タイタンの戦い

タイタンの戦い

本日のレイトショーは

タイタンの戦い」です。

評価:(55/100点) – 名作のリメイクとしては無難な出来。でもちょっと3Dが、、、。


【あらすじ】

漁師の夫婦はある日、海で女性と赤ん坊の入った棺を発見する。幸運にも生存していた赤ん坊はペルセウスと名付けられ漁師として育てられた。それから十数年後、成人となったペルセウスと家族がアルゴス沖で漁をしていると、たまたまアルゴス兵達が巨大ゼウス像を倒す所に遭遇してしまう。そして冥王ハーデスの逆襲に巻き込まれ、ペルセウス一家は彼を除いて全滅してしまう。
さらに、ハーデスはアルゴス王に対し次の日蝕に怪獣クラーケンを解き放つ事を宣言し、止めたければ娘のアンドロメディアを生け贄として差し出すよう要求するのだった、、、。

【三幕構成】

第1幕 -> ペルセウスの生い立ちと一家の死。
 ※第1ターニングポイント -> ハーデスがアルゴス王に要求を突きつける。
第2幕 -> クラーケンを倒す方法を探る冒険。
 ※第2ターニングポイント -> 日蝕がはじまる。
第3幕 -> クラーケン襲来。


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【感想】

さて今週の新作レイトショーは「タイタンの戦い」です。ご存じストップモーションアニメの巨匠レイ・ハリーハウゼンの作品として知られる「タイタンの戦い」のCG実写版リメイクです。
主演は去年のターミネーター4から急に主役級で見かけるようになった期待のサム・ワーシントン、脇には往年のいぶし銀名優が勢揃いという映画ファンならエンドロールだけで御飯2杯はいける作品です。

ストーリーについて

作品の内容としては、まさにそのまんまオリジナルの「タイタンの戦い」です。かつてストップモーションアニメで撮っていた部分をフルCGで作り、そして3D用の演出に書き換えたようなものです。さすがは「アンドロメダ型」とまで言われるほどの「お姫様を救う勇者の冒険譚」の物語原型でして、非常にオーソドックスな骨組みにはなっています。実はそういった意味では限りなく「アリス・イン・ワンダーランド」と同じ話と言えます。
ただ、かなり駆け足な印象はありまして、明らかに描写が足りない部分も多々見受けられました。特に、本作の第2幕(=冒険パート)では大きく4つの有名イベントがあるのですが、その間の移動描写が極端に少なかったり、次のイベントに行くきっかけがかなり省かれたりしています。もし旧作を見たことが無ければ、おそらく最初に森やら砂漠やらをうろついている意味が分からないと思います。グライアイ三姉妹の件も人物関係を説明してくれませんから、ギリシャ神話自体を知らなければ何が何やら分かりません。
そしてこういった駆け足が何故行われているかというと、、、私はこれは3Dのせいだと思います。

3D表現について

本作は2D映画として撮影された映像をあとから3D変換しています。そして(ここが肝だと思いますが)、あらかじめ3Dを前提として撮影していないため、3D用にあとから追加した描写と元からあった物語本編の描写のトーンがあきらかにズレてしまっています。ここが3D変換を前提に2Dで撮影された「アリス~」との決定的な違いです。
3D用の描写は本作では大きく2パターンしかありません。1つはデジタルのコピぺを使った無限遠風景の表現です。要は地平線まで繋がる砂漠や波の表現でまさに奥行き表現そのものです。もう1つはある対象物の周りをぐるっと回る空撮っぽい描写です。これはオープニングの星座やゼウス像、巨大サソリに乗った一行や、冥界の渡し船など、繰り返し多用されます。
一方、作品の本道では、アクションシーンが多いせいか比較的アップで速いパンを連続させる描写を多用します。
そうするとですね、、、3D用のシーンは非常に間延びして冗長に見え、本道のシーンは動きが速すぎて3Dが破綻するという、かなり残念な状態になってしまいます。実際問題、本作はもしかしたら2Dの方が楽しめるかも知れません。あまりに不自然すぎて、3Dが逆にマイナス要素になってしまっています。
そもそも3Dはいわゆる「見せびらかす描写」になりがちです。「ほ~ら、凄いだろ、3D」って感じの長回しがどうしても多くなるので、その分本編に使える時間が少なくなってしまい、結果としてストーリーが駆け足になるという本末転倒な自体が起こってしまっています。

【まとめ】

個人的には、この作品に3Dは要らないと思います。なんでもかんでも3Dにすれば話題になるのかも知れませんが、それにしてもやはり作品によっては3Dの向き不向きはありますし、何より3Dが必ずしもプラス要素とは限りません。
本作をこれから観ようという方には、申し訳ございませんが2D上映をオススメいたします。これを機に、もう少し制作サイドが3D映画にすることによる影響範囲や作品価値の上げ方を考えていただければと思います。
でも面白かったんで、是非是非。ちょっと怖いシーンもありますが、お子さん連れでも十分楽しめると思います。

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