント -> 残り二人になる。
第3幕 -> 結末。


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【感想】

さてさて、ようやっと7月末まで辿り尽きました。7月24日に見たのはシャマラン原作・プロデュースのオカルト・スリラー映画「デビル」です。アメリカでは昨年の9月に公開され、一部で結構話題になっていました。シャマランが立ち上げた「The Night Chronicles」レーベルの記念すべき1作目です。ちなみに「The Night Chronicles」は、最近だと「ブルーノ」とか「アジャストメント」なんかに出資しているアメリカのファンド「Media Rights Capital」とシャマランが共同で立ち上げたレーベルで、シャマラン原作のオカルトスリラーだけを映画化することを目標にした夢の様なプロジェクトですw 当面3作品は制作される予定です(※)。その記念すべき1作目なわけですから、そりゃあ誰だって気合いが入ろうってものです。

※注 2016年9月27日追記:気になって久々に調べていたら、なんとThe Night Chronicles 第2弾の「reincarnate(輪廻転生)」は2013年に撮影したのに頓挫して御蔵入りになったそうです。ということで、このシリーズ自体も無かったことになりました(笑)

監督はジョン・エリック・ドゥードル。2009年にこのブログでもとりあげたスペイン産傑作ホラー「レック/REC」を、ハリウッドリメイク(っていうか完全コピー)の名の元にズタズタにしてくれた職人監督ですw

まずはストーリー

本作はソリッド・シチュエーション・スリラー的な要素を盛り込んだゼロ・サム・スリラー(※最後の1人になるまで殺し合いになるフォーマット)です。エレベーターの中に閉じ込められた癖のある5人の男女達が、瞬間停電をするたびに一人また一人と殺されていきます。完全な密室状況の中において、当然犯人は乗客の誰かなわけです。
そしてさらにそれを監視室から見守る2人のビル管理人と主役であるボーデン捜査官。
物語りはこのエレベーター内部のスリラーと、エレベーター外部で次々に起こるオカルトホラー的な要素が並行で進む事によって転がっていきます。物語はちょいちょい起きる瞬間停電によってどんどん緊迫度を増していき、そしてついには驚愕の展開(ただし半笑い)が観客を待ち構えています。
そうです。本作は大変に良く出来た「エンターテイメント・ホラー映画」です。当ブログではことある事に「ホラーとギャグは紙一重」という話をしていますが、まさに本作こそお化け屋敷的な意味でのギャグ要素を頻繁にいれたコメデイ映画です。ファイナル・デスティネーション・シリーズのような「泣きっ面に蜂」を畳みかけつつも、一方ではワイガヤな密室パニック状態を見せる。そしてただただ見ているしかない無力な主人公とオカルトを信じるお茶目なヒスパニック系警備員。バランスは完璧です。まさに鉄壁のコメディ布陣。ちょっと演出方法でサム・ライミの「スペル(Drag me to the hell」をパクリすぎですが、それだけサム・ライミがこのジャンルでは標準になってるのだということですし、なにせ面白いので全部OKです。

監督の顔が見えないくらい偉大すぎるシャマランの魔力

本作は「シャマラン監督作です」といわれてもまったく違和感がないくらいシャマランのドヤ顔がチラチラ見え隠れします。それだけで私達のような良く訓練されたシャマラーは感涙で脳内点数が3倍増しなわけです。
皆さん、(エアベンダーは忘れて)ヴィレッジやハプニングを最初に見たときの事を思いだしてください。あのぎこちないカメラワークと会話。淡々としながらもそれでいて物凄い広がり方をする世界観の風呂敷。そして後半に急激に襲ってくるなんともいえない「やっちまった」感じ。そうです。前半のワクワクと後半の肩すかしな感じの落差こそがシャマランが中毒性をもって愛される理由なんです。いっつも前半は超テンションが上がって、それがだんだん怪しくなって、最後には観客の目が泳ぎ出すあの感覚。それこそがシャマランがシャマランである理由なんです。
ところがですね、なんと本作は最後失速しないんです。ずっと高いテンションのまま躁状態で終わるんです。これはハッキリ言ってシックスセンス以来11年振りの快挙です。普段は「シャマランの魅力はあの半笑いな所だよね」とかしたり顔をしているシャマラーな私ですが、でもやっぱり最後までちゃんとしてるシャマランが見たいんです!!!! 見たかったんです!!!!! 強がってたんですよ!!!! すっぱいブドウが恐かったんですよ!!!! すみませんでした。
これはおそらくシャマランの書いた脚本をブライアン・ネルソンに書き直させていることが相当大きいと思います。シャマランはアイデアの天才なんですから、実務は下々の職人に任せて、好き放題に脳汁を出してた方が絶対良いです。

【まとめ】

本作はまさに私達シャマラーが夢に描いていた「完成されたシャマラン映画」そのものです。夢が、、、夢の作品が今まさに公開されているわけですよ!!!! 集え、全国のシャマラーよ!!! 駆けつけるべし、駆けつけるべし、駆けつけるべし。
オ・ス・ス・メ・です!!!
ちなみに、非シャマラーの方にとってはただのショックスリラーですので、点数は1/3にして下さい(笑。

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デビル」への3件のフィードバック

  1. はじめまして。
    毎日ブログをチェックしてますが最近更新されなかったので寂しく思っていたところでした。
    相変わらず面白い内容で、久しぶりの更新がとても嬉しいです。
    今後も楽しみにしております。

  2. デビル/M・ナイト・シャマラン監修『ザ・ナイト・クロニクルズ』第一弾

    デビルDevil/監督:ジョン・エリック・ドゥードル/2010年/アメリカ
    悪魔がいるんだもん! お母さんがそう言ってたもん! 全員死ぬんだぁあ!
    M・ナイト・シャマランの原案をもとにした映画シリーズ『ザ・ナイト・クロニクルズ』の第一弾です。
    洋盤ブルーレイで見…

  3. この映画は見ようと思っているうちに終了。
    なにせ北海道では札幌のミニ・シアター一館での独占公開。
    にもかかわらず、惨敗。(涙) 地方ではこういうケースが多いんです。
    ドニー・イェンの作品も同様の憂き目に会い撤退。
    でもドニーの映画はこのコラムで絶賛していた時まだ札幌では封切られていなかったので見逃さずに済んだのですが、今回は遅かった。
    なんて八つ当たりをしたりして、失礼。 半年後のDVDレンタルで鑑賞します。
    今後も楽しく読ませて戴きます。

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